法界悋気たる 8月 上旬 編


8月1日(月) 忙しい

結局7月後半は合宿と部活で潰れました。まぁ8月も同じなんですけれどね。今日はあすなろ大会の会場校で、朝、天気が不安定でコートが心配なので 6:15には学校へ。いちおうコートを確認し、朝に少し仕事してしまいました。そして会場運営。生徒には明日の体験入学に向けてトイレ掃除をさせて、 その後採血へ。忙しい一日でした。

8月9日(火) 自己肯定感

もちろんずっと部活でしたよ、はい。もう連日試合やらなんやらで炎天下にいましたが何か?

そんな中で気付いたことを少し。いやずっと前から気付いていたのですが…。

この学校に来て4年目。レベル的にはかなり低い学校です。そりゃ前任校の進学校と比べれば全然違う。でも個人的には初任校と似た雰囲気が好きで、けっこう馴染んでいる。 そんな中、テニス部の生徒と話していると時々気になることがある。それは「自己肯定感」がすごく低いのだ。

試合後にアドバイスとかしていると、時々驚かれる。何でだろうと問うと「中学時代には顧問の先生からアドバイスをもらうことなんてなかったので。」と。 まぁ私は割と面倒見が良い方だし、部員も割と上から下までちゃんと指導している方。だから顧問からここまで色々指導されることに 慣れていないのか戸惑うらしい。

聞いてみると中学時代の部活ではほとんど放置されていたらしい。まぁ部員が多いせいもあるらしいが、顧問は上手い子だけ、上の方だけ面倒見て、 この子たちのように下手でその他大勢の子たちは名前すら覚えてもらっていなかったらしい。その上お勉強もあまり出来ないし、テニス自体も下手だから、 放任どころか無視されていたらしい。だから顧問がこんなふうに声をかけてくるだけで驚きなのだ。

そして常に言う。「どうせ私なんか下手だから。」「どうせ勉強も出来ないから。」「教えても無駄ですよ。」的なことを。つまりそうやって何もかも うまくいかなくて見放され、どうせやっても無駄、自分はダメなんだ…という意識がけっこう根強く張り付いている。

だから私があれこれ言ってもはじめは疑心暗鬼、否定感から拒否反応が続くことが多い。でも繰り返し指導し面倒を見て、少しずつテニスも上手くなってくると とても達成感を感じるらしい。別にそこまで勝利にこだわっていないので、勝つことより上手くなったことを褒めるととても喜ぶ。 そうやって褒められた経験が極端に少ないのだ。だからちょっと試合に勝ったりすると、こっちがびっくりするくらい喜ぶ。 やれば出来たことに感激するのだ。

自己肯定感というか愛され感が少ないから、顧問にかまってもらえること、試合で勝ってほめられることが、本人たちにとってとても嬉しいことらしい。

そういう家庭環境の苦しさ、中学時代のトラウマなどから解き放たれて、認められる場所が部活らしい。彼女たちにとっては部活が自分の居場所として 最高なのだ。私はそういう場所を提供しているに過ぎないが、こういう学校では大切な空間なのかもしれない。

自己肯定感の少ない子たちがいる学校。それが今の学校だ。


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