蓋世之才たる 1月 中旬 編


1月11日(木) 気遣ってくれたのではなくて

木曜日はいつも忙しい。授業が詰まっている上に、会議がよく入る。だから木曜日は嫌いなのだ。その上今日は朝から立ち番が入る。 寒い昇降口で挨拶したり土足で上がらないか見たり、もしくは遅刻しそうなやつを煽ったり(笑)まっ、そういう業務です。基本的には 「おはよー、早く行けー」って言うくらいなんですがね。でも一緒にやっていたT.T.(と呼ばれている先生)が「そこの少女、土足はダメだよ。」と呼びかけるのは ちょっと。そこの少女って…。

昨日通院のため早退した。まぁいつもの定期検査でしたが。そして今日朝の昇降口指導。だから昨日の帰りのSHRと今朝のSHRは代わりの先生に 行ってもらった。で、自分のクラスの授業が3時間目にあったので、教室へ行くと「先生、大丈夫ですか?」と言われる。「?」「だって昨日 医者に行くって早退したって、他の先生に聞いたし、今日も朝来なかったから、風邪でもひいたかと思って…。」おおっ、なんて 優しいんだ。担任の身体を心配してくれるなんて。ウルウル。「だから今日の古典は自習だと思って、みんな喜んでいたのに…」(爆) 高校生なんてこんなもんです。

放課後、職員会議。議題は沢山あったものの、サクサク進む。特色化入試要項とか各種行事の要項などがあったのだが、かえって これだけ多いと長引くなぁとみんな思っているから、逆に質問もせずに早めに終わらせようという心理が働くのかしら。 まっ、早く終わるに越したことは無し。本日も無事終了です。

1月12日(金) 金曜にあったこと

やっと今週も終わりますた。長かった。

うちの副担の先生がご病気で入院され、その代わりとしてしばらくの間「総合」の授業をやらなければならなくなった。と言っても 現在は職業について考えるという流れなので、ビデオを見せて感想書かせるだけという楽なもの。で、そのビデオというのが… どうも国営放送でやっている、「明日をつかめ」という、若者が色々な専門職で頑張っているドキュメンタリーものらしい。 25分くらいでお手軽で、かなり色々な職種を紹介しているらしい。で、今日見せたのは「声優」さすがにうちあたりになると あまりこの手の職種を希望するやつはいないけれど、見ている分には面白かった。夢と現実の狭間で、なかなか食えない現状が 紹介されていて『ああ、夢ばかりではまずいな。勉強して大学に行かねば』という気持ちにさせてくれる(笑)まっ、ある意味 反面ビデオでした。

そして、とうとう進学補習のことを考えねばならなくなってきました。先月末とある生徒から「やってください。」と頼まれ、 昨日も「いつからですか?」とせかされてしまい、とうとう重い腰を上げねばならなくなってきました。とりあえずもう一人の 古典担当のO田先生と相談し、早朝と放課後に分けてやることに決定。で、その計画を立てて案内プリント作成。やれやれです。

でも生徒はすでに予備校とかに通っているやつもいるので、部活で忙しい生徒とか、経済的に難しい生徒向けと言ったところでしょうか。 でもいざやるとなると教材を用意したり下調べしたりで、結局もう1科目担当科目が増えるようなもので大変です。 私は放課後部活があるので、早朝補講で7:20からの予定(!?)もうマジで勤務時間外の無償ボランティア。これで世間では 暇だと思われているなんて心外です。

放課後とある男子と話す。修学旅行前から恋愛相談をうけていて、意中の女子に振られて落ち込んでいる様子。同時にこの男子を 好きな女子からも相談を受けていて、うまく橋渡しをしたつもりなのだが、ダメだった様子。なんで担任がキューピッド役を やらなければならないかわかりませんが、恋の道は難しかった様子。なんか落ち込んで愚痴っていました。これも生徒相談の 範疇なんですかね。ああ、青春ですわ。

1月15日(月) セクハラなこと

疲れまくりの月曜日。相変わらず土日は部活関係で一日中出歩いていたので、もう朝から死んでました。

昼休みに古典の進学補習の説明会をやりました。もう一人の古典担当のO田先生と相談して、いちおう説明をしようと、希望者を 13:00に招集をかけたのですが、2分前になっても誰も来ない…こりゃ企画倒れか!?と思いきや、たった2分で50人近く集まる。 とりあえず「進学」向けだということを強調して、やる気のある者だけを募集。私は早朝バージョン、O田先生は放課後バージョンと パターンを分け、説明する。でも最近どんどん古典も受験科目から減っていき、現代文だけで受けられるところも増えているから、 必要な者はそう多くないはず。古典が試験科目にあるかどうかきちんと確認しないと無駄になることを力説し、とりあえず やりたい者は紙を出せと指示。さてどうなることやら。

6時間目のLHRの時間に、セクハラアンケートを実施。まぁ毎年のことなのですが、今年はなぜか記名式。個人が特定されないと 調査も出来ないからという趣旨なのでしょうが、クラスで一斉にアンケート採ること自体なんか個人情報だだ漏れのような気もしますが。 それにしても担任からもセクハラを受けているケースがあるということで、アンケート中担任は廊下で待機。それを委員長が教室内で 回収して袋詰めして、セクハラ相談員(うちの学校は司書のE先生)へ持って行くという段取り。寒い廊下で待たされている担任の姿が、 なんか物悲しい。その後席替えをしたのだが、前の席になった女子は怒って「いつも前の席だと担任から色々言われてセクハラ受けているから、 後ろの席になりたーい!」と叫んでいました(爆)というより生徒から「奥さんは可愛いのに、なんでO−TEACHERなんかと 結婚したんですか?」と言われるのは、セクハラに当たりませんか?(泣)

1月16日(火) 時間がなくて、色々あって

担任の朝は忙しい。今日の朝は連絡的なことが盛り沢山。まず、次回行われる模試の受けるパターンの確認が入る。普通文系は国社英の 3科目なのだが、うちのクラスはクラス編成上文系と理系の狭間的クラス。つまり文系クラスなのだが、選択で物理を採ったり数学を メインにしている者もけっこういる。だから入試の時に数学を使おうというやつも数人いて「先生、模試の時、国英数で受けられないのですか?」と 聞いてくるやつも若干いた。で、係の先生に確認したところ、いちおう学校で平日にやるため、4科目受験なら可能なのだが、国数英だと、 空き時間が出来たり監督が付けなかったりしてダメらしい。それで本人達に確認して4科目(つまり社会も受けるか)でもいいかどうか 個別に確認したのだ。これがけっこう進路がらみなので時間がかかった。そうかと思うと今度あるロードレース大会の参加承諾書の 回収もある。相変わらず忘れたやつを説教したり、ペン書きなのにシャーペンで書いているやつを直させたり、これも手間。そして 頭髪の再検チェックで、微妙なやつを注意したり…と本当に10分では足りない。もちろんそれ以外にも図書委員の連絡やら、補習の 連絡やらもあり、この朝のSHRだけでげっそりする。それでもまぁうちのクラスはみんな揃っているので、指示が行き渡りやすいけれど、 遅刻欠席の多いクラスや学校では、連絡指示すら伝わりませんからね。苦労も倍加しますわ。

今日の古典の授業で、3クラスほど百人一首テストをしたのですが、もう本当に出来が悪い。だいぶ前から予告してあったし、そもそも 1年生の時に丸暗記させたのにすっかり忘れている…。いや覚えているやつはけっこういるのですが、ダメなやつはとことんダメで、 完璧に忘れている。こいつら暗記するのにあんなに大変だったのに、デリートするには3日もあれば十分だ。人間とは忘却する生き物なり。 はぁ〜。

放課後学年会議あり。成績関係ともうひとつは、クラス分けについて。いちおう選択科目の振り分けが終了したので、それに基づいて たたき台のクラス分けが提示されました。もう各担任は眼が爛々。そりゃそうですよね、自分のクラスになるかもしれないメンバーたち ですから。私もドキドキして見てしまいました。やはりというか案の定というか、一部問題あり生徒が固まっているクラスもあり、 これから微調整が必要な気配。昨年は私がクラス分けをしたのですが、8クラス中3クラスしか知らなかったので、ある意味無責任に 機械的に分けました。でも今回は大多数の生徒がわかっていて、なおかつその性行や合う合わないも知っているだけに、興味津々。 来年も担任やるとしたら…そんな気持ちで見ているわけですから、心穏やかならず。でも今日はとりあえず目を通すだけで、 細かい話は後日になります。さて私はどうしたものか…。あー、いよいよ次の段階が見えてきましたことよ。

1月17日(水) 早朝特講

とうとう今朝から進学補習が始まる。いくらなんでも朝の7:40からなんて無謀な設定だから、希望者はたいしていないだろうと 思っていたら、なんと16人も!あり得ません…。マジでこんな早朝補習受ける気なんですか?仕方がないのでバシバシやりましたよ。 だいたい補習といえどもプリントの選定、準備、予習など手間暇はけっこうかかる。当然進学と銘打っているわけですから、 それなりにレベルが高いこと、というより細かい説明も必要になるので、予習も普段の授業の倍かかるし、けっこう負担。 30分程度ですが、もう朝から疲れました。そういえば数年前にも同じように現代文早朝補習して、死にましたっけ…。あー、 まだまだ続くので憂鬱。

おまけに授業が朝から3連チャン。だから4時間続けて授業したようで、昼頃にはグッタリ。喉も痛いし疲労から風邪気味なのかも。 そして昼休みにはクラスの子が進路相談に来て、あれこれ話して休めず。うーん、なんかハードすぎる。そして極めつけは 放課後のワックスがけ。ここまで続くと笑いが出ますよ。うーん、ヘロヘロ。

1月18日(木) 忙しい言い訳

ここの日記が最近全然面白くないと、某H先生に指摘されるでもなく、自分でも単なる業務報告日記に成り下がっていると自覚しております。 でも如何せん時間がないのです。本当は、学校なんてところは日々面白いこと、アホなこと、あり得ないことが起こる場所なのに、 それを掬い出せないでいる私。時間的にも精神的にも余裕がないから、そういうことを見逃したり忘却したりしているのです。 こんな日々を続けていると、本当につまらない人間になるなぁと自省しています。昔は、大変な時期でも気持ちだけは余裕があったはずなのに。 苦しくてもそれを面白がる自分がいたはずなのに…。なんでなんでしょう?

まぁそんな愚痴はおいといて、今日もまた単なる仕事の羅列(爆)4時間授業のハードデイズ。もちろん空き時間は色々お仕事。特に 今日は2回目の百人一首のテストの転記やら忙しい。その他の仕事もあって、あっという間に時間が過ぎていく。授業して、仕事して、 気付いたら12時を回っていたという恐ろしさ。うーん、なんかなぁ。 今、現代文で俳句の授業をやっていて、もちろん教科書に載っている俳句を鑑賞させているのだが、こういうのをやると途端にクラス間格差が出る。 おとなしい某クラスでは「これはどんなイメージがある?」と質問しても、シーン…。全然答えない。少ない文字数だからこそ想像を 膨らませて色々言って欲しいのだが、全く出てこない。それに引き替え元気なクラスでは、質問もしていないのに(笑)「それって、 『孤独』な感じですか?えっ?もしかして一人暮らし?じゃあ多分浮気して奥さんに逃げられて借金してリストラされて…」と 勝手に妄想を膨らませつつ、あーだーこーだ言い合う。でも国語の授業的には、こういう方が盛り上がる。時々軌道修正も必要だが。 クラスの雰囲気と言えばそれまでだけど、そこらあたりは教員の技量だけではうまく持って行けないのも事実。それが出来れば もっと有能な先生になれるんだけどなぁ。ちなみにまた今回も「携帯俳句」やっています。恒例なんで(爆)

掃除しているとき、うちのクラスの女子が「先生、もうクラス分けって決まったんだって?」うーん、生徒の情報は早い…って、そういえば ちょっとだけそんな話私がしたっけ(爆)で、やっぱり気になる様子で、あれやこれや質問してくる。でもまだたたき台の段階だし、 何より入れ替えはこれから。第一言えるわけもないので、「まっ、3年になってのお楽しみ!」と言っておきました。まぁこっちが 知りたいくらいなんですから(笑)

1月19日(金) ビデオ三昧

普段の金曜日は割と楽な時間割なんですが、今日はハードでした。まだ副担で音楽の先生でもあるS先生が復帰されないので、 1限目の総合は私が担当。予定通りLL教室でビデオを見せました。相変わらず職業案内の内容で、今日は雑誌編集者の仕事ぶりでした。 でも今時の子も「ぴあ」なんて読むのかしら。まぁそこそこ見てましたけれどね。それにしてもLL教室は寒い…。広い上に 小さなストーヴがひとつあるだけですから、部屋の中なんて暖まらない。凍死しそうでしたよ。

で、2時間目授業して、3時間目はプリント作りなどして、そして4時間目はそのS谷先生の音楽の自習監督。いちおう書道のA澤 先生からの指示ではビデオを見せるので監督してくださいとのことだったのですが、行ってみたらA澤先生がDVDをセットして 準備していました。こりゃありがたいじゃあ出欠だけ取って…と思ったら、いきなりA澤先生が「じゃ、O−TEACHER、この 映画の解説をしてください。」といきなり生徒の前で振られた!映画はなぜかチャップリンの「モダンタイムス」いや、もちろん 観たことは何度かあるけれど解説なんて出来ませんよ、水野晴郎じゃないし…。でもなんで音楽の授業で「モダンタイムス」? そうしたらA澤先生が解説をし始めました。「主役はチャップリンで、1920年代の機械化や労働者、社会の風刺を表した映画です。」ってそれだけ? それくらいなら私も言えましたが(笑)とりあえず暗くして上映開始。こんなトーキー映画、生徒はつまらないだろうと思いきや、 コミカルな動きのところで、意外と笑っていました。スゲェーぞ、チャップリン!やっぱ名作は不朽ですね。でも私は暗いし、今度は ストーブに近くて暖かかったので眠くなりました(爆)一日に2つもビデオ観ると眠くなる(笑)

なんか金曜日のせいか、生徒も疲れ気味で、午後の現代文の授業も食いつきが悪い。せっかく盛り上げようと色々話すが、 リアクションが薄い。クラスのせいなのか金曜日のせいなのか、はたまた私の教え方が悪いのか…いや、持久走のあとだからということに しておきましょう(笑)

6時間目仕事をしていたら、教頭が来て「O−TEACHER、ちょっといい?メタボリックが…」といきなり言い出してきた。えっ? 私がですか?なんかの検査でそう出たんですか!?と思っていたら「いや、そうじゃなくて、被扶養者がどういう形でメタボリックに関する 検査、いわゆる健康診断を受けているかの調査が来たんですよ。で、奥さんはどういう形で受けている?」とのこと。つまり、勤め先の 健康診断とか、人間ドックとか、その調査依頼が来たらしく、回っているのだ。確か市の健康診断を受けているはず。そういうと 「はいはい。」と戻っていきました。教頭ってこんな仕事までさせられるのね。職員の健康管理だけでなく、被扶養者のことまで とりまとめなければならないなんて…。そんな仕事までさせられる管理職って…同情してしまいました。

そんなわけで無事一週間終了。でも週末また試合です(泣)


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