以杞包瓜たる 9月 中旬 編



9月12日(月) そんな一日

もう9月も中旬ですか…。早いなぁ。でもまだ学校内は暑くて、全然夏気分ですけれど。とりあえず授業はテスト前なのでまとめ的な 内容をやっています。試験範囲に当たる古典の助動詞とか。ところが全然わかっていない(泣)「この傍線部の助動詞の活用形は?」と 聞いているのに、普通に「シク活用!」とか答えるやつがいる。ちなみに活用形とは未然形とか連用形とかいうやつで、シク活用は 活用の種類です。それも形容詞の…(泣)なんだか本当のテストが不安になってきましたが、今更一から出来ないしね。ノート点検を 授業中にしながら、あちこちの質問に答える。

空き時間にやっとテスト印刷。明後日が試験なのに今頃出来るなんて、私にしてはけっこう遅いかも。問題作りは夏休み中から 始めたのに、完成は今頃。うーん、なんかいつもより力が入っていないかも。それにしても狭い印刷室で閉め切って印刷していると 軽いサウナ室状態。うちの学校は印刷室のすぐ前が普通教室のため、騒音防止で閉め切って印刷します。もう20分も印刷していると 汗がたらたら。ガマの油状態…。

6限目のLHRで、まずは席替え。その後スポーツ祭のメンバー決め。と言ってもうちは団体種目ばかりなので、個人種目は せいぜいクラス対抗リレーとパン食い競争くらい。いちおうクラス対抗リレーはスポーツテストの50m走記録を元に、 ベストメンバーを選出。果たして勝てるんでしょうかね…。後は適当。

放課後テスト前ですが1時間程度部活。テスト明けにすぐ大会なため、調整のみ。結局テスト前だと言っても部活から解放されないのね(泣)


9月13日(火) ズレてる世代

テストの前の日なのに6時間授業なんてありえない…。普通3時間か4時間で半日でしょう。なのになぜかうちは6時間。 生徒も早く勉強したがっているし、こんな暑い日は半日にすべきだー!ちきしょう、デモで訴えてやるー!これこそまさに 「半日デモ」だー!(えっ?これが言いたかっただけ?)

1・2時間目は「情報」のテスト。コンピュータを使って情報倫理とワープロの文書作成のテスト。90分間!本当であれば 全クラス一斉にやりたいところですが、そんな台数もないので、こうやって授業中に各クラスごとにやっております。しかしけっこう 時間が足りなくなるような盛り沢山な内容。ワープロもかなり凝った文書作成ですから手間暇がかかります。画像を入れたり、 フォント、ワードアート、字揃え、図形描写など、かなりよく見ないと完璧には出来ません。生徒も大変です。I先生曰わく 「7割くらいが赤点」だと。うーん、でもそうなると難易度設定に無理があるのでは?確かに高い目標設定は大事だし、 生徒もグータラでやる気がないのはわかりますが、ほとんど赤点というのは、テスト的にまずいんじゃないのかなぁ。 生徒のせいだけではないような気もします。

私の授業はほぼ自習。我がクラスで自習している時、お調子者のM田が前に出てきて、黒板に漢字の問題を書き出す。そして 「わかる人ー?」と聞き、前にいた男子たちが「はい!はい!」と手を挙げる。「はい、じゃM君!」「××です!」「正解! はい、ここテストに出ますから。」と、アホアホ模擬授業ならぬ、問題出し合いっこ勉強をしている。うーん、これが微妙に かすっているんだなぁ(笑)それに取り込まれて、静かに自習していたやつらまで真剣に黒板を見て、参加していたりして。 お前ら、俺の授業の時より真剣に聞き入るな!(笑)

放課後学年会議。たいした議題がなくあっさり終わるかと思いきや、相変わらずS先生が追試関係のことで、いきなり予定外の 問題提起をし、それでまた会議が長引く。けっこう内規に関わる本質的な問題なので、話し出すときりがないネタなのだ。 私は補習で生徒を待たせていたので気が気じゃない。そのうち原則論まで出始めてエンドレス。予定の議題は15分で終わったのに、 その話で1時間…。もう勘弁して欲しいです。今、ここで、テストの前の日の一番忙しい時間帯に出して欲しくないなぁ。 やっぱりちょっと怒りモードになってしまいました。このあたりの空気の読めない感が起因のような気もします。

こう考えてみると、自分よりちょっと上の年代の先生たちとの「ズレ」を最近よく感じます。別に自分が正しいと過信して いるわけでもないし、よくわかっている先生もいらっしゃるけれど、なんだか微妙に現場の体制やら生徒の現状とずれている 先生たちが気になります。それは単なるその先生たちのやる気のなさにも原因がありますが、どうも周りが見えていないことの方が 多いような気がします。そしてそういう先生は私より上の年配の先生に多い。団塊の世代の先生たちがすべてそうだというわけでも なく、私ら世代も、そして下の世代にもそういう人はいるのですが、どうも自分より上の世代にそういう先生が多いのは気のせいか? まぁそう言っても、実は一番「使えない」先生は私なんだけれどね…。


9月14日(水) ミス発見!

いよいよテスト。しかし何が嬉しくてこの残暑厳しい中テストせねばならぬのか…。二期制って弊害多いですよ。全然日本の四季に 合ってません(泣)とりあえず1限目テスト監督。ボーッとして過ごす。2時間目は自分の国語のテストでした。質問事項を受けるために 巡回していたら、とある女生徒が質問を。何かと思えば漢文の問題で、書き下し文にしなければならないところの送り仮名が一部 抜け落ちていました!漢文だけは訓点を打つのが面倒なので、いつも手書きで書き入れていたのですが、それに書き漏れがあった様子。 でもよくこんなところ気がついたなぁ。よっぽど勉強した成果ですね。

そしてテストが終わると、今度は顧問会議。来週末早々と部活のブロック会議があるため、組み合わせ会議がありました。本校の H先生が顧問のため、いつも本校でやっているのです。まぁ今年はあまり強くないので気が楽です。これがなまじ勝ち上がれそうだと、 色々気合いが入るのですが、今回は目指せ初戦突破ですから。それが1時から6時までかかる…。採点は1秒も出来ず。まぁ明日から 頑張ります。


9月15日(木) 試験トラブルと採点逃避

テスト2日目です。1時間目は同じ国語科のハマー先生のテスト監督。よしよしじっくり問題を見てアラを探してやろう…なんて 悪巧みして監督クラスへ。5分前に問題用紙を配り始める。普通こういうのってミスプリがあったりするので、少し多めに印刷されている ものなのですが、配っていくとどうも人数分ぴったりしかない。うーん、さすがハマー先生、反故紙を作らない環境に優しい先生だ… なんて感心しながら配っていると、あれ?なんか足りなそう…っていうか全然足りない!約6名分の問題用紙が足りない!その時点で テスト開始1分前!やばっ!隣のクラスで監督しているI川先生に監視してもらうようにお願いし、脱兎のごとく国語科へ。事情を 話すとびっくりしてとりあえず残部を受け取りすぐ教室へ。この時点で開始のチャイムが鳴り始めていました。すると隣の教室で 監督していたI先生が気を利かせて、自分のクラスの余った試験問題を配付してくれたらしい。これでなんとか足りたか...と 思っていたら「先生!問題が違う!」と言われてしまった。見てみると隣のI川先生の監督するクラスは、ハマー先生とは違いK名先生が 担当だったのだ。国語は共通問題ではなく担当者ごとに問題作成をしているため、こういうとき融通が利かない。慌ててとって返し また足りない問題用紙を取りに戻る…。まぁそれでもものの5分程度のロスでしたが、生徒は平然とテストを受けていました。

でもこういうことってたまにあるんですよ。例えば私もこんなことがありました。印刷機の調子が悪くて、自分ではクラス人数分+3枚は 印刷したはずなのに、白紙が混じっていてやはり足りなくなったとか。その他裏表印刷にしていると片方印刷されていないとか。 最悪なのはこんなケース。古典と現代文、別々に担当しているとき、印刷は一度にやっていて、問題がすり替わったり混ざったりする ケース。生徒が配られた問題用紙を見ると古典の問題用紙が一枚と現代文の解答用紙なんてことも…。こういう人為的なミスって けっこうあったりするんですよ。でもまぁたいしたことがなくて良かった。逆にオタオタしている私を見て生徒は苦笑していましたが(爆)

午後からやっと本格的に採点。と言ってもなんか集中力がなく全然進まない。なんか言い訳を付けては途中放棄の繰り返し。第1弾は 部活の仕事に逃避、第2弾は学校のHP作り。いちおう文化祭も終わって日が経つので、そのページを作る。いや作るのは5日前から 少しずつ作ってけっこう時間をかけて仕事していたのです。最後の詰めの段階でちょっとした問題。というのも掲載する予定の写真に某司書の先生の、 文化祭時のあられもないアトラクション参加痴態が写っていたため、本人に確認してもらう手間がありました。もちろん本人からは NGが出て差し替え。私的には面白写真なんだけれどなぁ。とりあえずそれをアップロードする。そして第3弾は日番。窓を閉めながら 校内を巡回していると我がクラスに人影が…。テストは午前中に終わったのに、こんな夕方誰が?と思って覗いてみると、女子3人が 勉強していました。明日化学のテストなので、教え合いながら勉強していたらしい。でもこういうのって効率が上がりそうでついつい 無駄話して効果が薄いんですよね。本人たち曰く「出来ない者同士の傷の舐め合い」だそうです(笑)

そんなかんなで逃避し続けていましたが、とうとうやることも尽き、仕方なく採点へ舞い戻る。まぁなんとか目途が立つところまで 消化できました。後は明日以降頑張れば終わりそうです。やれやれ。


9月16日(金) テスト中の楽しみと驚き

試験3日目。1限目の空きに部活関係の書類仕事。テスト明けの大会の要項作成、印刷、綴じ込み…こういう事務仕事をしていたら 1時間なんてあっという間。2時間目はテスト監督。テスト監督の楽しみの一つに、学級日誌読みがある。テスト中は日直の仕事も ほとんどないため、日直の仕事の学級日誌書きがない。そのためよく教壇に放置されていることが多い。そこで監督に行った時に それを読んだりするのだ。これがけっこうクラスのカラーが出ていて面白い。やたらカラフルで派手派手に書いてあるクラスもある。 そう思って監督中見回してみるとギャル系が多いクラスだと納得する(笑)そうかと思うとあんまり書いていなくて、ただ 「今日も一日疲れた。」くらいしか書いていないクラスもある。あまり楽しそうなクラスではないのかもしれない。そういえば 担任は怖い××先生だったなぁ…(笑)またそれに対する担任のコメントも面白い。生徒の書き込みとは全く関係なく担任の 私事が書いてあったりする。例えば生徒が「文化祭の準備で××君が頑張っていました。」と書いてあれば、当然担任としては 文化祭関係のことに触れるでしょう。でもなぜか担任のコメント欄には「昨日おいしいという噂のラーメン屋へ行ってみましたが、 噂ほどおいしくなかったです。」と書いてあり、なんだかなぁという感じです。まぁそういえばここの担任はあまり人と話が かみ合わないタイプだと思い当たったりします(笑)こんなところにもクラスの雰囲気と担任との関係が垣間見られて面白かったりします。 これが試験監督中の楽しみの一つだったりします。

3時間目、物理の試験監督しました。選択科目のためわずか14名という少なさ。これだけ少ないと気が楽です。ところが…隣のクラスで、 試験が終わった者たちがわいわい騒いでいました。いや騒いでいたわけではないのですが、数人で会話しているとけっこう響くのです。 普段は気にならないようなザワザワ感も、隣で試験をやっているとなると別です。つい途中「うるさいぞ!試験中だ!」と怒鳴りに行ってしまいました。 ここまでなら、まぁ良くある話。しかししばらくすると、O先生という先生が廊下を通りました。その瞬間くしゃみをして、かなり 大きな音で響きました。テストを受けている生徒もびっくりするくらい。でもまぁあることです。そしてまた10分くらいすると、 同じO先生がまた廊下を通りました。すると今度は何か鼻歌を歌っているふうなのです。本人は気付いていないかも知れませんが、 妙にドップラー効果で通り過ぎていきました。これには生徒たちも苦笑。私も思わず吹き出しそうになりました。でもまだ続きが あったのです。またまたそのO先生が通りかかったのですが(ちなみにこの教室の隣が、O先生がいる研究室なので頻繁に通ります) 今度は歌っていませんでした(笑)しかし今度は何かブツブツ独り言を言っているのです。それも最後の方は「あーっ、そうかぁ。」と かなり大きな声ではっきりと言っていました。もうこうなるとわざとかと思うくらいテストの邪魔です。でも生徒はそんな 奇矯な風景を見慣れているせいか動揺していませんでした。でも私は隣の教室の生徒を怒った手前、なんだかなぁという感じでした。 こういう不思議な光景もテスト中ならではなんでしょうか…。


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