2005年了読本感想

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ISBN 

【あらすじ】
【評価】
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12月
お伽話のように―ドルチェ・ヴィスタ  (高里椎奈/講談社ノベルス)819円
ISBN 4-06-182303-5

【あらすじ】
夢のように残酷で、悲しいほどに温かな物語。
”ドルチェ・ヴィスタ”シリーズ第2弾!

希望は、失望の後ではなく、絶望の先は仄かに見えるもの。
約束の地(ユートピア)は、求めても届かず、立ち止まっても訪れず、ただ全力を振り絞って歩き続けるうちに、ふと刹那、立ち現れ、通り過ぎなければならないオアシスのようなもの。
高里椎奈の傑作ファンタジー3本立て!
世にも残酷で温かな寓話をお届けします。

【評価】★★★★☆
読み始めたら第1弾とは全然違うもので、どうしてシリーズ名が同じなのかと思いきや・・・・あぁ!という感じで(気が付くのが遅い人)

短編3作ともすごく不思議で面白くて、1作目の「春の月夜に消える影」を読んでだまされて『これがきっとこの作品で1番だ!』と思いきや、2作目の「幻日、残照」を読んで『いや。これがきっとこの作品で1番だな!』と思っていても、3作目の「非現実的リアリズム」で『あぁ!どれも選べないくらい面白い・・・』となってしまいました。
もしかして?まさか?そうなの!?と一筋縄ではいかない。
飽きることなく3作品を読むことが出来ました。
(12/11)


11月
ブギーポップ・オーバードライブ歪曲王  (上遠野浩平/電撃文庫)599円
ISBN4-07-310887-5
文庫番号か-7-5

【あらすじ】
“ぼくは歪曲王。君の心の中にある歪みに君臨するもの。君が歪みを黄金に変えることができるまで、ぼくはずっと君の側にいるだろう―”
二月十四日の聖バレンタイン・デイ。
都市のど真ん中に屹立する異形の高層建築「ムーンテンプル」の観覧イベントに集まった人々を巻き込んで世界が歪んでいく。人々に甘く囁きかける歪曲王は、すべてがねじ曲がったその世界こそ天国にいたる階段だという。
そして、そこにはもうひとつの奇妙な影がまぎれていた。
"やはり来たな、ブギーポップ…!"
人の心に棲む者同士が相まみえる時、終わりなき一日が、幕を開ける。

【評価】★★★☆
誰でもあるだろう歪みが今回のテーマでした。
苦しむ部分があるからこそ。後悔することがあるからこその人間だと思いました。
ブギーポップ作品を読むたびに何かしら考えさせられることがある。
当たり前のことのようで、単純なようで、とても難しい。
でもできれば後悔しないでいい人生がいいなぁ・・・
(11/29)

魔王  (伊坂幸太郎/講談社)1,300円
ISBN4-06-213146-3

【あらすじ】
政治家の映るテレビ画面の前で目を充血させ、必死に念を送る兄。
山の中で一日中、呼吸だけを感じながら鳥の出現を待つ弟。
人々の心をわし掴みにする若き政治家が、日本に選択を迫る時、長い考察の果てに、兄は答えを導き出し、弟の直観と呼応する。
ひたひたと忍び寄る不穏と、青空を見上げる清々しさが共存する、圧倒的エンターテインメント。

【評価】★★★★
「風のように馬を駆り、かけり行くものあり」(シューベルト「魔王」より)

魔王と聞いて一番初めに思いついたのがシューベルトの「魔王」でした。
作品にも出てくるのですが、シューベルトの「魔王」が好きな作品だったので本を読んでいるとずっと頭の中で流れていました。
特に今作「魔王」の最後。
若き政治家の演説会場に訪れた兄のまるでコマ送りのような状況では頭の中でも音量を上げて鳴り響いていました。
そしてシューベルトの「魔王」の曲の終わりと共に物語りも終わり、なんだか泣けてきました。

「呼吸」はなんだか良く泣けた作品でした。
(11/28)

NO.6 #4  (あさのあつこ/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-269358-5

【あらすじ】
NO.6の治安局員に連行された沙布を救うため、紫苑とネズミは「人狩」に乗じて、矯正施設の内部へと潜り込む。
彼らを待ち受けるものは、「生」か「死」か?

何も知らなかったのは、おれのほうなのか。あの眼、あの動き―殺られる…。
紫苑、あんた何者なんだ?

【評価】★★★★
仕事の休憩中に読んでいたんですが、のめりこんでしまうと時間を忘れてしまって危険でした・・・
#3の状況からすると#4はかなり危険な状況になるかと思いきや、最後の最後でやっと・・・という感じではありました。
が、それでもあそこまで読む側を飽きさせずあそこまで引き込めるのはすごいと思いました。
ついに次巻で「矯正施設」の戦いになりますが、今からものすごく楽しみです!
(11/22)

悪夢の棲む家 ゴースト・ハント 上・下  (小野不由美/講談社X文庫ホワイトハート)609円/577円
ISBN 4-06-255156-X/4-09-255164-0
挿絵 小林瑞代
文庫番号 おC-05/おC-06

【あらすじ】
「出ていって、悪いことが起こらないうちに」これが、念願のマイホームを手に入れて、はしゃいでいた母のつぶやきとは思えない―。
このときから、翠の身辺で怪現象が始まる。
なんのためにか、鏡を嵌め込み、塞いだ窓からは、いつも誰かがのぞいている。家の中には姿なき住人の気配。立ちこめる腐臭…。
調査にのりだした渋谷サイキック・リサーチだが、そこで麻衣が姿見の向こうに見たコソリの正体とは。

【評価】★★★★☆
幽霊・心霊云々だけでない恐怖が味わえました。
流石に一人でお風呂の湯船で読んで、その後髪を洗うときとかちょっと「誰かのぞいてたらどうしよう〜」とどきどきしてしまいました(苦笑)
そして最後には泣かされました・・・あのシーンは辛いよぉ!って感じで。
かなり楽しめる作品でした。

今回読んだ「悪夢が棲む家」は以前ティーンズハートから「悪霊シリーズ」として出ていたものの続編だそうで・・・
うーんシリーズ読みたい!ケド実は絶版みたいです(涙)
図書館で探そうっと〜
(11/8)

NO.6 #3  (あさのあつこ/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212585-4

【あらすじ】
おまえさんの負けだよ。ここじゃ、守らなきゃならないものを持っちまったやつは生き残れないのさ。そういうおまえも、無事に春を越せるのか……。

「西ブロック」でイヌカシに仕事を紹介された紫苑。
「NO.6」の研究員に連れ去られた沙布。
紫苑の母・火藍からの緊急メッセージを受け取ったネズミはその事実を紫苑に隠す。ネズミの心の葛藤……。
彼らは成功率がほとんどない仲間の救出に向かうのか?それとも……。

【評価】★★★★
とりあえず続きが・・・続きが読みたい!!
ワクワク読んでいっていいところで「TO BE CONTINUED」って・・・
きーーーーって感じです。
でも思ったより先に進まずちょっと残念ですが、でもまだ楽しめると思うとちょっと嬉しかったりします。
とりあえず早く続きが読みたいです。
(11/6)

NO.6 #2  (あさのあつこ/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212229-4

【あらすじ】
聖都市「No.6」のエリート候補生から一転犯罪者として逃亡中の紫苑。ネズミの言った「すべてを知ってもなおNo.6に帰りたいならオマエは敵だ」の真意は?

【評価】★★★★
やっと2巻が読めましたー(人気なんで図書館にあることが少ない)
今回は1巻ほどどきどきワクワクするような内容ではなかったですが、それでも面白いですね〜
この先がどうなるのか楽しみで、紫苑とネズミは敵になっちゃうの!?って感じで、早く続きが読みたいです!
3巻は手元にあるので、早速読みたいと思います♪

(11/2)


10月
それでも君が―ドルチェ・ヴィスタ  (高里椎奈/講談社ノベルス)735円
ISBN 4-06-182232-2

【あらすじ】
生まれ落ちたばかりのキンカンと、彼を見付けた少女リラ。料理の上手なヴィオラと、人懐こいピアニカに、双子の兄弟シンとバル。家(ホーム)に住む6人を含めても、世界中で31人の“小さくて大きな密室”。
1つの悲劇が、このドルチェ・ヴィスタ(甘い景色)に潜む驚天動地の真実を暴き、世界の輪郭を変える!

【評価】★★★☆
結末ぎりぎりまで何の疑いなくただ単に物語を楽しんでいましたが、最後の最後で呆気にとられたというか、なんと言うか・・・
えぇ?ん?どうして?あれ??あー・・・という感じで。
うまく言葉にできません。
納得できないといえば納得できないし、そうでもないといえばそうでもない。
なんだかいろんな意味で「やられたなぁ」と思いました。
(10/31)


9月
闇の守り手1―ナイトランナーT  (リン・フルエリン/C・novels fantasia)998円
ISBN 4-12-500902-3
訳 浜名 那奈

【あらすじ】
「あなたはぼくのことをほとんど知りません。どうしてぼくなんかを連れて行こうとするんですか?」
「確かにわたしはお前を知らない。おそらく、お前を見ていると思い出すせいだろう―」
「あなたの昔の知り合いを?」
「昔のわたしをだ」

無実に罪でとらえられた少年アレクは、奴隷商人に売られる前夜、謎の男サージルに伴われ脱獄する。
幾つもの名を持つ密偵である彼に弟子入りしたアレク。
初仕事は、闇の帝国プレニマーの高官から情報を得ることだったが、知らず持ち帰った「宝」のせいで二人は高額賞金首、その上、仕掛けられた呪いにより、サージルは瀕死に!解呪できるのは魔法王国スカラの魔術師だけ。
予期せぬ出会いにより結びつけられた二人は、追っ手から逃れ、スカラに辿りつけるのか。

【評価】★★★★
読んでも更新できずちょっと間をおいてしまったので熱は冷め気味・・・
ですが、相変わらずファンタジー(カタカナ地名&人名)嫌いだと思っていた自分を見直しそうです(苦笑)

「運命は剣を差し出す」ほどはまりはしませんでしたが、とりあえず続きが気になるっ!
そしてサジールの正体が気になるっ!と、「別に続き読まなくていいやー」なんて思いませんでした。
しかも私は翻訳本も苦手だったはずなのに、結構単調にもならずすらすら読みやすかったです♪

9月に2巻が出るようなので・・・・あぁ買っちゃうかも
だってうちの区の図書館に入ってなくて別の区から借りたから時間がかかったんだもんー。(イイワケ)
(9/18)


8月
妖怪アパートの幽雅な日常 3  (香月日輪/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212587-0

【あらすじ】
学校の怪談?
講堂の小部屋にオバケが出るという噂が。確かめに行った夕士と田代、妖魔フールがそこで目にしたものは……
この世のものではないモノたちと、世にも稀な妖怪アパートで共同生活を始め、2年目をむかえた高校2年生の夕士。魔道士の修行をしつつも「普通」の高校生として過ごす平和な日常に、怪しい影が……。

【評価】★★★☆
いつもよりは平凡だったかなぁ〜
期待が大きかったわけではないんですが(NO.6の後の所為!?)ドキドキ感が薄い・・・
いつも通り出てくる食事はめっちゃ美味しそうだし、アパート住人は楽しいし、どこか人生考えちゃうところもある・・・・んだけど、うーんちょっとこの環境に慣れちゃった〜ってのが一番しっくりくるかな。
また前回よりすごいこと(面白いこと・笑えること)が起こるかなぁってのがやっぱり心のどこかにあるのかも(それって期待が大きかったのか。苦笑)

でも私は結構好きだから良いとする!
(8/28)

NO.6(ナンバーシックス) #1  (あさのあつこ/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212065-8

【あらすじ】
どうしてあの夜、ボクは窓を開けてしまったんだろう?
飢えることも嘆くことも戦いも知らずに済んだのに。

2013年の理想都市「NO.6」。
エリート居住区にすむ紫苑(シオン)は12歳の誕生日の夜、特別警戒地域から逃走した少年・自称ネズミと出会う。その瞬間、紫苑の人生はリセットされた。待つのは破滅……!?

【評価】★★★★☆
あさのあつこさん初めての作品です。
すごいワクワクドキドキして一気に読んでしまいました。
面白いし、先が気になるー!どうなるんだろうっ!
あぁ。買おうかなぁ〜・・・

で、つくづく私は何で小・中学生の時にこーゆードキドキワクワクする本を読まなかったんだろうと思ってしまいます・・・
まぁ私が小・中学生だった時この本は無かったわけですが、それでもたくさん時間もあったし、本だってあったのにもったいないナァ!
もっと小さい頃から本を読んでいれば人生も少し変ってたかも・・・?

この本ならきっと本が苦手な子供でもワクワク楽しんで読めるんじゃないかなぁと。
子供たちに紹介したくなる本でした。
(8/26)

暗黒の城(ダーク・キャッスル)  (有村とおる/角川春樹事務所)1,890円
ISBN 4-7584-1044-5

【あらすじ】
バーチャルリアリティを使ったホラーゲーム「ダークキャッスル3」制作中に、主要スタッフが相次いで変死する。一人は激突死、もう一人はロシアンルーレットでという、あたかも死を望んでいたかのような死に方で…。さらに、スタッフの一員である早川優作は、同僚で恋人でもある佐藤美咲までが死を恐れない自傷行為をとるのを見て愕然とする。
「ダークキャッスル3」と一連の事態との間になんらかのつながりを感じた優作は、大学時代の女友達で今は雑誌記者の鷹石茜とともに事件の真相を追いはじめたのだが、二人の前に現れたのは、ある狂信的な医学研究と、恐るべき過去のカルト宗教団体事件の全貌であった―。
第5回小松左京賞受賞作品。

【評価】★★★★
今回は「ダーク・キャッスル3」というゲームを元に話が進んでいくんですが、自分も結構ゲームをやる人間なので、ちょっとドキドキしちゃいました。(まぁホラーは全然ですが・・・)

話としてはどんどん読み進められる部分と、ちょっと停滞してしまうところがありましたが、楽しめて読めたと思います。
結末はなんとなくあっけなかったような気がする感じもありますが、だからといって全然ダメってことも無く。
ただ、ゲーム内の話の部分は迫力が足りなかったかなぁ〜・・・

ゲーム(特にホラーゲーム)を良くやる人は色んな意味でドキドキしちゃうかも(笑)
(8/25)

QED 百人一首の呪  (高田崇史/講談社ノベルス)966円
ISBN 4-06-182044-3

【あらすじ】
稀代の天才・藤原定家が残した百人一首。
その一枚を握りしめて、会社社長は惨殺された。
残された札はダイイング・メッセージなのか?
関係者のアリバイは証明され、事件は不可能犯罪の様相を呈す。
だが、百人一首に封印された華麗なる謎が解けたとき、事件は旋律の真相を地上に現す!

【評価】★★☆
もちろん面白いと思うところもあるんですが、全体的になんと言うか・・・苦痛でした(汗)
今更なんですが、最近は歴史なんかに興味が出てきてはいるんですよ(でも何処から手をつけていいやら・・・汗)
まぁ学生時代ははっきり苦手分野だったので(名前覚えられないんじゃー。笑)百人一首も殆ど覚えてないわけで・・・
国語の授業とか、百人一首大会とかあったけど覚えられないと言うか覚える気が(ォィ)
とまぁ。こんな感じの人間にはオススメできない作品だと思います(苦笑)
私にとって薀蓄を読むのは別に苦痛じゃないかと思っていたんですが、全くわからない興味のない分野はダメですね・・・

とりあえず薀蓄語りの祟キャラは嫌いではないので、評価は普通で。(でも本当に自分の近くにあんな薀蓄語りがいたらかなり嫌だけど・・・苦笑)

それにしてもこれほど事件の解決編に入ってもワクワクと読めなかったのは始めてかもしれない・・・
今度は興味がある分野のQEDシリーズを読もうと思います。
(8/17)

コフィン・ダンサー  (ジェフリーディーヴァ―/文芸春秋)1,950円
ISBN 4-16-319580-7
 池田真紀子

【あらすじ】
四肢麻痺の科学捜査専門家リンカーン・ライムを主人公としたシリーズ。
ベッドから一歩も動かずスーパーコンピュータなみの頭脳で犯人を追い詰めていく異色捜査官の本作における敵は、その刺青から「コフィン・ダンサー(棺桶の前で踊る死神)」と呼ばれる殺し屋。
大陪審で大物武器密売人に不利な証言をする予定の証人を消すために雇われた彼によって、民間航空運輸会社の社長兼パイロットがその毒牙にかかり、彼の妻が次の標的に。大陪審まであと2日。追う者と追われる者の息詰まる勝負の行方は…。

【評価】★★★★☆
前作「ボーン・コレクター」に引き続きドキドキする話ですごく興奮しました。
最後に近づくに連れて「え。え。ええぇ!」と言う感じで、どうなるんだろうっ!と早く読みたいような、でももったいないからゆっくり読みたいような・・・と葛藤と戦いながら読んでいました。
でも出来るなら一気に読んでしまったほうが興奮できそうです!

今回は介護士(聖人)トム母さんの出番は少なめだったので、次回作いっぱい出てきてくれることを願ってます!
(8/8)


7月
I LOVE YOU  (伊坂幸太郎・他/祥伝社)1,680円
ISBN 4-396-63251-7

【あらすじ】
愛してる、って言葉だけじゃ足りない(オール書下ろし)
恋愛には物語がある。
初めて異性を意識しはじめたとき、相手とのあいだに微妙な距離感を感じたとき、初恋の同級生との再会を果たしたとき、そして別れを予感したとき…。
さまざまな断片から生まれるストーリーを、現在もっとも注目を集める男性作家たちが紡ぐ、至高の恋愛アンソロジー

【評価】
★★★★

「透明ポーラベア」 伊坂幸太郎/著
★★★★☆

伊坂氏の恋愛物という事で、すごく楽しみでした。(これが読みたいがために買ったしね。笑)
読み終わるとやっぱり伊坂氏らしい!と思えました。
ちょっぴりしんみりする気持ちと、繋がっているという暖かさが心地よい作品でした。


「魔法のボタン」 石田衣良/著
★★★

設定としてはありきたりなかたちで、先が読めてしまうし、なんか初石田さんの作品だったので、ちょっと期待しすぎた気がします。
面白くない訳でもなく、嫌いでもないけどもうちょっと違うかたちのものが読みたかったなぁと思いました。


「卒業写真」 市川拓司/著
★★★

「あーなるほど」と思ってちょっぴり笑えました。(終了・・・)


「百瀬、こっち向いて」 中田永一/著
★★★☆

不幸のようで、幸せなようで。
切ない気持ちがすごく伝わってきて、ちょっぴり幸せなのがここち良かったです。


「突き抜けろ」 中村航/著
★★☆

恋愛というか・・・青春って感じで。
私にはよくわかりませんでした(汗)


「Sidewalk Talk」 本多孝好/著
★★★★

「恋愛」としてはなんだかこれが一番好きでした。
最後の作品としても綺麗に仕上がっていて、読んでよかったという気持ちになれました。
(7/29)

金糸雀(カナリア)が啼く夜  (高里椎奈/講談社ノベルス)819円
ISBN 4-06-182131-8
シリーズ 薬屋探偵妖綺談シリーズ

【あらすじ】
大音響を轟かせ、きらめきとともに落下した巨大なシャンデリアは、2人の人間を押しつぶした。
だが、事はそれだけではすまなかった。
空っぽになってしまった高い天井―そこに、奇怪なものが吊られていたのだ。
だぶだぶの服をつけ、真っ白な化粧をした道化師の死体が…。

【評価】★★★☆
色んな形というか物語の流れがある作品だと思います。
型にはまらず、自由に作っていると言う感じで。
そして秋も何でも出来ちゃうんだよなぁ〜と座木以上に完敗です・・・
ただ、物語の盛り上がり部分が微妙に解らない。
全体的に可も不可も無い程度にゆるゆるとある感じで、「ココだ!」と言うピークが無いようにも感じました。
が、視点を変えることによって、物語全体がだらだらすることなく、飽きずに読めました。

シリーズ自体の謎が解けるというよりも、どんどん深まっていく気がする・・・
(7/25)

足のない獅子  (駒崎優/講談社X文庫ホワイトハート)630円
ISBN 4-06-255375-9
挿絵 岩崎美奈子
文庫番号 こB-02
シリーズ名 足のない獅子

【あらすじ】
時は13世紀。ルネサンスの光、未だ射しこめぬ中世のイギリスで、剣と弓とそのしなやかな知恵を武器に、弱きを救いつつ金もうけにいそしむ2人の貴族の若者がいた――。
その名は、リチャードとギルフォード。
2人が、ユダヤ人の金貸しの依頼を受けたことが、全ての発端だった。事件を追ううちリチャードは、それまで目をそむけていた、己の出生の秘密と、向きあわねばならなくなる――。

【評価】★★★☆
「 運命は剣を〜」と比べてしまうとどうしても物足りなさがありました。
次から次へと色々起こるけど、事件の勢いや、ドキドキ感、この後どうなるの!?ってのがちょっと少ないかなぁ?
「運命〜」の前に読めばきっとすごく楽しめたんだろうなぁ・・・

話(時代)はとても好きです。
キャラクターもこれからどんどんいい味が出てきそうだし!
今後が楽しみな作品です
(7/16)

死神の精度  (伊坂幸太郎/文藝春秋)1,500円
ISBN 4-16-323980-4

【あらすじ】
「俺が仕事をするといつも降るんだ」
 クールでちょっとズレてる死神が出会った6つの物語。
音楽を愛する死神の前で繰り広げられる人間模様。

【評価】★★★★☆
なんだか読んでしまうのがもったいなくてじっくり時間をかけてみました。
「旅路を死神」は雑誌連載時に読んでいたんですが、短編6つが集まってみるとまた違った見方だ出来て面白かったです。
一番すきなのは・・・どれも決められないなぁ〜
やはり全部まとめて1つの作品の色が出ていると思います。

死神(千葉)のちょっとオトボケ(本人はいたって真面目)だったり、ミュージックに目が無い(?)ところとかが、ちょっと微笑ましくて、可愛らしく思いました。
そして最後の「死神対老女」でちょっと泣かされました。
今度からCDショップで試聴機のまえでにやけて音楽を聴いている人がいたらその人は死神かも・・・って思っちゃいそうです(笑)
(7/9)


6月
ISBN 4-12-500892-2
イラスト ひたき
シリーズ バンダル・アード=ケナード

【あらすじ】
隊長ジア・シャリーズが本隊と合流し、バンダル・アード=ケナードはようやく本来の機動力を取り戻した。
だが、依然としてシャリースと医師のヴァルベイドは賞金首として狙われ、ついには、姿を見せなかった謎の集団もが争奪戦に加わった。国境ではエンレイズとガルヴォ両軍の緊張が高まるなか、傭兵集団の進み行く先には―。
『運命は剣を差し出す』完結編。

【評価】★★★★☆
あぁ・・・ついに読み終わってしまいました。
あぁぁ、とりあえず寂しいー。

さて、今回はすごくドキドキしてしまいました。
そして読んでいるうちに自分もバンダル・アード=ケナードの仲間のように笑ったり、悔しくなったり、緊張したりとしていました。

帯に書いてあるんですが、
「あんたは、運命の差し出した剣を受け取ったんだ。」
ってシーンがものすごく感動してしまいました。ジーンと来たぁ!
早く第2話出ないかなぁ〜(気が早すぎ)

で、今回は章とびら裏にイラストのひたきさんの絵がたっぷりです!
かわいいぃ〜そして面白い〜
4コマなんかも素敵!
でも本編を読み終わってからのお楽しみ♪
ってことで視線を逸らすのが大変でした(笑)
はぁ〜早く第2話出ないかなぁ〜〜(しつこい)
(6/30)

悪魔と詐欺師  (高里椎奈/講談社ノベルス)840円
ISBN 4-06-182105-9
シリーズ名 薬屋探偵妖綺談シリーズ

【あらすじ】
「当ててごらん。これらの事件には、共通点がある」
喫茶店で毒死した男。マンションから飛び下りた会社員。プログラマーは列車事故で死に、書店員の娘は手首を切った。だが、それらはすべて解決したはずの事件だったのだ。そこに「なにか」の意思が働いていたというのか──?

【評価】★★★☆
短編集のようになっていて、最終的には1つにまとまる。
そしてタイトル通り「悪魔」と「詐欺師」の物語なんですが、どうも『これが答えだ!』というのがないので微妙にわからない部分が残ってしまいました・・・
あれ?これってこーゆーこと・・・でいいんだよね?みたいな感じです。
全てがわからなくても、振り返ってみると寂しい・悲しい気持ちになってしまいました。
今度またじっくり読み返してみたいと思います。(解らなかったのは私が阿呆なのが悪いのだ!苦笑)
(6/24)

D.Gray‐man (Reverse1 旅立ちの聖職者)  (星野 桂, 城崎 火也 /J.J-BOOKS)680円
ISBN 4-08-703156-X
絵 星野桂

【あらすじ】
アレンが、インドから英国に着いたときに巻き込まれた事件とは?
  アレンと出会う前の神田は、どんな戦いを経験していたのか?
コミックスでは読めない彼らの活躍と過去が描かれた「D.Gray-man」小説版!

【評価】★★★★
J-BOOKSなんで、あっさり読めて楽しかったです!
小説版という事で、キャラクターや武器は解りづらいかと思いましたが、上手く表現できていると。ただ、コミックを読んでいる人にはちょっと説明が邪魔かもしれませんが、これはこれで上手くまとめていると思いました。
と言うか、マンガを読まずこっちから読む人はいるのか?と言う疑問もありますが、まぁ・・・ねぇ(笑)
さて、話としてはとりあえず・・・神田!神田の秘密が!早く知りたい(笑)
リーバー班長生命の危機!(笑)
とまぁ。こんな感じです(ぇ)
最初の2作はじっくり真面目に読んで、最後の1作で笑える。そしてとりあえずコミック1巻が読みたくなります。
是非読み終わる前にコミック1巻を手元に・・・
(6/18)

姑獲鳥の夏  (京極夏彦/講談社ノベルス)1,040円
ISBN 4-06-181798-1
シリーズ名 妖怪(京極堂)シリーズ

【あらすじ】
この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。
東京・雑司ケ谷の医院に奇怪な噂が流れる。娘は二十箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。
文士・関口や探偵・榎木津らの推理を超え噂は意外な結末へ。

【評価】★★★★
つ、ついに手をつけてしまいました・・・

面白かったです!ちょっと読んでいる間に「花より男子」とか「ARMS」とか読んでいたので時間がかかってしまいましたが(苦笑)
分厚さにちょっと躊躇してしまいそうになりますが、はまってくるとどんどん読めました。
しかし一度止めるとまた入り込むのに時間がかかってしまったので、十分時間がある時に一気に読めばよかったと思いました。
そしてもっと夏に(暑くなってから)読みたかった!
これからの時期にオススメします。

これで7月からの映画を心待ちできます♪
(6/11)


5月
黄色い目をした猫の幸せ  (高里椎奈/講談社ノベルス)882円
ISBN 4-06-182084-2
シリーズ名 薬屋探偵妖綺談

【あらすじ】
それは何の変哲もない、ただの箱に見えた。幾分、湿った感触の、大きめの段ボール箱。
湿っているのは昨日の雨のせいだと思った。だが開けた瞬間、そんな考えは消しとんだ。
中にあったのは遺体だった。首も手足も切り落とされた、血塗れの子供の遺体だった…

【評価】★★★★☆
相変わらずキャラで読ませる作品だぁ!
事件の内容はいいとして(またいいのか!?)物語の中の薬屋3人の微笑ましい部分や、すれ違い(?)がなんともいえず。そして高遠&葉山セットがまた面白い。

事件の内容としては・・・まぁなんとなく読めてしまうところもありますが、なんとも切なく悲しい。
親子愛だったり友情だったりまた別のものであったり・・・

ところでタイトルの意味が何にかかっているのか見出せなかった・・・
また読み返してみなきゃ!
(5/24)

妖怪アパートの幽雅な日常 2  (香月日輪/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212312-6

【あらすじ】
春休みに入るやいなや、夕士は妖怪アパートに戻ってきた。
封印の解かれた魔道書から出てきた妖魔に慕われて戸惑いながらも、自らの秘めた力に気づいた夕士。
親友の長谷やおなじみの妖怪達と過ごす春休みは意外な展開に!

「明日から始めようね」
「は? なにを?」
「霊力アップのトレーニングよ。春休みの間は集中特訓ね!」

【評価】★★★★
1巻目よりも大分軽い仕上がりで、読んでいてとても楽しめました。
なにやら今後もっとワクワクできそうな予感!
やはり1巻目同様どことなく大人向けな児童書の雰囲気。
読んでいてついついニヤニヤ笑ってしまったり、夕士を受け入れてくれた親友長谷にちょっと感動してないてしまったり(笑)
児童書ってやっぱりいいね〜(でもどことなく大人向け。笑)
(5/18)

第六大陸 1・2  (小川一水/ハヤカワ文庫JA)各714円
ISBN 4-15-030727-X・4-15-030735-0
表紙絵 幸村誠

【あらすじ】
西暦2025年。サハラ、南極、ヒマラヤ―極限環境下での建設事業で、類例のない実績を誇る御鳥羽総合建設は、新たな計画を受注した。
依頼主は巨大レジャー企業会長・桃園寺閃之助、工期は10年、予算1500億、そして建設地は月。
機動建設部の青峰は、桃園寺の孫娘・妙を伴い、月面の中国基地へ現場調査に赴く。
だが彼が目にしたのは、想像を絶する苛酷な環境だった―
民間企業による月面開発計画「第六大陸」全2巻着工。

【評価】★★★★
表紙絵が「プラネテス」の幸村誠さんだったのでついついつられて読んでしまいました(笑)
漫画と違って小説なので、想像力乏しい私には難しいかと思いましたが、なかなか楽しめました!
SFが好きな方ならきっともっと楽しめると思います。

物語は2025年の日本から。
こう考えると昔はSFなんてものすごく遠い未来のことばかりだと思っていたけれど、意外に近づいてきたのかもしれないと思いました。
そういえばアトムができる年は過ぎてるわけですしね(実際はできなかったけど)
地球周回軌道の宇宙旅行が予定されていたり、もう宇宙に民間人が行くのも遠い未来じゃなくなるかもしれませんし・・・
うーんあまり想像できませんね(想像力乏しいから!)
でも未来といえば私の中では空を走る自動車なんですが、いつになったらできますかね?(笑)

話がそれましたが、第六大陸は現実に近い作品だと思います、というかただ私の願望かもしれませんが・・・
でも実は私は見上げるだけで特に月に行きたいとは思ってませんが(笑)
って、感想じゃなくなってる(汗)
(5/18)

長恨歌―不夜城完結編  (馳星周/角川書店)1,680円
ISBN  ISBN:4-04-873576-4

【あらすじ】
劉健一 あの男がいる限り、おれは安らかに眠ることができない。
あの男の目を、口を、耳を、塞がなければならない。
血塗られた憎悪の連鎖に終止符を打つのは誰か―。
永遠の闇の淵へ衝撃の終幕。

【評価】★★★☆
前2作を読んだのは大分前だったんですが、当時の私には不夜城は半端なく衝撃のある作品だったので、今になって完結編を読んでも・・・と思いましたが意外に覚えていました。
実際は不夜城を読んでいれば鎮魂歌を読んでいなくても普通に読める作品になっていました(というか私自信鎮魂歌は微妙に覚えていない・・・苦笑)

完結することに対しては、正直(ネタバレ反転)「健一を殺す」ことで完結させなくても・・・と思いましたね。違う形でも終われたのではないか?というかむしろ『完結編』なんて名前で出して欲しくなかった気がしますね。
読み始めて結構すぐに結末は読めてしまうし(というかあらすじから読めるか・・・)ミステリではないのでどんでん返しもなく、そのままきてしまうので、ちょっと寂しさを感じました。

作品は、前作よりも断然暴力的というかハードな部分がなくなった気がして、大分軽く読めました。
(これは読む人間(私)が変ったのか・・・?)
多分3作続けて読むと、最後は物足りないと思う方もいるかもしれませんね。
私としてはあまりハードなのは疲れるので、これくらいが読みやすいというか、わかりやすいと言うか。
でもやっぱり面白さで行けば不夜城が一番かなぁ〜


そして相変わらず人名が覚えられず苦労しました・・・(苦笑)
(5/6)


4月
名探偵症候群シンドローム  (船越百恵/光文社カッパノベルス)940円
ISBN 4-334-07607-6

【あらすじ】
相原茅乃、23歳、独身。
3年越しの恋人に別れを告げられ、身も心もボロボロの夜―恐怖の幼馴染、早川可連からの結婚パーティへの招待状。
急遽仕立てた嘘の恋人、刑部芯。とんでもなくセクシーで誰もがうらやむ彼だけど・・・。
気付けばパーティ会場は連続殺人の現場・・・・。犯人は、まさか私の彼!?

【評価】★★★★
船越さんデビュー2作目!
この方の作品はメインキャラがすごく面白いですね〜私の好きなタイプばっかだ(笑)
話の内容としては単純だし、刑部氏の正体もすぐにわかってしまったけれど、キャラがいいからイイ!(笑)
しかも本当に「才気走る妄想!」だしっ!
とりあえず最後の最後まで笑わせていただきました(爆)
『眼球蒐集家』もですが、今回の茅乃&芯もシリーズにしてくれると嬉しいなぁ〜・・・

で、私好みではありますが、内容の濃さ(良さ?)を求める人には面白くないと思いますのであしからず・・・
(4/26)

佐藤さん  (片川優子/講談社)1,365円
ISBN 4-06-212467-X
挿絵 長野ともこ

【あらすじ】
高校一年の少し気弱な主人公の男の子。
彼が幽霊に憑かれている「佐藤さん」と出会い、彼女の除霊を引き受けたことから彼と彼女のふしぎな関係がはじまった。

【評価】★★★★

タイトルが気に入って借りてきたのですが児童書で、しかも現役高校生が書いたとは知りませんでした。
児童書だからというわけではなく、するする読める作品でした。
ちょっぴり悲しくなったり、ちょっぴり笑えたり、読んでいてとても楽しく思えました。
でも読んでいるとどうしても佐藤さんと佐伯くんは高校生というより中学生に思えましたね(ちょっと子供っぽかったかな)
(4/21)

ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」  (上遠野浩平/電撃文庫)578円
ISBN 4-07-310350-4
挿絵 緒方剛志
文庫番号 か-7-4
シリーズ名 ブギーポップシリーズ

【あらすじ】
君は運命を信じているかい?自分たちの意思とは関係なく回っていく世界の流れを実感したことはあるかい?
これは六人の少年少女たちの物語だ。
彼らは未来を視ることができる不思議な力を持っていて、彼らの間だけその能力をささやかに使っていた。彼らに罪はない。そして責任もない。しかし―
「これ―ブギーポップ?」
六人の予知にこの僕の幻影が現れた時、運命の車輪は回りだした・・・・・。

【評価】★★★★

やっとの3作目了読。今までの3作の中でこれが一番わかりやすくて、ちょっぴり悲しい気持ちになりました。
読みながら思うことはいろいろありましたが、あまり上手くかけそうにありません・・・
(4/19)

よろづ春夏冬中  (長野まゆみ/文藝春秋)1,155円
ISBN 4-16-323450-0

【あらすじ】
或るときは異界と交じり、或るときは時空を超え、妖しく煌く14の極上ストーリーを収めた玉手函。

【評価】★★★

表紙絵とタイトルに引かれて借りてきました。
しかも著者さん本人が装画を書いているそうです
しかもタイトルは春夏冬中で『あきないちゅう』
「あーナルホド!秋がないのか!」って感じでした。

で、内容はというと。全体的にどこか不思議な、現実というよりもどことなく夢世界のような作品で、例えば冬の寒い表現も真夏の暑さも全く感じられず。
んで全体的にBL・・・
とはいってもそこまでではなく、あっさり風味(?)みたいな。うーん純愛?(謎)
とりあえず私には何でそこまでBL風にこだわったのかがわかりませんでした・・・
もちろんBLが全くもって好まない人には辛いでしょうが、特に興味も嫌悪もない方なら普通に読めると思います。
ただ、私はあまり好みではなかったかな・・・

(4/8)

ボーン・コレクター 上・下  (ジェフリー・ディーヴァー/文春文庫)各700円
ISBN 4-16-766134-9・4-16-766135-7
訳 池田 真紀子
文庫番号 テ-11-3・4
シリーズ名 リンカーン・ライムシリーズ

【あらすじ】
ケネディ国際空港からタクシーに乗った出張帰りの男女が忽然と消えた。
やがて生き埋めにされた男が発見されたが、地面に突き出た薬指の肉はすっかり削ぎ落とされ、女物の指輪が光っていた…
女はどこに!?
NY市警は科学捜査専門家リンカーン・ライムに協力を要請する。
彼は四肢麻痺でベッドから一歩も動けないのだが…。

【評価】★★★★★

私の苦手分野海外物。ですがこれは面白い!
話はあまりキモチの良い物ではないですが、なんと言ってもスピード感がすごい。
特に下巻(後半)が物語に引き込まれて止まらないんですよ。
夜寝る前になかなか(読むのを)やめられなくて、しかも気になっても渋々やめると、次の日の仕事中「あの後どうなるんだろうっ!」と気になって気になって・・・
最後の最後まで目が離せない作品でした。

そしてなんと言っても介護士(聖人。笑)トムとライムの掛け合い(?)が張り詰めた緊張をほぐしてくれて次の緊張に備えることができるので疲れることなく読みきれました。

今回図書館で借りたので是非購入しようと思ってます!
(4/5)


3月
硝子の子守歌
琥珀の流星群
  (桑原水菜/コバルト文庫)各480円
ISBN 4-08-611542-5・4-08-611566-2
文庫番号 く-5-3・4
表紙/挿絵 東城和美
シリーズ名 炎の蜃気楼シリーズ

【あらすじ】
仙台市で、建築物が一瞬のうちに倒壊する事件が続発。直江の連絡で、高耶と綾子が調査に向かうことになった。
仙台では活発化する最上義光軍の怨霊に対抗するため、伊達政宗が復活。激しい〈闇戦国〉を繰りひろげていた。
政宗と同盟を結ぼうとする高坂弾正、事件のかげに見え隠れする狐の霊を操る女…。
そして巨大な陰謀が渦巻く仙台で、高耶は自分を捨てて出ていった母・佐和子と出会った。


高坂の謀略で慈光寺を爆破され、九死に一生を得た高耶。だが、住職の国領は瀕死の重傷を負ってしまった。
自分の無力さを知り、かつての景虎の〈力〉を取り戻そうと苦しむ高耶だが…。
一方、仙台に集結した千秋、綾子らは、仙台市を「金輪の法」を用いた巨大な結界で包囲しようとする最上義康を追っていた。呪法の「壇」となる陥没事故現場を舞台に、義康と冥界上杉軍の対決が始まった。
仙台を乗っ取ろうとする最上軍の怨霊たちに、高耶は!?


【評価】★★★★

今回は仙台前後編で2冊 高耶と直江の過去もだいぶ出てきました。
直江!信じてたのにっ(謎)
まぁ。どんな背景があったか気になるので当分は読みつづけようと思いました。
それにしてもやはり日本史は難しい・・・
特に戦国時代となると一族名前似過ぎしかも読めない(笑)
それが苦手なんですよね〜・・・
(3/25)

銀の檻を溶かして  (高里椎奈/講談社ノベルス)924円
ISBN 4-06-182059-1
シリーズ名 薬屋探偵妖綺談シリーズ

【あらすじ】
賑やかな街の一角に、その店は存在する。
燻べたような色の木の板、木の壁、木の天井。まるでそこだけ時に取り残されたかのような―その店。
蒼然たる看板に大書された屋号は、『深山木薬店』。
優しげな青年と、澄んだ美貌の少年と、元気な男の子の三人が営む薬種店は、だが、極めて特殊な「探偵事務所」で…!?

【評価】★★★★☆

内容云々は良いとして(いいのか?笑)キャラクターがものすごく気に入りました。
まだまだ謎の多い3人から目が離せないっ!という感じで。
内容もまぁ多少先が読めてしまう部分もありますが、「あぁなるほど〜」と思う部分もあり。
読みやすくて、面白いのでどんどん読み進めることができました。(むしろやめられなくて困った。苦笑)

とりあえずリベザル可愛い!ショタの気が無い私でもリベザルは一家に一人(一匹?)欲しいと思いました(笑)
しかし『リベザル』がどうしても『リザベル』に見えてしまう・・・
(3/23)

妖怪アパートの幽雅な日常 1  (香月日輪/講談社YA!ENTERTAINMENT)998円
ISBN 4-06-212066-6
表紙/挿絵 佐藤三千彦
シリーズ名 妖怪アパートシリーズ

【あらすじ】
夕士が高校入学と同時に始めた、あこがれの下宿生活。
幼い頃に両親を事故で亡くしたため、早く独り立ちをするのが彼の夢。

ところがそこには、ちょっと変わった、しかし人情味あふれる“住人たち”が暮らしていた…。

【評価】★★★★☆

いやぁ。面白い。
児童書なんで簡単に読めて、クスっと笑えて、そしてちょっぴり泣ける。
青春だな〜(私はおっさんか?笑)
アパートの住人のみんなが素敵でこんなアパートだったら住んでみたい!と思いました。

子供から大人まで十分に楽しめる作品だと思います。
そういえば長谷君の名前って出てたか?見逃したかなぁ・・・(汗)
(3/18)

ISBN 4-06-182283-7・4-06-182284-5
表紙/挿絵 
シリーズ名 戯言シリーズ

【あらすじ】
「きみは玖渚友(くさなぎとも)のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」
天才工学師・玖渚友のかつての「仲間(チーム)」、兎吊木垓輔(うつりぎがいすけ)が囚われる謎めいた研究所――堕落三昧(マッドデモン)斜道卿壱郎研究施設。
友に引き連れられ、兎吊木を救出に向かう「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”の眼前に広げられる戦慄の“情景”。
しかしその「終わり」は、さらなる「始まり」の前触れに過ぎなかった――!


【評価】★★★★

やっと読みました。というのがとりあえずの感想。
毎回導入部分で挫折していたんですが、そこを過ぎるといっきに読めました。

とりあえず色々な意味ですごいですなぁ。
それはない。ありえない。おかしいから。という感じたっぷりで、で最後まで来てやっぱりね。そうなのか。あーやられた。ですね
戯言に多少ウンザリ気味だったはずなのに、やっぱり面白いですこのシリーズと再確認。

とりあえず大変なのは登場人物の名前くらいかな・・・覚えづらいし読みづらいです(苦笑)
(3/14)

緋(あか)の残影  (桑原水菜/集英社コバルト文庫)480円
ISBN 4-08-611479-8
文庫番号 く-5-2
表紙/挿絵 東城和美
シリーズ名 炎の蜃気楼シリーズ

【あらすじ】
運転に自信のあるバイクで転倒してしまった高耶。
登校してみると、目の前に見慣れない少年が現れ、クラスメイトで親友だと言う。
高耶には全く記憶がない。そして、次々と学校に異変が起きて!?

【評価】★★★★

また少し物語が前進。
日本史が好きな人ならすごく楽しめる作品だと思います。
そして自分も学生時代に出会っていたらもっと歴史が楽しく学べたかなぁと思いますね。
(だって新選組だと殆ど授業では関係ないから・・・)
有名どころの歴史上の人物の名前ならなんとなくわかるんですがね〜・・・(苦笑)
それにしてもコバルトなんで、とりあえず軽く読めるのがいいと思います。
(3/4)

ST 警視庁科学特捜班  (今野敏/講談社文庫)680円
ISBN 4-06-273206-8
文庫番号 こ25-8
シリーズ名 STシリーズ

【あらすじ】
多様化する現代犯罪に対応するため新設された警視庁科学特捜班、略称ST。
繰り返される猟奇事件、捜査陣は典型的な淫楽殺人と断定したが、STの青山は一人これに異を唱える。
プロファイリングで浮かび上がった犯人像の矛盾、追い詰められた犯罪者の取った行動とは。
痛快無比エンタテインメントの真骨頂。

【評価】★★★★

事件としてはそんなに上等なものすごく難しい事件な感じではなく、深読みや、推理は必要ではないんですが、面白いんです。
この作品のいいところはSTメンバーのキャラクターの面白さだと思います。
事件現場を見に来てすぐに「ねぇ。僕、帰っていい?」って(笑)
可愛すぎるぞ青山翔!
と、STメンバーのそれぞれの持つ魅力が読んでいてとても楽しかったです。
(3/1)

2月
炎の蜃気楼(ミラージュ)  (桑原水菜/集英社コバルト文庫)480円
ISBN 4-08-611479-8
文庫番号 く-5-1
表紙/挿絵 東城和美
シリーズ名 炎の蜃気楼シリーズ

【あらすじ】
武田信玄の霊を封印した『魔縁塚』が破壊された夜、高耶の親友・譲は火だるまになる夢を見た。
「ようやく見つけましたぞ、お屋形様…」そう言いながら、譲に忍び寄ってくる武者たちの霊は…!?

【評価】★★★☆

これを知らず『かつくら』は語れないらしい・・・
これを読んでないなんてもったいないらしい・・・

という事で『かつくら』こと活字倶楽部で大人気シリーズ「炎の蜃気楼」が完結したようなので読み始めてみました。
すごく久しぶりのコバルト文庫!いやぁ。ちょっと、なんと言うか・・・ねぇ(笑)
話はなかなか面白かったです。が、さすがコバルトというか、軽かったです。
まぁ小学生の頃から読めるものだもんね。
まだシリーズ1冊目なので、「すごいすごい!」と言われるのはちょっとわからなかったですが、これからシリーズBL系に流れそうな予感満々でちょっと不安ですが・・・(BLは苦手です)
ってかコバルトって方向性変わった!?(汗)まぁいいが・・・
そしてまったく本の感想じゃないっ!(爆)

とりあえず本編40+番外編もろもろたくさんありますなぁ。
チョコチョコ読んでみたいと思います。
(2/23)

しずるさんと底無し密室たち  (上遠野浩平/富士見ミステリー文庫)567円
ISBN 4-8291-6284-8
文庫番号 FM-52-02
表紙/挿絵 椋本夏夜
シリーズ名 しずるさんシリーズ

【あらすじ】
「ねえしずるさん、密室ってなんなのかしら?」「そうね、よーちゃん、それはきっと、どんなものでもごまかせると思い込んだ人間の、つまらない錯覚なんでしょうね―」
白い病院にずっと入院中の少女と、その友人のこの二人は、今日も今日とて退屈しのぎに不思議な事件を追いかけています。
それは人の血を吸ってミイラにしてしまう吸血植物の謎とか、七人の一家を皆殺しにしたという七枚のカードに秘められた呪いの秘密とか、死んだはずの人が祭りの中で同時に別々の場所で目撃される怪奇とか、鳥のように空飛ぶ怪人の話とか、奇妙奇天烈な怪事件ばかりです。
しかもそれらは、全部“密室”の事件なのです―扉も壁も鍵も、部屋そのものさえないのに“密室”って?これらの不可思議な事件を、彼女たちはどうやって解き明かすのでしょうか―ひとりは病室から一歩も出ないのに

【評価】★★★

今回は密室がキーワード。
そーきたか。とついつい言いたくなるようなものばかり。
相変わらず謎多きしずるさんとよーちゃん。
密室の謎より気になりますよ・・・

それより「灰かぶり騎士団」って何の作品に出てきたんでしたっけ・・・?
私が読んでる作品少ないんでそれのどれかなのは確かだけど、思い出せない(汗)
(2/22)

三月は深き紅の淵を  (恩田陸/講談社文庫)700円
ISBN 4-06-264880-6
文庫番号 お-83-1
シリーズ名 三月シリーズ

【あらすじ】
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。
彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の淵を』の話。
たった一人にたった一晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。

【評価】★★★☆

読めば読むほどに「三月は深き紅の淵を」がどんな物語なのか興味が出てくるものでした。
1〜3章はどんどん引き込まれてわくわくして読めました。
が、4章は切り替わりがころころあるのでちょっと混乱してしまいました。

三月シリーズの「麦の海に沈む果実」は既に読んでしまったんですが、あわせてじっくり読み返したいと思う作品でした。
(2/19)

蓬莱  (今野敏/講談社文庫)690円
ISBN 4-06-263547-X
文庫番号 こ-25-6
シリーズ名 安積警部補シリーズ

【あらすじ】
そのゲームには「日本」が封印されている!?
人気沸騰のゲームソフト「蓬莱」を開発したソフトハウスは、パソコン版に続きスーパーファミコン版を計画した。
しかし、恫喝し、力尽くでその発売を執拗に妨害する巨大な力が…。


【評価】★★★★

今回の作品は安積警部補シリーズに入るのか微妙な感じ。
でも「蓬莱」シミュレーションゲームが題材なんですが、読んでいるうちに「蓬莱」がすごくやってみたくなりました!
巨大な敵を前にしても変らずな安積さんがまた素敵。
でも他のメンバーがあまり目立たなかったのが少し残念でしたが・・・

しかし!悲しいことに現在重版未定・・・なんでいつも(涙)
復刊.comに投票しないとなぁ〜
(2/7)

マンハッタンの怪人  (フレデリック・フォーサイス/角川文庫)600円
ISBN 4-04-253721-9
訳 篠原慎
文庫番号 フ-6-21

【あらすじ】
十九世紀末、パリ。オペラ座の地下に潜み、闇の世界を支配する怪人はその醜い容姿ゆえに、それまで愛というものを知らなかった。
オペラ座の歌姫に生涯ただ一度きりの恋をするまでは。
だが、あの夜、悲劇的な運命の事件は起こってしまった…。そして十三年後。

一通の手紙がニューヨークのある男の元に届く。
巨万の富と絶大な権力を手にし、街を支配するこの男こそが、パリから消えた怪人だった。
そしてこの手紙は、全ての者の運命の輪を、終幕へ向かってゆっくりとまわし始めた―。


【評価】★★★

以前途中までしか読んでいない気がして読み直してみましたが・・・
結末知ってました(汗)
中飛ばしで読んだりしないので、いつのまにか読んでいたようです。
まぁ。それだけ物語半ばがかったるいダラダラとしてしまうので、記憶として残っていないのも頷けるような気もしますが(ォィ)
一応この作品はロイド=ウェバーと考えた作品だということだったので、映画を見る前に読もうと思ったわけですが・・・(以下ネタバレあり。反転注意)

クリスティーヌが死んだ年が映画と違うし!という事で、彼の中ではなかったことになってるのか?と言う感じでした(苦笑)』(ネタバレ終了)

「オペラ座の怪人」の続編。として読む必要は全くないです。むしろ別物と考えていただいたほうが・・・
だけど「オペラ座〜」を知らないと全く楽しめません(笑)
まぁ。こんな結末もあるかもね・・・程度に思ってくれていいですね。
とりあえず私は書き方(物語の進め方)が読みづらくて苦手でした。(海外物の所為もあるかも・・・)

一番良かったのはピエールの最後の台詞。
ココでちょっとホロリときました。
(2/7)

翼ある闇―メルカルト鮎最後の事件  (麻耶雄嵩/講談社文庫)770円
ISBN 4-06-263297-7
文庫番号 ま-32-1

【あらすじ】
首なし死体、密室、蘇る死者、見立て殺人……。
京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見粉うばかりの館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇はすでに始まっていた。
2人の名探偵の火花散る対決の行方は。そして迎える壮絶な結末。

【評価】★★★★

この作品麻耶さんデビュー作なんですが、『最後の事件』・・・ってね(笑)
まずタイトルから突っ込んでしまいましたよ!
ってか『メルカルト鮎』って何さ!?(笑)
内容もまるで前作があったような書き方をしていて、他の作品も読みたいと思いました。
単純そうで、すぐに犯人が読めてしまいそうで・・・あぁぁ!みたいな。
いつのまにかのめりこんでどんどん読み進められて、トリックもそんなのアリカヨっ!と思いきや、そこまでいくか!しかもそうきたか!という感じ。
とりあえず読み終わった私の一言目が「えぇぇぇぇぇぇー」でした。
納得いかないとは違うんですが、うーん普通と違う感たっぷりで驚愕でしたね(笑)
(2/7)


1月
緑の我が家―Home,Green Home  (小野不由美/講談社X文庫White heart)578円
ISBN 4-06-255294-9
表紙/挿絵 山内直美
文庫番号 おC-12

【あらすじ】
浩志は、父親の再婚をきっかけに家を出た。
壁に囲まれた路地を入り、「緑の扉」を開いた浩志を迎えたのは、高校生の一人暮らしには充分な広さの部屋と、不可解な出来事。無言電話、奇妙な落書き、謎の手紙etc.そして、「出ていったほうがいいよ」と呟く和泉少年の言葉が意味するものは…。
嫌がらせ?それとも、死への誘い!?―怖い―。しかし浩志の家は、もはやここしかない!
息をもつかせぬ本格ホラー。

【評価】★★★★

いっきに読んでしまいました。
怖い!だけど止まらない!
怖さで止められないわけではなく、先が気になるんですよ。
どうなるの?どうなるの?という感じで。

White heart文庫なので読みやすいですが、怖さは結構あります。
でも読後はなんとなく爽やかで切なく、ちょっと鼻の奥がツーンとなる作品でした。
(1/21)

紫骸城事件 Inside the apocalypse castle  (上遠野浩平/講談社ノベルス)1,029円
ISBN 4-06-182184-9
表紙/挿絵 金子一馬
ノベルス番号 カ0-02
シリーズ名 戦地調停士(事件)シリーズ

【あらすじ】
城。それは無為にして空虚なる巨大な骸。世界を蝕んだ魔女の悪意の果てに、その城塞は百万の生命を吸い、千万の呪詛を喰らって造られた。
事件は、荒野の中心に聳えるこの悪夢の巣窟に、魔導を極めんとする者どもが集いしとき起こる。
呪いとしても不条理。魔法としても不可解。
殺戮としても異常―数奇にして非情なる謎の果てに、したたる血さえも焼け爛れる、底無しで出口のない連続大量殺人の惨劇が幕を開ける。

【評価】★★★★

新刊「禁涙境事件」が出たのを見てシリーズを読んでしまおうと思い立ったわけですが・・・

ファンタジーの中の殺人なので、普段読んでいる感じとは全然変ってしまいます。
それが私の中ではいい方向に向いているので、読んでいても面白く感じました。
ファンタジーなトリックに納得いかない人もいるかもしれませんが、元々“物語”なんで、いつもと違う世界を楽しむのもいいと思います。

私としては“仮面の男”が出てきて満足。
そして挿絵を書いている金子一馬氏の絵が最高にあっていてイイです!金子氏の絵大好きなので、それも評価にかなり影響していますね(笑)
(1/21)

漆黒の王子  (初野晴/角川書店)1,680円
ISBN 4-04-873569-1

【あらすじ】
砂の城の哀れな王に告ぐ。私の名はガネーシャ。王の側近と騎士達の命を握る者。要求はひとつ。彼ら全員の睡眠を私に差し出すこと。
暴力と幻想。絡み合う二つの世界の謎に迫る本格ミステリ!
武闘派暴力団をターゲットにする謎の連続殺人犯『ガネーシャ』。
一方、歓楽街の暗渠に住み着く七人の浮浪者たち。
ある日怪我をした『わたし』は、『王子』と名乗る浮浪児に助けられ、暗渠へと踏み込んでゆくが・・・

【評価】★★★☆

「上側の世界」と「下側の世界」が交互に物語が進みます。
「下側の世界」には引き込まれるんですが、どうしても「上側の世界」(暴力団の話)になると私の読書スピードが落ちる・・・うーん苦手。

ですが、最後に近づくにつれてどんどん引き込まれていきました。
殺人のトリックについてはなんとなく読めたんですが、その他のことで「あぁ!そうなってたのか」という感じでした。
でもどこか納得できないというか、理解できない部分があったので、またじっくり読み返したいと思いました。
(1/12)

さみしさの周波数  (乙一/角川スニーカー文庫)480円
ISBN 4-04-425303-X
表紙/挿絵 羽住都
文庫番号 s-134-3

【あらすじ】
「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。
それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。
しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。
ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。
他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。

【評価】★★★★☆

『爆笑問題のススメ』で乙一氏を見て、ふと読んでない作品に手をつけました。
今まで読みたかったけど、なんとなく全部の作品を読破してしまうのがもったいなく感じて読めなかったんですが・・・
やはり乙一氏はすごいと思いました。今回の作品は“せつなさ”の達人の方。
悲しい話なんだけれど、どこか心暖まる部分があるというか、悲しいだけでは終わらせてないので読んでいて楽しかったです。
『爆笑〜』を見て余計に乙一氏だからこそ描くことができる物語だと思いました。

それにしても『未来予報』を読んでた時、来ましたよー!正夢!
「あ。これ読んでる夢見た・・・」って感じでしたが、『未来予報』が予言のお話だったので不思議な感じでした(笑)
(1/5)

息子はマのつく自由業!?  (喬林知/角川ビーンズ文庫)440円
ISBN 4-04-445212-1
表紙/挿絵 松本テマリ
文庫番号 BB4-11
シリーズ名 今日からマ王!

【あらすじ】
「ゆーちゃんは、自慢の息子よ。パパとママの大傑作」でもねえ、ほんとに、これで特殊な職業になんか就けるの?
少女趣味だがある意味最強の母・美子、地球産魔族で銀行家の父・勝馬、エリート街道をひた走る兄・勝利、でもって正義漢の次男坊ゆーりは、高校生にして職業・魔王だったりするのだが…。
円満だけどなんとなくズレてる渋谷家+αの、封印された過去を大暴露!?

【評価】★★★★

去年は“マ”で終わり、今年は“マ”で始まりました!
さて、今回のは短編集(番外編)
有利の小さい頃のお話。
本編では“どうしてなの!?”な立場なコンラッドの『有利ラブ!』な状態が顕在。やっぱコンラッドがいいね〜。素敵だわぁ〜
で、今回初登場の有利の兄勝利がまたいいキャラだ!お気に入りだ(笑)


という事で、番外編だけど読むとますます“マ”が楽しく読めます!
渋谷家のぶっとび過ぎですよ。
もちろん笑える!
(でも年齢によってはわからないネタ多い気が・・・笑)
(1/4)