呆然の 12月 中旬 編


12月11日(金) 先生の忘年会

      本日で期末テスト終了。そんでもって忘年会。場所は玉○殿。先生達の忘年会や歓送迎会は何故か
      結婚式場やホテルが多いのです。特に今日みたいな第2土曜日前の金曜夜だと、他の学校も忘年会を
      やることが多い。だから同じ会場の隣の宴会場にいたのは、近隣の学校だったということはよくある。
      本日も同じところに2つの高校が忘年会をやっていた。知り合いとかがいたりするのでよく
      入り乱れる。最後にはどこの学校の忘年会かわからなくなるときもある。今回は大丈夫でした。
      さて、とかくかたい職業の宴席は乱れると言われていますが、うちの学校はそれほどでもない。
      中には2、3人暴走する人もいるが、まぁ酔った上だからと許せる範囲が多い。しかしこの姿だけは
      生徒に見せられない、と言う人も多い。あっ!だからこういう結婚式場の隔離された場所でやるのか!
      納得。うちの学校では、幹事を教科で持ち回ってやるのだが、これも意外と大変。学校の先生達と
      いうのはただ飲んでいればいいと言うわけではなく、何か企画がないと盛り上がらないのだ。今回も
      恒例のS先生のマジックショー!これがすごい!S先生は玄人はだしのマジシャンで、とある
      マジッククラブで教えてるぐらいの腕前。その見事な手さばきに拍手喝采。何で先生をやって
      いるのだろう...そのあとはH先生のサックス演奏。これは幕間みたいなもの(笑)そして
      いよいよ恒例のクイズ大会&ビンゴ大会。きちんと○×の札を作ったり、お手製のビンゴカードを
      作ったりと、このエネルギーを仕事に向けないのが良いところ(笑)今回のビンゴもなかなか
      凝っていた。自分でカードに番号ならぬ中学校名を書き込ませるのだ。これはうちの学校に来ている
      生徒の出身中学校名ビンゴなのだ。うちの学校に来ている生徒の出身中学校は約135校!
      すっ、すごい!もちろん教務部なのでよく知っている(笑)これを各自ビンゴカードに書いて当てよう
      というもの。忘年会だからみんなにプレゼントが行き渡るようになっているのだが、当然いい物と
      そうじゃない物と色々あるから熱くなる。私も教務部という強みを活かし、よい配列を作ったのだが
      なかなか当たらない。みんなどんどんリーチがかかってくる。司会の方から「リーチになった人は
      手を挙げて立って下さい。」こんな時、今まで盛り上がっていても、ちゃんと話を聞いて言われた
      とおりにする。そう先生達は日頃、話を聞かない生徒に悩まされているので、自分たちはちゃんと
      聞くのだ。そう、礼儀正しい宴会なのだ(ま、そんなおおげさでもないけど)そしてやっと私も
      50人中20番目ぐらいで当たる。欲が深い私としては、大きくて重そうな包みを選んだ。
      家に帰って開けてみると「××大学」と書いてある。? 中には大学が生徒集めのために持参した
      貢ぎ物のワインであった。このように忘年会のプレゼントは、進路部に来た会社や大学・専門学校の
      手土産品が大放出されるのであった。(ちなみに私はアルコールを飲まないので、全く無駄な
      プレゼントとなってしまった。)

12月15日(火) 決まってから来てくれ

      別に更新をさぼっていたわけでなく、採点休業日という、嬉しい研修日が入って3連休になったため
      学校に行ってない日は基本的に更新しないという、神のお告げの通りにしている私でした(笑)
      さて今日は答案返却日、生徒にテストを返す日です。以前だったらもらったテストの点を見て
      一喜一憂していたものですが、そこはそれ今時の高校生ですから『ふん、まっ、勉強してねぇから
      こんなもんか』といったクールな反応が多いです。そんなことよりクリスマスの予定の方が大事と
      いったところですか?(もちろん私も心の中ではすでにクリスマスモードです)そして生徒を
      とっとと返して成績処理!そう、先生はこれからが忙しい。生徒のテストに点数のつけ間違いが
      ないかを確認したあと、成績をつけるという作業が待っている。ただ単にテストの点数をつければ
      いいというわけではなく、平常点(授業態度など)や提出物の点数(ノートやプリント)中には
      授業の出席点とか、諸々のものを考慮してなおかつ、学年全体でバランスが悪くならないように
      はたまた赤点がたくさんでないように、色々加味してつけなければならない。だから結構気を使って
      大変なのだ。しかし以前ならすべて手作業で、電卓片手に湯気が出るほど計算したものだが、
      文明の利器コンピューター!良かった、表計算ソフトがあって。

      「あっ!O−TEACHER、ちょっと時間ある?」「はいっ?」と声をかけてきたのはT先生。
      実は最近T先生はコンピューターを始めたのだ。その時どんなものを購入したらいいかと相談され
      色々アドバイスしたことがあった。そして中間テストの時、EXCELで、ちょっとした成績の
      集計表を作ってあげたのだ。(ただあまりコンピューターの腕は上達していないと見た!)
      「実はさぁ、この間作ってもらった成績の集計表に、期末の点数を入れて2学期の成績が
      出るようにしたいんだけど...」「はぁ、どこのところがわからないんですか?」「いや、全部。」
      げっ!あんなに時間をかけて教えてあげた合計・平均のやり方まできれいにフォーマットされたらしい。
      「はは..じゃあ、ちょっとやってみましょう。」仕方なく、以前の表に付け足して成績表を作って
      あげた。忙しいのでいちいち教えるより自分でやった方が早い(でもこれだからいつまでも頼まれる
      のね)

             「あのう、じゃあ成績を100点法から10段階に変換する関数を入れておきますから、
      何点から何点までが10で、何点から何点までが9とか、教えて下さい。」「うーん...」
      「それから中間テストに期末テストを単純に足しちゃうと200点満点になってしまうので
      どういう割合にします?それと平常点とか提出物の点数はどういうふうにします?」「うーん..
      今でないとダメ?」「えっ?別にいいですけど、とりあえず式だけ入れておけば、仮の成績だけ
      出るようにしておきますけど...」「ごめん、全然考えていなかった。それもコンピューターが
      勝手に出してくれるのかと...」そんなわけないでしょう!ドラえもんじゃないんだから。
      コンピューターは指示されなきゃただの箱!どうも最近こういうことが多いような気が...


雪だるま


12月16日(水) そりゃ人間だもの、ミスはするさ

      本日もテスト返し。模範解答を提示して、点数の確認をさせた。「もし点数のつけ間違いがあったら
      申し出なさい。」と言うとだいたいいつも2、3人出てくる。確認しているつもりなのだが、
      そこは計算に弱い私ですから、合計点が2点ぐらい違うことがままある。たかが2点だがされど
      2点でもある。生徒に謝って訂正をする。ところが時々疑わしい奴がいる。「先生、ここのところ
      ○してないよ。」よくみると記述式の5点問題のところに、正解しているのに○がついていない。
      あれ?と思いつつも、申し出てきたのはいつも授業中寝てばっかりいる生徒。この問題ができるとは
      どうも思えない。その記述している部分も何か今書いたふう。採点したときの記憶では、空欄だった
      ような気もする。『こいつ、今黒板に書いた模範解答見て書いたんじゃないか?』と疑いの気持ちが
      出てくる。少し悩んでいると「先生、俺を信じてないんですかー!」うーん、非常に怪しい。
      限りなくクロに近い。でも証拠もないしなぁ。まるでどっかのカレー事件のようだ。しかしここは
      ひとつ生徒を信じよう。疑わしきは○をする。とまぁこんなこともたまにはあるんです。とある
      先生なんかは、こういうことがあったんで事前に生徒に返す前に、答案用紙をコピーしていたとか..
      いやはや大変だ。

       「よーし、以上が模範解答と配点だ。もし合計点数とかが違っている奴がいたら申し出ろー」
       「O−TEACHER、合計が違っていまーす!!」
       「そうか、悪いなぁ。でもそんな2点ぐらいでそんなに怒るなよ。人間だからミスはあるさ。」
       「違います!桁が違います!20点です!」
       「えっ!20点!」
       「それもクラスみんなです!」
       「へっ!?」

      道理でこのクラスだけやたら平均点が低かったわけだ。すっ、すっ、すまん!私が悪かった。
      テストを返す前に、今回は点数が悪かったと、ちょっとお説教してしまった私でした。

12月17日(木) うんこ、つんつん

      今日は汚い話なので食事中の人は見ないように(ってみうタイトルに書いちゃったか)私も
      齢30代半ばを迎え、うちのコンピューターと同じでメンテナンスが必要になってくる。以前なら
      ちょっとした無理がきいたものだが、このところ夜更かしはダメ、トイレは近い、すぐ疲れる
      (老人か?)そんな身体の変調と呼応するように、職員対象の検診がある。胃部検診と大腸検診と
      いうやつである。胃部検診というのはバリウム飲んでぐるぐる回されて胃の写真を撮られるという
      やつです。(これは明日なので明日の日記にて報告)もうひとつの大腸検診というのは、平たく
      いえば「うんこ検査」である。一昔前の人たちは小学生の頃、マッチ箱へうんこを入れて、いわゆる
      「検便」というのをやったそうだが、私は若いのでそういうのはなかった。かわりにぎょう虫検査
      みたいなもので、透明なシールみたいなものをけつの穴にこすりつけるというのであった。今考えると
      すさまじいのだが、小学校へ行く前、母親が私のおしりの穴に無理矢理こすりつけて、お尻の穴が
      ひりひりした経験がある。キューピーの絵柄のシールだったような記憶が...その後母親は
      何喰わぬ顔で「黄門様ご対面ー!」と子供にとって羞恥心を増大させるような言葉を吐いていた
      ような記憶がある。もう大人になればあんな屈辱的な四つん這いの格好はしないだろうし、あんな
      検査もないだろうと思っていた。ところがである。この年になって大腸検診というのがあったのだ。
      ようは小さな金たわしのようなものに、うんこをつけてそれをキャップして持っていくというもので
      ある。(うーん、うまく説明できない...えーい!デジカメで説明書を載せちゃえ!)

説明書


      今年の説明書には書いてなかったが、詳しい採便(?)のやり方が書いてあった。それによると
      「表面を軽くなでた後、中心部に深く突き刺して下さい。」おお!これこそまさに小さい頃やった
      「うんこ、つんつん」ではないか!この年になってもやるとは!でもこれってみんなどうやって
      いるのだろう。うんこを手元に取るというのは意外に難しい。説明によると洋式便所の時は、いつもと
      逆に座り、浅瀬(?)の方を後ろにしてトイレットペーパーを重ねてその上にする。決して水に
      つけないようにする。試してみたが難しい。それにいらぬお節介だが、ゆるい人や前日の食べた
      とうもろこしが出た場合どうしたらいいのだろう?謎は深まるばかりだ。(すいません、汚いネタで)


サンタ
お口直しに心洗われる絵を


12月18日(金) ぐるぐる回れ

      さて今日は胃部検診の日。近隣の高校まで出かけてきました。実は去年の検査で引っかかり、
      要精密検査と言われびびりまくったことがあったのです。近くの病院で死ぬほど苦しい思いをして
      飲んだ胃カメラでは「はい、とってもきれいな胃ですね。」と言われ、より涙目になった思い出がある。
      今年はどうだろうかと不安を抱きつつの検診だった。いよいよ順番が来て検診車に乗り込んだ。
      3、4人並んでいる。怖い顔をした係りのおじさんに「金目の物ははずして下さい。」と言われると
      何か脅されて身ぐるみはがされるような感じがした。そして「はいこのバリウムを飲んで下さい。」と
      言われる。ひところのバリウムはまずくて一息に飲めと言われても飲めない物だったそうだが
      前日の夜8時以降、食べても飲んでも、煙草を吸ってもいけないと、説明書通りに守っていた、
      いい子の私はとーってものどが渇いていたので一気飲みしてしまった。ちょっとヨーグルト味がして
      結構おいしいのだ。その後ティッシュを渡されて「これで口をふいて下さい。」と言われる。
      鏡を見ると唇が真っ白!まるでおしゃれなルージュをしているみたいだ!後ろに並んでいる知らない
      どこかの先生に向かって「工藤静香みたいでしょ?」とは決して言わないO−TEACHERでした。
      その後発泡剤を飲まされて「終わるまでげっぷしないで下さい。」と言うのだが、これが苦しい。
      だって胃を膨らませているんだから、げっぷが出そうになるのは当たり前。くっ、苦しい。だめだ、
      でっ、出る!「だしたらもう一回やりなおしですからね。」それはねぇーだろ、セニョリータ。
      
      さていよいよ私の番。ベッドみたいな上に仰向けに寝かされマイクの指示通り動かなくてはいけない
      のだ。実は案外これが難しい。もう5回以上やっているがなかなか慣れない。なぜならベッドが
      ぐるぐる回って足の方が上にきたり、斜めになったり天地左右の感覚がわからなくなるからだ。
      「はい、右を下にして。」「違います。逆です。」「はい、息を止めて、そのまま左向きに。
      ちっ、違う!逆!」あれー?おかしいなぁ...そうこうしているうちに足の方がグーンと上がり
      しっかりつかまってないと落ちそうになる。「はい、そんなに力を入れないで!楽にしないと
      撮れませんよ。」そんな無理言うな!ここで楽にして手の力を緩めたら落ちるだろ!「はい、その場で
      5回転して下さい。」「?」過去5回以上受けているけれど初めての指示だ。ようするに胃袋全体に
      バリウムが行き渡るようにそのベッドの上で、ごろごろ5回まわれと言うことなのだ。(その場
      イモムシごろごろ状態)仕方なくごろごろ回っていると「もっと早く!」スーパーごろごろごろごろ...
      「もういいです!」えっ!?4回しか回っていないじゃん!と思っているうちに終了。ふーっ、疲れるねぇ、
      このストレスで胃に穴が空くのではないかと思っちゃいましたよ。「なるべく早く水を飲んでおいて下さい。
      バリウムが固まりますから。それと1時間ぐらいしたらこの下剤を水2、3杯とともに飲んでおいて
      下さい。」ちゃんと言うことを聞く私はその通りにしました。

      学校へ戻ると本日の予定の避難訓練はすでに終わっていた。そしてその後成績処理の仕事が待って
      いた。これは各教科から出される点数をコンピューター入力して、順位等を集計する作業である。
      これが通知票に載るので、ミスの許されない大切な作業なのだ。私は一応3学年の成績係のチーフ
      なので他の先生方と協力してコンピューター入力をやっていた。個表(と呼ばれる教科から出てきた
      点数表)を一人が読み上げ、もう一人が入力するというやり方だった。途中まで私がその個表を読み
      上げていた。「5、8、6、4...」と次々と生徒の成績を読み上げていると、キュルルルルル..
      今頃下剤が効いてきたのだ。「3、...6...5......くっ」「O−TEACHER、
      もっと早く読み上げてくれていいですよ。」「うっ、うん、..8...7.....」きゅるるるる
      全然終わらなかった。


12月19日(土) 成績処理顛末記

      今日は交通安全指導、ということで交通安全映画と警察から人を呼んで安全についてのお話。もう
      テストも終わったしさっさと冬休みにしてくれと生徒は思っているだろうが、まだまだ成績の処理は
      終わらないのだ。いわば場つなぎ的行事?いえいえそんなことはありません。交通安全も大事な
      教育。そんなわけで昨日に引き続き成績処理のお仕事。昨日提出された個表をもとに点数入力が
      ほぼ終わったので、あとは出力だけというところまで来て大問題!提出された個表の点数が明らかに
      おかしい。どう見ても優等生で真面目な生徒の点数が10段階の2。彼はいつもほとんどが10か9。
      これって間違いじゃない?点数を入力しているときはほとんど機械的だから気がつかないけど
      学年順位やらクラス順位が出ると、はじめてわかる。むむっ、これを訂正すると大幅に順位がずれるぞ!
      と、危惧して確認を取ったらやっぱり!ミスをするのはやっぱり人間様の方。ちなみに今回個表への
      転記ミスは10カ所以上あって、その訂正が大変だった。まだまだコンピューター化は夢だな。
      データを入力する前にきちんと点数を記入しろっちゅーの!(少し怒りモードの今日の私でした。)



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