解語之花たる 11月 下旬 編


11月21日(火) 焼き芋大作戦

やっと出来ました。「九里よりうまい十三里」作戦。6時間目の英語の時間を強奪し、クラスレクと称して決行。

ここまで来るのに長かった。1ヶ月前から用務員さんにお願いし、授業変更で二度も画策し、挙げ句の果ては色々な先生にお願いし、 焼き芋やお茶を買い出しに行き、そして軍手やゴミ袋などのグッズも用意万端でやることができました。

3時間目の古典の時間に突然サプライズで「今日、焼き芋やる!」と驚かせ、その後ノリノリの男子を手伝わせ、薪運搬やら 下準備をさせる。用務員さんに手伝ってもらい火興しからやり、いつものプロの段取り仕事。生徒が喜び勇んでくる頃は そろそろ完成。生徒がたき火に当たりつつ、いよいよ掘り起こし。ホクホクのアツアツの焼き芋が出てくる。もちろん味は最高。 みんな喜んで食べていました。特に女子の食いっぷりにはびっくり。2個、3個ペロリ。どんな胃袋なんだ! まっ、こんな感じでクラスレク的にみんなが楽しんでくれれば満足。担任からの接待という感じでしょうか。

実はその他にも、朝会で配られた、2週間のびっくり勤務実態調査の話とか、学年会議の教科選択を巡るちょっとしたこととか、 書きたいことは色々あるのですが、まぁそれはまた別の機会に。

11月22日(水) アホが付くくらい

前にもどこかで書いたかもしれないが、サプライズで人を喜ばすのが大好きだ。昨日の焼き芋大作戦も然り。まっ、ただのイベント好き だという説もありますが…(笑)

昨日実は7人ほど不在だった。6人は吹奏楽部の女子達(うちのクラスは6人もいるのです)本来は月曜日のLHRにやる予定だったのが、 雨で昨日になったのだが、月曜日の放課後に「先生、明日公欠でいません!」と言われ、ガビーンと驚いていたのだ。全員揃っていてるところで 驚かせて喜ばせようとしていたのに、公欠なんて…。どうやら火曜日に演奏会があったらしい。でもびっくりさせるために 焼き芋の件は内緒にしていたので、何とも言えず「えっ!?公欠!……そう、はい、わかった。」としか答えられなかった。 そして一人風邪で休んだので、都合7人、焼き芋が食べられなかったのだ。どうやら他のやつが写メで送ったらしく、あとで 「先生ーずるーい!」とメールが来たりしていた。

そこでというか、あらかじめわかっていたので、実は彼女らの分の焼き芋も、昨日焼いておいた。そして今日4時間目が空いていたので、 その時間にラップにくるみ、電子レンジで昼食の時間に間に合うように温めておいたのだ。ペットボトルのお茶も配ったのだがそれも添えて。 食べられなかった…と思っていた7人に、昼休み持って行ってあげたら、狂喜乱舞して喜んでいました。それにしても7人全員で 「芋!芋!芋!」ってコールする、やめてもらえませんか。ちょっと引きます(笑)その中の一人が「あれ?お茶もあるんですか。ありがとうございます。 あれ?このお茶、温かい。」ふふん、もちろんこちらも用意周到、ちゃんと国語科研究室でお湯を沸かして浸しておきましたよ。 手抜かりはない。ワハハ。でも改めて思ったのは、こういうことしている自分が好きなのね、多分。喜ぶ顔見たさもあるんだけど、 こういうことしているのが基本的に好きなのね。男子がはたで見ていて「O−TEACHER、本当にマメだわ。アホが付くくらい。」と 言われてしまいました(爆)

4時間目に校長室へ。いや、呼び出されたわけではなくて、人事異動について、「もし定時制を希望しないなら、私に一言言いに来てください。」と 言っていたので、その旨を伝えに。このところあまり個人の事情を忖度しないで異動が行われているので、こういうのを 怠っていると、すぐそうなってしまう危険性があるのでとりあえず。少しだけ校長とやりとりしました。うーん、今年はどうなるんでしょう。

うーん、テストが作り終わらない。人より早く作り始めているのに何でだろう。やっぱり途中で何度も何度も手直ししたりしている せいでしょうか。授業が終わるたびに『ああ、ここはこういう説明したから、こういうふうに出し直さなきゃ。』とか、 質問して間違った生徒の答えを聞いて『なるほど、そういう勘違いするのか。ならこういう引っかけ問題にした方が面白いなぁ。』と、 コロコロ予定を変えるからなんでしょう。おかげで、取りかかりは早くても手直しに永遠にかかるから、いつまでも出来上がらない。 しょっちゅうそんなことばかりやるから配点も間違って100点満点じゃなくなるのですよ(泣)どっかで諦めなければね。

11月24日(金) 色々ない

昨日のイベントも無事済み、今日も普通に通常営業。寒くてストーヴなんぞ点けてしまいました。

1時間目にまたまた総合のクラス内発表を見に行く。とある班が飛ばしていて、ずーっと30分しゃべり続け、かなりみんな引いていた。 うーん、空気の読めないやつはどこにでもいる。他の女子の班はまぁ相変わらず。

授業の合間に、部活の仕事。昨日の試合のとりまとめ、そして明日の試合の段取りなど、やることがけっこうあって大変。うーん、 もし部活の顧問でなければ、私の先生の仕事は30%くらいは楽になるのに(当社比)

それでもテストは一つだけ完成。あともうひとつ。他にも色々あったけど書く時間なし。

11月27日(月) HP更新三昧

朝から雨で寒い一日。土日は試合だったので、全然休養もなく相変わらずヘロヘロの一日。どうも月曜日が一番体調が悪い。だるだるです。

と言いつつも、今日は1コマ少ないので授業的にはちょっと楽。この前の焼き芋レクのせいで、英語の時間を強奪したので、その お返しに古典の時間一時間F先生にあげたのだ。まぁお互いテスト前だから、色々やりくりが必要ですしね。あげたはいいけれど、 古典の授業も微妙に足りるか足りないか。もうテスト作っちゃったし、残り時間でテスト範囲を終わらせるしかないか…。現代文の方は 今日の授業で無事テスト範囲終了。週2単位だと、思わぬところで終わらなかったりしますので、いつも余裕を持ってやっています。 逆に時間数があると思ってダラダラやっていると、意外にやばかったりします。まぁ計画性のないタイプですから。

ちょうど秋の大会やコンクールが終わったので、色々な部活から大会結果をHPに載せてくれとの依頼が続く。もちろんそれが仕事だから やりますが、それがけっこう面倒だったりする。例えば某部活が、競技の特殊性もあるが、あまり他にない部活のために、毎回 けっこう良い成績を残している。県で1位とか2位とか。それはそれで良いPRになるのだが、顧問的には「いいよ、あんまり載せないで。 ここだけでいいから。」とか言ってくる。こちらは部外者ですから、もちろんその結果の重みや重要性がわからないから、唯々諾々と 従うのだが、それにしても『こんなすごい結果載せなくていいんですか?』的なことがままある。たまに尋ねたりすると 「それくらいは当然で、むしろ全国へ行ってはじめてなんぼのもんだから。県で優勝したくらいでは載せる必要ないよ。」などとのたまう。 うーん、すごいなぁ…。そうかと思うと、「これも載せてくれるかなぁ。」と頼まれ、結果報告を見ていると「ブロック大会、団体戦参加」としか 書いていない。えっ?と思って聞くと「いや1回戦負け、それもブロックなんだけれど、今まで人数が集まらなくて団体戦にも 出られなかったんだよ。それが今回やっと部員が集まってさぁ。嬉しくて。是非載せてよ。」はぁ…。気持ちがわからなくもないが、 これってどうなんでしょう。もちろん学校のHPですから、明確な掲載基準があるわけではないのですが、参加って…。「いや、これを 見た中学生が、『あの学校も団体戦に出られるくらい部員がいるんだ。なら行ってみたいな。』と思うかもしれないじゃないですか。」 なるほど。良い結果だけがPRじゃないんですね。

でも時々面倒なこともある。書かれたメモ通り載せたのに「O−TEACHER、あそこ間違っていたよ。あの大会名は××じゃなくて、 △△だよ。」と言われた。「でも、先生、××と書いてありましたよ。」「えっ?そう?でもそれくらい気付いてよ。ハハッ。」無理だっちゅうの!

で、一件アップして無事終わったと思ったら、すぐまたあとに一件追加(--;)しょうがないか。また直してアップしたら、その後にもう 一件追加…。うーん、タイミングが悪くて都度都度更新。実はこの学校HPは別起動の、超遅いノートPCで作成している。で、一件、 手直ししてアップが終わると、ノートPCを撤収して片付ける。ところが追加があって、また片付けたノートPCを出して、起動に5分かけて、 アップして、片付けて…それを3回もやってしまいました。あー、面倒。

6時間目に「いじめに関する講話」がありました。上の方からいじめに関する研修をせよというお達しがあって、職員だけでやる予定だったのですが、 うちでも生徒同士で中傷するような書き込みがあったり、ちょっとしたいじめの兆候がありました。いじめのアンケートでもそれらしき 記述があったので、なら全体で講師を呼んでやろうということになり、今回の集会。まぁ話はどちらかというと中学生向けっぽかったですが、 「すぐ『死ね。』とか『殺す。』と言う人がいる」というところで、やばっ、と反省。口が悪いもので、国語教師としてあるまじき発言を 時々しているんでね。口を慎もうと自戒。やっぱり命は大切だと再認識。その後、2年生は修学旅行前なので頭髪検査もするっと行いました。まぁ忙しい月曜日でした。

放課後いつものように校外をジョギングしようと玄関前でストレッチしていると、生徒指導部長とばったり行き会わせ

  「何、O−TEACHER、自主練?」
  「いやー、ちょっとだけジョギングしようと思って。」   「もう年なんだから無理しちゃダメだよ。もう俺たちはあと死ぬだけなんだから、そんなことしたら早死にするって。」
  「いや、ちょっとだけですよ。健康のために。」
  「命の大切さを全然わかっていないなぁ。」(爆)

11月28日(火) 勤務実態調査

また寒々とした一日。修学旅行通信では「行く前に体調を崩してはせっかくの旅行も台無し。風邪などひかぬように自己管理を。」と 謳っておきながら、この極寒の教室にはストーブすら点けられない。うーん、そのせいか、このところ風邪ひきで欠席するやつも チラホラ。これでテストが始まって徹夜なんか続けると途端にやられてしまうなぁ。

自分のクラスだけ遅れているにもかかわらず席替えまでやってしまったので、なおさら遅れる。あー、ギリギリ終わるかのか? こちらは気が気じゃないのに、生徒は授業が少しでも潰れて喜んでいるが…。

今週から勤務実態アンケート記入が始まった。どうも抽出校に当たったらしい。これは何かというと30分ごとに、やれ授業していたとか、 会議だったとか、事細かにマーキングしなければならない面倒臭いやつなのだ。これはなんと2週間休日もやることになっているのだ。 どうも文科省の肝煎りで、教員の勤務実態を細かく調べたいというものなのだが、本当にそのまま書いたら私なんてずこく働いていることになる。 朝7時過ぎから19時くらいまでは当たり前で、部活で土日はないし、このあと修学旅行もあるので24時間態勢だし…。ていうかこんなの いちいち30分刻みで書いている暇なんてないっつうーの。でもこれはどうやら給与体系の見直し、つまりは人件費削減、給料減らしの ためにやっているらしいです。だいたい目的の所に総支出の見直しのためと書いてあるし。どうも世間では先生は暇だと思われているらしいが、 この日記を読んでいる人ならわかると思いますが、私はフツーに忙しいです。まともに休んでいるのは試験中の土日だけです。あとは 全部仕事です。平日だって夏場なら部活で19時過ぎまで働いていますから。でもこれってみんなまともに書くのかしら。私は 2日記入しただけでうんざりなんですけれど…。

11月29日(水) 自習させながら

今日はほぼ自習的授業。一クラスだけ古典のところでは、助動詞「る・らる」の受身・尊敬・自発・可能の見分け方らしきものを やりましたが、自分自身でも迷うような例題を出してしまったので、説明しつつあたふたしてしまいました(笑)

で、現代文のクラスの方ですが、ここは丸々自習だったんですが、真面目な二人組の女の子が、質問に来るのです。それはけっこう核心を 突いた的確な質問なのですが、それを一緒に聞き及んであわよくば問題漏洩を計ろうと、ハイエナのようなおちゃらけ女子群が 遠巻きに(最終的には近寄って)聞き耳を立てていました。

 「先生、ここの指示語はここの部分を指していますよね?」
 「そうだね。でも正確に言うと、ここの『××ということ』までだね。」

 「せんせぇー、もう一回ちゃんと言って!!」

てか、お前が質問した訳じゃないだろ!他人の質問に首を突っ込むなよ!そうすると「先生って可愛い子ばっかり贔屓するから。」だと。 違うだろ、ちゃんと質問してきたやつには教えているだけじゃないか。「だって、どこ質問して良いかわかんないんだもん!」そりゃ 重症です(爆)

生徒を自習させながら暇だったんで、クラスのロッカーにあった進路雑誌やら誰かの世界史資料集などをパラパラめくっていました。 ちょっと前から塩野夏生の「ローマ人の物語」というローマ史の文庫本を28巻くらい読んでいて、ローマ史がマイブームなんですが、 資料集にそのあたりのことがまとめて書いてありました。そりゃ世界史の資料集ですから、全部を網羅して簡略に書いてありました。 高校時代は全然興味も湧かず(ただ知識としては知っていましたが)試験のためだけに覚えていたのに、今はその本によってとても関心が あって、一度イタリアに行きたくなっている私としては、その資料集がとても面白く感じました。うーん、自分の高校時代も こんなふうに書いてあったのかなぁ。どうして当時は嫌がっていたんだろう。日本史の方が好きだったから?こんな面白い科目を 履修できないなんて可哀想だと思った。でもそう感じるようになったのは大人になったからかなぁ。でも全くやらなかったら こんなふうにも感じなかったかも知れないし…。そんなわけで食い入るように資料集を見つめていたら、生徒が「先生、面白い?」と 不思議そうに尋ねてきました。お前達もいずれわかるよ、この面白さが。なんてね。

11月30日(木) 説明上手と会議論

テスト前最後の授業。唯一範囲が終わっていなかった我がクラスも無事やり終える。こんな寒い日なのにストーヴが解禁でないので、 風邪引きが多い。なんとかならんのか?

とあるクラスの自習監督で、おちゃらけ男子二人組が質問に来た。これはこういうことだよと説明してやると、なるほどと納得して 行った。見ていると、その答えを他のやつに教えている。しかし聞いている方は「?」という状態で、よくわかっていないらしい。 そいつが改めて私のところへ来て「先生、A君とW君に聞いたんですけど、よくわかんないんですよ。僕にも教えて下さい。」 「いや、ちゃんと説明したよ。こいつが理解しないだけですよ。」そこで改めて説明し直すと、そいつは「なるほど!」と 理解した。そばで聞いていたA君とW君、「そうかぁ、そう説明すればいいのか。とってもわかりやすかった。なんか、俺らの 説明って、だから、だから、ってなっちゃうんだよな。やっぱり、先生、すげーわ。説明上手いわ。」と感心されてしまった。 だから、こっちはプロだっつーの!上手く説明できて当たり前だろ!しかしA君曰く「いや、先生でも本当に説明下手な先生いますよ。 ××先生とか△△先生とか…」(爆)

放課後に職員会議。もう本当に会議、会議と、呆れるほど会議が多い。1週間見回してみても、会議が7〜10回はある。 もちろん私は全部関わっているわけはないのだが、それでも週に2、3度はある。だいたい会議が多い企業は潰れるという ジンクスがある通り、こう会議が多いと、この学校にも行く末はありませんね。

だいたい会議の中身の80%が連絡で済むことばかり。もちろん議論して決めなければならないこともあるが、たいがい結論が 決まっていたり、落としどころは見えているものばかり。つまりはガス抜きために行われている会議としか到底思えないのだ。 議論したい人はしたい人たちだけで勝手に集まってやって欲しい。どうぞご勝手に。こちとらそれに付き合うほど暇ではない。 しかしそれが周知徹底の最後の場であるとか、啓蒙活動の場としか見ていない人がいることが厄介なのだ。本当に困る。

だからガッコーというところで行われている会議の80%は無駄であると思う。連絡で済ませて欲しい。それも書いてある ことなら、言わずに済ませて欲しい。時間短縮になるから。そして詳しく説明したいなら、ちゃんとした資料を作って、 あとは見てもらえればいいだけなはず。ところがそうすると「読まない人がいるから。」と 反論する人もいるが、そういう人はいかに資料が薄くたって読まない輩なのだ。気遣う必要はない。放置しとけ。それと その資料を延々と読み続ける発言者もいるのだが、それこそ入らぬお節介。自分の資料の出来を自慢したいなら他でやってくれ。 お前の朗読発表会ではないのだ。読むべき人は読むし、読まない人はどうやっても読まない。これが長年ガッコーにいて わかった真実だ。

でまたそういう資料を読まないやつに限って、私と同じように「会議が多すぎる!」と怒っていたりする。あんたみたいに 読まない人のためにやってんだよ!と言いたくなるが…。そしてまたそういう人に限って本筋と離れた建前論やら、基本原理や 理想論を持ち出すから厄介だ。いい加減にしてくれ。

会議の3/4は減らせるはず。時間も1/3で済むはず。もっと効率化して欲しい。単なる連絡やガス抜きなら参加したくない。 元来会議というのは仕事ではないはず。会議をしていると仕事をした気になっているのがまた恐ろしい。会議で決まったことを 実践してはじめて仕事だと思うのだが、会議をダラダラすることが給料分のように感じている人も多いらしい。もっと 会議を減らしたり短縮したりすると、遊んでしまうとでも管理職は思っているのか?こんな簡単なことがすぐに出来ないなんて 旧態依然な職場だこと。

とまぁ、たまには攻撃論調で愚痴を書いてみました(笑)半分本音で、半分諦めです。えっ?どんな会議だったかって? すいません、あまりよく聞いていませんでした(爆)でも実は今日は早く終わったりして(笑)


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