咳唾成珠たる 2月 中旬 編


2月13日(火) あれやこれや

今日は本当に忙しかった。また朝から色々あり過ぎ。本当に週明けが一番忙しいのはなぜなんでしょう。 まずは朝補習で頑張る。うーん、いつまで続くのか。でもこんな朝早くから学びたいという子がいるのだから、こちらも手を抜けません。 内容も大学入試向けに、難易度の高いものをやっているので、教えるのもそうだけれども、予習が普通の授業の倍近くかかるのが 難点。今日も朝補習が終わった後に、次回の教材の問題を解いてみたのだが、これがけっこう難しく、正解を得るため、また 補足説明をするために、辞書で意味調べはおろか、文法書で確認したり、文学史で照合したり、1時間以上かかる。補習のために すごく時間が取られるようになってしまった。

今日は特色化入試の発表。ちらっと発表の様子を見に行く。相変わらずの悲喜こもごも…なのかな?あまり歓声が上がらなかった。 そりゃそうだよね。倍率が3倍以上あるから、落ちる子の方が多いくらい。100人近く受かって300人くらいは落ちてるんだもん、 そりゃ歓声は少なめですよね。それより「これで一般(入試)はランク落とさなきゃ。」と呟いている子が印象的でした。いつの 時代も受験って厳しい…。

そんでもって授業はバンバンやる。でも今日は短縮だから少しだけ楽…。なぜなら放課後に百人一首大会があるから!昨年はクラスの 名誉がかかっているからと、クラスで実際にやらせてみたり、百人一首のテストを合格するまでやらせたりと、かなり力が入って いましたが、今年は全然やる気無し。「先生、授業潰してやろうよー」と言われても全く無視。「古典の先生として、自分のクラスを 勝たせたくないんですか!?」それならメンバーをじゃんけんで決めるなよ、おまいら(爆)それなのになぜかメンバーに選ばれた とある男子が昼休み来て「先生、ちょっと練習したいんで百人一首の札貸してもらえませんか?それと先生、詠んでくださいよ。」とのこと。 仕方がないので、昼休みに教室へ行って4人くらいで百人一首をしてしまいました。私が読み手で。すると「けっこう楽しいですね。」だって。

そしてまたまた学校HPの更新。吹奏楽部が定期演奏会をやるので、そのお知らせを載せてくれとの顧問からの依頼。これにまた 40分くらいかかってしまいましたが、まぁお仕事ですから。おかげで今日予定されていた自分の仕事が何も出来ず。あー。

で、百人一首大会は、期待しないで見に行きましたが、これがことのほか善戦。全然ダメかと思いきや、代表5人はぼちぼち奮戦。 ただし昼休みに練習したやつは惨敗でしたが、女子が奮闘し、2勝2敗で最後の一人に勝敗がかかりました。おけに取り札が 2枚ずつという僅差。しかし最後の最後のところで負けて、初戦敗退。まぁそれでもよく頑張りました。かなりの善戦でしょう。 まっ、そんなわけで色々あった一日でした。

2月14日(水) チョコ大名

というわけで今日は全国的にバレンタインでした。まぁ最近は友チョコ流行ですから、女子同士でお菓子パーティーのような様相。 朝から女子同士で食べまくっている。なんだか趣旨が違うような気が…。おかげでクラス中甘い臭いと、包装紙のゴミが沢山。 私も朝から心優しき女子からいただきました。ありがとうございます。そんな担任に気を遣わなくてもいいのに。「いや、 気を遣うとかじゃなくてテストも近いから…」って、ワイロですか!?(爆)まっ、それでもありがたくいただきましたよ。でも 私なんかより、恵まれない男子達にお裾分けしてやれよと思ったりして…。多分これは、自分が学生時代もてない時期を長く過ごしたから、 神様からのお返しなんでしょう。この年になっても嬉しいものですが、学生時代もてたかったなぁ…(遠い目)でも一番面白かったのは うちのクラスのとある女子がチョコをくれたのだが、もうひとつ別のやつをくれた。「これ、お母さんからです。」だって。 これには笑いました。なんでお母さんが!?「2年間もお世話になっているし(この子は2年続けて私のクラス)面談の時も色々相談に 乗ってもらっているからだって。」教師を長くやっていますが、お母さんからもらったのは初めてです(笑)

授業が実は残り少ない。2月下旬に入試もあるし卒業式が終わればすぐテスト。2単位のやつはあと4時間程度。そろそろ範囲のことも 考えなければならないし、テスト作りもせねばならない。うーん、ぼちぼち取りかからねば。学校のHP更新したり小論文テキストの 添削したりしていて、時間が足りない。けっこう焦っています。おかしいなぁ、予定では全然余裕だったはずなのだが、予期せぬ 仕事がどんどん入り、スケジュール的にどんどんきつくなる。とりあえず目標は今週中に2つあるうちの1つの半分くらいは作る…。 無理だと思うけれど(爆)

そんなふうに問題作りで頭を悩ませて、顔をしかめていた放課後。国研を覗いてコソコソ話している声が聞こえる。 「なんか…怖い顔してるよ。」「機嫌が悪いのかなぁ。」「大丈夫だよ。」と丸聞こえ。誰かと思ったらテニス部の1年生達。 廊下へ呼び出され、行ってみると、みんなで勢揃いし(12人)声を揃えて「先生!いつもお世話になっています!ハッピーバレンタイン!これからも よろしくお願いします。テヘッ!」と振り付きで渡されました。放課後だったので、廊下を行き来するバスケ部の生徒や 他の人たちに見られて、超こっぱずかしかったです。何かの羞恥プレイですか。どうやら同じようにもう一人の顧問のH先生もやられ、 廊下で室内トレーニングをやっていたサッカー部のやつらに好奇の目で見られたらしいです。うーん、普通に渡してくれよ。 ありがたいけれど、何だか超さらし者でした。

というわけで沢山もらえてありがたいけれど、お返しのことを考えると大変だ。あー、けっこう散財になるかも…。

2月15日(木) マスク・クラス

まっ、いつものごとく4コマの日。いよいよテスト作りにとりかかるか…と重い腰を上げ、まずは自分のノートをおさらい。 授業でポイントにしたところを確認する。私の場合よく「ここはテストに出るぞー」的なことを言って、それをそのまま忘れてしまい、 後で「先生!あそこ出なかったじゃない!」と言われることが多いので、見返さないとかなりやばい。それでもうちの場合二期制でも あるから、試験範囲が長くなる傾向がある=かなり前にやった教材もある=こちらもすっかり忘れている…という展開が多い。 だからそれを思い出すのにちょっと時間がかかる。なので、今日の空き時間は復習に終始しました。

帰りのSHRをしに教室へ行ったらびっくり!マスクをしているやつが7人もいた!朝の時点では2人だけだったのに。風邪かと 思っていたら、このポカポカ陽気で風も吹いているこの天気。もしやというかやっぱりというか…「花粉症」のやつらでした。 「今日はかなり飛んでいます。辛いです。」と目をしょぼしょぼさせている。こんなにいたの?でもよくよく聞いてみると、まだ 花粉症気味のやつが数人いるらしい。クラスの1/4が花粉症ってすごくないですか!?なんかみんなマスクしていて、暴走族の集会の ように見えたのは私だけ?

放課後は職員会議。3年生の卒業認定会議は無事終わり、卒業式とかに関することがチラホラ。いよいよ年度も詰まってきた感じです。

2月16日(金) なんだかんだ

いよいよ人事異動、校務分掌など、色々ある時期です。今朝さっそく来年度の校務分掌希望票が配られた。私の場合転勤がなければ、 おそらくあまり現状と変わることがないだろうから、普通に書いて、すぐ出しに行きました。いると教頭が「おっ!O−TEACHER、 遅いねぇ。もう何人か出しているよ。O−TEACHERが遅れるとはねぇ。」と言われてしまいました。私はこういうアンケートやら 出さなきゃ行けない紙は、さっさと書いて出してしまう主義なのです。朝配られたものを、その場で書き上げて、朝のSHR前に提出するなんて しょっちゅうなのです。というか残しておいて後で…なんてやると、確実に忘れてしまうかなくしてしまうという、自分のだらしなさを わかっているので、極力瞬時にどうでもいいものは提出する習慣を付けているのです。だから、すぐ書き上げて教頭に持って行くと 「あっ、まだ回収箱用意していないや。」と苦笑されることが何度もあるのです。だからこんなふうに言われたのです。それでも 今日配布されたやつを朝一で出したんですよ。数人遅れただけで「遅いね」と言われる私って…。

1時間目は校長面接。管理職は全員の先生と面談をやらねばならないので、なかなか大変だと思われます。まぁ我々の三者面談と 同じ感じでしょう。内容はまぁ仕事の件ですが。とりあえず担任、部活指導、朝の補習、Web更新のことなど、多忙を労われました。 まぁそこそこ仕事をしているので、感謝されて当然でしょう(爆)中でも学校HPのことが話題になりました。部活の大会結果を 中心に、マメに更新しているつもりなのですが、より充実させて欲しいとのお達しでした。ならまず「校長の挨拶」の文から 是非お願いしたい。前校長の文をほぼそのままパクった感じで変わっていませんので。隗より始めよ。まぁ後はぼちぼち世間話を したくらいで、20分くらいで終わりました。

朝のSHRの時、とある男子が嬉しそうにしていました。何かと思ったら3600円と書いてある紙を持ってにやけている。 どうやら芸術の返金があるらしい。芸術は音楽、美術、書道に分かれており、それぞれ様々な材料費がかかる。ただし個別に 徴収していると大変なので、一括して4000円近く集めている。書道は半紙代やら墨、はんこを作ったり、美術は美術で、 キャンバスやら絵の具やら、けっこうかかる。ところが音楽はさほど経費がかからず、大幅に返金されるらしい。それを 生徒を通し、領収書を持ってきた生徒に直接返金するやり方らしいのだ。それでそいつははんこを押した紙を持って「これを 渡せば3600円が手に入るんだー」と浮かれている。おいおい、親にきちんと返せよ。親が払った金だろう。ちゃっかり 自分の小遣いにするつもりらしい。まぁ数百円ならまだしも、いきなり3600円戻ってきたら、そりゃあ高校生にとっては 大金ですよね。「何か食べに行こうぜ。」とか言っている。「お前、ちゃんと親に返せよ。親に言いつけるぞ。」「えー、 先生、黙っていてよ。臨時収入なんだからさ。黙っててくれたらジュース奢るから。」「えっ?本当?」「えっ?ジュースで良いの?ちっちぇ男だなぁ。」と 言われた。絶対ちくってやる(笑)

そして午後から出張。わざわざ県中央部まで1時間30分かけて部活の委員総会へ。行き帰りだけでクタクタ。もちろん来年度の 様々なことが決められ、びっちり会議が続き、ヘロヘロでした。今週も辛かったなぁ。

2月19日(月) 心を豊かにするよりへし折ったかも

本日ラストの朝補習でした。結局最初だけは20人近くいたのですが、最後には7人のみ。まぁそれでもよく保った方ですよ。 来ている子たちは偉いです。とは言ってもたった6回×30分で学力が向上したなんてことはありませんから、まぁやり方というか 解き方というか、そういう雰囲気をつかんでもらえれば良かっただけです。私も1時間目ならぬ0時間目の授業があったようで 疲れました。

もちろんこれはボランティアですから、当然の如く1時間目から授業あり。そろそろ残り時数もカウントしつつの授業展開。この クラスはけっこう進んでいるから、ここはゆっくりやって、無駄話でもしてインターバルを取ろうとか、このクラスは遅れ気味なので、 ポイントだけを押さえて、枝葉はばっさり捨ててスピードアップしようとか、考えつつやる。うーん、こういう芸当が出来るように なったのも年季からかなぁ。昔はそんな余裕がなく、やるべきことの半分も終わらず、ましてや間を取るとかクラスの雰囲気を 読むとか、考えずにひたすらやっていたからなぁ。大人になってね>俺。

そして空き時間にまた少しテスト作り。1つめの2/3まで完成。このペースなら少し余裕を持って行けそう…って思っていると 遅くなるんだよなぁ。そろそろ2つめのテストの方も考えていかないと…。

さて本日の6限目のLHRは、「高校生の豊かな心の育成に係わるLHR」です(笑)昨年と同じく、クラスで様々なテーマで 話し合いをしろというやつ。知事の肝煎りのあれです。うちの学校のLHRは意外に行事関係で潰れることが多く、クラスレクで 使うことすらままならない現状。やれ進路のアンケートだ、やれ球技祭のメンバー決めだ、やれ文化祭の準備だと、常に何か やることがある。だから話し合いなんて、それも普通のテーマでやることはほぼない。だから話し合いは超下手。聞き上手なんだけれど、 自分たちで自主的に話し合うというのは、かなりダメ。それでも中学時代にディベートを経験しているやつもいるので、 やればできそうなのだが、誘導の仕方が下手なのか、どうもうまくいかない。とりあえず「公共マナー」に関するプリントを配って、 色々意見を出させた。でも何か時々素っ頓狂なものも…。途中からは私が主導権を握って、「廊下で携帯を使うのはOK?じゃ、教室内は?」 「電車内でシャカシャカ聞こえてくるのは?」と、色々聞いて意見を出させた。そこから「公共の場」って?どこまで?とか、 自由とわがままのボーダーラインって?と、話を広げたところで時間切れ。まぁディスカッションと言うよりは、アンケート書かせて、 意見を多少言わせて、途中お説教して(爆)で終わりました。終わった後に、生徒に書かせた「校内や友人間で感じた違和感エピソード」では、 良識的なものも多くて感心した。例えば「友達と話しているのにメールしながら相づちを打つ」とか「休み時間に教室内で追いかけっこしたり してふざけているやつら、うざい」とか「スカートの下にダボダボのスウェットを穿いて登下校している。同じ制服を着ていて、 同じようにだらしないと思われるのが嫌。」など、ふぅーんというものも結構あった。まぁうちの子たちは良識派が多いから、あれですが、 生徒と話してみると、電車内のマナーが悪い奴らもけっこう多いらしい。まぁそんなかんなで、まとまらず終了。 意識を喚起いることが目的ならボチボチでしょう。あー、疲れた。

2月20日(火) クラス分けられず

空き時間まで忙しい。まず要録のちょっとした仕事をやる。総合学習のテーマと単位数とハンコ押しを少し。もちろん授業はサクサクやって、 次の空き時間にテストの思案をする。まぁそんなかんなで忙しいのだが、本日のメインは放課後の学年会議。延び延びで懸念となっていた、 来年度のクラス分けについての話し合いがあったのだ。しかし…思わぬところでつまずきが…。今頃になって選択科目の変更願が2名出され、 その扱いで紛糾してしまったのだ。個人的には今頃出してきても、とっくに調整期間が終わったと思っているし、すでにクラス分けして 微調整の段階だから論外だと思っていた。ところが、受験のことを考えて選択科目を変えたいと今頃言い出してきて、それがまぁ変更可能な 案件なのだ。でももう微調整の段階だから、また元に戻して調整し直すなんて、時間的にも係的にも無理だろうと思っていた。でも いつものように「生徒の利益のためにはどれだけ後ろにずれ込もうがやむを得ない。」というご高説を述べる人がいる。そりゃまぁ そうなんだけれど、でもタイムリミットはあるし、それはもう過ぎたと思っている。そして今後様々な作業を考えたら到底差し戻しなんて 無理だし、第一、他の生徒には「もう変更は無理。」と言っているのに、今更こっそり二人だけ変更するなんて、公平を欠く。しかし 自分が係としてやるわけでもないのに、「いや、どんなに大変だろうと変更してあげるべきだ。」と言う。もうあんぐりですよ。

昨年私がこのクラス分けの仕事をしたときには、後ろのタイムリミットを考えて、1月いっぱいで区切り、それ以降はいっさい受け付けなかった。 そうしないと、後の仕事が止まってしまうから。しかしその事を言うと「そのせいで、ある生徒が変更できず、今年一年間ずっと 苦しい思いをした。」と言う。なら、もっと前から生徒と何度も面談し、細かく相談してから決めさせろっつーの。たいして生徒と 話もしていないで、期間がだいぶ過ぎてから「実はこの子は××の希望だったんで、変更してもらえないか。」だって。そんなの 3月に入ってから言われても無理だっつうーの。「でも以前から悩んでいたらしいんだよ。」って言われても…。その時突っぱねた件を 蒸し返して今更持ち出されても。ちょっとその物言いに腹が立ちました。

でも結局、今回の係の先生が「まだ数日なら待てる。」と恩情を掛けてくれたので、再度呼びかけをして、数日で再クラス分けして、 微調整は次回へ持ち越しとなりました。と言っても来週は入試やらでやれるのかしら。やれやれ。


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