漂泊たる 12月 上旬 編
12月1日(金) 情報教育への苦言(PART2)
師走には全く関係ない本日のネタ。またまたコンピューターがらみの仕事。といっても
単なるアンケート記入の仕事なのですが、教頭がいつものように平身低頭で持ってきました(笑)
総合的な学習の時間でいかにコンピューターを使うべきかというアンケート。これって私が
答えるもの?アンケート内容にちょっとでも「LAN」とか「ネットワーク」という言葉が
出てくると、すべて私のところへ回ってくる。もう勘弁してくれって感じ。だいたいこれって
学校独自の取り組みを聞いてくるアンケートなのに、私の独自の意見を書いてしまっていいの
でしょうか?まっ、教頭に頼まれたんだからいいでしょう♪勝手に書かせてもらいます。しかし
いつもながら思いますが、どうしてお役所ってこういう統計仕事好きなんでしょうね?
コンピューター整備率とか指導できる教員数とか、ネットワーク接続状態とかインターネット
接続時間...。確かにデータって大事だけど、なんかいつもいつもデータを取るだけで、
それを活かしていないような気が...。やっぱり上の方はこういうことが仕事だと思って
いるのかしら。もうこんなコンピューターに関わる統計アンケートって、年に4回も5回もある。
その度に私が答えているし、同じようなものを聞かれることも多い。よく見てみると部署が
違うだけで同じような内容。単なる横のつながりがないから、こうなるわけ。使い回せっ
ちゅうの!やれやれ、こういう仕事ばかりが回ってきて、情報関係の教員が疲弊するのね。
そういえばこんな文章を読んだ。普通科高校の情報教育を担当する先生の話。いつもその先生
たちの集まりで話題になるのは、後継指導者の問題なそうな。ある学校で、情報教育の推進役と
なって活躍してきた教員が転勤すると、後継する指導者がいないため、その学校の情報教育は
廃れてしまった。また後継者がいないため、転勤希望を抱いているにもかかわらず、転勤でき
ない。さらに高い能力を持った情報教育の推進者が、転勤先での無理解な環境のため、情報教育
から身を引いてしまった、等々。各学校の先生方は十分な研修も保障されず、身分的にも制度的
にも、かなり悪戦苦闘しているらしい(先日の出張でもそんな話ばかり)予算措置がつかない
のは、もう当然のことで(うちの学校の場合インターネットの通信費年間6000円!)
講習会に参加したくても出張させてくれないとか、複数指導体制は認めてくれないとか、
情報科の教員が病気で休んだら、代替がいないとか、ただでさえ始動したばかりの情報教育で
負担が大きいのに、担任やって忙しい部署になって成績処理の中心になって...と何ら仕事の
軽減を図ってくれないとか。もうある意味、情報教育をやる人は献身的なボランティア精神を
持った人か、忙しいことを喜ぶマゾヒストしかいないのではないかと思えてくる(もちろん誇張
ですよ(^^;))でもそういうことに無理解な管理職や同僚が多く、「あいつはコンピューター
おたくだから。」とか中には「人間は追い込まれないとなかなかやらない。県がせっかく追い
込んでくれたのだから、必死にならざるを得ないだろう。追い込まれた人間は必死になって
伸びるものだ。このチャンスを逃すべきではない。情報の担当者に選ばれたことは幸運である
とも言えるのだ。君に期待しているぞ。」なんてことを言う管理職までいるらしいというから
呆れてしまう。ならお前がやれっ!「なんか情報教育って、かなり悲観的なことばかり目に
付いてきますよね、実際やっていると。華やかな光の部分ばかり誇張され、実態の闇の部分は
あまり語られていませんよね。」いまだにDOS機の動いている、ある学校の先生のつぶやきが
忘れられません。
12月2日(土) 進路最終盤
特にどうということのない一日でした。ノート点検したり、生徒の作るホームページのアドバイス
したり、年間行事予定表作ったり...。まっ、普通に授業やって、生徒と話して、校務を
こなした、と代わり映えのない一日。それでもそろそろ色々なことが切羽詰まってくる時期。
うちのクラスのオネエちゃん二人も、放課後私の所へ来て「先生、ある会社に面接に行こうと
思っているんだけど、履歴書の志望動機ってこんな感じで良い?」とか「お母さんの関係で
××で働けることになったんだけど、いちおう...。」と進路関係の話。プータロー組も切羽
詰まってきましたね。何とか自分のコネで頑張ってきている様子。こういう努力は必要ですね。
かたや別のもう一人の子は成績が良いのに進路が決めかねていたのだが、未だ定員が埋まらぬ
近隣の大学の話をすると、急に乗り気になってきた。そこで進路室に余っているパンフレットを
渡して、親と相談するように言う。1学期頃はなかなか自分の進路に目が向かなかったが、
やっぱり卒業が見えてくると焦り出す。はじめから動かなかったことの不利さは変わらないけど
今からでも努力しようという姿勢は評価しよう。でもそのせいで途端に忙しくなってきているん
ですけど...(泣)
12月4日(月) 行き急ぐ私
本日のメイン業務。11/30提出期限の年間行事予定表を、各部署から回収。そうしないとなかなか
集まりませんので...。生徒以上に提出率悪し(笑)さてそれを片っ端から挿入していくと
ぶつかるぶつかる、クラッシュの嵐。同じ日に4つぐらい行事が固まっているところまである。
だからこんな早くから調整作業をやらねばならないのだ。お互いの意見や意図、理由を聞き
穏便に調整するためには、これぐらい早く取りかからねばね(笑)何事も人間関係の複雑さを
読んで、うまく調整して角が立たないようにしなければ、仕事というのはうまくいきません。
この調整能力こそ、私のような中堅には必要なのかしら?まっ、そこは本校の野中広務(笑)と
呼ばれたO−TEACHER(誰も呼んでいない)造反者を出さないようにうまくとりまとめ
ましょう(なんのこっちゃ)
さていよいよテスト前、提出物も締め切り直前。私の現代文の場合、ノートと漢字のテキストを
提出としている。だいぶ前から予告しているが、当然みんな期日ギリギリになってあせって
やっている。うちのクラスのある生徒なんか、ノートやプリントだけでも5種類ぐらい溜まって
おり、本当に明後日まで終わりきるものやら。やれやれ。何事も早め早めに取りかかれないもの
ですかね。これってやはり性格でしょうか?私みたいに、もうすでに来年度の年間行事予定表の
段取りを始めるものもいれば、昨年度の仕事を終えていない先生もいるし...。生徒だけでなく
先生も同じで、行き急ぐ人と行き遅れる人と、二通りですね。まっ、だから私みたいなタイプは
いつも待たされてイライラして、ストレスが溜まって早死にするのでしょう。やれやれ。
(なんだ?今日の日記は?)
12月5日(火) 素直な男たち
今日の男子クラスでの授業の話。私は女子クラス担任だが、同じ3学年に男子クラスもあって
私も教えている。男子クラス、女子クラスと、別々にあるなら混ぜて普通のクラス、2クラス
作ってしまえば良さそうなものなのだが、選択科目の関係上そうなってしまった。女子クラスも
男子クラスも教えているので、その違いがよくわかるのだが、同じ内容を教えていても全く
リアクションが違う。どちらかというと男子の方が単純で、割と素直に聞き入るし、質問しても
よく答えてくる(間違っていることも多いが(^^;))それに比べて女子クラスは、いくら面白い
話をしても、シラ〜ッとして冷たい(笑)でもテストとかやると、やはり女子クラスの方が、実は
よく聞いていて、理解していることがわかる。まっ、どっちのクラスもそれぞれ特徴があるの
です。
さて前置きが長いが(笑)その男子クラスでのこと。もうテスト前なので、本日の授業はテスト
勉強ということで自習にしたのだ。しかしその時に、本日提出予定であったノートと漢字の
テキストを回収した。でも私はいちいち細かくチェックしない。いちおうだいたい書いてあるか
どうか確認して、見たよってサインして、すぐその場で返却する。授業のはじめに回収して
生徒が自習している間に点検して、その授業中の終わりで返すというやり方なのだ。で、今日も
そうしようとした。すると「先生ー!待ってもう少しで書き終わるから。」正しくは写し終わる
から(笑)でもこの時間中に点検し終わらなければならないので、生徒が書き上げるのなんか待っ
ちゃいられない。期限は今日の授業のはじめなのだからダメー!ふだんきちんとやっていな
かった報いだから、そんなの知らねぇー!(笑)でもけっこうまだ書き写している途中のやつも
多く、このままだと平常点ピンチ!こっちが成績つけるときに苦しむことになりそう(^^;)まっ、
私も鬼じゃないから、いつもは大目に見ることも多々あり。仕方ないですね(大甘の私)
「O−TEACHER、あと10分待ってよ!」
「だめー!この時間の始めまでって言っただろ。」
「お願いしますよー」(この時点で5、6人、声が揃う)
「どうしようかなー?」
「お願いしまーーす!」(10人ぐらいのユニゾン(笑))
「少し待って欲しいかーー?」
「欲しいーっ!」(15人ぐらいに増える)
「O−TEACHERって、優しいよなー?」
「優しーーーっ!」(20人突破)
「そんな優しいO−TEACHER、好きー?」
「好きーーーっ!」(ほぼ全員)
こんなに多くの男に一度に「好きー!」と合唱された先生は私ぐらいのものであろう(笑)
(もちろんその気はありませんよ!)なんと素直な男たちだろう(笑)
12月6日(水) テスト前の憂鬱
明日から期末テスト。ゆえに本日は3時間授業で終わり。もちろん生徒だけ(^^;)こちらはまだまだ
仕事。ノート点検したり提出物チェックしたり、平常点に頭を悩ませたり...。まっ、こういう
ことやると年末が近いと感じる職業柄。しかし参るのは朝のSHRの連絡事項。いつもテスト前に
なると、各教科からの頼まれ事項が多くて困るのだ。例えば本日は、国語表現担当者より「この
作文を全員に配ってください。そしてこれが期末テストの試験告知ですので掲示をお願いします。」
音楽担当者からは「まだこの子たちが、予定のプリントや歌のテストを受けていないので連絡
お願いします。」そして体育からは「前回の強歩大会のリタイヤ組のリストです。答案返却日に
追歩やりますので伝えてください。」等々。その他ノートの返却や生徒の呼び出しの連絡やら、もう
呆れるほど多い。とてもじゃないけどこれ全部やっていたら朝のSHRで、その他の連絡なんて
まともにできない。どうしてこういう連絡、それぞれの教科の授業の中でやってくれないのだろう。
担任として、朝、色々伝えなければならないことがあるのに...。生徒の方も自分に関係あること
なのか、全体の連絡なのか訳が分からなくなっている。それでも成績に関わる大事な呼び出しが
含まれている場合もけっこうあり、中には進級・卒業に直接からむような呼び出しとかもあり、
こっちも言い漏らしがないか気が気じゃない。やれやれ、朝から忙しいです。
で、明日からテストですから、当然教室の方も整備をしなければならない。以前にも書いたが、女子
クラスは汚い。どうして女だけのクラスなのに...。いや、女だけだからか?ロッカーの上に
ジャージは散乱してるわ、机の上にシールやいたずら書きが書いてあるわ、床にお菓子のくずが散ら
ばっているわで、もう勘弁して欲しい。それを片付けるのに一時間近くもかかってしまった。えっ?
生徒がやらないのかって?そういう汚しているやつに限って、蜘蛛の子散らすように帰ってしまう。
仕方なく私が一人で黙々と片付けていると、放課後教室に残って勉強している子たちがちらちら
見ている。「手伝いましょうか?」とも言わない。逆に「先生も大変だねぇ。」の一言。「手伝って
くれないか?片付けるの。」「私が汚したんじゃない。」「・・・・」今時はこんなもんです。
こいつらは自分の部屋もこんなに汚しっぱなしで片付けないのか?多分片付けないんだろうなぁ。
そしてお母さんが片付けてくれるものと思っているんだろうなぁ...。やれやれ。
12月7日(木) 今日はイブ
本日からやっとこさ期末考査。ホッと出来る数日間...。しかし朝から2名ほど見当たらない。
テストの時まで欠席するなんて不届き千万!もう赤点取ろうが卒業できまいが知らんぞ!
そんな生徒のことはほっといて、私はクリスマスイブが近いので、胃部検診に行ってきました
(おやぢギャグ炸裂!!)毎年一回検診車が来てバリウムを飲む時期となったのですね。そう
思えばバリウムもクリスマス・スノーに見えてくる...(来ない来ない)
というわけで近隣の学校に検診車が来ているので、テストを受けている生徒を後目に受けてきま
した。毎年このネタは書いているような気がするので、内容は省略しますが(笑)バリウム飲んだ
あと、回転式担架みたいな上で、多分バリウムを胃全体に行き渡らせるため、担架の上でグルグル
2回転しなければならない。つまりその場イモムシゴロゴロ2回半ひねりする。前回はこの回転の
スピードが速くて、自分自身満足していたのだが(でも行き渡らせることを考えたら、ゆっくりの
方が良かったのかも(^^;))今年はより高速回転をしようと意気込んでいた(バカ)こういう
くだらないことでも考えていないと、面倒臭いだけなので(笑)そしてその通り頑張ってグルグル
回っていたら、背部に激痛!ええっ?胃部検診のレントゲン写真を撮られる前から、異常な患部が
見つかってしまったのか!O−TEACHERピンチ!...なんてことでは当然なくて、ただ単に、
無理して狭い担架の上でグルグル回ったものだから、日頃の運動不足もたたって、背筋がつった
だけでした。アタタッ。なんて間抜けな私(笑)だからレントゲン技師の人から「はい、そのままの
姿勢で息を止めて...はい、もう少しちゃんと伸びてください。」と言われてしまった(笑)
12月8日(金) 朝から晩までドドーン(意味なし)
本日は期末テスト2日目。ふだんはなかなかネタがないのだが、今日みたいに色々盛り沢山の日も
たまにある。と言っても小ネタばかりですが(^^;)本日は私の現代文のテストがあった。これが
超・超・超簡単なテストだった。もう簡単すぎてサルでも出来るというぐらいの代物。えっ?
なぜかって?いや、べつにクリスマスプレゼントだからといって、そんな簡単な問題を作る予定では
なかったのです。しかし...いつも一緒に教えているJ先生の中間テストの問題が、あまりにも
難しくて赤点続出。これで期末テストも普通に作ってしまうと、2学期の通知票に赤点がつくヤツが
膨大な数で出てしまう。そうなると点数操作も難しいし、下手すると宿題出したり補習したりし
なければならなくなる。大事なクリスマスイブに補習なんて、生徒もこっちもお互いに
アン・ホーリーな気分になってしまう。それを避けるべくなるべく簡単に妥協した問題にしたのだ。
だから当然出来が良い。特に私の担当している男子クラスは、それこそ中間テストはどん底だった。
クラスの1/3ぐらいが赤点になり、その沈み具合といえばUボートも真っ青である。そこで今回
男子クラスにはだいぶ前フリをしていた。「ここは大事だぞ〜」と何度強調したことか。テスト中、
質問を受けるために担当クラスを回るのだが、男子クラスの連中は良くできていた。よしよし。と
ほくそ笑んでいると、「O−TEACHER!質問!」と、とある男子が手を挙げてきた。行って
みると、ある設問の選択肢についてだった。どれどれ....あっ!やべっ!なんと正解の選択肢が
2つも抜けている!これでは答えようがない...。全くのミス!するとその生徒が耳元で
「O−TEACHER、これでこの2つ分の点数は、労せずしてゲットですね。」とささやいた。
くそー!なんか悔しい。今回のテストは点数を取らせなければならないのはわかっているけど、
こういう取られ方は納得できない。くそーっ。でも仕方ない後の祭り...。
そしてテストが終わって必死に採点するも、こっちのミスの問題を加点しても、思ったほど平均点は
上がらず。なんだよ。そして2時間ほど集中して採点し、さてこの点数をコンピューターに入力
しようかと思いきや...そっ、そうだ!危ないところだった。危うくデータを飛ばすところだった。
というのも本日電気点検(?)のため午後の1時から2時半まで停電になるのだ。良かった、気が
付いて。そのことについて板書してあったり、放送があったりしていたが...。まっ、そういう
わけでとりあえず手作業で集計しておこう。で、電卓で集計していると、何の前触れもなくガクゥンと
音がしていきなり電気が消えた。あっ、停電だなと思っていると、遠くの方から「うそーっ!」とか
「ええーーっ!」という悲鳴が聞こえてくる。ははぁん、やっちゃいましたね(笑)この瞬間に
たくさんのデータが成仏したことでしょう(笑)連絡事項はきちんと聞きましょうという教訓でした(笑)
さて本日は世間的にはまだまだ年末には遠い12/8であるが...多分全国の高校教員のうち、
約1/5ぐらいが忘年会だと思う。だいたい学期末の進行なんてどこの学校も同じような物だから
だいたいこのあたりが一番ナイスな日。テスト中で多少余裕があるしボーナス支給日だし、おまけに
明日は第二土曜日で休みだし...。今日あたり盛り場街で石を投げれば、教員に当たること
請け合い。ということで、うちも例に漏れず本日忘年会(笑)私の場合は下戸なので、ほとんど
お付き合いなのですが、いちおう出席。今年はいい大人なの集団なのですが幹事のご意向により
プレゼント交換会あり(小学生並)もう大人げない(笑)まっ、だいたい宴会やっていて
一番大人げなく騒いでいるのが教員か警察官でしょう(笑)で、その大人げない修羅場の忘年会の
ことを詳しく書きたいのですが、これをストレートに書いたら学校にいられなくなりそうなので(笑)
ご想像にお任せします。さてさて日頃のストレスを発散させ野獣と化す阿鼻叫喚の忘年会へ
行って参ります(^^;)