脚下照顧たる 12月 上旬 編


12月3日(月) 調査書地獄

相変わらず師走ってます。今日から2年生が戻ってきて再び6時間授業。疲れます。

まずは朝一で補習。相変わらず5人ほどは欠かさず来るんですよね。止めるに止められない。熱心なのはいいけれど、週二で たかが30分程度の補習でどれほど効果があるんでしょうか。まぁ本人達も気休めというか安心材料として来ているのでしょうが、 こちらも大変ですよ。で、いちおうテスト前なので、これで終わりにするかと思いきや、「テスト後も続けてください。」と 言われ、まだ続くそうです(泣)

朝の空き時間で、とりあえず補習プリントなど作り、自習やらテスト明けの授業に準備。まだテストも出来上がっていないのに…。 こちらも75%は出来上がっているが、まだ手直しが色々と必要。そしていよいよ本日の最大懸念の調査書交付願清書! 生徒が受験で必要な調査書数が、前の概算で245通!それを作り上げねばならない。とりあえず前倒しということで、コピー機を 占有してひたすらコピー。一人につき5〜10通もあるので、差し替え差し替え大変でした。3年前もこうして延々やった記憶が…。 そしてひたすらそれにハンコ押し。これで2時間潰れました。

授業は相変わらずまったりと進み、いつも通り。でもあるクラスは試験範囲が終わって3時間も余りそうだし、あるクラスは終わるかどうか 微妙なところもあり、クラスによって気合いの入り方が全然違う。まっ、無駄話が多いから仕方ありませんがね。

そしていよいよ6限目のLHRで、調査書交付願清書書き、そして受験校希望表、封筒宛名書きの3本立て。これがまぁ全然進まない。 あちこちで「先生〜これはどうすんの?」とか「ここはどう書くの?」と質問の嵐。本当に遅々として進まず1時間でなんか終わらない。 阿鼻叫喚で終了。もう疲れ切りました。まだこれからチェックが色々入るが、とりあえず全員回収する。やれやれです。

あとは日番して文書チェックして終わる。あー、怒濤の月曜日でした。

12月4日(火) 国語はここまで崩壊している

相変わらずゴタゴタしている毎日。いきなり調査書交付願の書き方がぐちゃぐちゃで、再度書き直しを命じるやつが多数。うーん、これで 終わるのか!?

まず朝一にプリント類の印刷。ひとつは補習のためのプリント、もうひとつはテスト前の勉強用プリント。テストもひとつだけ完成したので 早々と印刷。

これは今日の話ではないのですが、先日の進学補習での話。とある小説も問題をやった時に、語句の意味を問う問題で、あまりに簡単すぎて、 なんじゃこりゃ?なんてレベルの問題だ!と憤っていた問題がありました。簡単すぎてなめている!と思ったのですが…生徒はよくわからないと いうのです。その語句というのが「たちゆくように」「ふたつ返辞で」「いそいそと」というものでした。こんなの当たり前すぎて問題にも ならないと思っていたのに、生徒達は「えっ?『生活が改善されるように』じゃないんですか?こっちの『暮らしが成り立つように』なんですか!?」と 驚いている。ふたつ返辞なんかは「すぐにこころよく」を選ばず「自分から進んで」を選ぶし、「いそいそと」は「心が浮き立った様子で」ではなく、 「遠慮深そうな様子で」を選んでしまう、

これはけっこう問題ですよね。ていうかこういうレベルの言葉でさえ、今時の高校生にはわかりづらい言葉らしいのです。明らかに読書していれば わかる言葉なのに、本を全く読まないと、この手の言葉さえ死語となってしまうのですね。「先生、こういう言葉ってどういう勉強したら 覚えられますか?なんかそういう単語集とか買って覚えた方がいいんですか?」だと。こんなの覚えるレベルじゃないよ。本を読め!と 思ってしまいました。

古典を教えているクラスの男子2名が、私のところにこそこそ来て「先生、先生って朝、現代文の補習やっていますよね。」まぁ5人ほど しつこくやっておりますが…。「うちら古典の補習やって欲しいんですよ、ダメですか?」いまさら何を言うか。この期に及んで古典の補習まで 引き受けられるほど暇ではない。ただでさえ現代文の補習を週二で朝やっているのに、古典もなんて!ってか自分でやれよ! 「もう藁にもすがりたい気分なんですよ。」わしゃ、藁か!「朝でも15分でもいいから教えてくれませんか?」と泣きつかれてしまいました。 どうしよう…こちらの身体が持たないような気がするのですが…。

12月5日(水) 予備校的

朝はひたすら調査書作り。せっせと緘印押し、さすがに250枚み押すと腕が疲れる。授業はテスト前なので、そこそこまとめる。 3時間目が終わった時点で、うちのクラスの男子が「先生、今日家庭科で調理実習だったんでけれど、余ったので食べてください。」と ガーリックパスタ(?)とキノコのスープを持ってきました。ありがたいけれど、余ったからって…。でもおいしくいただきましたけれどね。 パスタもほどよい固さでけっこうおいしかったです。前の親子丼よりは全然上手でした(笑)

授業の時に、もうテスト範囲が終わったので、現代文では私大評論文によく出がちな、比較文化論のオーソドックスなまとめ、 古典の方では、識別のまぎらわしいやつの見分け方、なんてやつを黒板に書き出したら、やはり受験予定のやつはせっせとメモ。 挙げ句に「そういうの、もっと授業でやってくださいよ。」だと。ここは予備校じゃないんだよ!でもこういうものもたまには やってやらないといけないんですかね。

というわけで本日は医者なので以上で早退!

12月6日(木) 古典の補習

なんとテスト前日だというのに別口の朝補習。男子4人が古典の補習をして欲しいと泣きついてきたので、仕方なくとりあえず やる。というか何を教えて欲しいか、どうしてほしいかよくわからない。たとえばセンター対策的なことをしてほしいとか、 文法のおさらいをして欲しいとか、敬語関係を再度やってくれとか、そういうリクエストであればやりやすい。ところが やつらは、ただ単に受験前で焦って、藁にもすがる思いで、とりあえずO−TEACHERに何かやってもらおう的な発想なのだ。 こっちだって調査書とか色々あってそんな余裕はない。現代文の朝補習でさえ週二でやっているのに、これ以上増やすなんて…(泣)

とりあえずまずは助動詞関係がどれだけわかっているか再確認するだめに、ちょっとした識別をやらせてみた。ひとりはけっこう 出来る子なので、全部わかっていたが、ひとりは曖昧、もう一人至っては、助動詞の意味すらあやふや。これで受験するのかね。 まずはよく出るパターンを教えて、終わる。ただその中の一人が言った言葉がうけた。「先生にやる気出してもらうために 誰か女子連れてきましょうか?」これには笑ってしまった。別に私が女好きということではなくて、私にわざわざ朝から補習 やってもらっているので、感謝の意を表したかったのでしょうか。別に女子がいてもそんなに喜ばないし、むしろ彼らの アホさ加減が女子に知られてしまうので、野郎共だけでチマチマやりましょう。っていうか、こういうことを言い出す男子が むしろいじらしい。でももしかしたら、やつが気になる女子がいて、その子を呼びたかったんじゃないかと邪推。まぁ色々あります(笑)

調査書が少しずつ上がってくる。これを確認しつつ、いよいよ封詰めに入らなければなりません。とはいってもなかなか受験校の 最終確定ができず、いまだに封筒が下書きのままのやつも多数。これが確定しないと発行できないじゃないか。早く決めろよって感じ。

放課後は職員会議がありましたが、まぁあまりたいしたことなく終わり、その後ソフトテニス部顧問、男子硬式テニス部顧問と、 冬休み中のコートの割り振りを相談する。毎年こうして色々と相談するのですが、これをやると、ああ、もう年末だなぁという気がします。 もう少しだけ頑張らねば…。

12月7日(金) テスト始まる

本日からテスト。久々に全員揃う。

1時間目は保健室監督。2人ほどいる。いつもならインフルエンザの子がいて、うつされるんじゃないかと思ってビクビクするところだが、 ひとりは不登校気味の子、もうひとりは腕の怪我なので、安心(笑)というわけでせっかく広いテーブルがあるので、ひたすら調査書を折る作業を していました。50分で延べ150枚を四つ折りすると、ちょっと指が摩耗した感じ。

2時間目は理系クラスへ監督。こちらはテスト明けにやる教材の下読み。テスト明けも授業がそこそこあるもんで…。そしてテスト後、 一部のやつらに調査書用封筒の清書をやらせる。いまだに「受験校が決まらないので書けない!」とほざいているやつがいる。 もう願書の受付が始まろうとしているのに…。それらに付き合っていたらあっという間に小一時間。その後事務仕事をして本日は終了。 いよいよ来週から採点だ(泣)

12月10日(月) 採点

朝から再び調査書四つ折り作業。しかしやつらの受験校が確定していたないため、封筒の宛名書きがまだ下書き。これじゃ封詰めできないんですけれど…。 モタモタしていると年内に間に合わないのに…。

1限目はテスト監督し、テスト後の授業の教材を斜め読みする。テスト後は午前中授業となるのだが、とあるクラスは午後にばかり授業があり、 あるクラスは全部午前。そのためテスト後に5時間授業があるクラスと、1時間のクラスが出る。うちは二期制のためテスト後も授業があり、 この差をどう工夫しようか思案しているうちにテスト監督終わる。

そしてやっとこさ自分のテスト。珍しく訂正はないが、今回共通問題である古典の文学史を、わざと難しく作ってみた。通常テキストの 例問のところから出すのが通例だが、わざとやつらが見逃していそうなところから出す。その方が受験対策にもなるので。で、案の定 出来ないらしく、巡回中生徒達から睨まれる(^^;)

そしてその後採点したが、もうできないできない。テストが難しいのもあるが、やつら、古典は受験に関係ないと捨てているやつも 多いので、赤点続出。なんだか久々のインフレです。でもこの採点だけでなく、調査書がらみの仕事とか、補習の準備とか、やることが まだまだあって死にそう。本当に秘書が欲しいわ。


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