鳶飛魚躍たる 6月 中旬 編


6月13日(火) 公開授業

月曜日は土曜日の代休のため学校はありませんでした。で、今週スタート。でも今週は15日が県民の日で休みだし、金曜日は 出張のため、登校日数少なし。おまけに今週から丸投げで実習生が授業することになっているので、かなり楽…のはずでした。

しかし…まったくお任せ状態するわけにもいかず、とりあえず授業はやらせて後ろで参観という形にしているのですが、もちろん 寝るわけにもいかず(当たり前)頑張って聞いております。でもさすがに同じ授業を3回も聞くと飽きます(爆)それでもいちおう 見ながら色々気になるところをチェックして、毎回授業が終わるたびに反省会。授業の流れ自体は全然問題なく、言っていることも 板書も全然合格点。でもそういうのが出来てくると、より高度なものを求めたくなるのが指導教官。それはイメージングの 問題。古典においては逐語訳や語句の意味、文法はOK。でも誰が何をしてどんな感情で、どういうシュチエーションかということ。 今「源氏物語」をやってもらっているのですが、当時の風習、官位、宮中の様子などわかっていないと、わかりづらいのです。 例えば「女御」と「更衣」はどういう位で、どんな力関係かとか、そういうことが大事だったりするのです。それを わからせ、桐壺の更衣ってどうして憎まれてるの?とか補足説明を重ねていかないと、なかなか理解しがたいものだと思うのです。 それらの説明はなかなか及ばなくて、訳と文法に必死になっていて、もう少しできればなぁと思うのは、望みすぎですか? でもまぁ全然合格点なので、言うことはないんですけれどね。私より上手いと思いますが…(^^;)

その教育実習の付随で、各教科の先輩の先生が模範授業を見せるということになっているのですが、本日6限目I先生の現代文が 公開授業となり、国語科で大挙して参観してきました。内容は……話はまぁわかるのですが、何を求めてどういうことを 言いたいのかいまいちわかりませんでした。興味深い内容だったのですが、行き着く先は…?という感じでした。高尚で文化的な 内容でしたが、いまいち「?」でした。すいません、勉強し直してきます(爆)

6月14日(水) 突然見本

今日から実習生は現代文も担当。とりあえずまた後ろの方で参観。しかし…うーん、ちょっとあまり出来は良くなかったです。 というより明らかに準備不足。下調べが十分でないために、なんか表面的なことばかり話すというか全然内容に絡んでこないし、 最後は10分くらい時間が余り、どうやって間をつなごうかとあたふたしている感じでした。本人も動揺していたらしく「最後の方、 頭が真っ白になっていました。」とのこと。まぁ時間が余ったら他の話をしたり、間を持たすというのは高等テクニックというか、 ベテランにならないと出来ない芸当。それよりももっときちんとした教材研究が出来ていれば、あんなに慌てなくても済んだはず。 本人はかなりパニくっていたので、ついつい「じゃあ5時間目は私がやってみせるから!」と言ってしまいました。でも考えたら 始めから実習生に任すつもりだったので、私の方こそ下調べが十分でない!慌てて図書室に資料を借りに行ったり、授業中に 色々書かせてみたり、何とか乗り切りました。まっ、反面授業ということで(爆)

帰りのHRで、第1回試験の結果を配る。みんなギャーギャー言いながら、もしくは絶句しながら現実を受け止めていました。 これは三者面談で親に見せますからねー!

6月19日(月) 面倒見る

15日の木曜日は県民の日で休み、16日の金曜日は部活の大会で不在…ということで久々の登場です。なんか金曜日の出張の時には 実習生だけで授業をやってもらったのですが、色々大変だったようです。まぁこれも慣れですけれどね。

今日も授業を見学しつつアドバイス。いよいよ明日研究授業で本番。いちおう指導教官としてはそつなくこなして欲しいところですが、 なかなかねぇ。今日同じ所を他のクラスで一度先にやったのですが、あまり出来はよろしくない。そこでもう一度反省会をし、 実際に空き時間に空き教室で、私の模擬授業を見せる。もちろんそれ通りやれというわけではなく、流れとポイントを見せたつもり。 説明は自分で工夫するとして、このあたりはきちんと言い及んでおこうという箇所を確認。本人もいっぱいいっぱいのようです。

で、本当は手書きでも良かったのですが、やっぱりきちんとした形が好きなので、本人の下書きの指導案を私がワープロ打ちする。 と言っても10分もかからなかったけれど。それを印刷してハンコ押して無事指導案は出来上がる。ちょうど5、6限は生徒総会 だったので、また少しだけ手直しをする。そして放課後本人が不安がっているので、リハーサルをやってみる。私一人が聞いていて 本人が本番と同じように授業する。やはり途中自分で何を説明しているかわからなくなり、ちょっとモタモタ。うーん、明日が心配。 でもまぁこれ以上は無理なのでとりあえず良しとする。

帰りのSHRで役員選挙の投票させたり、三者面談の連絡票配ったり色々忙し。まぁそんなスタートです。

6月20日(火) ハプニング研究授業

いよいよ研究授業の日。しかし時間割がかなり厳しい展開。1、2、5限と授業やって6限目に研究授業。それも125は古典で、 6限目のみ現代文…。かなりやりづらいはず。なのでつい「準備もあるし5限目の古典は俺がやろうか?」と冗談で言ったら 「お願いします!!」だって!えっ?本当に(泣)まるっきりまかせっぱなしだったので、やり慣れた源氏物語といえども、 うろ覚えの所もあり、かえってドギマギ。でも言ってしまった手前やらざるを得ない。それも昼休み中に口走ってしまったため、 教材研究する時間もない。仕方なく指導書をパラパラッと見返しただけでやるはめに。すると「その授業、見学させてください!」だと。 おいおい、6限目の研究授業で、準備もあるだろうし心の準備もあるだろうから、わざわざ替わってあげると言ったのに、 見るのかよ!(爆)まぁいいけれどね。これが付け焼き刃だという授業を見せてやる(笑)

生徒の方も「あれ?今日は先生がやんの?」と怪訝な顔。まっ、そんなの無視していつも通りやりましたけれどね。でもやっぱり 実習生とポイントが違うのか、生徒は戸惑っていたみたいです。まぁ向こうは正統派、こちらは異端ですから(笑)そんなかんなで 突発的なピンチヒッターは終わる。

そしていよいよ研究授業。生徒に椅子も用意させ、いよいよ本番。国語科の面々もスタンバイするし、教頭や教務主任、他の実習生も 結構来て、いよいよ始まる。出だしはまぁスムーズ。私の模範授業を真似て、前時の整理から入る。しかしいかんせん素人。まとめ方とか 説明のところがわかりづらく、ちょっと流れが悪い。あれでは生徒もいまいちわかりづらいだろう。というか私が見せた O−TEACHER的説明をだいぶパクった踏襲していたのだが、それがやはりキャラクターに合わずなんかちょっと苦笑 してしまうところもある。でもまぁリハーサルでやった通りには進んでいたので良しとしようと思った瞬間、アクシデントが起きた。 指導案ではプリントを配ることになっていたのだが、いきなり「すいません!忘れてきました!取ってきます!」というと脱兎のごとく 国語研究室に走っていく。一同唖然。こんな研究授業初めてです。生徒もざわざわするし、見ていた先生方もあり得ないという顔付き。 準備していたんじゃないのかよ!指導官として呆然としてしまいました。でもすぐ戻ってきて息を切らせながら、何とか元通りに 戻していく。あまり緊張しないタイプの子なんですが、やっぱりかなり動揺していたんですね。板書の漢字も間違えていたし…。 もうこちらの方がドキドキして、何とか指導案通り終わりました。もうこっちが死ぬほど疲れましたよ。自分がやる方が100倍楽です。 反省会は明日やる予定ですが、指導教官の至らなさですから、許してやってください。

本人は虚脱しているので、帰りのSHRに行ったら体育委員がクラス対抗リレーのメンバーを決めていました。もうスポーツテストの タイムが速い順でいいよと捨て台詞。私も疲れていました。そして放課後に議題が山ほどの学年会議がありましたが、もうヘロヘロだったので、 ほとんど絡まずにただ終わるのを待つのみ。相変わらず独自の屁理屈を言う人もいましたが、今日ばかりは怒る気力無し。あー、 本当に疲れた…。


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