虎視眈々たる 11月 中旬 編



11月12日(月) 面接とADSL

       さてさていよいよ怒濤のハードウィークが始まった。今週はとても忙しい。この間から色々授業交換を頼まれてホイホイ
       変わっていたら、すんごい数になっていた。連日かなりの量の授業数。大丈夫か、俺。まっ、やるしかないんですけどね。そんな
       わけで途中倒れているかも...(^^;)

       本日のネタは、ズバリ校長面接。いよいよ人事異動の季節が到来し、校長が県の人事担当の方へ行って、色々と人事に関して
       具申するヒアリングというのが月末にあるそうです。その前に転勤希望者を中心に、校長が各先生と面接し、異動希望、希望校、
       学校経営に関する意見、等々を聞くという、教員と管理職による面接が始まったのです。それで私も本日呼ばれて色々話して
       きました。まっ、言っていることは毎年同じなんですけどね「転勤したい!」って(笑)まあ、具体的にどこの学校へ行きたい
       かと聞かれたりしたので、いちおう言いましたが、これって校長の一存でどうにでもなることではないので、とりあえず希望を
       言うのみ。校長の方も「承っておきます。」ですと。承るだけなら犬でも出来ますが、言っても詮無いこと。昔なら校長の
       人事権というのは強大で、校長の鶴の一声で転勤先が決まったものでしたが、それも今は昔の話。全て校長の頭越しに、県の
       担当者で決められていき、校長の意見は黙殺されている現状。例えば学校経営上、どうしてもこの人に転勤してもらっては困る
       なんてケースも多々あるわけです。例えば1年生から学年主任をしていて、当然3年まで行き、最後に卒業させたい、そう
       思っても2年生の時にハイ、転勤とか。教科の専門性、通勤時間、部活動など、個人的な事情から校務にわたるまで、色々
       あるのですが、そういうことはいっさい考慮されず、ただのコマ動かしで移動するケースが近年特に多いのです。逆に私みたいに
       教育困難校は、異動希望者が少なく、そのまま据え置きというケースも多々。こうなってくると、望み薄です。果たして今年も
       どうなることやら。期待するやらしないやら。

       そんなこととは関わりなく仕事仕事(笑)いよいよ校内LANの工事が決定された。工期は未定なものの、やはり今年度中に
       やることになったと通知が来た。それはいいのだけれど、今度はそれに伴い、現在の回線を高速なものに替えて、ドメインを
       取るようにという指示が来た。へっ?そうするの?まぁ確かに校内に光ファイバが走っているのに、電話回線がISDNと
       いうのもどうかと...。おまけに校内に専用サーバが置かれるのだから、ホームページやメールのことを考えても、独自
       ドメインを取るのも必然か...。でもこれらのことって全く初めての経験なのでよくわかっていない。でも県からの指示だと
       早めに高速回線へ切り替えて、ドメインも取って、できれば校内工事をした時に、それでつなげてテストしたいとのこと。でも
       よく読むと、ADSLに切り替えるのは、混み合っていて2ヶ月はかかるところもある、と明記されている。それで工事がすぐ
       入るから、それまでにつなげられるようにしとけ...?何かこれってすごい矛盾してないっすか?多分工事はここ
       1、2ヶ月の間に、多分工期数週間ですぐ入るらしい。それまでに新しい回線の選定、契約、ドメイン取得を済ませておけって?
       って計算出来ないんじゃないの?オイオイ。だいたいフレッツADSLって、けっこう待たされるって聞いたけど...。
       おそらく予算とかの関係で、年度末決算に合わせて予算消化しようとした結果が、こういう突貫的な計画なのでしょう。
       やれやれです。そういうわけで本日からその仕事をしなければ...。ふぅっー。


11月13日(火) ブッキング

       昨日の話の続きなんですけど、県の方から来た文書をよーく読んでみると、どうやら固定IPアドレスを取らなきゃいけない
       らしい。えー!固定IPアドレス?なんじゃそりゃ、って感じ。普通は動的IPアドレスで、つなぐたびにプロバイダ側の
       方で自動的に割り振ってくれるやつを、きちんと学校単位で取れってか。これってセキュリティとかもからんで、色々危ないと
       んじゃないかなぁ...。でもこのあたりのことはよくわからないので、どうしたらいいものか迷う。ちょっと検索してみたら
       固定IPアドレスを取ってくれる接続業者ってあまり多くなさそうな感じ。うーん、よくわからん。とりあえずプロバイダ
       あたりにメールでも出して聞いてみるか。誰か詳しい人、教えてください。

       さて本日は1、2時間目を連続して、ホームページ作成授業を展開。さっそくいざ授業開始...と思ったら、いきなり
       コンピュータ室のドアが開き、そこには2年生の生徒と化学のA先生の姿。?と思っていると、本日このコンピュータ室を
       授業で使う予定とのこと。えっ?聞いてないよー!だってこのコンピュータ室を管理している数学科のH先生に空いているか
       どうか聞いたら「多分大丈夫、空いてる空いてる。」って言われたのに...。どうも連絡が行き違いになってブッキング
       したらしい。こちらとしては1、2時間目連続してホームページ作成授業をやりたいし、A先生の方も1、2時間目通して
       ワープロの授業をしたいらしい。とりあえずその場では話し合って、1時間目は私、2時間目はA先生と言うことで話が
       ついた。生徒の方はせっかく2時間続けて出来ると思ったので大ブーイング。すいません、こちら側のミスで...。で、
       よく確認してみると、化学の授業というか、A先生もコンピュータの専門家なので、こういうコンピュータを使った授業を
       時々やっているらしい。化学だけど...(笑)そう言ってしまえば私だって現代文の授業でホームページなんか
       作らせているのですが...(笑)で、このブッキングの原因は、H先生(笑)きちんとコンピュータ室の使用簿というか
       誰がいつ何の授業で使うかを記入する表を作っていなかったことが原因。だから口約束だけで「明日の1限使っていい?」
       「いいんじゃん。」という安易な承諾が原因なのだ。こういうところは本当にルーズな人なので(苦笑)おかげで2時間
       使えるところが1時間に減り、授業計画が大幅に狂ってしまった。

       でもこう考えてくると、コンピュータ室一部屋40台というのは、けっこう厳しいかもしれない。例えばうちの学校の場合
       情報コースなんてものがあるから、その授業で週10時間は使っている。これが来年度になると、新入生から「情報」という
       科目が必修となるから、余計コンピュータ室の使用頻度が高くなる。そうなると、上の方で言う「色々な教科でどんどん
       コンピュータを活用するように。」なんて言われても、空いていないので使えなくなってしまう。今回みたいに化学と現代文の
       授業で使いたいと言っても、ブッキングするケースが増えてくる。コンピュータ室一部屋では足りなくなってきているし、
       この先もっと制限されてしまう。そうなると私のホームページ作成授業は消滅してしまうかも...(泣)

       なんてことを書くと、すんごくうちの学校がコンピュータを有効活用しているようだが、さほどでもない...と思って
       いたが、それでもやっぱりけっこう使われている方らしい。使っていない学校なんて、それこそ埃をかぶってコンピュータが
       起動すらもされなく、ただの邪魔な箱に成り下がっている学校も多いという。この学校間格差ってけっこうあるなぁ。
       というわけで、コンピュータ使用頻度先進校(けっして内容ではない)としては、もっとコンピュータが欲しいと感じる
       出来事でした。えっ?そういう要望を上の方にするのが情報部長の仕事だろうって?ごもっとも(^^;)


11月14日(水) 先生の仕事

       怒濤の4連続授業。朝の8時40分から12時30分まで喋りっぱなし。もうこうなると肉体労働以上に疲労。最後の方は
       喉が嗄れてきた。そのうちベテラン歌手みたいにポリープが出来るかも。そうなったら労災下りますか?無理ですかそうですか。
       それでもまだ今日は漢字の練習をさせたりして、喋る時間を比較的押さえたので何とか持ちました。

       さてそれはそれとして、またまた情報部長を悩ますコンピュータ話。昨日の「フレッツADSL切り替え固定IPアドレス
       大作戦」は(いつ付いたそんな名称?)色々検索してプロバイダを探している状況なのだが、これはまぁ、N先生も手伝って
       もらい、何とかなるだろうとたかをくくっている。それとは別に数学科のK先生から言われた話。最近コンピュータ室の
       コンピュータがとても壊れて困っているという話。確かにごもっとも。この間の体験入学時の時なんて40台中7台故障です
       から(^^;)だいたい今時98シリーズのWindows95なんて、かなり老朽化してきているマシン。しょっちゅうどっか壊れている。
       それはまぁこれだけの使用頻度だから仕方がない。しかしそれよりも生徒が勝手に設定をいじってしまって、調子が悪くなる
       パターンが多いのだ。今、情報の方の授業ではBasicをやっているらしいのだが、そのDOSがうまく起動しなくて四苦八苦
       しているとのこと。K先生が言うには、このところそれが特にひどく、いざ授業をやろうとしても「動かなーい」画面が
       おかしいー!」と言われ、なかなか始まらない。中には誰がどういじったのか、先生たちにも手に負えずに修理待ちになる
       ケースが出てきて、それこそこのままでいくと、本当に授業が成立しないとのこと。どうにかならないかとのお話。

       うーむ、確かに情報部としてはコンピュータの管理も仕事の一つですから考えなければならないのですが、これはけっこう
       難しい話。保守点検というのは金も時間もかかる。生徒が勝手に設定をいじったりゲームソフトをインストールしても、必ず
       再起動すると初期設定に戻す、そういうソフトも売ってますが、予算の方が...。それに加えそういうソフトを入れようと
       しても、まず全部の機器を初期状態に戻さねばならない...っていうか今更そんなの無理。K先生は放課後に生徒が色々
       勝手にコンピュータを使っているのが、不調の原因と思っているらしく、もう少し厳しい管理が必要だと思っている節。まぁ
       確かにその通りなんですけど、それもそうだけど、根本的にはメンテナンス、保守管理の専門家がいないことが一番の問題
       でしょう。コンピュータの調子が悪くなるとすぐ業者に頼んで直してもらっていますが、よく聞いてみると意外と簡単な
       トラブルだったり、ちょっとした工夫で対処出来たりすることもあったりする。それを何でもかんでも業者任せにしていたら
       保守管理費が1学期で底をつくのも当たり前。かといってどんな教員にもそれなりにメンテナンスやらを出来るようにしろ
       というのも無理な相談。ていうかそういうメンテナンス、保守管理が本当に教員の仕事なんでしょうか?情報という科目を
       作ったから教えろ、コンピュータは5年前に買ったWindows95を使い続けろ、お金はそういうハードを買う時だけで、
       バージョンアップや保守管理には出さない...そういうお上の体質というか、よく現場をわかっていないばらまきの産物
       なのですよ。現場の私たちは、授業の片手間にコンピュータの修理をしたり、自費で色々ソフトを買い直したり、そんなの
       ばっか。色々問題をはらんでいる。まっ、結論としては各校にそういう専門家を常駐させて欲しいということ。まだうち
       なんてわかっている人が多いから何とかなっているけど、他の学校なんてもっと混乱していると思う。ある一部の奇特な先生が
       骨身も金銭も削ってやっているのでしょう。今回みたいないきなり、フレッツADSLに切り替えて、固定IPアドレスを
       取って独自ドメインも取得せよ!なんて言われても、何の話をしているのかわからない学校の方が圧倒的に多いんじゃないか
       なぁ...。まっ、仕事ですからやらざるを得ないんだけど、何度も書くけどこれって教員の仕事なの?
  


11月15日(木) 怒れる男たち

       本日は芸術鑑賞会でした。昔は学校ごとに、演劇を見たりクラシックを聴いたり、はたまた落語や古典芸能、講演会などを
       単独で学校の体育館などでやっていたものですが、うちの場合、近隣の学校と合同で、市民体育館を4日ほど借り切って、
       ローテーションでやっております。といっても他校と同時に見るわけではなく、15日の午前中はA高校、午後の部はB高校と
       8校ほどで同じものを順番に見るというシステム。で、うちの学校は本日午後でした。今年の内容は観劇。とある劇団の
       「12人の怒れる男たち」というお芝居。例の陪審員制度を扱ったやつです。ある殺人容疑の少年を、始めは12人中ほとんどの
       人が死刑ということで一致しそうだったのが、ある一人の人の疑問から、様々な問題が提起され、話し合い、混乱し、そして
       だんだん無罪だと思う人が多くなり、最後には...というストーリー。実は私、この話。本でもだいぶ前に読んだ記憶があり
       またビデオでも見たことがある。それを同じように撮り直した、確か東京サンシャインボーイズの劇「12人の優しい日本人」
       (?)三谷幸喜がアレンジした映画も見たことがある。だから実はよーく内容を知っていた。話し合いによって色々と意見が
       変わっていく様、偏見にとらわれる人、多数決という民主主義の危うさ、そういうものを描いた作品なのだ。個人的にはまぁまぁ
       楽しめました。

       でも生徒は...。うーん、8割ぐらいの生徒はほぼ良かったのではないでしょうか。うちの生徒の場合、今回みたいに
       ずーっと場面転換がなく、とある部屋の一室だけというのは飽きてしまうと思うのですが(もっと言うと大音響や立ち回りなどの
       動きなどがないと)よく見ていたと思います。でもやっぱりいるのですが、90分ほど座ってちゃんと見ていられないやつ。
       飽きてしまって隣の奴にちょっかいを出す奴、話し込む奴、寝る輩...。マナーとして静かにきちんと座って見ていると
       言うことが根本的に出来ない奴。いるんですよ。まぁ、授業の50分も持たない奴もいるから当然か...。それでも昔に比べ
       騒いでお芝居の台詞が聞こえないなんてことはないわけで、せいぜいごそごそ動くくらい。良くなったのかな、やっぱり。
       こういう芸術鑑賞会というのも、来年あたりからは、予算の関係や生徒数減少のあおりで開催も危ぶまれているそうな。だんだん
       心のゆとりもなくなりそうな気がする今日この頃。

       でも相変わらず集合に遅れたり、制服が乱れたりしている生徒はあっちこっちで注意されたり、怒られたりしていました。つまり
       これこそが「怒れるたくさんの担任たち」という一幕だったりもする(笑)


11月16日(金) 教科会議

       昨日の日記、UPし忘れました(^^;)そんな些事はさておき、本日のネタは教科会議。本日の午後に国語科の教科会議がありました。
       内容は色々あったのですが、まずは多クラス展開の話。これは書き始めると長いのですが、かいつまんでいうと、来年度新入生が
       5クラスから4クラスになるのだが、それを5クラスで組むかどうかということ。つまり1クラス40名×4クラス=160名を
       あえて5クラスに分割して160名÷5クラス=32名にしたらどうかという話。40名のクラスは色々大変で、もっときめの
       細かい指導を行う上で、一クラス32名、いわゆる30名学級の方が担任も授業もやりやすいのではないかということ。でもこういう
       プラスの半面、クラスが増えるということは授業時数が増え、先生たちの授業が大幅に増えるというデメリットもあるのだ。
       生徒のためにはいいけれど、先生たちの授業負担が増える...そうするとただでさえ職員の数が減って仕事が増えているのに
       授業まで増えてしまって...なんてことが起こりうるのだ。こんな勝手なこと、昔は県の方も許してなかったのだが、生徒減に
       比べて教員が余りだしたので、実は教員数って過剰なのだ。つまり教員が余っている。ならそういう多クラス展開をしても十分
       さばけるので、やりたいところはやっても良いよという話らしい。大変な学校では少しでも一クラスの人数を減らして、学級経営を
       楽にしたいので、そう言い出しているところも多いという。その是非について教科会議で話し合われた。

       しかしこれも一長一短で、うちみたいに教員減が予想される学校で多クラス展開をやると、自分たちで自分の首を絞めることにも
       なりかねない。でもただ座してどんどん教員が減るよりも、多クラス展開をブチあげて教員の数を減らさない努力をすべき、そう
       いう意見もある。でもやっぱり結論としては生徒にとって何が一番良いかと言うこと。先生たちはみな自己犠牲になっても
       生徒に良かれと思う方向を模索しているのです。でも色々他の問題とも絡み結論は出ず。

       その他、総合的な学習の時間に対する取り組みとか、早くも推薦入試の作文の試験についての検討とか、まだまだ色々話し合い
       ました。そして最後には忘年会についても。ちなみに今回の忘年会は国語科が幹事。当然私は企画・進行係。つまり司会兼
       盛り上げ担当です(笑)何か面白い企画を考えて、日頃の憂さを晴らしたいと一致。こういうどうでもいいことで話し合う方が
       どれだけ気が楽か。先行きの暗い話ばかりしていると気が滅入る教科会議でした。

学校にある銀杏
学校にある、私の駐車スペースのすぐ隣にある銀杏の木


11月17日(土) 朝の風景

       すっかり秋も深くなって、通勤している道の木々も紅葉している。銀杏も黄色く色づき、黄金の絨毯をはいている。私は自宅から
       学校まで車で通勤している。それもかなり遠距離。途中渋滞する国道を通らなければならないため、いつも朝はだいたい
       6時過ぎには家を出る。通勤時間は1時間半ぐらいだが、帰りはもっと渋滞するため2時間近くかかることもしばしば。なかなか
       大変である。そのためこの季節になると、朝はまだ暗く、帰ってくる時も真っ暗で、ほとんど深夜走行状態でもある。夜間
       ドライバー並(?)

       それでもこの時期はちょうど車を走らせていると、だんだん明るくなってきて、町並みが朝日に当たってくる、そんな夜明けの
       風景がかいま見える。そして人通りも車も少ないシーンとした静かな町並みに、木枯らしが舞い、身が引き締まるような寒さが
       感じられる通勤途中でもある。そんな景色を見ると、なぜかとてもキュンとした気持ちになる。まだちょっと早いが、年末が
       来る時の、あの慌ただしさと淋しさが入り交じったような落ち着かない気持ち。子供の時感じたクリスマスやお正月という
       楽しいイベントが来てワクワクする感じもあるが、何か物悲しく、今年ももうすぐ終わりを迎えるのだなぁという感覚。何か
       落ち着かなくもの悲しい気分。毎年この季節になると、通勤途中の景色を見ながらそう感じる。べつにセンチメンタルな気分に
       なお年頃でもないのだが(笑)そう感じるのだから仕方がない。勝手に感受性が強いと納得している(笑)

       高校の教員というのは12月にはいると、だいたい2週目くらいに期末テストがやってくる。その後はテスト返却や何か細々とした
       行事(例えば学校によっては、球技大会やら避難訓練やら映画会やら生徒総会やら全校集会)などがある。生徒はそれらを
       こなしてもだいたい午前中で終わってしまう。先生たちも成績処理やら何やら色々あるが、それでもふだんの時に比べて比較的
       早く帰れる唯一の時期かもしれない。ましてや25日から冬休みだったりして、一般の人たちより早くも年末休みに入ったりする。
       だからこそ、そういう12月半ばぐらいから、いつもよりちょっと早い帰り道の夕方...そんな風景をよーく見ているのだ。
       主婦の人たちとはちょっと違う、夕暮れ前のちょっと淋しい帰り道。何か風情を感じたりする。別に古典の先生だからって
       わけじゃないけど(^^;)そんな風景と、今頃の朝の通勤途中の風景がオーバーラップするのかも。何かそんなことを柄にもなく
       感じてしまう私でした。


11月19日(月) 身につまされる内容

       昨日一昨日とNHKスペシャルで「学校を変える」という番組を見た。多分同業者の中にも見た人は沢山いただろう。ある意味
       とても考えさせられた内容だった。第1日目は、生徒の考える力を伸ばすということで、とある小学校が、例の「総合的な学習の
       時間」を題材に、先生方がその技量というか指導力向上に奮闘する姿を追ったものだった。今までの自分のやり方では、子供たちが
       付いてきてくれず悩む教員、自分がやってきた指導方法に限界を感じ、模索する教員。立場は違えど彼らの苦しみは痛いほど
       わかった。そんな中ある小学校では、お互いに授業公開して、お互いの教え方の悪いところを徹底的に指摘しあい、ある意味
       ダメ出しを行い、今までのやり方を全面否定され、発問一つにしてももっと掘り下げ、頑張っている姿が現れていた。そのダメ出しを
       受けている先生の姿は、ちょっと痛々しいところも感じられた。それに対してベテランの先生のやり方は、とても素晴らしく
       子供たちの興味関心に応え、なるほどという感じだった。教員というのはどうしても牙城に閉じ籠もり、自分のやり方を貫き通し
       お互いをあまり批判せず、悪く言えば干渉しあわず唯我独尊、自己満足でやってしまう。そういうところがいじめや不登校や
       学力低下を招いている一因にもなり、こういう閉塞状況を生みだしているのでは?と指摘していた。

       本当に考えさせられた。私も生徒の興味関心を持たせ、意欲的な授業をやっているだろうかと。もう教員になって16年目にも
       なると自分のスタイルが確立し、他のやり方が出来なくなりつつある。もっとよりよい授業をやるためには...そんなことを
       考えさせられた。そして第2日目の方は、競争原理を持ち出し、選ばれる学校作りということで、品川区の小学校自由選択制の
       話が出ていた。魅力的な学校を作るために、生徒や保護者に選んでもらうために、各校長が色々な学校経営案を出し、おまけに
       それに予算配分まで決まってしまうという、まさに市場社会の原理が持ち込まれていた。どうすればうちの学校に来てくれるか、
       これはまさに公立学校といえども死活問題であり、これこそ他人事ではなかった。うちの学校も体験入学を2回に増やしたり
       情報発信のためHPを開設したり、はたまた中学校回りを頻繁に行ったり、色々やっているのでよーくわかる。しかしそれ
       ぐらいはどこの学校でもやっていることと痛感。これ以上のことをやらないと生き残れない。「生徒はお客様です。」という
       言葉がとても印象に残った。はたしてそれで教育といえるかという問題もかなりはらんでいるが、これが現実なのだと感じる。

       さてそこで私とうちの学校は?ということになる。私もより良い教員を目指し、やはりスキルアップしていかなければと
       感じた。やっぱり私が出来ることはコンピュータ関係のことかな?(笑)学校自体はまさに校長の胸三寸...なんだけど
       どうも危機意識が足りないような...。


11月20日(火) 不審メールと認識率

       先日、このホームページも21000人を突破しました。ここを読んでくれ方、本当に感謝しております。しかしいつも疑問に
       思うのは一体誰がこれを読んでいるのだろうかということ。まぁ、真っ先に考えられるのは、身内、同業者、友人・知人、
       O−TEACHERのあらを探している人なのだが、知り合い関係だけでなく、私が教えている生徒だったりする。その他
       このご時世で先生になりたいなんていう奇特な人、教育関係の深い洞察から離反してきた人、間違ってアダルトサイトから
       飛ばされてきてしまった人、つまらないホームページを収集するのが趣味の人、私が勝手にポータルサイトとしてブラウザを
       立ち上げるとこのページが出てしまうパソコンの前に座った人などが考えられる。まぁ、何にしてもありがとうございました。
       このホームページを見ても、何の得も利益もありませんが、ましてや教育的な意義など皆無ですが、これからも暇つぶしがてら
       見に来てください。

       さて本日のネタもパソコンがらみが2つほど。ひとつはメールネタ。いつものように朝、学校に来たメールをチェックして
       いると、一通の不審なメール。このところ学校に来るメールはかなり多様になり、色々なタイプのものが増えている。以前は
       もっぱら業者のソフト売り込みや、どこから聞きつけたか教育関係の案内がほとんどでした。最近では中学生から「学校の
       ホームページ見たよ。」とか、保護者から更新の注文が来たりとか(^^;)多岐にわたってきました。そんな中で本日来たメールは
       ファイルが添付されている...。すわっ、これはウィルスがらみか?と疑うのは当然なのですが、どうもそんな雰囲気は
       感じられない。サブジェクトも「英語講師の件」とか書いてある。とりあえず気を付けて本文を見てみると...なんと
       外人さんからの英語講師売り込みのメールでした(笑)自分は××中学でも△△高校でも講師の経験あり。その上こんな資格も
       持っているし、英会話スクールでの経験も豊富。こんな実績がある...と延々書き連ねてある。よく見てみると「英語講師の応募」
       とも書いてある。『ん?これはもしかして、校長か教頭が、来年度の職員削減を目論んで、秘密裡に英語講師の募集でもして
       いたのか!?』と邪推。いちおう気を付けて添付ファイルを見てみると、英語と日本語と両方で書かれた履歴書だった。
       親切にも顔写真も載せて(笑)すかさず出力して教頭のところに持っていくと「何これ?知らないよ。」の一言。どうやら
       向こうから勝手な売り込みメールと判明(笑)いやー、こういうこともあるんですね。直接メールで売り込んでくるなんて
       なんと積極的!でもこれくらいやらないと、こういう人たちも大変なんですね。

       さてもうひとつは、噂のH先生のご依頼(笑)何かと思えば、スキャナーで新聞の記事を取り込んで、それをテキスト化したいとの
       ご要望。ハイハイ、つまりOCRソフトを使いたいのね。とは言っても、かなり昔にやったことはあるが、その時はあまりの
       認識率の低さに、全然使い物にならないという印象がある。多分認識率は50%も行かなかったような気が...。だから
       あまり期待しない方が良いよと言うものの、本人はどうしてもやりたがっている。それなら最近買ったスキャナーに付属していた
       OCRソフトを使ってみますか、使ったことないけど。とりあえずマニュアルを見てウィザードの通りやってみたけど、
       あにはからんや意外なほどの認字率!新聞の原稿が80%以上きちんと認識していた!これは驚き。こんなに進歩していた
       のね...。解像度や置き方を工夫すればけっこう使えると判明。それでもだいぶ修正する必要はあるけれど、けっこう
       きちんと認識していました。お見それしました。どうも10年ほど前に使った時には...って、そんな前だったのか!そりゃあ
       格段に改良されているでしょう。H先生は満足げに使い方を覚えて帰っていきました。私もまたひとつスキルアップしたかも。
       これで色々なプリントを有効活用出来そう。他の先生がワープロで作ったプリントをスキャナーで読み込んで、OCRソフトで
       認識して、テキスト化して修正して...って考えていたら、それよりその原稿をフロッピィでもLANでももらえば、そのまま
       使えるじゃん!と、当たり前のことを思い出し、自分の馬鹿さ加減を認識してしまいました(認識率20%(笑))

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