諸説紛々たる 1月 上旬 編



1月1日(火) 元日の音

       明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。特に元旦だからと言って何の年頭の誓いもないですが、
       今年もこの日記を継続していけたらと思っております。暇つぶしに見ている方々、是非その励みとなるような書き込み、メール
       などいただけると、少しは頑張ろうかなという気に5秒ぐらいなりますので、よろしく。

       さて昨日からの話題。いきなり北海道より昨年卒業させた子より電話。何かと思えば浪人生で今年受験するのだが、そのための
       調査書が至急欲しいとの無理なお願い。卒業してからも元担任に無理頼み(笑)とりあえず年明けに何とかすると返事。
       やれやれ。まっ、受験生に年の瀬も正月もありませんからね。その後のほほんと紅白を見ながら特に意味もなく2002年を
       迎える。そして本日も年賀状など見ながら友人・知人の近況を知る。それにしても相変わらず私の下の名前の漢字が間違って
       いるやつが数人いる。まぁそれもあまり親しくない人ならまだしも、弟夫妻が間違っているとはどういう訳だ!それに卒業生
       も...。お前達、担任の名前間違えるなよ!相変わらず他人の子供の成長ばかり確認しているような気が...。それに
       してもここの子は親に似て不細工になったとか、ここの子はお母さんに似れば良かったのに可哀相にお父さん似で(決して
       愛子様ではない)とか、流行だからってこんな暴走族の当て字みたいな名前付けるなよ...などと勝手なことばかり言って
       過ごす。またいかにもパソコンで作りました年賀状も増えているが、印刷モードが合っていなかったり、デジカメ画像がうまく
       使えてなくて縦横倍率が変だったり、はたまた何でもイラストやら画像を貼り付ければいいってもんじゃなくて、センスが
       まるで悪いものとかに難癖付けたりする。まっ、そんなかんなで年賀状をくさす私(笑)

       今朝起きた時に思い出したのだが、私は昔から正月というとある音を思い出す。その音を聞いて目が覚める元日の朝だった。
       それは静かな街の静寂に響くお寺の鐘の音でもなく、はたまた鳥のさえずりでもなく、実は洗濯機の音だったりする。うちは
       5人家族で、私の下に弟が2人いる、つまり男3人兄弟なのだ。で、みんな中学高校時代は部活バリバリ兄弟だった。私は
       高校時代テニス部で31日まで練習があった。弟二人はサッカー部で、それこそサッカー部は年末年始がなかった。だから
       元日といっても連日部活で汚れたジャージやら靴下やら、汚れ物がたくさんあったのだ。だからお正月であろうとお袋は
       朝から二度ほど洗濯機を回し続けていた。それこそ盆暮れなく。だから元日と言っても、寝坊してボーっとしていられる
       わけでもなく、いつもと変わらずお袋は朝早くから起きて洗濯機を回していたのだ。普段はバタバタしていてそんな洗濯機の
       音は周りの騒音にかき消されて気が付きもしないが、お正月はあたりもシーンとしているので、その洗濯機のガラガラ回る音が
       やけにはっきり聞こえるのだ。だから学生時代はいつも元日の朝は洗濯機の音が聞こえてきて、目が覚めたのである。だから
       私にとっての正月の音は洗濯機の音なのだ。何かふとそんなことを思い出した。もう大人になって元日の朝から洗濯機の音は
       聞こえてこないけれど、なぜか懐かしい音だったりする。


1月4日(金) 中途半端な平常

       特に何もしてません。ただ散歩して読書してゲームしてテレビ見て...。最高にメリハリのないお正月です(爆)それでも
       いちおう2日の日には親戚一同が集まってのどんちゃん騒ぎ。その様子を見て、つくづく我が血筋はお祭り好きだと再認識。
       父親から母親から弟たちまで、いやぁ騒ぐ騒ぐ。私は飲まないので比較的冷静だが、みんな大声で喋り倒し、酔っぱらって
       そして誰の話も聞いていない(笑)正月恒例とはいえ、まぁよくみんな騒ぐわ、いい年して。でもこうやって毎年みんなが
       無事に集まれるのも幸せなことかもしれない。そんなことを思うのも年のせい?

       さて今日あたりになると、散歩していても色々なお店がほぼ平常に戻って開いている。でもどこも夕方には閉まるらしく
       営業時間が短い。買い物をしようとある店へ向かうともう閉まっていたりする...。この中途半端な平常が何とも憎らしい。
       もう今日から開けているならちゃんとやれよと毒づいているが、自分はまだ冬休み中(笑)

       話があっちこっちいって申し訳ないが、また年賀状の話題。ちょっと音信不通になっていた高校時代の友人から年賀状が来た。
       ちょっと懐かしく自分の高校時代を思い出したりする。あぁあの頃は若かったなぁなんて、ちょっとノスタルジック...。
       私も精神的には高校時代と何も変わっていないと思うのだが、中途半端な大人になってしまったのではないかと、またまた
       感傷的な午後。


1月7日(月) 2002年の仕事始め

       とうとう始まってしまった仕事始め。本日は清掃の後、始業式という段取り。いつものように校長の話は要領を得ない。一歩一歩
       着実に、自分の目標に向けて努力せよということを言いたかったらしいのだが、比喩というか引用がわかりづらい。この間の
       箱根駅伝の2区で肉離れのために走れなくなった選手の例を挙げ「あれも一歩一歩の積み重ねだ。」と言うのだが、あれは
       それが途切れた例ではないのか?またけっこうデータを引用するのだが、イチローの安打数とか、全校の皆勤者数とか、でも
       どうもそれを強調するあまり、よく話が伝わっていない気がする。うーむ、こんな寒い体育館で要領を得ない話を聞かされる
       生徒もたまったものではない。

       それはそれとして仕事三昧。まずは授業変更の嵐。3年生の3学期の授業は1月いっぱい、それで2学期から引き続いて
       ホームページ作成をやるので、そのためにコンピュータ室の確保が必要。で、色々な先生に頼んで何とか授業変更し、
       コンピュータ室で授業が出来そう。やれやれ。変更授業時数延べ8時間!1月は忙しくなりそう。次に年末に電話があった
       卒業生の調査書依頼の件。これも事務や進路と連絡を取り、何とか対処。ふぅーっ。次に一番問題なのが、いきなり起こった
       情報処理室の接続トラブル。実はまだこれを書いている時点でまだ未解決。何でも年末からこの情報処理室のコンピュータだけ
       インターネット接続できなくなったらしい。他の部屋のコンピュータはつながっているのに、この情報処理室だけつながらない
       なんてどうして?一番怪しいのは校内LAN業者。年末にも工事が入っていたらしく、我が情報処理室にも天井から配線が
       垂れ下がっている。今後つなげる予定らしいのだが、どうもこれあたりがトラブルの原因ではないかと邪推。LAN関係は
       よくわからないけれど、仕事が滞って仕方がない。例えば来年度の研修講座申し込みのメールが送れなかったり、はたまた
       学校のHPの更新を、今日みたいに授業のない時にやっておこうと思ったのに出来なくなる...。その他、年末に来ている
       はずの色々なメールのリプライなどが出来ず困っている。やれやれである。情報部長であろうとLANにはお手上げ。まっ、
       他の仕事しろってことだと諦め、本日も色々仕事中。


1月8日(火) 仕事はローギア状態

       本日より授業。何かペースがつかめぬまま声も出ぬまま進む。生徒の方も休みボケが治らないだけならまだしも、何故か学校の
       チャイムも調子が悪く全然鳴らない。チャイムまで休みボケか。おかげで時間超過して授業をやったりしてしまった。ふぅっ。
       その他、授業の調整やら細かい作業があり、なかなか疲れた一日。

       県の方から送受信テストとかいって、県のホームページから各校宛てのメールを受信し、各校から添付ファイルを付けて送信
       せよという面倒くさい仕事が来た。その説明書きには本日より受信可能とか書いてあるのに、まだそのメールが来ていない..
       おいおい。おまけにじゃあこちらから先に送信テストでもしようと思ったら、その添付ファイルのフロッピィが回ってきてない。
       頼んだ本人の教頭に言うと「すまんすまん、ここにあった。」だと。いざやろうと思うと今度はパスワードがない。パスワードは
       通知済み?教頭に言うと「ここにあった。」だと。肩代わりしてやっているのだから、せめてやりやすいように準備して
       くださいよ。こういう手間が重なるもので仕事が滞るのですよ。


1月9日(水) 漢文入門

       3学期に入って、1年生は漢文を教えることになった。その一番最初の授業での出来事。漢文は初めてということで、今日は基礎の
       基礎から入ったのだ。例えば「美人」という言葉は「美しい人」、「青空」は「青い空」このひらがなの部分が送り仮名になって
       いくんだという話から入った。熟語の成り立ちみたいな導入部。ここから「大器晩成」が「大器は晩成す」という書き下し文に
       なっていく、元の文を白文と言って...というふうに展開する予定だった。しかし念のために質問してみた。

        「S君、『学者』は、書き下し文にするとどうなる?」
        「はい、『学ぶ者』です。」
        「そうだね。じゃあ次、Kさん、『着席』はどうなる?」
        「『席に着く』?」
        「そうだね。じゃあHさん、『投球』は?」
        「えーと...『投げ球』?

       ちょっと絶句!何だ投げ球って?もちろん答えは「球を投げる」と言って欲しかったのだが、まさか投げ球とは...。うそー、
       こんなところでつまづいてしまうの?という驚き。続けて「短命」を聞いてみたら「命、短い」だって。助詞を入れろよ、助詞を!
       命短し恋せよ乙女じゃないけど、お前が既にもう死んでいるって、それじゃあ。普通「短い命」か「命が短い」でしょ。
       でも考えてみたら、ふだんの会話もけっこう助詞が省略されているから仕方ないのか?本当はここからレ点や一・二点などの
       訓点に、とっとと入って進めたかっただが、こんな初歩の初歩からつまづくとは...(泣)うーむ、予定では「虎の威を借る」の
       話や、出来れば漢詩とかもやりたかったのに、このペースでは「歳月人を待たず」で100点分のテストを作らねばならないかも
       しれない(爆)いやー、困りました。果たしてこの後の漢文はどこまで進めるのでしょう。ちょっと不安。


1月10日(木) 盛り沢山

       本日も3年の現代文はホームページ作成授業。ただみんな個人的にやるだけだから暇です。時々質問を受けたり、画像を取り込む
       のにスキャナの操作したりするぐらいで、ほとんどやることなし。みんなの様子をモニタリングしながら、ただ机間巡視するのみ。
       そこであまりに暇なもので、生徒が活用しているホームページ作成ソフトに添付しているおまけソフトを色々開いてみていた。
       するとその中にi-mode用のホームページを作る機能が付いている。ふーん、面白そうだなぁと思い、起動させて色々試してみた。
       なるほど使えるタグに限りがあるし、いかに小さくするかがポイントなのね。そんなわけで、生徒にやらせつつ自分で携帯用の
       待ち受け画面を作ったりと、私も生徒共々作業しました。来年は生徒に携帯用のホームページとか待ち受け画面とか作らせてみよう
       かな?本気でそう考えた私でした。

       5時間目には卒業生を呼んで進路講話。1、2年生対象に本校卒業生から、高校時代どんなふうな生徒だったか、高校時代何を
       すべきか、自分は何をしていなかったか、また現在の様子などを語ってもらいました。一人は専門学校へ行き、もう一人は就職、
       そしてもう一人は大学と、それぞれ頑張っている三人に来てもらい話してもらいました。実は三人とも教えていて、高校時代の
       様子はよく知っていました。その三人がそれぞれの進路先で頑張っている様子を聞き、みんなたくましく立派になったなぁと
       感激しました。三人ともとてもいいやつらで、部活も勉強もよく頑張っていて、ある意味優等生でしたが、かといって堅物でもなく
       バランス良く高校生活をおくっていたなぁという印象。話もとてもわかりやすく、どういう高校生活を送ればいいか、また
       進路に対してどういう意識を持つことが大事か、そんなことを話してくれました。うーん、とてもわかりやすい...。誰かにも
       見習わせたい(笑)

       そして放課後。今度は職員研修がありました。前回お流れになった、本校家庭科のN田先生による「ジェンダーフリー」についての
       研修会。これもなかなか良かったです。始めに「話を聞かない男、地図の読めない女」の話から、チェック方式によるアンケートで
       どのくらい自分がジェンダーバイアスがあるかを確認。私も18点でややその傾向ありと出てました。ちなみに校長は高得点(^^;)
       またドリカムの「あなたにサラダ」と山アまさよしの「パンを焼く」という曲を聴いて、そのカップルの年齢や職業を想像して
       言ってもらうというのもありました。これも色々なのが出て大変面白かった。20代若夫婦とか男はフリーターとか..。ここでは
       料理を作ることが愛情表現(特に女性が)という意識が、まだまだ日本社会には根強いという話でした。小学生でもそうだそうです。
       実はこのことに関して、以前私はある音楽雑誌の原稿依頼で、このあたりのことに言及したことがあったのを思い出しました。もう
       かれこれ3年ぐらい前ですが、確かその時は「日本の歌詞の中には、未だに根強い女性愛情過多信仰」みたいなことを書いた記憶が
       あります。まさに今回取り上げられたドリカムの「あなたにサラダ」はその典型。女性がそうしてあげることが愛情表現で
       それが当然だと思われる風潮について書きました。山崎まさよしあたりだと、スマップも唄った「セロリ」の歌詞にもあるように
       「育ってきた環境が違うから〜♪」に見られるようにだいぶ変わってきたようにも思われるけれど、(ただ山崎まさよしに関しては
       フリーター文化の視点で書いたけど(^^;))ユーミンが切り開いてきた女性自立の意志、女性が恋愛の主導権を持つ、という
       ことへの感覚(?)がまだまだ行き渡っていないと実感。確かに恋愛の歌は自分の願望だったり、憧れ、時代風潮の反映だったりで
       必ずしもジェンダーの考え方とはうまく一致しないけれど、なかなか興味深く面白かった。また最後に男女混合名簿の話などが
       出て、なるほどと思うことも多かった。私なんかは立場上、コンピュータを使って名簿なんかを並べ替えすることが多いのだが
       そのソートの仕方も、男女だったり番号順、五十音順と、けっこう限られていることに不便を感じていたのだ。場合によっては
       出身中学順、住所順、選択科目順など、色々なソートをしなければならない。なぜ男女でしか分けないのかということを思うことも
       時々あったので、なかなか勉強になりました。自分の持っている固定観念にも気付いたし...。特に去年なんかは女子クラスを
       持っていたので、なおさらそういうことに気付く場面も多かったです。うーむ、こういう研修会はとても参考になった。変な
       講師呼ぶよりよっぽど良かった。有意義な研修会でした。

BACK