跼天蹐地たる 5月 下旬 編



5月21日(水) はぁ〜

午後には雨が上がりました。少し蒸し暑くなったかな。相変わらず仕事は立て込み立て込み。この学校ではテストの試験監督やら 日程などを教務部員が交代で作ることになっています。今までいた学校では教務部の中できちんと「監督作成」なんて係があったのですが、 ここの学校では公平に分担するようです。その割り振りを4月当初に言われていたのですが、すっかり失念。次は私の番でした(^^;) この学校は年に何度も業者模試があり、それで一日潰すということがよくあります。外部の業者テストで授業を潰すなんて...と 思う方もいるでしょうが、この学校は進学校なので、そういうことに異論を唱える人はほとんどいないようです。で、第1回試験の 一週間前だというのに、なぜか2年生はその業者模試があるのです。で、その試験監督も教務で割り振るというらしいのです。 3科目90分を一日かけやるという結構ハードなもの。2、3年生は普通に授業があるのですが、その時制とは別に独自でやるらしい。 でもその監督表作りは私一人でなく、E先生というベテランの先生がペアになって頂き、実はさっさと作って頂いたのです。で、私は 確認して印刷するだけ...。猿でも出来る試験監督作り(爆)すいません、今年一年間は戦力になれません。仕事覚えます、はい。 同じように学年では進路関係のお手伝い係になっているので、やはりその模試のテスト問題を午後に仕分けしたりしました。ここでも 頭は使わず肉体労働です。はい、仕事覚えます。そんなわけでどの仕事もやり方や流れがわからず、誰かがやってくれるという、 もうほとんど赤ん坊状態。こんなんでいいのかと思うけれども、全く知らない仕事が次から次へと出てきて、ただただ見守って 『はぁ〜』というのが日常茶飯事になっております。ほとんど給料泥棒ですな。


5月22日(木) O−TEACHER、さらし者になる

来週のテニスの試合のため、授業変更して1限目からお仕事お仕事。自習監督も入りけっこう忙しい一日でした。それでも合間に 現代文の試験の原案を作ったりして、少しずつテストモードへ。

私が普段いるのは国語科研究室なのだが、この部屋は生徒のいる教室に近いし、体育館への通路にも面している。つまりなかなか人通りの 多い廊下に面しているのだ。その上たまたま私の席はドアに方へ向いていて、廊下がよく見渡せるのだ。で、今日のお昼、当然のごとく お弁当を食べていた。すると少しだけドアが開いていたらしく、通る生徒通る生徒、みんな私がお昼を食べている様子を見かけたらしいのだ。 でも別にちょっと開いていただけなので、みんなジロジロ見るわけでもなく、ただ普通に通り過ぎていったらしいのだ、普通の生徒たちは!

ところが運の悪いことに、そこへ4時間目の体育が終わったうちのクラスの女子が通ったからさあ大変。「ねぇ見てみて、お弁当食べている。」 「本当だ!愛妻弁当じゃない?」「いやぁ....!」初めこそはこそこそ話していたので無視していた。少し経つと気が済んだかいなくなった。 ホッとして食べ続けていると、そいつらがクラスへ行き他の女子に言ったらしい。今度は大挙して見に来たのだ。「何食べてんだろう。」 「細いものっぽいよ。」「愛妻弁当だから『LOVE』とか書いてあるんじゃん。」「きゃああああ。」きゃあああ、じゃないよ。 落ち着いて弁当も食っていられない。動物園の猿じゃないんだから、ジロジロ見に来るんじゃない!ドアをパチンと閉めましたよ。もう。 いったい何が見たくて来ているんだか訳わかりません。仕返しに6時間目の授業で、見に来ていた女子をあてました(爆)


5月23日(金) 国語科の歓送迎会

ああ、疲れた。金曜日が終わるとがっくりしますよ。今日も朝からびっちり働きました。授業は4つ、会議もありのハード・デイ。そんな 中でも少しずつ試験問題の下準備をしたり...。もう倒れそうですよ。その上、夜には国語科の歓送迎会もありましたので、もうまさに 朝から晩まででした。その歓送迎会の方は、とある「会席料理屋」で開催。今回は、本校から出られるT先生の送別会でもある。と言っても T先生はまだ本校に籍がある。どういうことかというと出向みたいな感じで、大学院生になって勉強することになったのだ。いわゆる 社会人研修みたいな形で、2年間大学院でマスターコースを受けに行っているのだ。いちおう休職扱いだが、それが終わったらまた現場復帰する らしい。でもその時は転勤してしまう決まりなので、事実上お別れなのである。で、そのT先生より大学の話などを聞き、改めて勉強することが 面白くて毎日楽しいとのお話を伺う。確かに我々教員というのは、連日教える一方で、逆に学ぶ機会は少ない。元々勉強好きで教員に なった人も多いのだから、こうやって再度学び直すために大学院などに再入学する人も珍しくないのだ。色々話を聞いてわかったのだが、 このT先生は和歌、特に私家集が専門らしく、なんと教科書会社の教員向け指導書の解説なども書いているオーソリティーだと言うことが 判明!いつもお世話になっています(笑)そんな感じで色々と有意義な話が聞けて楽しかった。和気藹々とした会で本当に良かった。

いちおう歓送迎会ですから、私も主賓なのですが、色々な先生に 「O−TEACHERはずーっとうちの学校にいるみたいに馴染んでいる。」と言われる。それって態度がでかいって事ですか?(爆)


5月26日(月) もしかして業者模試

今日、2年生は模試でした。一日授業を潰して。これ、私的には信じられないのですが。でもここは進学校。何でも起こり得るのです。 いや元々年間行事に入っていたから知ってはいたんですが、これってけっこうすごいことでは?

うちの学校では大学進学が主流のため、学期に二度くらいの割合で業者模試をやるのです。それも授業をカットして。この間3年生が やりましたが今日は2年生。国数英の3科目を一日かけて。国語80分数学100分英語80分。2年生だけ独自時制で...。 数学100分って、1時間40分でしょ?これってあり得るんですか?前任校ならこんな長い時間生徒は座っていられませんよ(笑) でもこの学校の生徒は文句も言わず黙って受けるんです。1年次より何度もやっているので違和感がないのでしょうが、私はとっても 驚きでした。いちおう監督は40分交替で行くことになっているのですが、試験は80分なんで、途中でこっそり入れ替わり。私は 始めの国語の後半40分と英語の後半40分を監督しました。いちおう暇なんで国語の問題なんか見てみましたが、特別難しくて 手も足も出ないというわけではない問題でしたが、生徒はみんな頭を抱えていました。英語に関しては...(笑)監督しながら 古典の試験問題の素案を考えていましたが。そして試験終了後に大学のコード番号を記入して、合否判定をする用紙を提出させる。 分厚い冊子の中から自分の志望大学や学部を選び、マークシート用紙に記入していく。ところがこんなに出来る子ちゃんたちなのに、 こちらの方はミス続出。マークのミスはいざ知らず「先生、この国公立の前期後期って何ですか?」などと質問する。おいおい そんなことも知らないで受験する気なのか?そんなことをいちいち指示してやっとこさで回収。そのうち結果が出てくるのでしょう。

でも私は3年生の授業も持っているので、当然合間に授業してますし、教務部会もありました。このあたりにも書きたいネタがあるのですが、 今日のところはこんなもん。


5月27日(火) 問題作りで苦しむの巻

古典のテストができない。いや正確に言うとどう作って良いか悩んでいる。文系3年の古典の授業は週4単位なんで、かなりの ハイペースで進んでいる。生徒も予習してきているし、当ててもけっこうすらすら答えるので、全然授業が滞らない。たまに 滞る時は私の無駄話の時だけ(爆)ゆえにかなりの進度なのだ。だいたい私は今まで古典と言っても週3単位でしか教えたことが ない。それも底辺校レベルで。だから進み具合たってたかがしれていたのだ。それでもゆっくりやることにより、丁寧に 教えてきて、それで十分成果があったと思う。

ところがである。ここは試験が普通の学校より一週遅い。そして週4単位。生徒自身に訳させても、それなりに訳せてしまう(そりゃ 教科書ガイドみたいなのを使っているやつもいるが...それでもやってくるだけマシ)だから今回の第1回テストまで教材が 4つも進んでしまったのだ(これが教材研究が追いつかない原因)枕草子2段と漢文2つ。枕ったって、ひとつは教科書で5ページ以上 ある長い段だし、漢文だって4ページ分もあるやつが2つですよ。進みすぎだっちゅうの!だからテスト問題には事欠かないのですが、 色々な先生から脅されているのです。「うちの生徒はやったことは、まぁ出来るわよ。」「問題数が少ないと、試験時間が余るって、 生徒から文句が出たりするんで、一問1点で100問作ったこともありますよ。」「だから安易な問題作ると平均点が高すぎてけっこう 困るんですよね。」もうひょえーである。そんなふうに脅されているので、いかに適度に難しく、時間が余らない問題数を確保するかで 頭を悩ませているのです。そのせいかどうも知恵熱が出たらしく、本日体調不良。テニス部疲れも出たかな?てなわけで本日は直帰(爆)


5月28日(水) 見られたらしい

今日も蒸し暑い一日でした。1時間目の授業時のこと。テスト範囲も終わり残り時間を自習にあてていた。さすがに進学校、誰も遊ぼうとせず みんな勉強している。ある者はノートをまとめ、ある者はプリントをやり、お互い教えあったりして自習している。なるほどこういう 意欲的な態度がこの学校の誇りなのだなと、ぼーっと見ていた。すると、その中の二人の女生徒が教科書を持って質問に来た。「先生、ここの部分は どこを指しているんですか?」良かった。答えられるとこだった(爆)指示語の問題だったので、「ここの部分を指しているんだよ。」と 教えてあげ、多少解説してあげると、納得して「ありがとうございました。」と言う。うんうん、感心な生徒達...と思っていると 最後に一言。「あっ!そういえば先生、日曜日××ってスポーツ店いうお店で見かけましたよ。」えっ!「なんかテニス用品のところに いましたよね?」ひゃー、見られていたのね。やばっ。確かに私はいたのだ。テニス用のハーフパンツを買いに。しかも小汚い格好で。 「どこかで見た人だなぁと思ったらO−TEACHERだったんですね。声かけようと思ったけれど、なんか必死に探していたみたいなんで やめましたけど。」「・・・・・」恥ずかしいったらありゃしない。学校からだいぶ外れたお店だったのに生徒に見つかるとは...。 これからは外出する時は気を付けよう。決してジャージなんかでうろつかないように。

その後空き時間に2つ目のテストである、古典の問題を作る。なんかどの程度の難易度で作ればいいのかわからず、何だか自分でもわけのわからない 問題を作ってしまった。果たしてこれで良いのだろうか。そんな不安を抱きつつ授業もこなし、クラスもこなし...。そうそう帰りのSHRで、 さっさと終わらそうとしたら、いきなり文化委員が「先生、今日のお昼に集まりがあって、これをみんなに聞きたいんですけど...。」あっ、 はい、どうぞ。どうやら文化祭のキャッチコピーを決めるので、いくつかの候補から手を挙げて人数を知りたいらしい。それを済まし、 また終わろうとすると、今度は文化祭係が「先生、すいません、文化祭の件で連絡があるんですが...」どっ、どうぞ...。こちらは クラスの出し物を6月の頭までに決めるので、考えておいてくれとのこと。はい、どうも(笑)この学校は生徒の自治というか、生徒会・委員会機能が きちんとしているので、担任が知らない間に、この手の集まりの連絡が生徒間でなされ、会議が持たれ、そしてクラスに降りてくる。担任が あんまり知らなくても生徒が勝手に動いて、こうやって前に出て色々仕切れるのだ。うーん、すごいなぁ。今までこんなことなかった。 すべて担任主導で仕切らないと何事も動かなかったのに。こりゃ担任は楽できるわな。

放課後テスト1週間前だが、金曜日にテニス部の最後の大会があるので、1時間だけレギュラーは練習。私もそれに付き合う。そんなかんなで 忙しい一日でした。


5月29日(木) 仕事が進まないわけ

ああ忙し。何とかテストを作り上げ確認作業...。ところが外字が判明。私が貸与されているノートパソコンには教科書会社から配布 されているものを登録してあったのだが、このノートパソコン、学校のプリンタにLAN接続されていない!この学校はLANが2系統あり プリンタ側とネット用と2つあり、共有できないのだ。いちおう普段はネットにつながることを優先するために、印刷する時は、わざわざ フロッピィやUSBメモリに保存して、教務室まで移動して出力している。普通のプリントだとさして不便は感じないのだが、今回のように 外字ばりばりのテスト問題用紙だと、とっても困ってしまう。今回2年の現代文は「山月記」で、中国の古い漢字が出てくる。3年の 古典に至っては、漢文で、絶対ないような漢字が頻出しているのだ。おまけに訓点もあるし(泣)かといって共用の教務PCに勝手に 外字登録するわけにも行かず、超悩みまくり。それで仕方なく白文なんかで作って、超ローテクな手書き書き加え!これでまたまた 時間がかかりました。やれやれです。こうなると仕事使う上でも、個人で自由にカスタマイズできるパソコンやらプリンタが欲しくなる。 遠足の写真もスキャナで取り込みたいのだが、この学校ではわざわざ遠くのコンピュータ室へ行かないと出来ないし(それも埃をかぶっているし) うーん、かなり劣悪なPC環境に後退して、色々仕事に差し障りが出てきた今日この頃。

6時間目、テスト範囲が早く終わったので、クラスの文化祭係に時間をあげて、クラスの企画を話し合わさせる。うちの学校は文化祭が 夏休み明けすぐなので、6月の頭に企画書提出するらしいのだ。なんだかんだ言って「カフェ」か「うどん・そば」になったらしい。 でも飲食店関係は3年生が優先らしいので通るかどうか。個人的には「劇」か「牛丼」か「爪楊枝」なんだけど(爆)でも文化祭当日、 どうもテニス部の大会でいないらしいので、あえて個人的な要望は言わなかった。だって担任がいないのに担任の希望企画やるなんてねぇ。


5月30日(金) 今日は...

テニス部の試合のため、学校に行きませんでした。以上。


5月31日(土) 土曜日も大忙し

昨日はテニス部の県大会へ行ってきたためいませんでした。詳しくはこちらにくどくど書いてありますので、興味のある人だけどうぞ。

さて逆に本日は普通に学校があります。それは何故かというとPTA総会が午後からあるからです。普通こういう行事はやはり土日にやるもので、 週休2日になって色々やりづらくなっているのですが、生徒も登校して半日授業を行い、午後からPTA総会、そして月曜日が代休という 振り替えになっているのだ。他の学校はよく知らないが、よくこのPTA総会に合わせて学年懇談会やクラス懇談会などもタイアップする ケースが多いが、うちの学校は先月やっているのでそれはない。でも学校公開ということで、今日の授業を自由に参観していいということに なっている。教育熱心な親が多いからさぞやと思っていたら...そうでもなかった。まっ、高校くらいになると親も学校から足が遠ざかると いうところでしょうか。で、そのPTA総会に合わせてPTA広報が配られたのですが、今回は職員の紹介が載っていた。顔写真とともに 好きな四字熟語や好きな人、なんて欄もあり、これがなかなか個性的で笑わせてもらいました。まだこの学校に来てわずか2ヶ月ですが、 『なるほどそういう嗜好の人なのか。』とか『こんな言葉が好きなの!?』など再発見がたくさんありました。えっ?私の好きな四字熟語? 思いつかなかったんでこう書きました。「隠忍自重」(爆)

本日の私は月曜の1、2時間目の授業ということなのですが...これがラッキーなことにちょうど入っていない。なら休んでも良さそうな ものですが、そこは責任感の強いO−TEACHER(爆)クラスもあるし、仕事もそこそこあるのでもちろん登校。ていうか忘れていたけれど、 2時間目に美術の授業の自習監督が入っていました(^^;)この学校にまだまだ不慣れなもので、まず美術室がどこにあるのかを探すのに一苦労。 やっとたどり着いてみると、15人ほどの生徒が細々といただけ。そこでプリントを配布して課題の指示。自分は教材研究などしていると、 途中授業参観で父兄が現れびびる。でもちらっと見てすぐ出て行ったので事なきを得たが、こんな自習監督の様子見られても困るんですけど(爆)

そんなわけで生徒は2時間で下校。でもその後に自分のクラスの生徒に頼まれ、古典の補習をする。うちのクラスはI先生(通称:御大)が 古典を受け持ってくれているのですが、高尚すぎて生徒がみんなわからないと悲鳴を上げている。大学の講義みたいに、あまり板書もせず、 口頭だけで説明しているので、けっこう戸惑っている感じ。まぁ、こういう形式もあるので生徒も慣れてくれればいいのですが、そうも いかないらしく担任の私に助けを求めてきた。そこで仕方なく3人ほど1時間だけ補習してやる。っても教えたことないところなので、 教え方もあやふや。生徒もかえって不安に思ったのでは(笑)ちょっと国語教師としての信用失墜行為かも(笑)

午後からはスキャナを使おうとコンピュータ室へ出向くも、1年生の「情報A」の補習をやっていて結局使えず。この学校ではスキャナは ここにしかなく仕事しようにも現実的に無理。ああ、遠足の写真を取り込もうと思ったのに...また仕事が先延ばし。そんなことしているうちに 裏ではPTA総会なぞやっていた様子。行ってないけど。細々とした事務仕事をしつつ台風のせいで雨が強くなるのを眺めていた午後でした。


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