轍鮒之急たる 9月 下旬 編



9月24日(水) ちょっとしたミス(?)

またご無沙汰でした。月曜日は通院検査のためお休みしたので日記はありません(^^;)週末は風邪気味でしたが、おとなしくしていたせいか あまり悪くならず、こうやって仕事日になるとなんとかなってしまうなんて悲しい社会人性(しゃかいじんさが)本日も仕事を切りまくりです。 月曜日担任がいなくても、生徒はきちんとやっていて、修学旅行の部屋割りやらスポーツ祭の連絡やら、みんな済んでいました(ありがとう ございます、M田先生)

本日はテストの前日なのですが、この学校は半日にならず普通に6時間授業...。おまけに私が一番大変な金曜日課!5/6の上に、 細かい仕事が目白押し。書き出してみたのですが、1.生徒のノート提出チェック240人分、2.明日の試験用にチャイム設定、3. 年休やら出張やらの書類書き3点、4.授業4コマ、5.教科会議、6.成績入力の下準備、7.答案返却のための特別時間割作り、 8.生徒の提出物の入力240人分、9.明日あるクラス懇談会の資料作り、10.明日ある古典のテストのチェック...。なんか 書いていて嫌になってきたので、もう止めました。とりあえず項目だけで16ありました。どれも優先順位が高く、本日中に終わらさねばならない物が 6つほど。本当に時間が足りないですよ、教員って、やっぱり忙しい。

さてそんな中で本日の大失態!今日6限目の授業にて。もうテスト範囲も終わり、本日は自習ということで、みんな勉強しろ状態で やっていました。そんな中、何人かの生徒が質問に来る。うーん、こういうところも進学校、聞いてくるレベルが違う。「先生、この 本文の後に付いている『学習のまとめ』のところの、『本文を××にそって、例を挙げてまとめてみよう』ってやっておいた方が いいですか?」そんなの聞かれたことないよ。ていうか自分自身でもまとめていないし(爆)「O−TEACHER、ここの漢字は、 他の選択肢の漢字ももちろん覚えるんですよね?」好きにしてください(笑)そして、教科書をマーカーだらけにした女生徒が「先生、 この短歌のこの部分も覚えるんですよね?」「もちろんやったから説明した箇所は覚えなきゃ。」「えっ?この短歌はやってませんよ。」 ええっーー!マジですか?っていうかテスト問題にモロ出ているところなのに...。この時点で 授業の残り時間は10分。今から説明している時間はない。泣く泣く「えーと、この短歌は、ここの部分の比喩と作者についての 解説だけ覚えておいてください。」と、あからさまな問題ばらし。でも生徒には「出ないかも。」と虚勢を張っておきました(爆) おかしいなぁ。やったと思っていたんだけどなぁ。そこで生徒のとどめの一言。「先生、ノート集めて点検したのに気づかなかったの?」 面目ないです。


9月25日(木) 採点できず

いよいよ本日よりテストです。それも今日は我が2年生は数学と化学という理系2連発。生徒は朝から「絶対無理!」を連呼。まっ、私でも そう叫ばずにはいられなかったでしょう。で、1、2限目は試験監督。3年生と1年生のクラスへ。知らないクラスへ行くのはいつもながら 新鮮です。テスト監督している最中に、ちょっと事務仕事。っていうか軽く書類に目を通す。昨日H部先生がテニスの県大会の組み合わせ会議へ 行ってきてくれて、その細かい報告書に目を通していました。監督しながらあれこれ県大会のオーダーなどを熟考。あっという間に時間が過ぎて しまいました。そして3限目は私の教えている古典のテスト。前回あまり簡単でめちゃくちゃ平均点が高かったので、今回は難しめに作ったら、 惨憺たる出来。廊下ですれ違う生徒生徒が刺すような視線...(爆)

ここから採点...となれば良いのですが、なんと本日午後我がクラスだけクラス懇談会がありました(泣)以前から保護者から「先生、 やりましょうよ。」と言われていたので、仕方なく...いえいえ喜んで本日開催。参加者7名。でも夏休み明けからの家庭での様子や、 お母さん方の横の情報交換などが出来て大変有意義でした。高校生ともなるとなかなか学校のことが見えないので、こういう機会は大事です。

そして2時間の懇談会の後、やっと採点か...と思いきや、まだまだ。次は特別時間割の編成。まっ、テスト返しの時間割組みなのですが、 これがとっても大変。なぜなら...うちの学校には「時間割ソフト」がないからなのだ!えっ?と思いましたよ。だって普通使うでしょ、 いくらなんでも。どうやら手作業でやっていたらしい(泣)しかたなく元の時間割を見ながら色々考慮し、様々な条件(3日間ですべての科目を 入れるとか、出張休暇の人をはずすとか)を入れ、なんとかT木先生と試案を作る。それを表にして、それもいちいち駒落ちしていないか確認して (これがソフトだと一発なのに)やっと完成。約2時間半。ここで本日はタイムアウトでした。採点1枚も出来ず。嗚呼。


9月26日(金) カメラ付き携帯の弊害

年を取ると集中力がなくなるのでしょうか?なぜ採点が進まないでしょうか?誰かが私から気力を奪っているのでしょうか?悪の組織が 私の採点を邪魔するような電磁波を送っているのでしょうか?ああ、ダメだ、こんなことばかり考えていてどんどんやる気が失せていく。

本日はテスト2日目。今日は監督ではなく本部常駐で、テストの差配をしていました。問題を並べたり遅れてきた子に指示を出したり、 問題を回収したり保健室受験の手配をしたりしていました。3時間も本部に詰めつつも他の仕事をしていました。ひとつは特別時間割の クラス別一覧表。こんなもの普通の時間割ソフトなら教員別を作った時点で自動的に出来るもの。なのにこの学校はすべて手作業という アナログなので、再度作り直さねばならない。駒落ちしていないかいちいち確認して入力するために3時間もかかってしまった(泣) こういう余計な作業こそ効率化してソフトに頼るべきなのに、なんかそういう発想があまりない学校なのだ。「時間割ソフトは年に 一回しか使わないからもったいない。」と言うが、何度も時間割もバージョンアップしているし、今回みたいな特別時間割だって 修学旅行時にもあるし、答案返却時だって使える。そう考えると年に4、5回使うし、長い目で見れば全然おつりがくるのに...。 成績処理ソフトもそう。Excelでも出来るけれど、あんなに細かいマクロを手直しするなんて誰にでも出来るわけではない。 特に学校なんて毎回少しずつ色々変わるところが多いのに(総合学習やら)ソフトなら誰にでもある程度操作できるような汎用性が あるのだから、購入して事務処理を楽にすればいいのに...。うーん、このあたりがちょっとアナログ後進校のような気が するのですが...。

と文句ばかりたれていて全然筆か進まず。遅筆には昔から自信があるのですが、本当に進みません。誰かヘルプミー! 生徒よ、君たちをテストで苦しめ、採点で自らも苦しむ。これを因果応報というのだ(使い方間違ってます?)あんまりやる気が出ないので 全然関係ない独り言を。最近「デジタル万引き」って流行っていますよね?(流行っているのか?)初めて聞いた時は「?」と 思い、『デジカメでも盗むのか?』なんて思っていましたが、そうではなくて例の本屋などで、雑誌の情報などはカメラ付き携帯で 撮影してしまうというやつです。例えばアルバイト雑誌などに載っている求人情報、おいしいお店の紹介、簡単なレシピ等々、雑誌を 買えば手に入る様々な情報を、買うほどではないし、そこの部分だけ手に入れたい、そういう情報を気軽に撮影してしまうのです。 昔は私なども本屋などで必要情報をメモったこともありましたが(これも違法行為か)最近は手軽にパチリと撮るだけ。おまけに文字情報だけ ではなく写真、デザインなども撮影できるわけですから、その記録性たるやすごいものがあります。本当にこんなことが進むと誰も 雑誌を買わなくなるかもしれないという危惧からか「デジタル万引き」なんて言われ方が出てきたようです。

このカメラ付き携帯の乱用は最近あちこちで問題になりつつあるようです。例えば街角でも可愛い子を見るとすぐ撮影する「ギャル写メ」 なるものもいるようです。自分が許可もしていないのに勝手に撮影され、その画像がメールで広がっていく...。知らないところで 自分の写真が流布する恐怖...。肖像権の侵害どころか、その写メに名前や携帯番号までつけてあちこち流れていき、個人情報の 大放出状態になりつつあるようです。怖い世の中だ。そういえば私も生徒にいきなり呼び止められ、ふと振り向くといきなりパチリと 写メを撮られました。びっくりした顔をしていたらしく「O−TEACHERの変顔ゲット!みんなに回そう!」と走り去られたことも あります。やめてくれー!本当はそんな変な顔じゃないんだ!ちゃんとおすましすればそれなりに見られる顔なんだー!これもある意味 公務員の信用失墜行為だー!(また使い方間違っています(爆))

そういえばついこの間のテスト前の授業中、黒板に試験範囲と注意点を長々と板書し、あとは自習にしていました。みんなががやがや ああだこうだ言いながら自習している中、とある生徒がつかつかと黒板に歩み寄り、いきなりカメラ付き携帯でパチリと黒板を撮って いきました。始め何事かとわからなかったけれど、どうやらノートに写すのが面倒くさかったらしく、画像メモとして板書を撮ったらしいのです。 私が注意すると「?」って感じで何を注意されているのか全くわからない様子。みんな一生懸命ノートに書いているのに一人だけ そんな横着するなんて...だいたい授業中に(自習中でも)携帯出して撮影するなんて非常識なことだと注意すると、釈然としない様子で 謝っていました。うーん、こういうあたりの感覚が麻痺してきているのかも知れません。そのうち誰も授業中ノートも取らず、全員 こちらに向かってカメラ付き携帯のフォーカスを向けている時代が来るのかも知れません。くわばらくわばら。その時私は教師というより モデルになっているかも(爆)


9月29日(月) 教卓の中身

本日はテスト3日目。とりあえず1時間目はテスト監督。何度も書きましたが、教えていないクラスへ行くととても新鮮。クラスの片付かり方、 整理整頓の様子、掲示物の内容等々、各担任の個性が色々出ていて興味深いものです。その中の一つに「教卓の中身」というのがあります。 もちろん先生が前に立って教える時にある例の「教卓」です。この中というのが、けっこうカオスで、不思議なものが次々と出てくる。

たいがいどの教卓でも、配布したプリントの残部が出てくる。私の経験で言えば社会(特に世界史)や数学の練習問題プリント、まとめプリントが 多いような気がします。それをテスト監督しながら掘り起こして『へぇー、世界史は今、中世のヨーロッパやっているんだ。』とか 『ふぅーん、数学の三角関数の公式って、そういえばこんな奴だったよな、ふむふむ。』などと納得したり感心したり。たいがいそういう ものが乱雑に入れてあるのが教卓なのです。もちろん勉強プリントだけではなく、様々な委員会や進路あたりから出た連絡のプリントも 出てくる。『へぇー、図書館通信ってけっこうマメに書いてあるなぁ。』『進路便りのコメントは適切だなぁ。』と、またまた熟読。 でも時々ごっそり同じプリントが40枚近くも出てくるとドキリとする。つまりこれはクラスへ配っていない...つまり担任の怠慢か 忘れたのか...(爆)まっ、そういうのは大概どうでもいいプリントなんですけれど(^^;)

その他、体育の時に使う貴重品袋とか、清掃時に使うゴミ専用のビニール袋の束など、ありとあらゆるクラス必須アイテムが出てきたりします。 でもたいがい出てくるのが「教科書」それも名前なし。本日もとあるクラスの教卓から生物の教科書が...。中を見るとしっかり マーカーを引いてあったり書き込みがあったり。これって多分誰かのだろうけれど、テストの勉強に使わなかったのだろうか?こんな奥に 詰め込まれているということは長い間行方不明だったのかもしれません。使われなかった教科書に合掌。もちろん教卓だけではなく、 クラスのカラーボックス(この学校では主に進路雑誌が置かれている)などには、よりディープなクラスのグッズが鎮座していますが、 これはまた別の機会に探索しましょう。そんなことしているとあっという間にテスト監督が終わります(ちゃんと監督しろよ>俺)

午後からは成績処理のファイルを点検。この学校はExcelで独自にマクロを組んで一覧表・通知票出力までやってあるので、それを 引っ張り出してきて、どういうふうに出来上がるのかセルを一つ一つ見ながら確認。でもこれは去年のバージョンなので今年のやつに 作り替えなければならない。前回の成績処理は去年の簡易版を、名前を差し替えるくらいで応急処置したが、今回は前期の期末という 扱いなので、けっこうちゃんとしたものを作らないとまずいらしい。特に1年生は総合学習もあるので、その欄を増やしたりして フォーマットを変更しなければならなくて大変。で、その係が私なのだが、全然様子がわからないくせにマクロも組めない。こんな 私にやれっていう方が無理だと思うのだが、なんか知らないけれどパソコンが出来ると勘違いされているらしい(泣)うーん、困った。 とりあえず今日の午後は昨年のファイルを眺めつつ、うんうん唸っているだけで終わってしまいました。ああ、すぐにでも成績入力なのに 間に合うのかしら...。


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