以魚駆蠅たる 11月 中旬 編



11月11日(金) ナッシング

今日は肌寒い一日でした。とうとう国語科もストーブを出してしまいました。私の席の近くにストーブがあるので、 もう幸せ。寒がりのO−TEACERです。

今日は普通の一日。色々仕事して頑張ってテンション上げて授業しただけです。古典の授業で「足ずり」を実演して 笑われたり、「入内(じゅだい)」の説明で、「ここで入内したんだけれども、これは政略結婚だから嫌々結婚 したんだな。本当はこっちの人と結婚したかったんだけれども叶わなかったんだな。兄たちを恨んでいたかも しれないな。これを『入内の復讐』という。」とくだらないギャグを飛ばしたりしました。いや、一部ウケですけれども。

まっ、そんなかんなで今週も終わりました。ちょっと熱っぽい一日でした。


11月15日(火) 病みながらも

とうとうダウンしました。どうも先週から調子が悪かったんですよ。なんかだるいし熱っぽいし。でも騙し騙し頑張っていたのですが、 土曜日は完璧に倒れ込み、ほとんど寝ていました。。日曜日は何とか部活もしたのですが、月曜日にはとうとう本格的にダウン。 結局授業に穴を開けてしまいました。国語科の先生方には申し訳なかったが、朝起きたら なんだか熱っぽくて吐き気もするし、仕方なく欠勤連絡。しばらくすると生徒から「さぼり?」とか「今日の国語、自習?」などの メールが来ていました。でも返信する気力もなく寝ていましたが…。まぁ担任なんていなくても生徒はお構いなしにはじけて いたと思いますが…。

で、本日はなんとか動けたので出勤。昨日はあんなに声も出せずに、身体も動かなかったのに、授業をひとつやると、 声も出せるし動けるし…。もちろん体調は万全ではないのですが、悲しい教員の性で、授業となるとなんとかなるんですよね。 とりあえず4コマ授業をこなし、仕事も色々やりました。そして放課後にとどめの学年会議。 これがまた議論好きな相変わらずの内容で、論客たちがあーだこーだ激論が始まり、また熱が上がりました。 こんな猛獣の檻においしい肉を投げつけたら、こういうふうになるのは目に見えているのに…。結局原則論、理想論などが 応酬され、司会者としてはお手上げ状態。もうヘロヘロになりました。あー、死ぬ…。


11月16日(水) 芸術鑑賞会

今日は超楽。40分授業×2時間。でも私は授業なし!で、その後市民文化会館へ移動して芸術鑑賞会という日程。でも普通の 学校は授業なんてせずに、普通行事一本なのですが、そこはうちのガチガチな体質のため、こんな日程に。空き時間はテスト問題を 思案。そしてさっさと生徒を放課し、私も準備。ひとりテニス部の子が骨折松葉杖のため、会場まで送っていく。

市民会館にみんなたどり着けたかと心配になりましたが、無事みんないました。ちょうど午前中が前任校の番だったため、 同僚の先生たちに数人会う。懐かしいー。芸術鑑賞会はアカペラ。これがけっこう上手かったです。始めはダラダラだった 我がクラス男子も聞き入っていました。こちらも2時間程度で終了。そして再び学校へ戻り部活。土曜日に試合なもので。 まだ風邪も抜け切りませんが、少しだけ球出しして終了。楽な一日でした。


11月17日(木) 昨日の追記と学校PTA

昨日感じたことをもう少し。昨日書いたとおり芸術鑑賞会でした。これは市内のいくつかの学校が共同で開催し、ひとつの 演目を一日二度公演で、午前中どこかの学校、午後また別の学校という二部構成になっています。ですから昨日は本校は 午後の部だったので、授業後(-_-)再集合となったのです。12時30分集合ですが、当然入り口あたりでは午前の部の 高校が終わり、解散しているのでニアミスします。その学校が私のいた前任校ですから、色々感慨深いものがありました。

長くこの日記を読まれている方はおわかりかと思いますが、前任校は大変な学校でした。底辺校でいわゆる「荒れている」学校でした。 日常的に突発的な事件が発生し、指導にのらない子も多く、それこそ心身ともすり減らして9年間頑張ってきました。 途中身体を壊し入院もしたし…。その時は『なぜ我々ばかりこんな苦労しなければいけないのだろう。』と思っていました。 同じ高校の先生といっても、勤める学校のレベルによって、その大変さは全然違います。困難校になればなるほど、常識では 考えられないようなことがいっぱいあり、教員もバタバタ倒れていく現状でした。昨日、前任校の生徒たちの様子を見て、 ふとそんなことを思い出しました。

前任校で一緒だった先生たちともニアミスし「お久し振り。元気だった?」と話しかけた時に、昔の思い出がよみがえりました。 そういえばこの学校にいた時、同じ芸術鑑賞会の時に某進学校に転勤した同僚が、同じように私に話しかけてきたのです。 その時は「どうも。元気ですか?」と笑顔で答えたものの、心の中では『いいなぁ、楽な学校に移れて。俺なんかまだこの 大変な学校で死ぬ思いをして仕事しているのに。そっちはそんなに暢気に『元気?』と言える境遇で。』と羨んだことを 思い出したのです。もちろんその時、その同僚は何気なく挨拶しただけなのに、ひがみっぽい私は、そうやって卑屈に 思っていたことを思い出しました。その当時は心に余裕がなく、日々の戦いに疲れていたので、そういう普通の挨拶にも、 素直に対応できなかったのでしょう。心がささくれ立っていたのだと、今だからわかります。

だから昨日何気なく「お久し振り?」と笑顔で話しかけた時、前任校の同僚の笑顔が引きつっていたように見えたのは、 錯覚ではないかもしれません。「久し振り!なんか顔色いいじゃない?」と言われても『いいなぁ。O−TEACHER、 進学校に転勤できて。楽しているよなぁ。こっちなんか大変だよ。』と聞こえてきそうで。でもこう思うこと自体が 卑屈なのかもしれません。そんなことを考えてしまいました。

とまぁ昨日の回顧だけでこんなに書いてしまい、ここからが今日の日記です(爆)本日は40分授業で、放課後 PTAがありました。学年の方では学年主任と生活指導のN倉先生の話で終わり、その後クラス懇談会。うちのクラスの 参加者は7人。まぁ特に何もなくわいわい喋り倒しました。それぞれの息子娘で心配なこと、気になることなどを 話していただき、それに対して色々答えるという感じでした。一番多かったのはやはり勉強しないことと(爆) 女子のスカート丈の短さの心配などでした。私からも日頃の様子などを話しておき、それぞれの息子娘のやんちゃぶり、 おとぼけぶりなど、学校でのエピソードを話していたら、あっという間に1時間30分!やっぱりマダム相手でも 毒舌は健在でした(笑)でもこういう機会にどんどん学校へ来てもらい、色々見てもらったり知ってもらえれば、 いいのにと思いました。なかなか高校生にもなると距離を置きがちになりますが、間接的でも良いから、学校の 様子を知ってもらえれば安心するのではないかと思いました。担任としては面倒臭いなぁという気持ちもありましたが、 でもこうやって色々話してみると、学校のことが理解してもらえて、やっぱり必要な行事だなぁと改めて思いました。


11月18日(金) テスト作りぼちぼち

少しずつ深まりゆく秋。今日も頑張って働きました。午前中は比較的空き時間があったのでテスト作りに邁進。うーん、でも なんだか問題数だけ多くて、採点が大変そうな感じ。おまけにあれこれいじっていたら傍線部1が空欄aとかに変わっていたり、 あちこちおかしくなっていました。全部見直さねばならなくなり、まだまだ完成にはほど遠し。

授業ではちょうどテスト範囲に出るあたりをやっているので、説明しながら『あれ?これ、テストではどんな感じで出したっけ? こんな説明の仕方であの答えが導き出せるのか?』と考えつつやっていたので、生徒から「先生、今日はなんか考え込みながら やっていますね。」と突っ込まれてしまいました。とりあえず今週も無事終わりお疲れでした。


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