炯々たる 3月 上旬 編



3月1日(水) 合否判定会議の裏側(?)

        本日は午後から入試の合否判定会議が行われた。もちろん部外者にはどういうふうに決まるのか
        全くわからない、禁断の会議であるわけだが(本当に?)その内容はというと...意外に
        シンプル。というかノーマルなもの。入試のテストの点と調査書(内申書ともいう)、そして
        面接の評価点をあわせたもので、それらをある基準によって換算し、順位を決めるというもの。
        私立あたりはどうか良く知らないのだが、うちみたいな公立の学校は、政治的な配慮とか、
        そういうものと無縁だから、まさに順位通り(もちろん例外もあるけど)に合格者が決まって
        いく。どこの公立学校もこのシステムは、多分ほとんど変わらないと思う。ただ学校によって
        テストの点を重視するか調査書の点を重視するかの違いぐらい。これも実は新聞等で発表されて
        いるので、見る人が見ればわかるという代物。そういう手順で行くのが普通なのだ。ところが..

        久々に今日の合否判定会議は血尿ものでした(笑)約6時間もかかった長丁場。こんなに長い
        会議は何年ぶりかというぐらい。だいたいこの手の会議は、確かに色々議論が出るものでは
        あるけれど、教頭が会議をスムーズに進行し、最終的には決裁と言って、校長の判断で合否を
        決めるのが普通のやり方。ところがこれが全然なっちゃいなかったのだ。最初の方はある程度
        スムーズにいったのだが、途中からだんだん雲行きが怪しくなってきた。というのも、昨年度
        までと少しずつ受検生の様子が変化したため。以前は教育困難校というレッテルで、問題のある
        生徒が多く受検してきた。そのため、合否の判定の方もある程度のラインが決まっていて、
        ここまではOK、ここからはダメ、と線引きというか共通理解がかなりはっきりしていたのだ。
        しかしここ数年、うちの学校もそろそろレベルがあがってきて、その辺の基準が曖昧なまま
        この会議になったのだ。だから議論百出、色々意見が出てなかなか進まなくなったのだ。しかし
        それは別にいい。だって大事な合否判定会議、十分議論し尽くさないと受検生に申し訳ないから。
        問題なのは管理職の対応なのだ。ある意見が出ると、そちらの方向に流れ、また違う意見が
        出るとそちら向きになり、ある人が会議の進行の仕方を提案すると、すぐその通りになる..。
        まるで方針というものがないのだ。ある程度の素案というか原案というか、せめてこう進めて
        こういう流れで行こうというものが皆無なのだ。これでは意見ばかり出て、それに流されっ
        ぱなしになって、全然決まらない。またある程度煮詰まったところになっても決定しない。
        これでは終わるわけもない。久々に管理職の無能さに呆れてしまいました。今日はひどかった。
        なもんで最終的に決まったのは6時過ぎ...。みなさんお疲れさまって感じ。でも一部の
        係りの人は、明日の合格発表準備のために、その後掲示板作り、合格通知発送準備など遅くまで
        残ってやるはめに...。やれやれ、本当に会議は踊りましたよ。


3月2日(木) 簡単な名前に改名して

        本日9時に合格発表でした。昨年度まではデジカメで、その喜びの姿を撮ってこのホームページに
        載せていたのですが、今年は自粛。なぜなら昨年まではほとんどが合格していたので、撮影しても
        なんら支障がなかったのですが、今年はけっこう落ちた受検生も多く、間違って撮ってしまい、
        学校のホームページにでも載せたら、それこそ肖像権とか問題になりそう。で、今年は自粛しま
        した。でもその喜びようは例年にも増して大きく、中にはこちらが先生とわかってか「ありがとう
        ございました。」と言ってくる中学生も。なんでこんな素直な中学生が、いつの間にかガングロに
        なってしまうのでしょう(笑)

        さてさてそんな感慨はさておき、どうやら今日は転勤者の一発内示がある様子。おかしいなぁ、
        私は呼ばれてませんけど、教頭先生。何度も教頭の前を行ったり来たり、ウィンクまでしたのに(笑)
        どうやら今年はなさそうですね、予想通りですが。でも誰がどこへ転勤かはまだ全然漏れ伝わって
        きません。まっ、そのうちわかるでしょう。でもできれば良い学校へ転勤して欲しいものです。その
        方が、後の私たちも希望が持てますから。

        と、まぁ、そんな下世話な話題はさておき、こちとら仕事の鬼と化さねば、そろそろ切羽詰まって
        きた。とりあえず合格者が決まったので、入学許可候補者説明会用の名簿作りから。来年度の
        新入生は204名ということで、その生徒たちへの説明会がスムーズに行くように、うまく
        グループを作り、割り振りをしました。このあたりの仕事はだいぶ手慣れてきましたね。結局
        学校の事務仕事ってこういうことが多いんですよね。クラス分けとか選択科目分けとか。それで
        その名簿作りをしていたのですが、ひとりだけ願書からネームデータ入力の時から、漢字変換
        できない子がいたのです。不合格ならそのままでいいか...って思ってたんですけど、見事合格
        したもので(笑)何とかしなければならなくなってしまったのです。例えば「」とか「ア」は
        何とかなるのですが、その字はいくら探しても見つからない。様々な辞書を使って調べてみても
        載っていない。第2水準とか旧字体、異字体でもなく、どうやら日本語ではなく韓国の字か、
        中国の字のようで、ほとほと困ってしまいました。かといって、これから常にその子だけ手書きで
        いくというわけにもいかず、一番やりたくなかったのですが、とうとう決断しました。外字作り(笑)
        昔、DOS時代に何度かやったことがあるのですが、今まで一度として納得できた字はなかったし
        他の場面での流用が難しいので、極力避けてきたのです。でも今回は名字でもあるし仕方ないか。
        ところがこれがなかなかうまくいかない。以前と違い、他の字を参照して、それをコピーしてきて
        張り合わせる...という作業手順らしいのですが、いまひとつうまくいかない。バランスと
        いうか、見た目というか、こういうときセンスのなさを実感する。それでもなんとか作って、登録
        した。そして実際にそれを使ってみるのだが、なんと極小文字になってしまった!なんで?うーむ、
        わからない。これだけで2時間も悩んでしまった。とうとうギブアップして理科のN先生にヘルプ
        しました。優しいN先生は一緒に考えてくれて、何とか解決!参照するフォントがsystemのもの
        だったというだけ...これをMS Pゴシックに変えてやってみたら、なんということはなく
        スラーッと完成。コンピューターの悩みっていつもこんなふうに舞い降りてきて、あっという間に
        解消するものですよね。やれやれ。


3月3日(金) 正しくプリントアウトせよ

        俄然忙しくなってきた。来週の火曜日には卒業式ということもあって、総務部の私としては細かな
        作業が多くなってきた。もちろん送辞の指導や会場設営の準備(例えば垂れ幕などの式典グッズ
        など)それと同時進行で来年度の行事予定表の詰め。今頃になって変更を申し出てくる部署が
        多くて、手直しが大変。以前のやつでみんなOKって言っていたのの確認用だっのに..(泣)まっ
        怒っても仕方ないでしょう。これが私の仕事ですから(大人大人(笑))そして入学許可候補者
        説明会の要項の手直し。いやー、授業なんてやっている暇ないっす(笑)学年末テスト?
        そんなのあるんでしたっけ?(笑)

        で、そういう忙しいときに限って突発的な仕事が入る。それは以前にも書いたけど、県主催の
        研修会の件。県が主催でやる様々な研修会、例えば情報教育センターでやる色々なコンピューター
        研修とか、様々な専門分野の研修会。そういうものの申し込みを、確か2月ぐらいにパソコン通信で
        やった(やらされた)でもこの研修会って毎年、特にコンピューター関係はそうなんだけど、
        希望者が多数で、いつも定員オーバー。教員の意欲には頭が下がります(笑)で、その研修会の
        申し込みに通ったかどうか、つまりその合否?可否もパソコン通信を使って確認受領しろという
        わけ。その受信日が本日だったわけ。まっ、お願いした教頭はどうせ忘れていただろうから、
        私が気を利かせて(というより教頭には無理なので、どうせほっておいても後で頼まれるだけ
        なので)その受信仕事をしたのだ。

        しかし相変わらずパソコン通信は難しい。単に手慣れていないだけかもしれないが、コマンド操作で
        進んでいくというのは難しい。メールでやれば簡単なのに....。それでも何とか手順書通り、研修の
        可否を確認。相変わらず高倍率で11件中4件のみ受講可能でした。こんなに学ぼうという意欲が
        あってもなかなか難しいのね。私もコンピューター関係の上級的な講座を3つ申し込みましたが
        1つしか受けられないことになっていました。まっ、ここまではいいのですが、この後が大変だった。
        この文面をダウンロードして、所定の書式に直し教頭に提出しなければならないのだ。まず
        ダウンロードだが、このやり方がよくわからない。使っているソフトによってやり方が色々
        あるらしく、かなり四苦八苦してしまった。途中時間がかかりそうなので一度切断してマニュアルを
        読んだ後、再度つなごうとするとビジー状態がずーっと続くし...。それでも何とかダウンロードし
        マニュアル通りテキストファイルで保存するが、これがすごく適当な書式なのだ。こんな
        テキストファイルに罫線もどきの-------とか+++とか使って表組みしてあるのだ。こんなの、すぐ
        レイアウトが崩れるだけだしやめて欲しい。だもんで、これをプリンターで打ち出してみると、
        案の定ぐちゃぐちゃ。で、この罫線というか枠組みをきちんと活かそうとすると、B4で打ち出さ
        なければならない。でも県関係の文書はA4に統一なきゃいけない。A4なんて、とてもじゃないが
        奇怪文書もどきになって何がなにやら解読できない(笑)。仕方がないので再度B4で打ち出し、
        体裁を整えて縮小コピー(笑)何をしているんだか。ちょっとは考えてよ。こんな手間暇かかる
        ようなら、普通に封書の文書で送ってよ。さもなきゃ、メール等で文書を通知するなら、わざわざ
        所定の書式で正確にプリントアウトさせるなんてこと、させないでよ。ペーパレスって言っている
        割には、こういう二度手間三度手間をさせて、かえって仕事を増やしている。こういう無駄な
        お役所体質っていつになったら改善されるのですかね。まったく末端の下僕としては疲れます。


3月4日(土) 右手と右足を同時に出すな

        本日の大仕事。卒業式会場設営。来週の火曜日本番、月曜日は予行練習ということで、本日、
        会場となる体育館の設営を行いました。訳ありな国旗とか(笑)県旗とか、垂れ幕類は用務員さんに
        お任せして、こちとら仕事は椅子並べ!卒業生、在校生、保護者、来賓、職員...と合わせると
        その席数およそ900!ひょえーって感じ。それを無料勤労アルバイターの(笑)2年3・4組の
        生徒を使って並べたわけですが、これがえらく大変でした。ただ適当に並べればいいというわけ
        でもなし、きっちり正確にきれいに並べなければならないのですから。こういうことに口うるさい
        人とかいたりするので、S先生なんか巻き尺まで持ってきて整頓していました(脱帽)でも
        生徒自身はよく動いてくれて予定通り無事完了。しかし年々思うんですけど、席数の少なさ。
        卒業生とかの椅子を並べたスペースが、どんどん小さくなっていく。いわゆる少子化で生徒の数も
        だんだん減ってきている。その余波が高校にも影響してきている。まっ、小学校なんかもっと
        顕著でしょうけど。

        そしてその後、代表生徒たちの卒業証書をもらう練習。うちの学校の場合、全員が一人一人もらう
        のではなく、クラス全員を呼名して、クラスの代表の生徒が壇上にあがり、クラス分受け取ると
        いうやり方。その子たちを放課後残し、練習。もちろん私も総務部ですし、送辞担当ですから、
        生徒会長も残し、一緒に練習につきあいました。それでまたつくづく感じるのは、こういうきちんと
        した時に、きちんと礼をしたりとか、きちんとした姿勢をとるとか、もっというときちんと歩くとか
        いうことが、本当に出来ない。こういうことって、やっぱり習ってきていないんでしょうか?壇上
        まで歩かせても、なんかダラーッとした感じで歩くし、礼をさせても首だけひょこっと前へ出す
        だけ。回れ右なんかは、ぎこちない動きのロボットのよう。笑っちゃいけないけどこらえきれず
        笑ってしまいました。だからただ証書を受け取るだけなのに、礼の仕方、向きの変え方、右手左手と
        受け取るときの手の出し方等々、一から指導してしまいましたよ。でもやればやるほどぎこちなさが
        増すばかり。今日の日記のタイトルのようなシーン続出。新しいアンドロイドを生み出した
        ようです(笑)おまけに生徒会長の送辞も声が裏返っちゃうし(泣)厳粛な卒業式が大爆笑の場と
        なりそうでちょっと不安。


3月6日(月) 卒業式予行ですでに感傷的

        本日は予備的な式典目白押し。3年生の同窓会入会式、記念品贈呈式、表彰式、予行練習...と
        色々ありました。私はその式進行がスムーズにいくように、補助的な仕事(要はマイクを出したり、
        参列者を誘導したり等々)をこなしました。なかなかこういう式典というのは、やっぱりきっちり
        やるというのは難しい。生徒の方もなかなかちゃんと出来なくて、何度も起立や礼の練習を繰り返し
        ました。その中で一番大変だったのが式歌練習。だってなかなか歌わないんだもん(笑)確かに歌
        なんて強制されて歌うものではないけど、それにしても歌わな過ぎ。自分の学校の校歌ぐらい、
        歌詞を覚えていろよ、まったく。これじゃあ、ピアノの独奏じゃないか。そして式歌も。卒業生は
        それでも自分たちの最後の式だからちゃんと歌うんだけど、在校生たちが歌う歌に至ってはもう
        ボロボロ。あんなに生徒がいても全然声が聞こえない。ふだんあんなにカラオケで声を張り上げて
        いるくせに(笑)寒い体育館の中、何度も練習させられていました。おかげでこっちも風邪を
        ひきそう。

        でもこうして手が掛かる生徒もいつかは卒業して立派な大人になっていくのですね。毎年卒業式の
        蛍の光を聞くと感傷的な気分になります。というのも実は昨日、自宅の方に前任校の卒業生が4人
        遊びに来たのです。もう卒業して6年も経つので24歳のお年頃娘たち(笑)久々の再会で、昔話で
        盛り上がりました。実はあの時はこうだった、という話で色々笑い合ったのですが、こうして
        立派になって、みんなそれなりに挫折を経験したり、でも一生懸命頑張っていたり、自分の将来に
        不安を感じつつも精一杯やっている様子を聞くと、涙が出るほど嬉しかったです。これが教師冥利と
        いうものなのですね。とはいっても今回遊びに来た子たちは、全然手が掛からなくてとっても
        良い子ちゃんたちでしたが、今でも先生と呼んでくれたり、時には結婚式に呼ばれたり...年月の
        経つ早さを感じずに入られませんでした。毎年繰り返される旅立ちの儀式。先生という職業が実感
        できる瞬間であり、またその後の再会を期待させるセレモニーでもあるんですね。


3月7日(火) 卒業式点描

        本日は晴れの卒業式。暖かくて天気も良く絶好の卒業式日和。総務部の一兵卒としては、朝から
        大忙し。当日来た祝電をきれいに掲示したり、保護者受付のお手伝いをしたり、はたまた来賓者を
        もてなしたり、保護者代表の方を誘導したりと、もう忙しい×3ぐらいでした(笑)でもこうして礼服
        なんて着ると、それらしい雰囲気になって、ふだんから落ち着きのない私も、馬子にも衣装という
        ことで、いちおう厳粛に振る舞っているように見えたりするわけです。

        そしていよいよ卒業式。こういう式典は厳粛であればあるほど、なんとなく厳かで涙を誘うように
        なるものですが、私の場合、今日は段取りを間違えないようにすることで精一杯。とてもじゃないが
        感傷的な気分に浸っている暇はなかったです。私の卒業式での仕事は進行補助。司会である
        総務部主任のM先生の対面側に陣取り、司会からは死角になって見えない校長や教頭の様子を、
        司会のM先生に伝えるというもの。例えば開式の辞を教頭が述べて、壇上の自分の席に戻っても、
        壇下の司会者からは全く見えない。「一同着席。」とかの号令もきっかけがわからない。それを
        対面側の私が確認して、ブロックサインで送るという役。だから式の間中ずーっと管理職の動きを
        追ってましたよ、嫌だけど(笑)それに加えて私が指導した送辞の方も、なんとかミスもなくうまく終え、
        ちょっとホッとしました。そのせいで気が弛み、途中きっかけのサインを危うく送り忘れるところ
        でした(笑)そんな今回の式の中で格別だったのが答辞!とっても素晴らしい内容で、時には泣きも
        入り、感動を呼ぶほどの出来映え。やっぱり卒業式はこうでなくっちゃね。でも感激に浸る間も
        なく、終了後は速攻で撤収。怒濤の椅子片付けPART2(^^;)ほとんど頭は使わず、身体だけ
        動かす仕事オンリーの一日でした。やれやれ。あっ!でも卒業生に頼まれて一言書いたりした
        ときは、ちょっと頭使ったかな(笑)これがけっこう何書いていいか悩むんだ。あーあ、これで放課後
        教頭に来年度についての話さえされなければ良い一日だったのに...。


3月8日(水) O−TEACHERの深い深い悩み

        実は昨日教頭に言われたのは「来年度担任をやってくれないか」という話。もう転勤者が決まり、
        次はいよいよ校内人事というわけ。2年連続して副担任をやった私ですから、白羽の矢が刺さる
        のは当然といえば当然。このホームページを始めた当初から担任だったわけですから、この
        「高校教師の憂鬱」も正しくは「高校教師副担任の憂鬱」だったというわけです。さてさてどうした
        ものか、悩みます。私も30代半ばになり、色々と仕事の中身もわかり、またそれに付随する様々な
        しがらみや立場、やるべきこと、状況など見えてきて、あまり個人的なわがままも言えないような
        様子になってきました。ひところは、教師というのは現場第一主義、担任やってなんぼのもの、
        という雰囲気があった。また若い人たちが最前線の担任として活躍する、そういうものだと思って
        いた。しかし教員も高齢化が進み(笑)少子化→生徒減少→教員が余る→教員採用を極端に
        減らす→ゆえに若い教員がほとんどいなくなる!という状況になっている。うちの学校だって
        20代の教員なんて数えるほど。だから当然30代なんていうのは、バリバリの担任候補。
        昔ならいざ知らず、昨今そうそう30代で楽隠居を決め込むなんて言語道断という感じ。
        私の場合は、多分うちの学校のウリである情報コースの発足に至って、コンピューター関係の
        環境整備のため、専門的な人材がいなかったため、その仕事をまるまるやらせちゃえ、
        あいつに!というわけで敢えて担任から外したらしい(憶測)このホームページに語られて
        いる電脳苦悩体験記(笑)もそこから発していた。

        まぁ、担任をやるのはやぶさかではないのですが、この人事が実は、管理職の昨年やった放漫な
        適当人事のツケだということがひっかかるのです。今年年数条項のため必ず転勤しなければ
        いけない人が3人も2年生の担任に入っている。普通どう考えても2年生から3年生は、進路を
        控えた大事な時期。継続的に担任をやり、お互いの性格や適性を知った上で進路指導を行うのが
        当たり前。就職に関していえば、夏休みに会社訪問するわけですから、6月には進路先を
        絞り込まなければいけない。ところが3年になって全然知らない人が担任になって、やっと
        名前と顔が一致した頃にはもう就職期間まっただ中!これではまともな進路指導もできるわけ
        ない。だから生徒のことを考えたら2、3年生の担任団は持ち上がりが鉄則。それが6クラス中
        半分の3クラスも担任が転勤してしまうなんて、これはもう生徒にも保護者にも無責任
        極まりないこと。それがわかっていて昨年こういう人事を決めた管理職はもう減給もの(怒)
        それを棚に上げて「O−TEACHER、今度の3年、担任が足りないからやってくれないか?」
        納得いきませんね...。でも生徒には罪はないしね...。はぁー、悩むところだ。
        どう返事しよう。


3月9日(木) 正装って知ってる?

        学年末考査第2日目。私の担当科目の国語の試験がありました。採点なんてパーッとして
        しまい...と言えれば楽なんですが、そう簡単にも終わらずコツコツこなしました。この点数を
        1学期からの評価と絡めて、最終的な成績を出さねばならないわけです。Excelに打ち込んである
        計算式も十分でないので直さなければいけないし、まだまだ提出物の点数付けとかやることには
        事欠かない。そんな中、放課後個人写真撮影がありました。これは来年の生徒の身分証明書用に
        撮ったものなのです。生徒手帳に入れている、例の身分証明書ですよ。映画とか割引になる。
        で、この写真というのはやはりオフィシャルなものだから、当然きちんとして撮らなければ
        ならない。ところがやっぱり近頃の生徒、ネクタイでもリボンでも(うちはブレザーです)
        ダラーッと首からぶら下げているだけで全然だらしない。ワイシャツも一番上のボタンまで
        閉めず、とってもだらしない。それをいちいち注意して撮らせるのも一苦労。「こんな上まで
        ネクタイやると苦しいよ、先生。」それが普通!私なんかいつもちゃんとやっているだろ?
        この間の歩き方話し方じゃないけど、こういう服装もきちんと出来ないのですね。というより
        こういうオフィシャルなものって、ほとんど経験しないまま来ている子もけっこういるのです。
        腰でズボンをはいているようではこの先思いやられます。やれやれ。.....、腹をくくった
        けど、でるのはため息ばかり。


3月10日(金) 約束を守らない人たち

        単にテストの点数だけだと進級が危ないやつが時々いる。もちろん成績というのはテストの点数
        だけでなく、その他の色々な材料で評価するわけだから、必ずしもテスト不出来=爆死とは
        限らない(笑)特にうちみたいな底辺校は、テストの点だけで評価したら大幅な留年者を出して
        しまう。だから、テストの点数に加算するべく様々な提出物を課している先生が多い。テストが
        出来なくても、普段からコツコツちゃんと授業を聞いていて、きちんとノートを取っている人。
        そういう努力を評価して、ノートを提出すればプラスアルファ、とか、授業中にやったプリントを
        きちんと完成させて提出したら何点とか、色々先生方もやっているのだ。だからきちんとそういう
        ものさえやっていれば、余程のことがない限り、赤点=進級不可=留年=ダブり、なんて最悪の
        事態にはならないのだ。

        ところがである。このような先生たちの温情ある措置を平気で踏みにじる者たちもいるのだ。
        あらかじめ私も点数が危なそうだと思われる生徒に、漢字のテキストの提出を指示していた
        のだ。それを出せば、多少テストの点数が悪くても何とかしてあげよう、単位をあげて進級させて
        あげようと思っていたのだ。しかしである。それをなかなか持ってこないのだ。提出期限は
        1週間前。持ってきたかどうか尋ねると「すいません、忘れました。明日には持ってきます。」
        と言う。まぁ、私にも経験がないわけではないので(笑)「明日必ず持って来いよ。」と言って
        許す。ところが次の日になっても持って来ない。それも「すいません、また忘れました。」と
        言い訳にも来ない。こちらから催促しないと全然リアクションがないのだ!普通ならここで
        終わりである。しかしそこは仏のO−TEACHER、担任を通じて再度連絡してもらい、
        3回目の期限を切って提出を求めた。それでも逃げ回って提出しないのだ。おそらく忘れた
        のではなくやっていないんだろうけど。それにしてもひどい。せめて言い訳なり謝罪なりする
        のがすじってもんでしょう、それをなしのつぶてで逃げ回り、なんとかやらずに済まそうという
        根性の悪さ!O−TEACHER、久々に怒っています!生徒の方も出さなくてもなんとかなると
        たかをくくっている、その態度が許せない。それでもこういう生徒に単位をやらず、そのまま
        赤点で成績会議に出したりすると、けっこう管理職や外野から「ひどい」とか「他の指導の仕方で
        対応すべきではなかったのか」とか色々言われたりすることもあるので、不承不承点数をつけたり
        するケースもある。結局生徒の出さない者勝ちになってしまうのだ。

        それでは普段一生懸命やっている生徒が可哀相なので、今回は心を鬼にして再度呼びつけた
        のだ!帰りのHRが終わるのを廊下で待って、それこそ逃げ出さないように、まるで首に縄を
        引っかけるようにして強制連行(笑)懇々と説教してしまった。でもこういう子たちと話していて
        つくづく思うのは、本当に約束を守らないこと。空約束をよくすること。言い逃れ、責任転嫁
        ばかりしていること。こんな調子で友達にも接しているんだろうかと思ってしまう。こんなに
        簡単に約束を破るようじゃあ、友達にも愛想を尽かされてしまうのではないだろうかと、いらぬ
        心配までしてしまう。。それとも単に教師に対してだけなのだろうか。どうもそう思えない。
        虚言癖というと大げさだけど、こういうタイプの子って最近増えているような気がしてならない。
        怖いことだ。約束を守らないとどういうことになるのか、という怖さを知らないのだ。またそれを
        今まで大人たちが許し続けていたのだろう。

          「あっ!いた!O−TEACHER!この間頼んでいた原稿、もう提出期限がとっくに
           過ぎているんだけど!」
          「すっ、すいません!あと2、3日待ってもらえますか?いや、ちょっとこのところ
           忙しくて...ははは。」
          「この仕事、O−TEACHERのせいで遅れてるんだから、代わりに全部やって
           もらうよ。」

        ひょえええー!

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