1.海外発券とは?
 海外発券とは、海外のある地点から出発する航空券を海外にて購入し、海外から旅行を開始するものです。海外の現地旅行代理店に出向かなくとも最近は、日本から海外の旅行代理店からインターネットで購入できるようにもなっています。また、航空会社のホームページから直接クレジットカード決済で購入できます。

 海外のある地点からサイドトリップとして単純往復するパターンもありますが、狭義の海外発券は、海外から日本に戻る航空券、海外から日本を経由して第三国へ飛ぶ航空券を指します。たとえば、下関や博多から船で釜山に渡ってソウルへ進み、ソウルから東京経由のアメリカまでの航空券やソウルから東京経由の沖縄までの1年有効の航空券を買うことや、1年有効の航空券でバンコクに行き、1年以内にバンコクから東京経由のアメリカまでの航空券を購入して旅行し、最後に最初の航空券の復路でバンコクから戻ってくる旅行などです。

海外発ですから最初の旅行では、現地まで片道航空券や船で渡航、格安航空券の帰路の航空券を放棄する(ただしこれを禁止すると明示する旅行代理店もあるので注意を要します)、現地滞在期間中に1往復の旅行を完了することなどが必要になります。
なお、海外から日本の区間を搭乗しないで第2区間以降から使用することはできません。もし、そのような使い方をした場合は、航空会社から搭乗拒否されるか、日本発のノーマル運賃との差額を請求されます。ノーマル航空券は別ですが、海外発券の航空券も制約付き割り引き運賃であるので、第1区間から使用しなくてはなりません。

2.なぜ、海外発券をするのか?
世界で航空運賃が一番安い国は日本です。しかし、皮肉にも一番高い国も日本です。

オフシーズンの成田からの格安航空券は、アメリカ往復3万円台、ヨーロッパ往復4万円台から問題なく購入できます。これは、およそ300ドル、300ユーロです。片道5000マイル以上の国際区間の往復でこのような値段の航空運賃は、他国ではありえません。他国では、この2倍以上が標準です。
これには、理由があり、オフシーズンの需要が低いこと、有効期間が数日程度や長くても1ヶ月、往復とも変更不可能なFIXチケットであることもありますが、決まった期間の往復旅行であれば、この制約も大きな問題ではないでしょう。
一方で、年末年始、GW、夏休みには、オフシーズンの3倍、4倍の運賃になる路線も珍しくなく、これは、海外での運賃の2倍から3倍という価格水準に相当します。
もちろん海外でも、夏休みシーズンやクリスマスなどのホリデーシーズンにピーク運賃はありますが、通常は20%程度までの上乗せ料金です。運賃の変動幅が非常に大きいのが日本の特色です。

これは、私たちの余暇のとり方が何十年来も変わらず、年末年始、GW、夏休みのピークシーズンに集中しているからなのでしょう。もし、オフシーズンに旅行できるならば、世界で一番安い航空券を使って旅行できます。しかし、年末年始、GW、夏休みにしか旅行できないのであれば、世界で一番高い航空券を使って旅行するしかなくなります。

そこで、年間で平均的に航空運賃の変動が少ない海外で発券することで、ピークシーズンに旅行する人は、航空券の購入費用を削減することが出来るのです。

3.航空運賃と航空券の変化
インターネットの普及で有用な情報が即時に伝わる時代になりました。それまでは、それほど広まっていなかった海外発券がこの7、8年で急速に広まったのです。
私も1990年頃から今までバンコク発とソウル発で、20年近く海外発券をしてきましたが、この3、4年の海外発券の状況は、激変しています。それは、多くの日本人旅行者が海外発券の航空券を購入するようになったからです。そのため、価格的なメリットはほとんどなくなってきています。
現地の人たちよりも日本人がこぞって海外発券をする状況を航空会社も容認できないのは、当然のことです。価格の値上げだけではなく、有効期間、途中降機(ストップ)条件などの制約条件の追加が続いています。

一方で、まだそれほどは注目されていないのですが、航空会社がインターネットで直接販売する航空券が、いわゆる格安航空券よりも安い価格となっている事例が増えてきています。この動きは、旅行代理店と航空会社の販売関係において非常に興味深い動きであり、日本発の航空券販売において航空会社がイニシアチブをとったフレキシブルな価格になりつつある現象といえます。

価格も発券条件も常に変動しているのが航空券価格です。日本でも格安航空券も直前値下げが行われたり、航空会社が直売する料金でも変動型にはなってきてはいるのですが、海外の航空券価格も変動しています。もちろん、購入時の為替レートも変動要因です。最近の対アジア通貨円安は、海外発券のメリットをかなり失わせてもいます。

4.海外発券のメリット
したがって、海外発券は、それほどメリットがなくなってきていることも事実です。安易にわざわざ海外まで行って発券しないほうが、良い場合が多くなっています。

しかし、まだ海外発券のメリットがある場合もあります。
@海外に年間数回旅行したいが、スーパーピークシーズンにしか旅行できない人。
A年に1、2回は必ず訪れることになる発券地に魅力を感じている人。
B最大で1年有効の航空券が購入できること。ただし最近は6ケ月、3ヶ月の制約が付くものが多くなりました。
C海外から日本を経由する場合、日本でストップできる航空券が購入できること。残念ながらこれも制約が多くなってきており、無料で往復とも日本でストップできるものは少ない状況です。帰路だけ日本にストップ可能という条件の発券地も多くなっています。追加料金で1回または2回ストップ可能というものなら、追加料金を払えば良いのですが、日本でのストップが一切不可能というものは、それこそ日本の海外発券旅行者の締め出しということです。
つまり、海外発券の最大のポイントは、日本経由で日本でのストップ回数ともいえます。バンコク発アメリカ往復の1年有効の航空券がもし日本で2回ストップできるならば、GW帰路、夏休みにアメリカ往復、翌年のGWにバンコクまでの往路と3回の旅行に使えるのです。それもGWも夏休みもピークですので、バンコク発券でもピーク割り増しはありますが、通常は日本で購入するよりまだ割安感はあります。まだバンコク発券では、日本で往復ともストップ可能な航空券はあります。
D1年先、6ヶ月先の往復の席の予約ができること。もちろん、1年や6ヶ月有効の航空券であることが前提です。ピーク期間の予約が前もって確定できるメリットは大きいでしょう。日本でもノーマル運賃なら1年先の予約はできますが、格安航空券は、半年毎の売出しですし、有効期間も1ヶ月以内が普通ですので、数ヶ月先の日程しか確定できないのが普通です。しかし、最近は予約変更の制約も多くなってきていますので、この点は逆に注意が必要なところでもあります。予約変更料金が必要という条件ならば、変更時に費用を支払えば良いのですが、それでも往路だけは変更不可能という航空券もあります。
Eサブクラスが、日本の格安航空券より優先順位の高いクラスであることがほとんどというメリットもあります。サブクラスとは、たとえばエコノミー席でもいくつもの優先順位と航空券条件の順番毎に予約コード(アルファベット)が異なります。この優先順位が高いサブクラスであれば、ピークのキャンセル待ちでの優先度が高いことになります。

以上のことから、ピーク時期のみに旅行する場合には、まだ海外発券はメリットがある可能性がある状況といえましょう。海外まで行くことになるので、その往復旅行も有効に活用できない場合は、海外往復分は無駄になりますので、いくらピーク時期に旅行するといっても海外発券は、時間と費用の無駄にもなりえます。

海外発券は、自分の旅行スタイルをどのようにされるかがポイントにもなっているものといえます。
詳細は、弊社の海外自由旅行コンサルティングでお問合せ下さい。

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2007.5.8最終更新