繁文縟礼たる 11月 上旬 編



11月2日(火) 月が変わっても色々ある

またまた大嫌いな11月突入です。それでも色々ありまして今月も多忙なり。まずは突然のアクシデントでY先生がしばらく入院することと なりました。そのため空いた穴を埋めるべく明後日以降色々取り計らわねばならなくなりました。本人は今日来て色々後のことを 託していきましたが、そんなことよりも身体を治すことだけお考え下さい。後は私達でなんとでもしますので。自分が同じように 2年前1ヶ月近く入院加療していて不在だったことを思い出し、あの時の不安さと怖さを思い出してしまいました。

昼休み、うちのクラスの編集委員が私のところへ来て「生徒会誌のクラスのページに載せる原稿を作るので、ノートパソコン使わせて 下さい。」と来ました。どうやら今までの手書き改め、担任のノートパソコンでみんなのコメントを入力するようです。でもこれが 喋りながらやっているために遅い遅い。一人20字くらいのコメントが、約20分かけて5人...。今週中に終わるの?

放課後またまた推薦組の袋詰め作業がありましたが...なんとまたまた失態あり。一人は勘違いしてボールペンで書くべきところを 鉛筆書きのまま、もう一人は返却用宛名シールを書き忘れているし...。もうすぐその場で書き直させました。この間も印鑑漏れが あってトラブルがあったし、もう我がクラス3人連続失態続き。うーん、こんなんで指定校大丈夫なんでしょうか。やっぱりこういう 抜けているところは担任の影響ですかね(泣)


11月4日(木) 波瀾万丈日

どうして一日でこんなに色々あるのでしょう。ひとつひとつはたいしたことないのですが、重なると、もうガックシ来ます。 まずは授業でのネタ。とあるクラスで「先生ー、今の作品の次は何やるんですかー?」と質問があった。そこで「いちおう次は また漢文やるつもりだが...」と言うと「えーっ!また漢文?っていうか漢文、受験に必要ないし。」というやつ多数。 そんなこと言ったら受験に必要ない科目なんていくらでもある。というよりお前ら、受験のためだけに学校来ているのかー!と 言いたくなりました。でもまぁ自分もそう思っていた口だったので、あまり偉そうなこと言えませんが(^^;)「でもやる!やると 言ったらやる。お前達が必要でないと言うなら、意地でもずっと漢文ばかりやってやる!」と言ったら「ひどいー!」と 言っていました。でも中には真面目な子がボソッと「本当はもっともっと漢文やって欲しいんだけどな。」とも。そういう子も いるのですよね。ニーズに応えることとバランス良くやることはなかなか難しいです。

さて本日1、2年生は業者模試でしたが、Y先生が緊急入院のため、そのテスト監督に穴が空いてしまいました。その穴は 教科で埋めるという不文律があるため、急遽差配。私は本日3年生平常授業のため、1限3限4限6限LHRと詰まっていました。 でもそこはお互い様ですから、1年生の試験監督を引き受けました。時制がずれているためかなりの大変さ。12時40分に 4限が終わり、5分で飯を食い、12時50分に生徒を呼んでいて、13時から試験監督!なんという離れ業。もう本当に 飯を掻き込むとはこのことです。でもまぁ試験監督は80分のテストの半分だけで、40分すれば後半の交代の先生が来るし、 そうすれば唯一空いている5時間目の半分は仕事に使えるし、しょうがないことですから。そう思って試験監督へ。ところが 予定の40分が経過しても替わりの先生が来ない!待てど暮らせど来ない!かといって試験監督中だから抜け出して呼びに行くわけにも行かない。 連絡も取りようがないので、ただひたすらイライラして待つのみ。久々にイライラして怒りがこみ上げてきました。 ちくしょー!やらなきゃ行けない仕事もあるしー!6限目のLHR前に、指定校確認作業があるしー!早く来−い、M先生!!!と 切れそうになっていました。しかし結局は来ず80分間試験監督終了。解答用紙と問題用紙集めて本部へ。

そしてすぐ指定校組の確認袋詰め作業して、わずか2分で6限LHRへ。まぁこちらはやることがあまりないので 良かったですが、何かあったらマジ・ぶち切れるところでした。でもLHRの時間に、明日大学の面接があるO沼さんの、 おとぼけトークにすっかり脱力感。あー、こんなんで推薦して良かったのかしら...(爆)

放課後も別口の指定校袋確認袋詰め作業。同じ大学へ2人の女子。ただし二人とも我がクラス。点検しながら 袋詰めしようとすると、なんとミスが発覚。願書の記入欄に卒業年度を西暦で書く欄があるのだが、一人は「2005年3月」と書き、 もう一人は「2004年3月」と書いている...。おいおい、卒業は来年だから2005年だろ!書き間違っているよと指摘すると生徒が 「だって先生、ここには『卒業年度』って書いてありますよ。私達平成15年度卒業生ですよね?」うっ!確かに。じゃこちらが 間違いか?「でも先生、募集要項には『卒業年を記入』って書いてありますよ。」えーっ!見てみるとそう書いてある。 確かに要項には「卒業年」でも願書には「卒業年度」どっちだよ!!これには進路部長も困ってすぐ大学へ問い合わせてくれました。 こういう細かいミスが大学側にもあるんですね。

そしてその後Y先生の穴埋めの授業展開のための臨時教科会議。うーん、私も前任校で入院した時に色々替わってもらったので お手伝いせねば...。

という展開の裏で、我がクラスの女生徒が交通事故!幸い大怪我にはならなかったようだが、いちおう病院で検査を受けた由。 もう波瀾万丈の一日だわ...トホホ。


11月5日(金) こんな感じの金曜日

もう本当に先生の老齢化が進んでいますね。国語科も8人もいると、必ず誰か一人くらい調子が悪い。もちろんY先生は入院中だが、 K村先生も頭痛、私も微頭痛。お互い休むほどでないのが悔しい。うーん、本当に健康で日々暮らすというのが一番の難事かもしれません。

さて私は本当であれば2限目にY先生の自習監督へ行くべきところだったのですが、どうやら来週からの授業展開の流れから、 K名先生が「私、ちょうどいいのでやりますよ。」と言って、代わりに行ってもらいました。うーん、なおさら仕事をしていないようで 気が引ける。結局Y先生の穴は、1、2学年の担当者が受け持つことになり、K村先生など21時間!!もうあり得ない持ちコマ。 私は何もしていないも同然なので、心苦しい。とりあえず採点やらその他のことで埋め合わせをしなければ...。

その上頼まれて当日授業変更したため、午前中は空きまくり、仕方がないので学校HP作りをいそいそ。でもこういうのをやっていると、 バナーは...ボタンは...バックの色とテキストの色は...と悩みまくり、その度に無料のフリー素材を探したり、フリーソフトで 使いやすいものをダウンロードしたり...結局全然進まないんですよね。まだ1/20程度も終わらず。画像集め、原稿依頼など ほぼ手つかず。それらをかき集めるところから考えると、出来上がるのは来年度かも(泣)

昼休みはまたまた指定校組の確認袋詰め作業。これがやっと最後。さすがに7人もいると本当に大変です。そして5限6限とラストスパート 授業!放課後に一部の生徒から、来週の月曜日のLHRの時間に焼き芋をやりたいとの提案あり。でもこれってなかなか微妙なんですよ。 いや特にLHRでやることがないから別に時間的には大丈夫なんです。でも言い出しているのは指定校で決まった子たちばかり。普通の 一般受験を控えている子は、時間が空くなら勉強したいと思っている子もいるよう...。『そりゃあなたたちは決まったから 良いかもしれないけれど、こっちはそんな気分では...。』と思っている子もいなくはないはず。別に積極的に参加したいかどうかと 問われると難しいところ。このあたりの温度差が悩みどころ。まぁいちおうなんとなくやるようですが果たして...。


11月8日(月) 焼き芋大会

なんだか授業の予習ストックがなくなりつつあり、空き時間はひたすら教材研究。いちおう今月末はテストですので、その範囲くらいは 事前に頭に入れておかないと...。というのも今年度の私の教材選びは「今までやったことないものをなるべくやろー」という ものですから、もちろん定番の教材はやりますが、せっかく進学校にいるのですから、今までやってみたくても、その展開が難しかった 難易度の高い教材や、初めて使った教科書に載っている初見参の教材など、積極的にチャレンジしているのです。そのため今年は 教材研究にけっこう苦労しています。昨年も一年目で苦労しましたが、今年も同じようにヒーフー言っています。これを3年くらい 続ければ、少しは教科指導のスキルがレベルアップするのではと、はかない望みを持っているもので...(爆)

さて本日のネタはLHR時の「焼き芋大会」どうもこの時期になると例年3年生あたりがやっているのを聞き及んでか、とうとううちの クラスでもやることになりました。クラスの半分近くは賛同して芋持参(笑)用務員のN村さんにお願いしていたせいか、もう準備万端。 やはり落ち葉だけでは火力も弱いしあっという間に燃え尽きてしまうということで、あらかじめ枯れ木を集めてたき火をして、 炭を作ってだいたい用意してくれていました。そのためその炭の山に芋を入れると、約40分ほどで焼き芋完成。見事なくらいの 黄金色で、ホクホク。うーん、美味。やっぱりこうやって外でみんなで食べる焼き芋はとってもおいしい。でも待っている間に みんなでダルマさんが転んだをするのはどうよ?(笑)中にはジャガイモ派もいて、マイ・バター、マイ・塩持参なのには笑いましたが。 でもこれも企画してくれた女子達やN村さんのおかげ。少し受験の憂鬱が晴れたかな。

ただ昼休みには受験の悩みを愚痴りに来る男子がいたり、放課後には面接練習する女子がいたり、担任は忙しいです。はい。


11月9日(火) 手抜きです

今日も昼休み、我がクラスの女子が受験関係の相談に。どうも受験校数が決めかねているご様子。まぁこればかりは数打ちゃ当たるという というわけでもないし、自分の行きたいところを受けなきゃ意味ないしね。そのあたりを少しだけアドバイス。でも考えてみたら こんな感じの個人面談は、もうここ1、2ヶ月で延べ20件以上やってます。中にはただ愚痴を聞いて欲しいものもあるし、真面目に 勉強のことを質問するのもあるし、小論文を見て欲しいと持ってきたり、簡易面談練習やら出願書類を一緒に点検するのもあります。 そういう進路がらみの諸々を合わせると、多分毎日昼休みや放課後が潰されています。もう本当に一回につき500円くらい取れば 小遣い稼ぎになりそうです。カウンセリングやアドバイザーだってけっこうお金取りますからね。もちろん冗談ですが、先生というのは こういう授業とはあまり関係ないところで、本当の仕事があったりします。でも信頼して相談に来てくれるだけ、教師冥利に尽きるかな? とまぁ今日はこの程度のネタでご容赦(最近、手抜きかなぁ...)


11月10日(水) 話題が違う

この学校に来て驚いたことの一つに、やたら模試やら説明会やら、進路関係の行事・連絡が多いことである。さすがに2年目ともなると 少しは慣れたが、それでもこの時期になると連絡の80%は進路関係である。今日も模試の申し込み締切連絡、調査書関係の指示、模擬面接の 話など。今までいた学校だって進路関係の仕事はあった。でもそれは就職のための履歴書指導、面接の練習、専門学校の見学の仕方など、 違うレベルの進路指導だった。でもここへ来て、やれセンター入試だ5教科7科目だ、やれA判定だE判定だ(これは模試の志望大学の 合格判定ランク)と、話題にしていること自体が違う。ところ変われば仕事も違うと言うが、同じ高校といっても、進路一つ取ってみても かなり仕事内容が違うと思います。生徒も普通に受験勉強していて、「今週ワックスがけするぞ!」と言うと「えーっ!予備校が あるんだけど。」と答える。以前なら「えー、バイトあるしぃ...マジ、無理!」か、答えもせずに脱走したものだが(^^;)

生徒の会話も「マーチレベルに行きたいよな。大東亜帝国じゃなぁ...。」←この意味がわかる人は受験組。でも以前なら 「ドンキでも行きたいよね。その後サイゼとか行く?ていうかマジ受けるし。」なんて会話でしたけれどね。意味がわかりませんでしたよ(爆)

それに引き替え、うちのよい子ちゃんたちは、朝だってけっこう早めに来て予習している子もいるし、放課後図書室で勉強している子もいる。うーん、放課後なんて脱兎のごとく いなくなると相場が決まっているのだが...。勉強していたり部活していたり、有効に時間を使っている。うーん、なんかこれが 本当に今時の高校生なんでしょうか。模範的すぎると思うのは穿ちすぎ?

今日の小ネタ。
 「U原先生とかK橋先生ってダンディよね。」
 「じゃ俺は?」
 「コメディ!」
 「・・・」


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