本日は業者模試がありました。以前にも書きましたが、本校はたまに授業を潰してこういう模試を全校規模でやるのです。 ただ3年生だけは通常授業のため、模試の時間と微妙に交錯していてなんかリズムがつかめません。私は2コマ目の試験監督をし (試験時間が80分だったり100分だったりするので、途中で監督者が入れ替わるというシステム)その後3年生の古典の授業、 そして午後から1年生のクラスへ模試監督と、色々ありました。でも模試の監督というのはある意味楽です。だってカンニングとか ないから。いや普段だってないですが、どんな問題が出るか誰ひとり予測できないですから、カンニングもできるわけないし、 生徒は長い試験時間なので、ほとんど虚脱状態で、おまけに成績に響くわけでもないので、みんな気楽な感じ。だから私も目を 光らせるわけでもなく、のほほんと考え事三昧で惚けていました。
しかし放課後、志望大学の判定をしてもらうためのマークシート用紙を回収したのですが、もう誤記・記入漏れ連発。仕方なく 一つ一つ確認して手直し。マークシートくらいまともに記入できないで、大学入試なんて受けられるのか!と心の中で叫んだりしていました。
放課後、お約束の学年会議。修学旅行の詰めが進みつつあるのですが、担当の先生が不在で「業者と確認する予定ですが...」と いう感じで、こちらは進まず。それとは逆に、3年次の教科選択の方はずんずん進んでいて、理系から文系への変更希望者集計も 終わり、次に希望者が多くてパンクしそうな生物希望者へ、他の教科へ変更を促す説明会の段取り。さっそく明日あります。また 希望しながらも希望人数が集まらず、開講できない科目もいくつかあり、そこを選んでいた生徒の再選択の連絡もありました。 うーん、うちのクラスはそれらに該当者が多く、これから色々大変そう。また相談に乗らねばね。その他、今月下旬にある学年懇談会の 打ち合わせなどもあり、まぁ相変わらずまったりと盛り沢山。先生というのは教科指導以外にもたくさんお仕事があるなぁという一日でした。
この間ニュースを見ていたら、大学生と女子高生のカップルが自分たちの両親を殺害したというやつを見た。正確には男子大学生の 親だけなのだが、かなり衝撃的な事件ではあった。でも二人だけのパラダイスのために、他を(親までも)全て排除したいという 発想は、不思議なことだが、ある意味理解できるような気もした。恋人というのは自分たちだけの世界を作りたがるものだから。 もちろんそれで親を殺すという発想は短絡的だけれど。
しかし私が書きたいのはその若者の背景ではなく、その女生徒がHPを作っていて、そこへその手の発言を書いていたと言うことなのだ。 HPという場が個人の発言の場を広げたというのは、まさにその通りだろう。私みたいな一介のアホ教師ですら駄弁を書いているのだから。 しかしそれはほとんど妄想の世界だったり、愚痴だったりして、あまり読んでも楽しくない個人の幻想だったりするケースがほとんどだ。 しかしこういう事件が起こるとやれ「犯行予告があった」とか「病的な一面」だとか「若者の暴走」などと取り上げられたりする。 これがけっこう迷惑だったりする。そりゃ確かに妄言虚言のHPだが、それを作っている輩まで変人扱いされたりするのだ(いや 確かに変人だけど(^^;))そのうち高校教師でも事件を起こした人が、変なHPでも作っていたら、絶対こちらまでとばっちり受けること 必須である。やれやれ。
まっ、授業もそうなんですが、やっぱり気になるのはクラスのこと。いや担任なんて不在だって生徒は困らないと重々承知しているのですが、 やれ誰かが自転車でこけて怪我した(Mさん、あなたです!)やれ選択科目のことで悩んでいる、やれ修学旅行のことで相談したいと、 色々あるものですから、それにひとつひとつ対応していると...担任なんてエンドレスで仕事が続くわけです。でもやっぱり生徒のこととなると、 むげにも拒めず、やっぱり付き合ってしまうんだな、これが。でもって土日はテニス部の試合がどんどん入ってきて、こちらも顧問不在と いうわけにもいかないから、やっぱり引率せざるを得ない。悪循環ですね。まっ、そういう商売と諦めるしかありませんね。すいません、 同業者の方々、単なるO-TEACHERの愚痴ですから。
我がクラスのおちゃらけ女子二人組が「先生!ディズニー映画の『ファイティング・ニモ』って知っています?」と廊下で話しかけてきた。 「知っているよ。今、テレビで結構CMやっている、魚のアニメでしょ?」「じゃこれ見てください。ニモりの顔マネ!」と言って、 二人で目をむいていました。あのー女子高生の考えていることはよくわからないんですけれど(笑)なにが楽しくて担任にヘン顔見せに 来るんでしょうか...意味不明(爆)
そんな悩みがないやつらがいるかと思うと、とあることで真剣に悩んでいる女子もいる。昼休みにちょっと面談しちゃいました。もちろん ここでは書けませんが、本人のつらさを考えるとこちらまで苦しくなりました。なかなか解決策も見つからず一時保留。うまくカウンセリング できなくて(もちろん素人ですが)自己嫌悪。ああ難しい担任稼業。
そんな鬱憤を晴らすがごとく授業でははじけて、放課後にはテニス部のミーティングでまた話をして、本当に一日が長い本日でした。
だから今回のテーマも、ただ「服を買う時、優柔不断。」と、本当にこれしか書けない子もいる。逆に「この前の日曜日、妹と洋服を買いに いった時、赤い色の物を買おうと思って行ったのに、店員さんや妹に『こっちのブルーの方が似合う!』と言われると、途端に迷いだして 3軒も4軒もはしごして、結局何にも買わなかった私って...。」なんて書いてくる子もいる。同じような内容なんだけれど、どちらが 本人の性格がよく現れているかというと一目瞭然。この程度の積み重ねが、実はけっこう作文嫌いをなくしていくと思っているのだが、 安易だろうか。
今日は、他のクラスで「ついついてしまった小さな嘘」なんてテーマで書かせたら、けっこう笑えるものもあって思わず後で笑い転げて しまいました。こんなところにこそその生徒の個性が出てきて、ふだんおとなしくて目立たない子でも、意外と文才があったり、おもしろいこと 書いてきたりして、違う意味で再発見が出来たりもします。そんな中、こんな一言コメントがありました。
「O-TEACHERは黒板に書く時、時々『あっ、こう書くよりこういう書き方をした方がわかりやすいかな?
ごめん、ここの部分、書き直すね。』と言っては、よく書き直してますが、先生も優柔不断なんですか?」(爆)
そんな折り、この間生徒会誌に載せるクラスページ用に採ったアンケートを集計している女の子の一団がいました。以前にも書きましたが、 クラスのかっこいい男子とか頭良さそうなやつとか、そういうアンケートです。それを「先生、何もやることがないなら前の黒板、使わせて もらっていいですか?」と言うので、別に構わないよ、やることがないから、ということで、数人でやり始めたのです。「えーと、じゃ 33番の項目、やるよ。A君一票、Bさん一票...」と黒板に名前を書き連ねながら集計していました。他のやつらは喋っていたり、 ぼやぼやしていたのですが、その集計が進むにつれクラスがざわざわしてきました。いったいこの項目はなんなんだ?と気になりだしたのです。 当人たちは外野のざわめきに関係なく「えーと次は34番のやつね。I君、I君、I君、S君...」と続けています。だんだん静かになり、 私もぼーっと一緒に見ていたら「先生、34番の項目って何ですか?係の人に聞いてきてくださいよ。」とI君。そこで黒板のところで 集計している女子に聞こうとすると「ダメ!これは秘密です!できた時のお楽しみです!」秘密って言うならこんな大声で、それもこんな 公衆の面前でやるなよ、みんな気もそぞろで落ち着かなくなるじゃないか。そうこうしているうちに「はい、じゃこれで終わり。この項目は Sさんが当選ね。」だって...。そんなわけで本日は我がクラスでも闇選挙集計作業が行われていました、みんな何の項目に当選確実なのか 疑心暗鬼の時間でした(笑)