抜山蓋世たる 10月 上旬 編



10月4日(月) 気合いだー!>自分

生徒に言われた。

「先生って、っぽいよね?」

そうなんですか!?私って熊っぽいですか?どうも動作や仕草がそれらしいと言うが、あなたたち、生の熊の 生態見ているんですか?自分ではわかりません。ただ毛深くはないです(爆)

そんな戯れ言を書けるのも始めだけ。秋休み明けの本日は大忙し。まずは大事なセンター志願票の取りまとめ。 あれほど朝一番と言っておいたのに、出せないもの数名。ひとりはまだ振り込み用紙を貼っていないだけ。 もうひとりは朝母親が振り込みに行っているため、1仁目の終わりまで持参。そしてもう一人は家に忘れた! ボケー!取りに帰れ状態ですよ。だってセンター申込は学校単位で一括してやらねばならないのです。一人でも 遅参すればみんなに迷惑がかかる。なので放課後取りに戻らせました。もうなんとかギリギリセーフです。 あー、担任は気苦労が絶えません。

その合間に模試の申込を取りまとめ、志願票を確認し、するとなぜか二人ほどの生徒が「先生ー、作文添削してください。」と 来室。えーと、担当じゃないんですけれど...(^^;)それとは別に小論文添削をひとり預かっているのもやらねばならないし、 マジで忙しいです。昼休みにはテニス部の子を呼んで大会の連絡したりして、ほぼ空き時間無し。唯一自習監督の予定が キャンセルになったくらい。いやー忙殺週間の始まりですな。

そして放課後は前期の成績を元に学年会議。相変わらず 遅刻してくる担任を待ち続けて会議開始が10分遅れ。もういい加減遅れて来る人はいつも決まっているのだから、 放って置いてさっさと始めればいいのにいつも思うのだが、このまったり学年はけっこう待ち続けます。5分前から来ている 先生達はイライラしないのか不思議です。ここではいちおう成績について話し合われましたが、いつものメンバーの列挙に ため息ばかり。我がクラスは出席率は良いのですが遅刻が膨大!それでもまぁ学校に来ているから良しとすべきか?なんて 思ってしまうのは、過去のもっとすごい数値を見慣れてきたせいか?とりあえず色々話し合って終了。まぁこれも色々 大変だが各担任は進路関係の書類整理に追われて、誰もがバタバタしている感じです。そして日番を回り本日は終了。

でも思い返すと、前任校とは違ったタイプの神経を使うと改めて感じた。生徒に対する指導も生活的なものが中心だったのだが、 ここへ来て学習・進路的なものへ変わる。一般的に言えば、大変な学校から良い学校へ移ったから、文句は言うな、という ことかもしれない。確かに精神的な心労は格段に違うし、そういう意味では楽かもしれない。最近そういうことに麻痺してしまって こんな恵まれた環境でも愚痴っている自分がいることに愕然としてしまう。慣れればなんとやらだが、他校の先生方は 日々もっともっと格闘しているはずである。ちょっと甘えているなぁと自戒してしまった。これくらいのことで文句を いうタイプではなかったのに、ついついこの日記も愚痴オンパレードになっている。猛省。本当は愚痴の100倍くらい、 楽しく面白いことも沢山あるのに、それを見失って、ここに書けない自分が情けない。読んでいる人もつまらんでしょう。 なんとかこの後ろ向きな姿勢を転換せねば...。ここを読んでいただいている諸氏。是非叱咤激励のメール・書き込み お待ちしています。だれている自分に喝!


10月5日(火) 歩き方と宿縁とその他諸々

なぜか学校の先生ってサンダルを履いている率が高い。なぜなんでしょう。生徒みたいに上履きというのも変だし、かといって 革靴(実際に内履きとして履いている人もいる)もおかしいし、体育館シューズみたいな奴もスーツ姿にはおかしい。そのあたりの 妥協点としてサンダルなのかな。だいたいスーツに白い靴下はいているなんて先生くらいですけど(私もそうです)大変な学校では 逃げた生徒をすぐ追いかけられるように運動靴がいいと勧められた人もいるようで、なかなか難しいチョイスです。私ももちろん サンダル派。特に水虫ではないけれどなんか慣れてしまって。

でも今日のネタは履き物の話ではありません。「歩き方」の話。昔からよく「O−TEACHERって変な歩き方するよね。」と 言われる。自分ではよくわからないのだが、どうもひょこひょこ歩くらしい。かつての同僚のひーちゃんには「落語家歩きですよね。」と 笑われた。どんな歩き方なんだ!翻ってみると先生達の歩き方って特徴がある。疲れ切って肩を落としている人はけっこう多いが(笑) 足を引きずるような人も多い。こうやる気なさげにズルズル歩く人。けっこういますよね。あと傾いている人(笑)手に教科書やら 教務手帳やら辞書を持っていてバランスが崩れているのか、どうも片側に傾いている人もいます。そのせいなのかやたら廊下の端の方を 歩いている人もいたり...。でも逆に溌剌と常に「闊歩」している人もいます。元気印みたいにすたすた歩く人。あと 某K子先生みたいに常に小走りの人(歩く姿は見たことがない)こういうのって職業的特徴が出るものですかね。どうも私は ハマー様曰わくペタペタ歩きのようです。

古典の授業時の話。今、源氏物語をやっているのだが、ちょうどその中身で「宿世」という言葉が出てきた。つまり光源氏と明石の君は、 生まれる前からの何か宿縁があったというくだりを話したのだ。その流れで「こうやって私とみんなも、何かの因縁で巡りあってこの場にいるかも しれませんねぇ。前世では恋人同士だったとか(笑)」と話したら、某おちゃらけ女子が私に向かって、 ウインクしてきました(爆)もちろん冗談なのですが、私も「おお、寒気がした〜、多分前世ではあなたに取り憑かれていたんだろう。」と 言うと、これにはクラス一同大爆笑。

なんか体育祭前で応援練習に地道な盛り上がり。応援団から「これから×組に行って応援の練習するから集合してね。」と放課後連絡があったり、 鳴り物グッズを作るために「先生、買い出しお願い!」と頼まれたり...。いよいよ3年ラストの行事直前といった雰囲気。

放課後は成績会議&職員会議。成績の方はちゃっちゃと。職員会議もぼちぼち。でもその後、親和会の繰越金について吹奏楽部の 札幌で行われる全国大会出場に寄付するという話が出ました。生徒にはわかりづらいと思いますが、こうやって先生達もかなりの身銭を切って 応援しているのですよね。頑張っている子たちに対して、もちろん運動系も文化系も関係なく、こうやって好意的に支援できる先生達って、 とっても嬉しかったりします。是非とも有効にお役立て下さい。顧問のT田先生、是非お土産に毛ガニを(笑)


10月6日(水) 事前準備と通知票

昨日の帰りに土砂降りの中、生徒に頼まれて買い出しをしてきました。なんと68本の ポカリスエット(500mlペットボトル)!びしょ濡れになりながら買ってきましたよ....。なんでこんなものが必要かというと、 今週の金曜日に体育祭があるのです。この学校は行事が盛んですから、当然応援合戦も白熱。4色に分かれているのですが、うちの クラスは青組。そう、だからポカリスエット色。このペットボトルの中に 小石とかを入れて鳴り物とするわけです。うーん、これって定番過ぎるくらいベタ。でもまぁ本人達がやりたいというのであれば いいでしょう。でも立て替えていますので早めに払ってくださいね(泣)それにしても、各人の机の上にポカリスエットが2本ずつ 並んでいる姿は壮観でした。まるで福山雅治になった気分です(爆)

放課後には応援の声の揃え方を練習したり、他クラスと 合同練習したりして、そろそろ盛り上がってきました。3時間目の休み時間に早弁して、昼休みはクラス種目の長縄跳びの練習...。 よくやりますよね。感心してしまいます。ちらっと見てみると、3年生のの数クラスや2年生の一部のクラスもやっていました。 こうやって高学年になるにしたがって、そういうまとまりが出てきて、それを後輩達が見て、だんだん見習っていく。これが やはり伝統の力なんですね。

長縄跳びの練習風景

6限目のLHRは、まず体育館で壮行会。吹奏楽部の東日本大会出場を記念して。そしてその後は、いよいよ恐怖の 前期通知票配布!!!出席率は学年一で文句はないのですが、遅刻が多く、それに対しては苦言。その他の生活面は特に 注意することも余り無い良いクラスなのですが、勉強の方は...(^^;)こちらはもう少し頑張って欲しいものです。 でも生徒は前回仮評定などを見て、ほぼ自分の成績を認知していたので、たいして騒ぐこともなく平然としていました。 でも推薦組は評定の紙が配られた時はちょっと動揺しているものもいましたけどね。本日が推薦希望B期提出日なのですが、 うちは早めに集めておりましたので、混乱もなく終了。あとは選考会議に運を任すのみです。いよいよ進路モード加速!


10月7日(木) 練習を見守る

涼しい秋の日。昨日の昼休み、我がクラスが長縄跳びを練習していたのは書いたとおりですが、昼休み、お弁当を食べていたら 「先生ー、今日も見に来てください。練習していますから。」と呼び出されました。「?」と思っていたら「だって昨日 先生が見ていたら30回も連続して飛べたんでゲン担ぎです。」だと(爆)仕方がないので付き合いましたよ。時間計り&数え係として(泣) それにしてもまぁ、よくこんなことでクラス一同集まりますね。感心してしまいます。特に男子。ほぼ全員集合していましたよ。 まぁ女子に言われると断り切れない男子達ですから(^^;)自分なんて高校時代は、あんまりクラスに馴染んでいなかったため、 こういう団結力ってちょっとまぶしいですね。

5限目はLHRで、進路カードに評定などを記入後、体育委員から明日の種目説明があり、そして放課後には各色の応援練習まで あり、もうこれで明日雨で中止のようなら暴動が起きそうなくらいの盛り上がり。どうなることやら。


10月8日(金) ファイト・満々

朝から曇天。今にも降り出しそうな、いやぽつりぽつりと雨滴。台風も接近していて秋雨前線も活発だし、天気予報も下り坂だと。 多分本校生のほぼ全員が『今日体育祭あるのかなぁ?中止で授業かなぁ?』と、頭の上にクエスチョンマークをつけつつ登校したので しょう。このもやもやした気分が雲を増殖させたに違いない。しかしこれくらいの雨粒では、生徒の熱気は収まらない。というわけで 雨天バージョンで強行!元々こういう行事は3年生が主体となり、大盛り上がりを見せるため、3年の種目を午前中に集中。いつ 中止になっても満足できるように変更されております。見事!

さてそんな風雲急を告げる中、スタート。まずは全校種目のみんなでジャンプ、つまり長縄跳びです。5分間で何回飛べるか、 その合計数を競う競技。各学年ごとにやりました。そして我がクラスは...練習ではあんなに調子が良かったのに、本番ではいきなり3連続1回目から ミス。全然息が合っておらず引っかけ続ける。一同かなり動揺していたが、体育委員のU原や委員長のA藤が「みんな落ち着いてー! 気持ちを合わせるよー」と叫んでからは、ペースが出てきた。20回程度を連続して飛ぶ。でも練習ほどの好調さはでなかったが、 諦めずに「もう一度!」と何度もトライしていった。結局トータルは122回!学年では一番!全校でも1年生の150回には及ばなかったが 堂々の2位!快挙です。思えば昨年もこの種目では優勝しました。運命か!?その後クラス対抗リレー。こちらはまぁそこそこ頑張りましたが、 あまり奮わず6位。でもみんなよく頑張っていましたから個人的には満足。その後、全校種目の騎馬戦やら棒倒し、棒引きなどが 行われました。我がクラスは青組で隣のクラスと合同でしたが、女子がどの種目にも気合いが入りすぎて、ちょっと野蛮気味でした(笑) うーん、担任は上品なのに。

そして本日私の唯一の出番「追いかけ玉入れ」に参入。これは各色の先生が篭をしょって逃げ、それに自分の色以外の先生のところに 沢山入れてその数を競うというもの。で、これの駕篭ショルダーに指名されたのです。普段全然運動もしていないのに、グランド走り回って 生徒から逃げ回るなんて、実はけっこう無謀でしたが、こういうやつには学年キャラ先生が指名される運命。2回やるのですが、 その1回目の青組ショルダーに私、その他キャラ立ちメンバーとしてはF島先生がいました。そしていよいよスタート。とりあえず 頭を使って青の方へダッシュ。逃げ回りましたが、途中囲まれたりして投げつけられまくり...ひー、日頃の行いが悪いせいか 沢山入れられてしまいました。すまん...。でもいちおう4人中2位の成績でしたが。でも走りすぎて喉に血の味が(爆) ちなみに2Rは学年一の強面のN倉先生が取り囲まれていました。この機会に日頃の恨みをという感じで、駕篭に入れると 言うよりは本人に投げつけて...(爆)

この時点でけっこう雨が降ってきてやばい感じ。昼食後応援合戦。こちらも色によってダンス主体だったりパフォーマンスだったり、 なかなか個性的でした。特に白組の全体でのボードパフォーマンスは良かったかも。そしてこの時点でけっこう強雨。そして ここで結局中止の決定。生徒には可哀相でしたが、台風も接近しているし、仕方ない感じでした。でも3年生はほぼ自分たちの 種目が出来たので満足でしたでしょう。最後は大撮影大会で終了。クラス自体も盛り上がっていたし、良い思い出が出来たでしょう。

しかし私が今日一番印象に残ったのは、開会宣言で校長が言った「みなさん、ファイト・満々ですか?」という台詞。生徒も どうリアクション取っていいかシーンとしてしまいました。「元気ありませんね?ファイト・満々ですか?」「ハーイ...」 どうもノリが難しい問いかけが多い人です(笑)


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