敝衣蓬髪たる 1月 下旬 編


1月21日(木) 事務能力

昨日は病院の検査でお休み。その他野暮用も3つほど片付けてきました。土日も部活だとなかなか用事が済ませられないからついでに。

さて、来週から3年生は学年末考査なので、早々とテスト印刷。この後やることが続々と出てきますので。授業は4コマでハードですが もうそろそろ終わりの感じ。

で、この時期になると、色々まとめ的なものが多くなります。2月は入試で忙しいし、3月は年度末でそれこそ引継的なことでバタバタ。 当然その前段階的なものはすべて1月に来るという…学校あるある。

たとえば、目標申告提出、学習指導計画表の反省、来年度の教科書や副教材の件、分掌の反省と次年度の計画…まだ1月なのに、もうここで ある程度の締めをしないといけないという学校現場。これが担任に至っては指導要録やら諸々の文書も加わる。テキパキやらないとそのうち 首が回らなくなることは必須。特に3年生は登校するのが今月いっぱいだから色々大変。担任の苦労はいかに。

ところが、こういう事務的なものが本当にずぼらな人がいる。私も大概苦手だが、それでもやらなければならないからコツコツやるが、 マジで放置しまくってなき物にしようとする輩がいる。目標申告表も先週末が締切だったのだが、いまだ提出されていない先生がまだゴロゴロ。 提出率の悪い生徒となんら変わらない。管理職も大変である。

昔はもっとおおらかで余裕があったのだが、今は先生も事務能力に長けていないと生きていけない時代である。

1月22日(金) 徒弟制度

3年授業最終日。何の感慨もございません。今日もPTA理事会の準備とか卒業式の要項精選とか、答辞送辞の奉書準備とか色々忙しくて バタバタしていました。

自分が主任になって感じることは、他人に指示を出すのが下手だということ。生徒に対してはいいのですが、職員に対してはなかなか 難しい。仕事の遅い人、忘れている人、放置する人、いい加減な人、文句ばかり言う人…色々。そういう人に指示を出すのがとても苦手。 それなら自分でやった方がマシと思うタイプ。

たとえば総務部的に、卒業式関係の細々としたものを様々な人に割り振って、やってもらうことになるのだが、まるで他人事のように えっ?俺?と露骨に嫌な顔をされることがある。分担で決まっているんだろう…と言いたくなるが、押しが強い方ではないので、 低姿勢でお願いして回るという…そうするとストレスが溜まる。証書、会場設営、配布物…あれこれ気付くが全然伝わらない。

で、こういう時思い出すのが、昔は徒弟制度があったなということ。自分が若手の時は、ベテランの先生について、それこそ一から十まで 引っ付いてやり方を学んだものだ。専門的な仕事を一子相伝的に伝え覚えていった。担任の仕事も副担の時にみっちり学んだ。 こういう分掌の仕事も同じだった。でもしばらく若手がいなかったため、そういう風習が廃れた。だから今、色々困る。 あー。

1月25日(月) 仲介役

本日より3学年学年末考査。最後だというのにダラダラしていて締まりのない感じ。まぁそんな学校ですので。

土曜日にPTA理事会があったのですが、まぁこういう保護者対応はなかなか大変です。色々な保護者の方がいらして、あれやこれや あるわけです。特に総務部長は御用係のようになっていて、保護者と学校の橋渡し的な立場になります。このときも「先生! 3学年で懇親会(つまり飲み会)をやりたいので、3年の先生たちに連絡を取りたいのですが…」と言われた。でもはっきり言おう。

先生たちは保護者と飲みたくない!(笑)

先日も3学年主任から「保護者から何か言われても適当に流しといて。」と頼まれていました(笑)ただでさえ手がかかる生徒で いっぱいいっぱいなのに、保護者と飲むなんてストレス発散どころか気を遣ってむしろ接待的な気苦労が増えるだけ。 先生たちは誰も望んでいません(笑)

こんな仲介が色々あって、保護者の要望を吸い上げるのがPTA理事会であったりします。やれやれ。

1月26日(火) 多忙の内容

学校というところは本当に行事が多いところです。もう多忙すぎて次から次へと色々あります。

たとえば今日のところで言うと、3年生の学年末考査をやっていますが、明日放課後、進路主催による業者の先生向け専門学校説明会、 地域のための開かれた学校作り委員会、金曜日にはマラソン大会、来週は入試の受付業務、模試、漢検…と、ほぼ毎日何かしらあります。 当然それ用の要項や分担表が出ていて、同時進行で進んでいます。おまけに年度末ですから部会の反省取りまとめや来年度の折衝、 そして人事など、盛り沢山。昨日の運営委員会でもあれこれありました。

これでよく先生は楽だなんて言われていて憤慨するところですが、これで通常授業を普通にやっているのですからね。世間からは見えませんね。

私は今日テスト監督をして、その後はひたすら採点。3年生の最後の成績処理に向けてひたすら赤ボールペンを走らせていました。 まだまだ終わりが見えません。

1月27日(水) トンデモ珍回答

テスト3日目。監督して、その後成績処理。

先日学校に対するアンケート結果がまとめられ公表された。生徒や保護者、職員などの意見が集約された物で、個々の意見なども すべて載せられていた。

相変わらず変な意見も多いが、改善しなければ…と思うところも多々あった。私なども自分を振り返って、授業中の言葉遣いなどに 気をつけようと思った次第(笑)

でもその珍回答の中には、ここに書いてどうする?そんなの無理でしょ的なものもけっこうあった。たとえば生徒の意見では 「エレベーターを導入してください。」(4階建てなのに)「駅からスクールバスを」(徒歩20分なのに)とか、まぁただのわがままも(笑) でも保護者の意見として変なのは、「通学路の道がボコボコなので舗装して欲しい」(学校で?)「部活の試合で公欠や文化祭に参加できないのはおかしい」(じゃ 試合に出ないの?)「授業参観で学校に行ったが、あまり来ていなくて行きづらかった。もっと来るように言ってください」(えっ?)(笑)

それでも設備に関する要望が多かった。トイレの改善、ロッカーや机が壊れて荒れた感じがするので直してくれ等。こればかりは 学校だけでは何とも出来ないんですよね。県の方で予算をくれなければ。でも進路指導の充実とかHPによる情報発信とか、そういうあたりは 力を入れるところかなと。あとちょっと気になったのは職員の雰囲気に関すること。これはまた別の機会に。

1月28日(木) 相性

テスト最終日。監督して無事終了。でも私は大忙し。その後大会の参加費の振り込みに銀行へ行ったり、とある資料の印刷に追われたりと けっこう忙しかった。そして放課後には職員会議。前期入試の要項の読み合わせ。それ以外にも色々あり、終日走り回っていた。

うちの学校は色々おかしなところはあるのだが、それは大なり小なりどこの学校でもある。私もいくつかの学校を渡り歩いてきたが、 どこにもヘンテコなところは色々あった。

で、今、ある程度のベテランになってくると、若い時には見えなかったものも見えてくる。あの時はただ言われたままに動いて、 目の前のことだけにしゃかりきになっていたけれど、部長クラスになると、学校全体の運営的なアラが見えたり、微妙なパワーバランスが わかったりする。

うちの場合はあまり仲が悪くて困っている…という敵対関係はないが、それでもこの二人はあまりくっつけない方が良いという暗黙の 了解がある。混ぜると危険というやつである。学検の試験監督の組み合わせなどを見ると、微妙にそれが配慮されていて苦笑してしまう。 まぁこういうところにも気遣いがあるのだなと(笑)

でもそういう機微を新任教頭があまりよくわかっていなくて困る。いちいちレクチャーするのも面倒だが、一度そういう困ったちゃんに 巻き込まれない限り、扱い方を覚えないのだろう。私はなるべくかかわらないようにして見ているだけだが。


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