【特別編】続き
裏話の続きです。内示が一部で3/3にあったと聞きました。でも私は呼ばれもしないので、今年もないのだろうと落胆していました。
それでも組合情報によると3/4に各校一斉内示、そこで全てが決まるという噂も聞いていたので、一縷の望みを残して4日を迎えたのでした。
だいたいこういう話は、こっそり校長室へ呼ばれて、ここに決まったとよと言われ、ああだこうだ話があり、説得されたりおめでとうと
言われたり、はたまたその後の引き継ぎの話などがなされるらしいと聞いていました(呼ばれたことがないので噂だけ)だから10分程度で
終わらないので、当然のごとく、その先生の空いている時間に校長室に呼ばれるのが普通。妙にそういうことに関心のある人なんかは、
「A先生は3時間目と5時間目が空いているから、その時間見張っていて、1階へ行ったら(校長室がある)転勤だよ。」と、まるで
スパイもどきのことを言う人も過去いた。そんなふうにして、なんとなく漏れていくものなのです。
さて私は3/4の日は、1、2時間目が空いていました。3時間目以降は授業がびっしりで、放課後にも学年会議が入っていて、ほとんど
暇なし。つまり私の転勤できるかどうかのタイムリミットは、ほぼ2時間目まで、10時半までが全てを決するのです。そんなわけで
その呼び出しがかかるのを今か今かと待っていました。この時ほど時の歩みが遅く感じたことは久しくなかったです。もったいぶって
いないで、校長さっさと呼んでくれよ!もう腹はくくっているから...そんな感じで仕事も手に付きませんでした。しかし待てど暮らせど
お呼びがかからない。とうとう2時間目が終わってしまいました。がっくりして、『また今年もないのか...。これで10年目まで
みっちりご奉公か。そしてボロボロになった挙げ句、強制異動...むごすぎる。』そう思いながら失意の3時間目の授業。テスト範囲も
終わっていないのに、ローテンションで授業。「なんか、先生、今日暗いねぇー。」そう生徒に声をかけられる有様。4時間目の授業に
行くときに廊下でI井先生に「O−TEACHER、呼ばれた?俺は呼ばれたよ。」ガーン!やっぱり予定者はもうみんな呼ばれているんだ...。
ショック。もうダメか。ますます落ち込む。4時間目も何を話したか全然覚えていない。そんな落ち込みモードで昼休みを迎えたのでした。
みんな、今日が内示日だと知っているので、遠慮なく聞いてくる。「O−TEACHER、どこだった?」「ねぇねぇ、良い学校だったの?」
もう普通にリアクションも返せないくらい辛い言葉でした。そう言えば去年までもそう。誰か転勤が決まったらしいと噂を聞くと、
心がざわついて、知りたい気持ち半分、羨ましい気持ち半分。でも私みたいに失意の人がいるかと思うと、そう気楽に聞けず、また
簡単に問いかける人の無神経さに腹が立ったものでした。だから聞きたくない、言いたくない。そうその時決めたのです。
放課後、国語科準備室へ行くとI村先生が「O−TEACHER、私、校長に呼ばれたよ。」えーーーーっ!超ビックリ!だってI村先生
まだうちの学校へ転勤して2年目じゃないですか。そんな例外あるんですか!9年目の私を差し置いて!あまりにびっくりした私の顔を見て、
「えっ?いや来年の校内人事のことでだよ。」「・・・・・」ああ、びっくり。それならわかるけど。でも待てよ。来年の校内人事のことで
呼ばれたということは、転勤予定者に話が全て終わって、次の段階へ移行したということ?またショック。これで何もないと確定しました。
もうどっぷり落ち込んで、荷物を持って帰ろう。頭の中で石川啄木の「友が我よりえらく見ゆる日よ/花を買い来て/妻としたしむ」の歌が
思い出されていました。そして下駄箱へ向かうと途中、「ああ、O−TEACHER、いたいた。探したよ。なかなかつかまんないんだもの。」と
教頭。「ちょっと校長室来てよ。内示の話、あるから。」
ガーーーン!もう5時過ぎているっていうのに、何だよ今頃。つかまんないって、何度もあんたの前をうろうろしていて、目にとまるように
していたじゃない!煙草ばっかり教務室奥へ吸いにいっているから、タイミングを逃すんだよ!と心の中で毒づきながらも、頭の中が
グルグルしました。もうダメだと思っていたから、何の心構えも出来ていず、荷物を持ったまま校長室へ。するといきなり、校長が一言。
「O−TEACHER、すまん。希望通り行かなかった。申し訳ない。」えっ?なに?そうなの?もうこの時点で心臓バクバク!失神しそうでした。
「実はO−TEACHERの希望だった、自宅から近くの学校、やっぱりだめだった。先生は入院して身体のこともあるし、まだ
通院しているので、近くの学校という希望だったけれども、やっぱり地区が違うせいか希望が通らなかった。悪い...。」悪いって
言われても...。目の前真っ白。あー、そうですか...と呟くしかできませんでした。これが一昔前なら「断る」なんてことも
出来たらしいけど、今は、校長の意見なんか頭越しで、県の上の方が個人の事情に関係なく決めている。しかももう3月だから今更
断って変えてもらうなんて事は事実上無理。ていうか以前はそういことが横行していて、全然決まらずドタキャンやら混乱が多かったため、
こういう切羽詰まった時期に一発回答となったらしい。
「で、実は...××高校なんだ。」
「・・・・」微妙でした。学校自体はもちろん今のうちの学校よりは明らかに上です。でも通勤距離はほとんど変わらないかも。15分くらい
近くなるかもしれないけれど、1時間以上はかかると思う。またその学校の噂は色々聞き及んでいて(悪い噂でなく、ちょっと他と違う
システムなど)今ひとつ、乗り気になれない要素もある。でも決定だから仕方がない。あれだけ転勤したい転勤したいと騒いでいたのだから、
今更、希望通りじゃないというのでは罰が当たる。他の先生から見れば多分栄転なのだから...。でも悪い学校でも近くへ...という
希望は通らなかった。だから転勤できたのは嬉しいけれど、心から喜べなかった。唯一の支えは多少知っている先生がその学校にいるというくらい。
なんか中途半端な幕切れとなった。帰ってから相方に話すとびっくりしていた。ていうかちょっと涙ぐんでいた。もちろん身体のことを
考えてである。私の場合通勤がかなりの負担になっていて、入院した経緯があるから、あまり近くならずまたこれから何年も、通勤時間が
かかるのかと思うと、心配で涙ぐんでいた。そりゃそうだろうなぁ。でも「通勤距離が変わらなくても、学校自体は良くなったんだから
大丈夫だよ。」と慰めるしかなかった。こう書くと悲しい結果のようだが、所詮私は公務員。リストラされないだけマシかもしれない。
今までのことを考えれば、良しとせねばならないでしょう。でもどこか心の中で引っかかりがあり、色々な人に聞かれても、口に出して
言えない。「O−TEACHER、水臭いよ。決まったんだからいいじゃん。教えてよ。」そうみんなに言われるが、まだ実は自分の
心の中で整理が付いていないのです。ごめんなさい、みなさん。別に気取って黙っているわけではないのです。時期が来ればいずれ
わかりますから、私の口から言うのは勘弁させて下さい。どうもまだしこりが残っているもので...。
さてテスト監督したり、教科指導計画書の反省部分を書き込んだり、もちろん学年末の点数の色々な調整など、それらも少しずつバランスを 見ながらこなす。まだ明日からの答案返却が終わってからでないと、最終的な訂正やら出欠やらが出揃わないので、積み残し中。その後 コンピュータ調査をweb上で色々入力し、情報係の予算申請書なども何とか書き上げる。うーん、本当に忙しい。でもその合間に来年度の 情報係の方針というか仕事の整理などをN先生と話し合う。人事とからみ、まだまだ今後のことは流動的。いったい17日に決まるでしょうか? 色々な仕事が先延ばしになって(特に時間割など)4月突入なんて事態にならないと良いけれど...。
そして午後もすぐ学年会議。生徒のあずかり知らぬところで、すでに来年のクラス分けの調整。まぁ、だいたい文系、理系、情報と分かれてはいるのですが、 文系だけ選択の組み合わせによって、3つになり、また偏りが出ているので、20人程度動かす作業があったのです。もちろん誰と誰を どう組み合わせるべきか、こいつらは一緒にしない方が良いとか、このカップルは一緒じゃない方がよいとか、こいつらはつるんですぐ 休むとか、この子はこいつがよく面倒見ているから一緒が良いとか、このクラスにはリーダー的な子が一人もいないので、この子を 動かすべきだとか、ここは野球部ばっかりでまずくないかとか、まぁ、そういうところで色々な先生方から見て、担任だけでなく 他教科の授業の様子なども勘案して調整したのです。それでもなかなか濃いクラスばかり出来ましたがね(笑)
で、その会議に2時間ほど費やしてからやっと自分の仕事。まずは成績の調整。平均点のばらつきを無くし、ほどよいバランスへ持って行く 操作。そして欠席時数の確認等々。こういう細かい作業は何度も点検しないと意外と間違えたりしますので。
来年の人事が交錯している様子。各部署、なかなか先が見えなくて仕事が滞っている雰囲気。予定では月曜日に決まるはずなのですが どうもそうならない様子。あちこちでこそこそ話が繰り返されている。学校経営って大変ですね(他人事(^^;))
そこから成績処理。M井先生のデータが上がってきたので、再入力して調整。こういうときにExcelは役立つ...と思っていると、 どうも点数が怪しい...。おかしいと思って式を確認してみると...間違っている!これじゃあ微妙に違うはず!危ない危ない。 かなり前に入れた入力式なので、途中で行削除したり色々いじっているうちにずれていたらしい。そんなわけでそれを直してから 出力。見事赤点なしのきれいな成績になりました。これもすかさず成績処理ソフトの方へ入力。月曜日に楽するために...。
そんなことしていると転任者が挨拶に来たり、コンピュータ業者も挨拶に来たり...うーん、年度末って感じ。でもこちとら忙しくて 全然相手をしてあげられませんでした。とりあえず途中でいらない荷物や無駄な書類を片付けたりもして、少しずつ目途をつけて 作業した一日でした。ふぅっ...。
そして仕事をしているとM井先生からお呼び出し。3組がクラスの打ち上げと称して、外で焼き肉パーティーをやっているので よろしければ撮影がてらどうですかとのお誘い。記録係として喜んで参加(笑)でも生徒と一緒に肉ばっかり食べてあんまり撮って いませんでした(^^;)このクラスはM井先生を中心に和気藹々と楽しくやっていました。こういうところにも担任のカラーが色濃く出て 羨ましい限りです。
さてその合間を縫って、H井先生からの悪徳発注業務、事務からの駆け込み情報関係の仕事、等々をこなし、お昼もゆっくり出来ない 有様です。そして1時からは臨時職員会議&成績確認会議。一部、入学許可候補者説明会で教頭から行われる高体連がらみの寄付のお願いの 仕方に意見が出る一幕もあり。その後再入力などするも慌ただしさが続く。本当はファイル整理をガシガシやりたいのだけれども、 そういう余裕もなく瞬く間に時間が過ぎていく。うーん、マジで終わらん!
そしてその後4時30分から、今頃というかとうとうと言うか、内示発表!校内人事が発表されました。この遅れはだいぶ管理職が 調整に戸惑ったため...。そのおかげで色々な仕事が後ろ倒し(?)で超遅れ気味。他の学校はいつ決まっているんでしょう。でも うちの場合はちょっと遅すぎたような気が...。そしてその校内人事を見て色々びっくり。けっこう大幅な変更。1ヶ月ほど前に 管理職の方から、人事に関してこういう原則で行くという説明があった。その原則通り行かない場合は説明するとも言っていた。 ところが今回の校内人事はその原則通りに行っていないものがたくさんあった。特に分掌の仕事など、引継が出来ないくらいに変わっていた。 中には担任がかなり替わる学年も...。で、説明があるかと思いきや、「私の不徳の致すところで、色々頑張ってみましたが これで是非お願いしたい。」ということだけ。けっこう憤慨している先生も多くいました。わがままを通して、それがそのまま通ったケース (私にはそう見えるのだが)があったり、部長を二つ兼ねていたり、いきなり全然関係ない部署から経験のない人が部長になったり... そういうレアケースがたくさんあったのだ。ある先生が言っていたが、こういう穴埋めで、その場しのぎ的な人事をすると、職員の 志気にかかわるのではないか、人の良い人が色々押しつけられ仕事が過多になり、個人の希望を譲らなかった人が優遇されている現実。 これではやる気を失う人も出てくるのでは?確かにそんな気もする校内人事でした。特に私の場合、関係する部署が色々大変に なっているので、とても心配です。まぁ管理職が決めた案ですから、それに従いはしますが、それに対してある程度の説明責任は 果たして欲しいと思ったのは私だけでしょうか?ただ「不手際が多くて。」とか「(校内人事をするのが)初めてなもので。」とか「先生方の 仕事の内容がよくわからなくて。」というのは、言い訳のみならず、管理職としてまずいのではないかと思ってしまいました。 これもある先生が言っていたのですが「その調整中の人事の内容を、あちこちで吹聴しすぎではないか。個人の事情まで他の先生が 知っているなんて信じられない!」ということ。最もです。そんなわけである意味今後に波紋というかわだかまりを残したような 校内人事発表でした。そんなわけで、明日からの日程も大変詰まってきて、果たして4月に間に合うか他人事ながら不安になる一日でした。
そして午後からは新学年会議&教科会議。担任副担任やクラスナンバーを決めたり、教科の担当クラスを決める会議が連続して
行われました。私はその裏で最後の一仕事、第2コンピュータ室の無線LAN設定をやっていました。うーん、初めてなものでわからない...。学校の場合、IPアドレスは個別に指定しているので、ただ簡易インストールではだめなようで、やっぱり手動で
設定しなければダメみたい。おまけにウィルスバスターはぶつかっているし...。結局これがうまく片が付かない、他の片付けなどが
入り、また多忙な一日が終わってしまいました。まだ来週月曜日の終業式の日でさえ、第2コンピュータ室のレクチャーなんて仕事が
土壇場まであるし、もちろん情報係の引き継ぎもあるし、本当に今年度閉じられるのか?(不安)