そこで感じたこと。うーん、実習の授業って大変!これだけの生徒を動かすだけでも大変なのに、事前の準備や後片付けを考えると、 どれほどの手間暇がかかるのか。授業一時間に対して何倍も大変だと思いました。私には無理です。家庭科の先生に脱帽。 それなのに家庭科の先生が足りなくて、でも増員するわけではなく、一番持ち時間が多いのが、実は家庭科。この矛盾。昨年まで 講師の先生がいたとは言え、時間契約ですから、時間が来れば片付けもせずさっさと帰る...結局負担は正規の先生にかかる。 上の方も色々考えて欲しいものですよ。なのに上からは「公開授業せよ。」とお達しがあったり、大変です。
そういえばこの間新聞記事で「中学校部活の顧問のなり手がいない。」というのが載っていました。先生も高年齢化が進み、 その他の仕事も色々あって(安全管理、危機管理とかも増えました)なかなか専門家がいなくなり、どこも指導できる先生が 足りないようです。そのため部活がどんどん潰れているとのこと。もっと若い先生を増やして、そういうところをケアすればいいのに、 ある教育委員会の幹部の話で「先生もサラリーマン化が進んで、休日まで生徒のためにやろうという人が減ったのではないか。」という コメントが載っていました。実はそれを読んでちょっと憤慨してしまいました。ていうか休日返上で手弁当で頑張っている 先生は沢山いるし、サラリーマン化というが、サラリーマンは多少なりとも残業手当がつくのに、私たちはほとんどただ働きの ボランティア。それなのにこういう言い草されると頭に来る。上の方はそういう保証も何もせず、余計な仕事ばかり押しつけてきて、 本当に適当な物言いで呆れてものも言えない。こういうことを言うやつがいるから、教員のやる気が削がれるとなぜわからないのか。
けっこう教員の世界って、色々たたかれたり色目で見られることが多いのですが(例えば変な不祥事で)そんなやつばかりではなく、 現場では一生懸命頑張っている人も沢山いる!なんてちょっと柄にもなく熱く語ってみました。
そんなことを言いつつも再び午後から出張。とある予備校主催の入試研究会なるものに参加してきました。昨年の入試分析及び 大学の人気度やら難易度変化やら、そういう細かいデータ分析の説明会でした。ここでつくづく感じたのは予備校の分析力。どこの大学は こういうことが原因で志願者数を減らしたとか、ここは他の大学へ受験生が流れたので狙い目だったとか、かなり細かく分析している。 だってその説明の資料が約300ページにも及び、事細かにひとつひとつの大学、それも学部ごとに分析してあるので、もう本当に すごい。さすがに大手予備校は違う。これなら志望校を決める時にもかなり使える。初めてこんなやつに出席して『なんで公立校の教員が こんなものに出席するんだ?進路部が3年担任は一度は顔を出した方が良いと言ってたけど、予備校へ行くなんておかしくないか?』と 思っていたのですが、こりゃ価値がある説明会でした。高いお金を取ってやっているだけはある。このデータ分析資料なんて、 売れるんじゃないか(実際似たようなものを出版しているらしい)というくらい使える。うーん、進学校の担任としては、ただでこれが もらえて、細かい説明を聞けるなら、出張旅費払ってでも行く価値はありました。これをうまく生徒に還元できれば受験の時、色々 プラスになりそうです。ちょっとお得な気分になった出張でした。でもこの厳しい現実をストレートに話したら生徒は引くだろうなぁ(爆) とりあえず私も目から鱗の説明会でした。
さて本日の私ですが、朝補習あり(泣)土曜日だというのに朝から頑張る私って...。でも生徒も授業のない土曜日に朝から補習なんて いい迷惑。おかげで出席率半減!喜んで良いのか悲しんで良いのか。そして1限授業後、進路ガイダンス。今回のものは卒業生を呼んで、 分野別に分かれ、例えば経済系とか工学系とか、それぞれ志望学部系統に分科会的に分かれて、本校の卒業生達から話を聞くというもの。 大学でどんな勉強しているかとか(例えば人間工学なんて具体的にどんな勉強しているのか等)高校時代どんな受験勉強したとか、 もっと言うとどんな勉強の仕方だったとか、参考書は何を使ったとか、そういうことを3、4人の先輩が話してくれました。
私は文系の文学・歴史・人文の箇所の担当で、17人の生徒と一緒に話を聞きました。これがけっこう良かったです。大学と高校の違い、 高校時代の勉強法など参考になる話が多かったです。聞いていると、やはり人それぞれやり方も色々で、結局みんな独自に頑張らねば ならないということですか。でもその中で一番生徒に聞いて欲しかったのは、勉強が煮詰まった時の話。スランプになったり、ストレスが 溜まった時の話はなかなか面白かった。気分転換の仕方として、大学のパンフレットを見たり、その大学へ行き「来年はここにいるんだ!」と 自分に言い聞かせたりとか、ユニークなものも多かったです。
そんな感じで1時間ほどで終了。こういう偉大な先輩達が沢山卒業生にいて、その人達の生の体験談を聞けて、ある意味生徒達はとても 幸せだと思いました。また貴重なアドバイスを沢山もらい、励みにもなり目標も出来たのではないでしょうか。こういう体験こそが 自分の勉強のやる気につなげて欲しいものだと切に思いました。
ガイダンス後も、その話をしてくれた40人以上の先輩たちがの控え室に、生徒たちが大勢押し掛け、個別に話を聞きにきていたりして、 そこでもまた色々アドバイスをもらい、これがまたけっこうためになったようです。実はこういう時間こそが有意義だったりするのですね。 こんな感じで終わりました。
で、この後、PTA総会前に、進路講演会などもあり、ちょこっとだけ参加して部活へ。という感じで今日も一日フル稼働でした。 しかし本当にこの一週間休みなく働きましたなぁ(←偉いぞ>俺)
なのに今朝も朝補習。いいんですか>自分。もういい加減ボランティア精神はやめようかしらと思うくらい。このままだとちょうど2年前のように 身体を壊して入院してしまう羽目になるかも。あの時も忙しくて似たような状況で突然ばたっと来たのですよね。やばいです。 もちろん授業に穴を開けるわけにもいかないので、1、2限ばっちり授業。朝補習から考えると3連続授業の勢い。なんか書いているだけで 疲れがぶり返してきたので止めます(爆)
昼休み、元クラスの女の子が二人私のところへ来て「先生ー今日の説明会のことなんですけどー」と聞きに来ました。そこで概要を説明して あげた後に「最近先生は冷たい。よそよそしくなった。今だって『詳しくは担任に聞け』って言うし。」と言われてしまいました。えーっ! そんなことないよーと言っても「なんか違う。去年はあんなに優しかったのに..。」と言われてしまいました。そんなつもりはないのですが、 どうも自分のクラスの子だけ可愛がっている、元のクラスの子とは一線を画していると思われているようです。そんなことは全然ないのに、 どうもそう思われている節。いや元クラスの子とばかり今でもべったりだったら、それこそおかしくありませんか?確かに自分のクラスの子も 大事ですから面倒は精一杯見ますよ、それは。でも元のクラスの子だって大事ですが、今の担任を差し置いて元担任へべったりしていたら、 その担任だって嬉しくはないでしょう。自分のクラスの子なのにO−TEACHERばかり頼っていると思われては。だからあえて 贔屓目にならないようにしているつもりが、どうもよそよそしくなったと思われている原因のようです。そんなこと言われてもなぁ...。
放課後に推薦説明会というのがありました。これは3年生で推薦を希望する者、大学でも短大でも専門学校でも、少しでも必要だという者は 出席しなければ二度と学校から推薦を受けられないというやつでした。でもうちの学校はほとんどが一般受験が多いのであまり関係が ないだろうと思いきや、そんなこともなくあわよくば指定校やら一般推薦などをしてもらおうというハイエナたちが(笑)参集してまいりました。 進路指導部長のK橋先生から、推薦の条件や日程的なもの、提出書類や手続きの仕方などが説明されました。私も一緒に聞いていましたが、 果たして生徒達はこの複雑なシステムが理解できるのだろうかとちょっとだけ不安になりました。まっ、推薦に頼らず実力で受かることが 大事なんですけどね。そのうちまたクラスでもじっくり話さないなぁと思う説明会でした。
3時間目が終わってすぐ、教室に行くと数人が早弁中!おい、これから公開授業なんだから飯なんか喰ってんじゃねぇよ。臭いがこもるだろ! さっさと席を前に出して、後ろに先生たちが入れるようにしろと指示。いちおう担任としてあまり見苦しい様子も見せられませんので。
さていよいよ公開授業。内容はちょうど私が今やっているところと同じ、枕草子「宮に初めてまいりたるころ」でした。これは参考になる。 見ていると生徒たちはきちんとプリントを持っている。私はあまりプリントを使わないやり方なので、とても新鮮でした。それにしても そのプリントが懇切丁寧で、本当に細かく書き込めるようになっていて、生徒にとってはとても親切。というより教える側としては『この プリントを作るのにいかに時間がかかるか。』ということにひたすら感心してしまいました。授業の方もやっぱり先生によってこれほど やり方が違うのかと勉強になることしきり。例えば説明にしても『ここの部分をここまで詳しく説明するのか。』とか『語句については こんなふうにチェックさせるのか。』とひとつひとつ参考になりました。また生徒の方も相変わらずの様子で、後ろで沢山の先生が 見ていても全然変わらないやつもいるし、質問されても素っ頓狂なこともいうやつもいるし、私の授業とは違った様子が見えて、それもまた 新鮮でした。他の国語の先生方だけでなく、校長、教頭、教務主任などもご来賓賜りましたが、校長はウトウトしていたようでしたが(^^;) とりあえずことなく終わって担任としてはホッとしました。でもやっぱりつくづく他人の授業を見ることは勉強になるなぁと思いました。
午後は生徒総会でした。去年も体験してびっくりしたのですが、すべて生徒が仕切りすべて生徒が進行する(いや裏では少しは教員も 手を貸していますが)その見事さに圧倒される。役員改選と予算、討議が一体となっているのですが、みんなまずまず聞いていて、なかなか すごいなぁと思いました。こういうのがこの学校の自力なのだといつも感心します。例えば文化祭の企画書作りでも、委員会の連絡ひとつでも、 あまり先生の手を煩わせずに自分たちで出来る...当たり前のようだけどそれってすごいことだなぁと改めて実感した午後でした。
おい!
と突っ込みたくなるような眠い説明会でした。確かにどこの大学でもいちおうPRとして大学の特徴とかは説明はします。でもそれは パンフレットを読めばわかることだし、それよりも具体的に指定校の選考基準とかその内幕を知りたくて来ているわけです。ところが なんとこの大学は各学部長を鎮座させ、延々と各学部の内容説明をしているのです。「えー文学部では主に...」とか「心理学というのは 実は占いとかと違い...」なんて、講義というか至極当たり前の学科説明に終始しているのです。これには開いた口が塞がりませんでした。 それで実際に指定校の説明はパンフレットに書いてあることをなぞっただけで、それ以上の説明は何もありませんでした。えっ?これで 終わりなの?書いてあることを読むだけなら送るだけで済んだのでは?わざわざ勤務日でもない土曜日に、暑い中1時間以上もかけて 来る意味はないのでは?と思うようなしょぼい説明会でした。さすがにこれには呆れてしまいました。
その上最後に質疑応答があったのですが、どこかの高校の先生が質問していたのですが「先ほど説明があった推薦時の成績に関してですが、 うたちみたいに2期制で9月下旬以降に成績が出る場合、願書提出時に間に合わない可能性があるのですが、どう対処したらよろしい でしょうか?」なんてのがありました。うちも二期制なので興味を持って聞いていると、その大学の教務部長が「えーと、えーと、 仮のものが(多分仮評定のこと)あればそれで、なければ2年の時のもので....いいですよね?」と事務当局に聞いている。 いいのかこんなあいまいなので!そして他の先生からも「平成18年度入試で受験科目が一部変更になるということですが、それが わかるのはいつですか?」という質問に対しては「えーと、来年の今頃かな?」という呆れた答え。その先生も怒って言っていましたが、 だって平成18年度入試といえば現2年生のこと。どこの高校でもそろそろ3年次に選択科目を選んでいる時期。自分の志望大学を 受けるために必要な科目を選ぼうとしている現状です。例えば食品管理なんて分野は、生物やら理科総合やら、取り方で色々 変わってきます。なのに受験科目が来年になって急に変更になったら、受けられなくなる可能性があるわけじゃないですか。というか そんなことあり得ないし。突如事務局の人が「いえ、教務部長の話を訂正します。来月には決まり公表する予定です。ただいま 各学部と調整中ですので。」とあわてふためいて答えていました。っつうかこの教務部長何にもわかっていないのかよ!という不信感を 抱いてしまいました。「詳しくは後の懇親会で適宜ご説明させて頂きますので、そちらの席で是非。」って、今説明しろよ! 懇親会なんて、今時そんな接待なんていらないからさ!というわけで、説明会全体もなんとなくぱっとせず内容も薄く、あまり出席する 意味を感じないような説明会でした。
それに比べてこの間出た某大学の説明会のいかに素晴らしかったことか。パワーポイントによる明快な説明。資料にきちんと番号を振り、 それぞれどこの部分を説明しているかの指示があったり、資料に載せられない大事なポイントなどの説明、まとまっている内容、 説明者の話のうまさ...どれをとっても格段に良かったです。これもそれも大学側の意識の違いでしょうか。きちんと危機意識を持ち (高校生の数は減っていますから)簡潔明瞭な説明とポイントをはずさず、高校側のニーズにきちんと応えてくれる大学と、未だに 大名商売のように昔ながらのやり方で、全然意味を見いだせない説明会をやっている大学...。これでどちらを信頼して生徒に勧められるかと 思えば一目瞭然。こういうところで大学の価値がわかったりします。
でもそんなことを考えながら帰り道、ふと思った。こんな説明会どこがで見たなぁと思ったら、うちの高校の「学校説明会」と同じでした(爆)