放課後の職員会議で、この前の交通事故で大怪我した生徒の回復状況が報告された。そのあまりにひどい状況に絶句して言葉も出ない。 なんで何の瑕疵もない生徒が、信号無視の車にこうまで蹂躙されなければならないのか腹が立つ。まだこれからも何度も大手術が 続くという。ただただ祈るしかできない。とても沈鬱な気持ちで会議が終わる。あー。
金曜日は比較的楽な日なので、今日は集中的にテスト作りに専念。まずは現代文のテストから。昨日大問1は作ったのですが、 まだ30点分。残りの問題を考える。しかしこれがまた随筆だと作りづらいんですよ。だいたい随筆って単なる筆者の感想ですから、 特に論理的な文章や新しい見解でもない限り、内容理解だけになってしまうのです。それか無駄に漢字がらみの問題とか。それでも まだそういうやつならマシなんですが、今回やっているやつは平易な文章で漢字も簡単だし、難しい言い回しもない。言っていることも 単なる感想で、本当に問題が作りづらい。うんうん唸りつつ1時間悩むが、たった5点分しか出来なかった…やれやれ。
こんな時は気分転換に授業!(笑)いや冗談でなくて、授業で説明していると、良い言い回しや深く解釈して、時々問題が思い浮かぶことが あるんですよ。そんな時はすかさず授業後にメモ。しめしめ、これは問題に使えるなんて(笑)
その授業でたまたま携帯メールの話題が出ていたのですが、生徒に緊急アンケートを採ったところ、普段一日に10通以上メールが 来る人、40人中6人、3日間以上一通も来なかった経験がある人、40人中3人でした。これってどう判断したらいいんですかね。よく わからないけれど。ちなみに私は5日間くらい来ないことはけっこうあります…(泣)
そしてまた空き時間に、今度は行き詰まっている現代文は諦めて、古典の問題にとりかかる。こちらの方は文法やら古語やら、 聞くことがいっぱいあるので、全然楽。かえって問題数が多くなりすぎるくらい。でもあんまり多くすると採点が…。まぁほどほどが 良いんですけれどね。
昼休みにテニス部の1年生が一人、辞めたいと言ってきました。まぁ続かないというか合わないというか、そういうことなんだと 思いますが、いちおう本人は「勉強しなきゃならないので…」と言っていました。しかしこれも経験上ですが、部活を頑張っている人は 概して成績は良いです。逆に部活を途中で辞めた人で、生活が崩れる人はけっこういます。つまり部活も頑張れないような人は、 時間がいくらあっても勉強だけに集中するのはなかなか難しいんですよ。これが受験生ならいざ知らず、1、2年生あたりは 遊ぶ誘惑も多いしバイトやら楽しいことも沢山ありますから。部活やっていて普段勉強がなかなか出来ないと思っている人こそ、 テスト前とかには必死だったりするので、結局そこそこ点数が良かったりします。まぁ一般論ですけれどね。別に止めたりはしません。 部活って本来自由意志ですから。やりたい人は頑張ればいいし、辞めたければ辞めても一向に構いません。縛る意志はさらさらなし。 まぁテニスというスポーツは個人競技の側面が強いので、そう思うのかもしれませんが。というわけでヘナヘナしながら 今週が無事終わりました。
とは言いつつもまだまだ授業は続き、あれこれ働く。5時間目の自分のクラスの授業の合間にちょっとだけ席替えをやる。 そして6限目の全校集会で服装頭髪検査。なんか今日はえらい長くかかる。いつもの倍以上。というのもスカート丈をけっこう 念入りに見ていたかららしい。だいたいうちの学校はちょっと短すぎで、ある意味恥ずかしい。なのでそのあたりをけっこう きつめに見たせいか、かなり時間がかかった。私はまたまたまたまたピアス係だったので、今回もまた耳酔い。
で、頭髪でうちのクラスの女子2名ほどひっかかり、N先生に怒られて涙ぐんでいた。確かにちょっと茶髪気味ではあるが、 先週一応直してきた経緯はある。ただやっぱりちょっと落ち気味だったため引っかかったらしい。今回はかなり厳しめに 見ていたため、本人たちもきつく怒られしょげていました。まぁこういうこともあるでしょう。この件についてはまたきちんと クラスで話さねばね。
明日からテスト一週間前にはいるので、今日でしばらく部活が出来ない。ということで、少しだけ放課後張り切る。うーん、でも 身体がついていかない…年ですな。
放課後に運動系部活の生徒の説明会がある。毎年この時期にあるが、まぁきちんと部活をやる上で、様々なルールを守りましょうと いうこと。挨拶とか部室周りの清掃分担とかの連絡も。でも今年は一番最初に教頭先生の方からお話がありました。それは 「顧問の仕事」ということについて。顧問というのは部活を管理する仕事であるという話。生徒の中には「うちの顧問は技術指導 してくれないからダメな顧問だ」とか「向こうの部活はいいなぁ、それに比べてうちは…」と顧問を蔑む人がいるということ。 はっきり言って顧問はボランティアに近い。8時間勤務なのに放課後遅くまで付き合っている顧問も多い。それを当然のように 思っている生徒も多い。しかしそれは本当はとても感謝すべきことなのだということ。技術指導をしない(できない)からといって、 顧問として認めないのであれば、顧問のなり手がなくなり、部活自体が続けられなくなる事態になるだろうということ。 土日に至っては言うまでもない。どれだけの顧問の犠牲と献身によって成立しているかをよく考えてほしいとのこと。 そういう話をしてくれました。ありがたいです。教頭先生自ら運動系部活生徒に語りかけてくれて。顧問の中には肩身が狭く 渋々やっている人がいるのも事実。仕事なのかボランティアなのかわからないこともたくさんあり、矛盾している制度なのです。 ただ顧問の熱意と献身により成り立っていることを、もっと生徒にもわかってほしいという趣旨。一顧問の立場としては そういってもらえると少しは嬉しいです。
部活の制度については言いたいことがあれこれあるのですが、私みたいにけっこう熱心にやっていると「好きでやっているんでしょ?」と 言われることが多く、時々憤慨しています。もちろん嫌いだと言うつもりはありませんが、これも仕事の 範疇だと思っています。現に前任校では土日は部活などやっていませんでした。平日も毛が生えた程度のお遊び(というより それ以外の生徒指導で手一杯だったというのが本当ですが)だからこの学校に来て、いきなり部活が盛んで毎週土日に活動があり、 それこそ休みが全然ない状況に面食らいました。若い時は同じようなことを経験しましたが、今はそんな年でもないし、 そうそうプライベート全ては費やせません。どうも生徒のため…という金科玉条がまかり通っていて、何の保証もないまま 存続しているのが現実。もう少し色々な面で改善してほしいと思うことが多々あります。そんな我々の苦労を 少しだけ斟酌しての話だったのでしょうが、話だけじゃなくて制度面でも頑張ってほしいものです。やれやれ。
テスト前なのですが、何人かが「先生、ここの助動詞について質問したいんですが…」とか「次の予習はどこをやっておけば いいんでか?」という、真面目モード質問があったりしてびっくりする。昨年の1年生の時、国語の担当者が3人いました。 私とF先生とI先生。これが本当に三者三様の教え方で、生徒の方もそれぞれのやり方に慣れて過ごしているのです。 I先生は格調高く高尚な教え方。細かいことにはこだわらず、大学の講義のような進め方。かたやF先生はビシビシ厳しく たたき込む系。時には愛の鉄拳も辞さない武闘派。予習も完璧にしてこないと大変なことになると、生徒には浸透している。 そして私は中間派ですが、思っているよりはダラダラやっていて、無駄話も多く雑談ばかり。そんなに予習復習はあまり厳しく 強要していませんでした。
そんな先生たちに習った生徒たちが、今年シャッフルされて新クラスで新担当者の元で、また現代文やら古典を習う…。 当然昨年と全然教え方が違って、みんな戸惑っているのです。昨年私に習った子たちはダラダラ系ですから(笑) F先生の授業では戦々恐々。殴られたくないので予習を必死にやっていたりします。逆に昨年F先生に習った子たちは、 「先生、予習はどこまでしとけばいいんですか?」なんて私の授業の時に聞いてきます。いわんやI先生に習った子たちは、 「えっ!?こんなに黒板に書くんですか?」なんて言っている(笑)まぁこうやって、色々なタイプの先生たちの授業に 慣れて、色々学んでいくんでしょうけれどね。それにしても生徒は大変だ。
空き時間がけっこうあると言いつつも、教材研究、学校HPの手直し、テスト問題の印刷、そしてテスト後の授業計画など 色々やることがある。6月途中から教育実習生が来るので、そのときに授業をやってもらう予定なのです。それで その時の授業回数に合わせて、次の教材を終わらせねばならない。で、うまく調整するために進度を考えねばならないのだ。 自分が進める分には適当でいいのだが、こういうイレギュラーがあると気を遣うなぁ。
授業の方はまとめモードに入ってきましたが、うちのクラスのやつら、私がまとめの説明を10分くらいしたところで「それ、前回 やりました。」と言いやがる。もっと早く言えよ!10分も無駄にしてしまったじゃないか!てか、ちゃんとどこまでやったか 覚えておけ>自分。
放課後職員会議。文化祭の規定の説明あり。眠かった…。最後に校長から、危機管理、安全管理の説明あり。交通事故があったり、 他校であった修学旅行や文化祭での事故など、先生たちに注意を喚起していました。でも私的には自分の責任を取らされたくないための 予防策かも…。まっ、そんな一日。
そんなことには関わりなく、本日も頑張ってお仕事。この前頭髪服装検査があって、頭髪は担当の先生が見るのですが、その他の 身だしなみは担任チェック。一番多かったのが女子のスカート丈違反。みんなミニにしていて短すぎ。中にはスカートを切ってしまっている子も いて、それらを基準の長さにして再度見せるようになっている。うちの女子たちも8人ほどいて、「長いスカートにして見せに来い!」と 指示していたのだが「いいじゃん、短くたって。その方が先生だって嬉しいでしょ?」と減らず口をたたく。まぁ世間一般が そういう傾向はあるのですが、それにしても限度がある。文句を言いながらもいちおう折ったスカートを戻して見せにはくるが、 見終わるとすぐスルスルと巻き上げてしまう。そしてその度に注意している。うーん、これではいたちごっこ。それでも反抗的な 子はいないだけましなんですけれどね。でもこんなふうに化粧のこと怒ったり、スカート丈に口うるさく言ったり、茶髪を 注意したりと、こういうことに労力を注ぐのが教員の仕事なんでしょうかね。
今日の授業は主にテスト範囲の復習。いちいち生徒の質問に答えていたが、なんだか素っ頓狂なことを言ってくるやつもいる。 例えば現代文では、中島敦の「山月記」という作品をやっている。これは元々中国の古典の「人虎伝」という話をベースにしてる。 で、それを「じゃあ『山月記』の元ネタは?」と聞くと、「うーん、うーん、あっ!わかった!『三国志』!」と自信を持って 答える。そんなこと一言も言っていないのに…。「なんで『三国志』なんだよ!」「だって同じ『さん』っていう言葉が 入っているじゃん!」彼女には漢字が違うということが頭に入っていません。
そうかと思うと、私が大事なポイントを説明していると、必死に教科書にマーカーで書き込み、その後に「TZD」と大きく書いている。 何だろうと思いつつも、また説明していくと、同じように大事な箇所と思われるところに「TZD」と書き込んでいる。 ふと疑問に思って「その『TZD』って何?」と尋ねてみた。すると先生そんなことも知らないのと 言わんばかりに「これは『テストに絶対出る!』ってことですよ。」 orz