雀躍たる 6月 下旬 編



6月21日(水) 社会の縮図

        本日からいよいよ出張3連発!といってもまだ今日は三者面談中で、午後は授業もないのに
        午前中めいっぱい授業して午後から出張(泣)本日の出張は、大学の指定校説明会への出席。
        進路指導部ではないけれども、3年の担任としてみんなそれぞれ大学やら専門学校・企業
        回りを分担するのだ。10年ほど前に、こういう企業回りや大学説明会に何度か出たことは
        あったが、ここ5年ぐらい行ったことがなかったので、今日行った大学の説明会には、
        ちょっと驚かされた。説明会というよりは接待の場だったのだ。

        その前に昨今の、高校生を取り巻く進路状況について書いておきたい。昔の人からすれば
        信じられないかもしれないが、今、完璧に大学は行き詰まりつつあるのだ。こんな不景気な
        社会では、高卒=就職というのもかなり難しい世の中。大学生だって超氷河期と言っている
        のに、高校生はいわんや。だから私たちが企業を回って「是非うちの生徒を採ってくだ
        さい。」とお願いしても、全然ダメ。けんもほろろに扱われる。自然就職しづらいなら、
        専門学校・大学へ行けという風潮。就職できないから進学する、これが今の現状。逆に
        大学とかは、こんなに高校生が減っている少子化の世の中では、生き残るために、資格を
        売り物にする専門学校と、生徒の取り合い。確かに今は1/3の生徒が専門学校へ行く
        勢い。負けじと大学側も、昔のように高飛車で、受験によってふるいわけるなんて
        とんでもない。是非来てください、お願いします状態。上の方の大学ならいざ知らず、
        中堅以下、ましてや危機的状況の短大なんか、なりふり構わず高校への営業活動活発中と
        いうわけ。そんな状況ですから、大学側もつぶれないために、少しでも自分の大学に入って
        もらおうと、あの手この手の高校生集め。その最たるものが、今日行った「指定校推薦」の
        餌(笑)受験で振り落とすなんてとんでもない。推薦入試で簡易な試験をやっても嫌われる。
        ならいっそ、大学側から高校を「指定」して、おたくの学校の推薦なら、無条件無試験で
        合格を確約します、それが指定校推薦というものなのだ。早い話が、書類審査だけ。面接
        すらなく、願書出すだけで10月下旬には合格決定してしまう。なんという楽さ!まさに
        大学側の高校生の青田刈りといった状況。でもこれがすごく増えているのです。しかし
        この指定校推薦も、最近どこの大学もやりだしているので、これをやっても集まらない
        学校も多い。うちの学校だって、指定校推薦枠を約20名近くもらっています。つまり
        20名は無試験でどこかの大学に入れるという現実!それでも生徒の方は、変な大学に
        入るよりは、専門学校でも入って資格取った方が、先々の就職に有利と考えるものも
        少なくない。自然と指定校推薦枠が余ってしまう。うちあたりの学校に、北海道とか
        九州の大学からまで指定校のオファーがあるのです。地方大学は危機的なんでしょう。

        で、前置きが長くなりましたが、今日私は比較的地元の某大学の指定校推薦説明会へ
        行って来たのです。でも説明会とは名ばかりで、1時間程度の概略説明の後は、もう
        ほとんど接待!願書やパンフレットをくれるのは当たり前だが、参考書・問題集、
        はてはテレホンカード・図書券・お車代...高校の先生たちを接待して、少しでも
        受験させて欲しいという気持ち見え見えのお土産の品々。そしてその後は懇親会と
        銘打って、ビール、寿司、オードブルを用意して、まさに接待攻撃。選挙前の政治家の
        パーティーに来てしまったかと思うほど。うーん、異様な雰囲気だ。ちょっとびっくり。
        名刺交換しながら、入れ替わり立ち替わり、大学関係者が挨拶に来る。それも事務局の
        人だけでなく、なんと大学教授陣もほとんど全員勢揃いで、ビールを注ぎに来るのだ。
        もうほとんど絶句。こんなふうになっていたのか...。大学教授も営業活動をし
        なければいけない時代になったのかと、しばし感慨に耽る。帰りのタクシーまで
        用意している周到さ。ここまでするのか私立大学!でもこの少子化社会が生んだ悲しい
        現実。最高学府とは夢の夢。これも社会の縮図なのかと考え込む私でした。でも考えて
        みれば、私も夏休みになれば中学校回りをして、是非うちの高校を受験してくださいと
        お願いする身。結局同じ立場か。まさに輪廻している少子化地獄。やれやれ。大学教授
        たちが頭を下げつつビールを注ぐ姿を見て、明日は我が身かと悲しくなった出張でした。


6月22日(木) Java地獄1

        本日と明日は一日出張。今回は毎年申し込んでいる、県がやっているコンピューター
        関係の研修。2日間かけて県の情報教育センターで講習を受けるのだ。この研修については
        以前にも書いたが、なかなか倍率が高くて、望んだところの講座の研修が受けられるとは
        限らない。私も今年度3つの講座に申し込んだが、当たったのは今回のだけ。その講座
        とは...「Javaアプレット入門」!やっちまいました(笑)実はこの県主催の
        コンピューター関係の講座は、ほとんどが初心者向けのものばかり。Windows入門とか
        インターネット入門みたいな。中級講座のExcel応用やAccess応用などは全部受けて
        しまったし、もう受けるものが上級講座の4つ程度しかないのだ。C++とかVisualBasic
        上級、WindowsNT管理、校内LAN構築、そしてこのJavaなのだ。別に自分が上級者だとは
        全然思わないけど、新しいことを学ぶのは大好きなので(^^;)

        ところが...やられてしまった!場違いだった。とっても難しいのだ!クラス?メンバ?
        派生?オブジェクト指向?全然わからん!難しすぎる!恐るべし上級講座。ちょっとこの
        ホームページ上でJavaアプレットを使ったからって、そんなの屁の突っ張りにもならな
        かった(理科のページ参照)だいたい私が使ったJavaアプレットの場合、本に付いていた
        サンプルを、本に書いてあるとおりやっただけで、べつに理解しているわけでも何でも
        なかったのだ。それを今回は、そういう既製の付録プログラムのようなものを、自分で
        作るというものだったのだ。そんなプログラムなんて...。でもテキスト代3100円も
        払ったし、このまま尻尾を巻いて逃げるのも悔しいし..。よーし、何とか頑張ってついて
        いこうと、ちょっと気を取り直して奮起。それでも始めの方は、本当にできない生徒の
        ように、苦しく辛く、お昼までの時間の流れが遅く感じました(笑)回りの人たちは
        けっこうプログラム経験者も多く、バリバリやって圧倒されっぱなし。内心『そんなに
        プログラムが理解できるならなんで教員なんかになったんだ!』と毒づいたりして
        ましたけど(笑)でも途中からコンパイルしたものをホームページ上で動かす作業に
        移ったとき、やっと嬉しくなりました。だってこっちは実際にこのホームページで
        やったことがあるんだもん。楽勝!逆に他の先生たちはタグに四苦八苦していました。
        どーだ!悔しかったらホームページ作って見ろ(笑)って感じでした。そんなかんなで
        本日はなんとか落ちこぼれずに済みました。でも明日もあって、より高度なことを
        やるらしい...。生徒と同じで行きたくないなぁ...登校拒否になりそう(泣)

        あっ!?そういえば学校の方は今日、進路別ガイダンスと文化祭企画書申し込みの
        締め切りだった!ちゃんとうちのクラスの子たちはやっていたのだろうか...担任は
        遠い空から違った意味でまた不安になりました(笑)


6月23日(金) Java地獄2

        はぁー。劣等生には辛いJAVA研修2日目。本日もバリバリ進みました。まぁ、
        テキストに書いてあるプログラムを打って、実際に試してみるところまでは全然OK
        なのだが、打っているプログラムの内容をきちんと理解しているわけではないので、
        エラーが出たとき、どこが間違っているのか、どうして動かないのかがわからないのだ。
        実際には半角スペースがないとか、ピリオドや{ という記号の打ち忘れだったりする
        だけで、それだけでうまく作動しなかったりする。面倒なものだ。それでも自分で打って
        いても、そういうミスに気づかない。だから何度も画面を見比べ頭をひねっている。
        そしてどうにもわからないので講師の先生に聞こうと手を挙げるのだが、先生も忙しくて
        あっちこっちのヘルプに行っていて、なかなか来てくれない。そうすると他の先生方は
        近くの先生たちと話して、お互いにああだこうだ言いながらやっている。そこで私も
        隣の先生と話して、色々聞こうと思うのだが...。

        実は昨日から私の隣に座っている先生。ちょっと怖いのだ。いや顔がじゃなくて行動が。
        いわゆるアブナイ系なのだ。どこかの学校の数学の先生らしいのだが、昨日から危ない
        行動が目立つ。例えばこういう感じ。講師の先生のやり方を見せるために、二人に一台
        センターモニターがある。これを我々が見ながらやり方をまねるのだが、いきなり
        その人は、ドーンとそのセンターモニターの前に自分のキーボードを置き、独占して
        しまったのだ。私と二人で見るようになっているのが、おかげで私はほとんど見られ
        ない。それだけなら図々しいやつだ、ぐらいでちょっと言えば、なんとかなるだろうと
        思っていたが、その後がまた怖い。今回テキストとして、3100円もする市販の
        Javaプログラミングの教本を買ったのだが、これは400ページぐらいある厚い本。
        あまりに厚くて、開いていてもすぐ閉じてしまって、ちょっと使いづらかったのだ。
        それがその人は、なんとそれを1ページ目からいちいち折り目を付け始めたのだ。それも
        最後の400ページまで20分ぐらいかけて、キッチリ正確に。。えっ?と目を見張って
        しまった。そしてその後もテキストを見ながらブツブツ独り言を言いながらの
        プログラム打ち込み。「そうかそうか、ここはこの変数が必要なのか...ブツブツ。」
        「このあたりはC言語とは違うな...ブツブツ。」こっ、怖い。そしてひとりどんどん
        先の方までやり、わからなくなると大きな声で講師の先生を呼び、ひとり難しい質問を
        していた。うーむ、こいつは典型的な、というか絵に描いたようなコンピューターおたく
        教師だった。その言動の異様さはちょっと危なかった。こういう人は学校でどんなふうに
        先生しているんだろう...と、そんなことをぼーっと考えてしまった。

        そんなことはさておき、何とか無事講習終了。いやー、難しかった。でも今回学んだ
        ことは、わからなくてもただひたすらプログラムをテキスト通りに打ち込むことが、実は
        けっこう効果があるということ。それを何度も繰り返す打ちに慣れていき、こういう
        ときには、こういうふうにやるのか、こっちの時にはこう打つのか、とわかってくる。
        理解より反復。それが実は近道だったりする。そして途中の数字を変えると、こう
        変わるのかと実感して理解していくのだ。そしてそれをやっていくうちに、同じ命令文を
        何度も繰り返して打っていくのが面倒だな。じゃどうしたらいいかな?と考え始め、
        そうか!同じコマンドを10回繰り返すなら、If文か!と思いつくようになる。そうして
        少しずつプログラムというものが何となく見えてきたのだ。それが見えただけでも収穫
        でした。自分の知らないことを学ぶのは楽しい(ちょっと辛かったけど(^^;))こういう
        学ぶ楽しさを再認識できたのも良かった。これが職場で生かせるかどうかは別
        だけどね(笑)でも本当に一番良かったのは2日間も学校へ行かなかったことに尽きる
        かも(^^;)


6月26日(月) 久々の...

        と言うわけで先週の水曜日以来の学校。しかし、また朝の登校指導(通学路に立ち、危険な
        自転車登校を見張る)のため、朝のSHRに行かず。そして山ほどたまっていた仕事を
        こなす午前中。まずは出張の報告書書き。特に水曜日に行った大学説明会の報告は、もう
        だいぶ時間が経ってしまったので、すっかり忘れてしまった(^^;)そしてその後は、教科の
        仕事。教材研究もさることながら、来週の火曜日から期末テストなので、J先生より試験問題の
        素案をいただき検討。うーむ、いつもながら難しすぎる...。これでは赤点者続出か!?
        そして進路ガイダンスや文化祭関係の処理などをする。そうこうしているうちに授業時間。
        テスト前なので念入りに授業。そしてその後は20周年記念式典参加者名簿の再作成。前回
        作ったものがかなり不首尾だったもので...(泣)これにまた3時間ほどかかる。そして
        やっと6時間目に、自分のクラスの授業で、我がクラスの生徒と再会。

          「あれー?先生ー?久しぶりー。どうしたの?もしかしてさぼりー?」

        ぶっとばす!お前たちのために大学回りやらなにやらしてきたのに!そんな中でも『うちの
        クラス、ちゃんとやっているかなー』と心配していたのに!まっ、親心子不知ってこと
        ですかね。さてさてまたまた怒濤の一週間かな。


6月27日(火) 国語表現って知ってます?

        テスト一週間前ということでもあり、そろそろ突撃モードへ移行中。今までの小テストの点数を
        入力したり、テスト問題の細かい点検をしたりと、色々仕事があって、朝、今日一日の
        スケジュールを頭の中で立てていた。すると...予想外の仕事が三連発!ひとつは教頭から
        頼まれた、コンピューター委員会の仕事分担表のプリントアウト。それぐらい自分でやって、
        委員長なんだから、って感じ。2つ目は総務部長から、PTA理事会のご案内の文面をハガキ
        サイズで作ってくれとの依頼。ハイ、やります。そして3つ目は卒業アルバムの職員のページの
        校正。どれも急ぎで手間がかかる。ふー、なんとか授業の合間を縫って午前中に終わらせる。
        だから自分のやらなければならない仕事に取りかかれるのが、実は放課後だったりする。でも
        放課後は学年会議やら何やらで、またまた予定変更(泣)最終的に自分の仕事をし始めたのは
        5時過ぎ。つまり勤務時間が過ぎてから。ここから私の一日の仕事が始まるのです(笑)..って
        もう笑うしかないでしょう。

        さてそんな仕事の愚痴ばかり連日書いていても面白くないので、今日のネタは...国語表現に
        ついて。国語表現?と聞いて何のことかわからない人もけっこういるでしょう。これは科目の
        名前です。つまり国語とか数学とかが教科。その中に国語Tとか数学Bとか物理とかある。これが
        科目。国語表現というのは、国語の中の科目。現代文や古典と並んで、今やメジャーな科目。
        30代より上の人にはなじみが少ないかもしれないけど、今の教育課程は昔とだいぶ違います。
        例えば家庭科なんて男女教習になって久しいけど、例えば英語のオーラル・コミュニケーション
        (英会話)とか情報とか、色々変わってきているのです。その中で国語表現というのは、まさに
        読んで字の如し、表現を学ぶ授業。作文や小論文、果ては表現ですから記録文・感想文、書く
        ことだけでなく、話すこと聞くことまで、話し方・応対・言葉遣い・敬語・スピーチ・ディベート
        ・PRまで、色々含まれているのです。そういうことを網羅的にやる科目なのです。

        で、私はこの国語表現を、一クラス授業を持っているのですが、これがなかなか興味深い。
        今、一学期は主に書く練習、つまり作文などを書かせているのですが、これがなかなか個性が
        出てくる。強気な性格、穏和な思想、執着心、先生受けするような表現、どこかの歌の歌詞、
        キャッチコピー的なもの、創作的なもの...。とにかくありとあらゆる個性やら嗜好が出て
        くる。まさに文章は人を表す。興味深いことが多い。普段はおとなしそうだが、文章を書かせると
        知らず知らずのうちに、その攻撃的な本性が見え隠れするやつ..等々、添削は大変だけど
        なかなか面白いものです。そんな中、今日は「私の一番大切なこと・もの」というお題で書かせ
        たのだが、これがさまざまな価値観が出てきて面白かった。友達、家族、彼氏彼女、カード、
        ギター、秘蔵の品、色々で出来た。そんな中でとても目に付いたのは、ペット。けっこう多く
        いた。そして内容もどちらかというと、そのペットに癒されているという内容が多かった。
        これも時代だろうか。人間とのコミュニケーションよりペットとの癒しを求めている今時の
        高校生...。複雑な気分になりました。


6月28日(水) モラルの欠如

        今日はちょっとシビアな話。実は学校って泥棒天国って知ってました?盗難がけっこう多い
        んですよ、このところ。以前にもちょくちょく物が盗まれるってことがあったけど、このところ
        頻発しているのです。緊急事態です。学校に余計な現金を持ってきて、体育の時間中に盗まれ
        たり、MDを芸術の時間で教室を離れた時に盗まれたり。このところ連続していたのです。
        もちろん盗まれた子は可哀想。盗む行為は立派な犯罪。でもこの盗むって行為は、実は万引き
        にもその傾向があるのですが、単なる利益目的だけではなく、ストレスが溜まって衝動的にやる
        こともある。そしてそれが常習化して、ある意味病気のようになってしまう。そういう面も
        あるのです。ですから対応も意外と難しい。しかし当然の事ながら許されざる行為ですから
        私たち教員も緊迫感を持っていたのです。

        で、まず実態の把握から、ということで、生徒に今まで物を盗まれた経験があるかどうか
        それとなく聞いたところ、あるわあるわ、なんでこんなに?っていうぐらい。現金とかは普段
        から肌身離さず持ち歩いているせいか、ほとんどなかったが、例えば、駅で自転車を盗まれた
        なんてやつは、けっこういた。それも鍵を一つぐらいかけていても盗まれてしまうらしい。
        今や自転車に鍵2個は常識らしい。それもワイヤーのもの。そして今度は校内でそういう経験が
        ないかどうか聞いたところ、教科書、ノート(テスト前によくあるらしい)、ジャージ、
        そしてうちは女子クラスのせいか、ゴムバンド、アイシャドウ、制汗スプレー...って感じ。
        ゴムバンドとかは良いけど、アイシャドウなんて学校に必要なもんじゃねぇだろ(笑)
        でもよく聞いてみるとおかしなことに気付いた。

           「教科書がパクられたと思って、超ムカツいてたら、C組のS子が勝手に借りてた。」
           「それってお前の承諾なしにだろ?」
           「そーだよ。でも私もよく教科書忘れると、S子から借りてるから別にいーんだけど。」
           「私も前に、E美にジャージ、3日間無断で持ってかれていた。」
           「えっ?それって...その間体育の時どうしたんだよ。」
           「別の子に借りた。」
           「でも黙って借りてったんだろ?それって盗んだのと同じことじゃないのか?」
           「でもいつか返すもん。そんなのみんなお互いギブ・アンド・テイクじゃない?」

        うーむ、間違っている。盗られる方の感覚も。みんなの共有財産でもあるまいし、被害者意識も
        薄いのだ。盗る方も借りただけ、盗まれた方も勝手に貸しただけ。そんな感覚で麻痺している。
        これが友達同士の間なら、たいしたトラブルにならないが、こんな常識、世間で通用するわけは
        ない。モラルの欠如...本人たちがそういうことに気付いていないっていうことも、けっこう
        深刻な事態だと思うのですが。

           「でもさぁ先生、なくなったらまた買えばいいじゃん。」
           「・・・・」


6月29日(木) 卒業アルバム写真撮影第2弾&ゾンビ学年(笑)

        そんなわけで本日は、昼休みと5時間目のLHRを使い、卒業アルバム用に委員会を撮った。
        昼休み体育館に集めて撮ったのだが、これがもう本当に大変。ちゃんと言うとおりに動いて
        くれればサクサク終わるんだけど、ワイワイ騒いで声は通らないわ、遅れてくるやつがいるわ、
        自分が何委員会かよくわかってないやつもいるわで、もう遅々として進まなかった。そして
        その後、前回頭髪等でひっかかっていて撮影できない奴らの再撮影。もうてんてこ舞いでした。
        その時間、本来はクラスに行ってLHRなんだけど、そのアルバム用の撮影のために、クラスを
        ほっぽらかしで走り回っていたのです。で、やっと終わってクラスへ戻ると...いない!
        生徒が一人もいない!どこへ消えた!まさか集団ボイコットか?と驚いていると、副担任の
        A先生が気を利かせて、図書室で読書をさせてくれていたのだ。クーラーが効いた涼しい図書室で
        マンガをむさぼり読んでいるうちのクラスの娘たち...「あれ?先生、何一人で汗かいてんの?」
        「LHRなのに何さぼってんの?」(怒)やれやれ。

        そんな大変な思いをした後に、超ロングな職員会議(泣)議題が死ぬほどあり、マジ死にました。
        ただでさえ疲れているのに、延々と続く会議...。地獄です。そう思いつつ周りを見回すと
        3年の担任の先生たちは、どの顔も土気色!もう1学期も押し詰まっては来たけど、みんな
        忙しくて疲弊しきっているのがよくわかった。どの担任も不登校やら問題がある生徒やら、色々
        抱えている。それでも授業や行事や進路やらと、間断なく仕事が連続している。これで疲れて
        ないはずはない。そこでそんな沈んだ担任たちを和ますジョークをひとつ。隣の芝生も
        枯れている(笑)けして青くないのです(泣)誰が一番先に倒れるか賭けましょうか?という
        自分もけっこう危なかったりして(^^;)


6月30日(金) いつも多忙な、でも普通の日

        今日、とあるクラスで、テスト前最後の授業があった。来週の火曜日から期末テストなので、
        本日ラストだったわけだ。いつもは余裕を持って教えているので、だいたい最後の授業は、少し
        時間を余らせて、テストの傾向と対策を説明するのだが、今回はちょっとやばかった。このクラスは
        授業時数が他のクラスよりも少なかった(たまたま授業がある曜日に祭日や学校行事が多かった
        ため)その上この間から出張が多かったせいもあり、かなり授業がつぶれていたのだ。そして
        極めつけは...このクラス本当に出来ない(笑)理系クラスというせいでもあろうが、国語が
        苦手な子が多い。授業は足りないわ国語は嫌いだわで、期末テストの点数が真面目に懸念されて
        いた。

        そこで...。特別対策授業敢行!(笑)試験範囲もまともに終わっていないのに、ここだけ
        覚えておけ、これをやっとけ。出るとは言えないけどでもやっとけ(笑)何ページの何行目の
        この言葉の意味、黒板に書いて置くから今すぐ写せ(笑)これじゃあ、テスト問題垂れ流し
        ですか?もちろんそんなことはないけど、ポイントポイントを押さえた的確なアドバイス(笑)
        それでも目の色変えて聞き入ったりチェックしているやつは、実はそれほど心配ではない。それ
        よりも、これだけ有益な情報を暴露しているのに、全然聞いてないやつとかがいる。結局そういう
        やつが赤点を取るのですよ。ちゃんとメモっとけ!

        そして本日午後からは職員研修会。校外から講師を呼んで、カウンセリング術を学ぶというもの。
        教師というのは授業が教えられればいいというだけではもうダメ。生徒の心の問題も一緒に
        解決が図れなければいけないご時世。でもこういう問題は技術だけではなく、その教員の持って
        いる性格や資質にも関係がある...らしい。実はこの研修会...さぼっちゃいました。
        というのも、実は大トラブル発生!私が普段常駐している情報処理室のコンピューターが
        なぜか突然調子が悪くなったのだ!それも一台だけならいいのだが、ネットワークで
        つながっている3台のコンピューターとプリンターが、全然反応しなくなってしまったのだ。
        一体全体どうしたのだ?どうやらネットワーク関係のトラブルらしい。単独では立ち上がる
        のだが、ファイルの共有やプリンターへのデータ転送がうまくいかないのだ。それを直して
        いるうちにあっという間に時間が経ってしまった。何をどうやって直ったかよく分からない
        けど、適当にいじっているうちに直った。コンピューターってこれだから分からない。

        そしてその後進路部との会議。いよいよ就職戦線が始まるので、その打ち合わせ。企業情報の
        交換、履歴書指導について、調査書の準備、希望会社の重複の場合の調整、会社見学の準備
        等々。飽きるほどやることがある。こちらがこんなにあくせくしていても、多分生徒は
        全然気にしていないんだろうなぁ...。

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