教 師 列 伝

ここでは実在する(?)型破りで強烈な個性を持つ先生をレポートするコーナーです。
今まで私が出会った荒唐無稽で破天荒な教師たちの勇姿を伝承しようではないか!
(フィクションです....(笑))

001 通称 バイオレンス
某 体育科K先生(多分40歳ぐらい)

       どこの学校にも一人はいる、生徒に超怖がられている先生。とりあえず手が早い。
       体罰はもちろん禁止されているが、本人は愛の鞭と割り切り、日々鞭使いに余念がない。
       もちろん逸話には事欠かないのだ。

     Episode1 新人の頃、廊下を歩いていると床に赤黒い染みが点々と。『あれ?』と思っていると
          「あー、またKさんだな。困るなぁ、ちゃんと拭いといてくんないと。」
          「何かこぼしたんですか?」
          「ほら、生徒を殴った時に出た鼻血の跡だよ。」
          「・・・・」

     Episode2 そのK先生がパイプ椅子で生徒をバシバシたたいているのを見た!まるでプロレスの
          場外乱闘のようだった。そして一通り殴った後、こぶができている生徒に向かって
          何事もなかったように平然とした声で
          「どうしたんだ、そのこぶ?」
          「はっ、はっ、ハイ...転んでできました...。」
          「よし、行ってもいい。」
          もし先生に殴られたと言おうものなら、その後はもっと怖いということを彼は知っていた。

     Episode3 とある格闘技系の顧問だったため、力はめっぽう強かった。ある時K先生は怒って
          生徒を抱え上げ、2階の窓から放り出そうとしているのを見たことがある。
          (もちろんやりませんでしたけど)

     Episode4 事務室にて。事務の女の人がびじあて(よく市役所とか役場の人とかしてそうなやつ、
          レッグウォーマーのひじ版?)を見て、
          「いいなあ、それ。俺もしようかな。」
          「えーっ、だってこれって事務仕事をして袖とか肘とかが汚れないようにするものですよ。
           失礼ですけどK先生はいつもジャージじゃないですかー?」
          「いやほら、生徒をひじで殴った時、ひじのところに鼻血がつくからさぁ。」
          「・・・」

002 通称 唯我独尊
某 英語科K先生(30代前半)

だいたい教員なんて生き物は無責任の固まりみたいなものだが
このE女史は、私が今まで会った中で最高の無責任教師である。
キング・オブ・無責任である。

     Episode1 学校というのは様々な行事がある。文化祭、体育祭、マラソン大会、遠足、修学旅行など。
          当然担任ならば、自分のクラスのことがあるから、そういう大事なイベント日には色々と
          仕事が多い。ところがこのE女史、そういう行事の時に限って年休を取るのだ。確かに
          休暇は法で認められている労働者の大事な権利である。でもやはり時と場合を考えて、
          というかどうしても抜き差しならぬ事情ならいざ知らず、ただ行事が嫌いという理由だけで
          休んでしまうのだ。これで一番困るのは副担任である。担任代理として、毎度毎度、行事の
          時の面倒を見なければならない。これではたまったものではない。全然副!担任ではない。
          授業と朝帰りのSHRだけ行けば担任としての責務を果たしたことにはならないのは当然の
          ことで、色々な人が諭しても「当然の権利です!」と強弁していっこうに止める気配なし。
          管理職から注意されてもくってかかる始末。誰も彼女の副担任をやりたがらない。唯一の
          利点は、クラスの生徒が担任をあてにしなくなり、自分たちで何でも対応できるように
          なったことぐらいか...。

     Episode2 担任として無責任なのは行事の時だけ休むにとどまらない。その他担任としてやらなければ
          ならない雑事は多い。たとえば出席簿集計。欠席や遅刻の数を集計すること。それによって
          出席率やらが出てくる。もちろん学年全体の数値も出てくる。学級日誌の点検。ちなみに
          学級日誌というのは公簿で、きちんと保管しなければいけないものなのだ。クラスの
          緊急連絡網づくり。これもめったに使わないがやはり必要なもの。こまごまとしたもの
          ばかりだが、担任としてやらなければいけない雑事ばかり。もちろんこのほかにも、あと
          100倍ぐらいありますけど(笑)担任によっては書記の生徒などを使ってやらせたりする
          ことも多い。でも生徒に手伝わせてはいけないものもある...そう成績関係の集計。生徒の
          評価・評定など、当然進路にも関わっているから大事なデータです。一クラスでも出て
          いないと学年順位だって出ません。たった一人のためにみんなの仕事が滞るのです。ここまで
          書けばおわかりですね(笑)そうなんです、E女史、やらないんです。やってもしぶしぶだから
          すごーーく遅いんです。だから周りのものにみんな迷惑がかかるのです。いくら注意しても
          馬耳東風、あまり言うと「人権侵害だ!セクハラだ!」と騒ぎ立てるし...もう仕事が滞る
          だけだから勝手にこっちでやることも多かった。そうするとさっさと帰っちゃったりして
          余計むかつく(怒)本当にいるんですよ、こういう給料泥棒!困ったものです。

003 通称 ごさぶ
某 体育科G先生(50代?)

ある意味でこの人は罪はないのだ。しかし困ったことに
なかなか場の雰囲気が読めないのだ。だから悪い人では
ないけど、ちょっとねぇー(笑)

     Episode1 この人の話好きには本当に困る。人が一生懸命仕事をしているところに来ては世間話をして
          いくのだ。まっ、こっちも暇ならいいけど、そういう状況が読めない。忙しいのに準備室に
          来てはぐだぐだ話しかけてくる。始めのうちは何とか応対しているが、こっちだって忙しい。
          しまいにはイライラして切れかかってくる。そういう雰囲気が読めないのだ。またこの人
          すごーくさぶいオヤジギャグが大好きなのだ。こっちが余裕があるときはいいが、そういう
          ピリピリしたときに限って炸裂させてくるのだ(笑)だから愛想笑いするどころではない。
          マジで怒りが沸々とわいてくるのだ。またこの人、とーっても暇なので(というよりあまり
          仕事ができないので与えてもらえない...)各準備室、や事務室など、人がいるありと
          あらゆる場所に出没し、長っ尻で無駄話をしていく。見た目もご老体風なので、はっきり
          言って徘徊癖のあるおじいちゃんといった感じ。ほとんど体育科の準備室にいないのでは
          ないか?誰か根気よく話を聞いて上げようものなら、取り憑かれて延々と無駄話&さぶい
          ジョークの嵐に身をゆだねなければならない。そういう人柱が見つかったら早々に我々は
          撤収!(笑)

     Episode2 この人、そんなわけだから話が長いというかくどいことで有名。この前も防災訓練の担当
          だったから、その要項が書かれた紙を3枚分配り、職員会議で説明した。防災訓練なんて
          毎年同じようなものだから、それこそ変更点と簡単な注意点だけ説明して、あとは各自で
          よく読んでおいてくださいでいいものなのです。それで何の不都合もなし。ところが
          この人、1行目から読み始め延々説明し始めるのです。rまずその目的から。防災訓練とは
          何のためにやるのか...オイオイ。そしてクラスごとの避難路の説明。そんなの見りゃあ
          わかるよ。でも本人は「くどいようですが、大事なことですから。」だって。みんな
          イライラしてくる。しまいには教頭まで「手短に。」と言い出す。しかし本人はどこ吹く風。
          たった40分ぐらいの防災訓練に関して30分も説明しちゃうんだから。そしてとどめは
          説明しているプリントにあっちこっちミスがあること。またそれを指摘するといちいち
          前にさかのぼって説明し直しちゃう。余計長くなる。だかにミスに気付いても誰も指摘
          しない(笑)こういう人っていますよね。

004 通称 ノープロブレム
某 英語科F先生(当時20代後半)

       実はこの先生のこと、とっても好きなんです(男ですよ(笑))だってとっても優しくて
       当時新人だった私に色々教えてくれたから。でもこの人のナイスなキャラクターは今もって
       忘れられない。こういう日本男児的小さいことは気にしない性格に、私もなりたい(笑)

     Episode1 これも新人の頃の話。まだぺーぺーで右も左もわからなかった私は、このF先生には
          大変お世話になった。生徒との接し方、授業の進め方等々、本当にかわいがって
          もらったのである。特に社会人としての付き合いに関しては...(笑)よく指導して
          もらいました。そしてまたいつものように飲みに連れ回され(^^;)午前様になった時が
          あった。するとそのF先生はけっこう豪快だから「よし、O−TEACHER!もう
          遅いから泊まってけ。」とすぐ言う。で、これもいつものことなんだけど、当時独身
          だったF先生の下宿に泊まるかというとそうではないのだ。飲み屋の近くにある、他の
          独身のH先生のうちへ泊まるのだ!これが本当に頻繁にある。可哀相なのはH先生。
          夜中の1時頃いきなりたたき起こされ「悪い、泊めてくれ。」といきなり二人で押し
          掛ける。こんなことが月に数回あるのだ。そしてそのままH先生のうちから学校へ
          直行する。まっ、ここまではありがちな話でたいしたエピソードではない。

          問題はここから。そのF先生、何事も豪快で大雑把なのだ。いきなりそのH先生の家に
          泊まるとき、そのまま着替えもせずに布団に潜り込むのだ。H先生と私が「F先生、
          そのまま寝るんですか?せめてワイシャツとかズボンぐらい脱いだらどうですか?」と
          言うと「おお、そうか。」と言いつつごそごそ起き出した。で、脱ぐかというと...
          いきなり靴下を履き始め、ネクタイを締め出し、おまけに上着まで着だしたのだ!
          てっきり酔っぱらって訳がわかんなくなっているのだと思って「H先生っ。」と止めに
          入ると「いいの、いいの。いつもそうだから。」と言って、上着まで着込んで寝て
          しまったのだ。このF先生、驚くべきことに、いつもこうしているらしいのだ。なんでも
          とても寝起きが悪いらしく、昔はいつも学校に遅刻していたらしいのだ。それでは
          まずいということで、朝、時間がなくて着替える時間も惜しい。だから起きたらすぐ
          そのまま家を出られるように、すべて着込んで寝ているのだそうだ!本当にびっくり。
          そうか...だからいつもズボンとか上着がくしゃくしゃだったのか...。その
          ことを言うと、決まって返す言葉が「ノープロブレム!」(笑)
    
     Episode2 で、この前の話の続き。いつものようにH先生の下宿に泊まろうとした時の話。急に
          F先生が叫びだした。「やべぇーっ!」どうしたのかと尋ねると、明日朝一番でお葬式が
          あるそうだ。でも喪服がない。なら自分の下宿に帰れば良さそうなものだが、もう
          へべれけで無理そう。おまけにそのお葬式の場所までけっこう遠いらしく、朝早く
          出なければ行けないらしい。酔っぱらいつつも困っていた。すると根が優しいH先生が
          「F先生、もし良ければ自分の喪服使ってくれてもいいですよ。」と言う。という
          ことでH先生の喪服を借りることになったのだ。しかしどうみても体型が違いすぎる。
          はたして合うのかということで、夜中の2時頃に喪服の試着が行われた(笑)すると
          ズボンのウェストはまぁ何とかなったのだけれど、裾がとっても余ってしまった。
          F先生の足は短いのだ。「これじゃあ、ずるずる引きずって、まるで忠臣蔵の袴みたい
          ですね。」と困っていると、いきなり「Hさん、ホッチキッス貸して。」と言い、
          裾を織り込むやいなや、バチバチとホッチキッスで留め始めたのだ!えーっ!人の
          喪服のズボンを勝手にホッチキッスで裾上げしたの!?でも本人はにんまりして
          「これで大丈夫だ!」それを見ていたH先生、涙目になりながら「でもF先生、その
          ホッチキッスで留めたところ、銀色に光ってわかっちゃいますよ。」と訴える。すると
          F先生、「じゃあ、黒マジック貸せ。」と言い、今度は裾上げして留めたホッチキッスを
          黒マジックで上から塗り始めたのだ!「よーし、これで見た目にはわからないだろう。」
          と得意満面。もう本当にこの豪快さにはびっくりしましたよ。ちなみにその喪服ズボンの
          まま、布団に潜り込んだのは言うまでもありません(^^;)

           ちなみにちゃんと喪服のズボン弁償していましたよ(笑)

index