暗澹たる 2月 上旬 編



2月1日(月) 一年間の授業の感想

       今日は3年生の学年末考査最終日。というわけで明日から3年生は自宅学習期間ということなので
       卒業式前の登校日を除いてほぼ今日で終わり。こういう言い方は不謹慎だと思うが、今日は先生に
       とってとっても嬉しい日なのだ。誤解を恐れずにいうけど、日頃いろいろ大変な思いをしている
       わけで、どんなにこの日を待ちわびたことか...感無量。まっ卒業式も似たようなもんですけど。
       だから担任の先生は朝からテンションが上がりまくっていた。「よーーし!ラストーっ!」と
       誰からというわけでもなく気合いを発していた。テスト1時間のあと、自宅学習期間中の注意を
       するために学年集会をやって終わり。担任の先生ご苦労様。

       さてさて私は何をしていたかというと、実は国語のテストが最終日の今日だったので、早速採点に
       かかりました。テスト時間中に、いちおう訂正や質問がないかどうか各教室を回った時に、
       時間があったら今年一年間の授業を振り返っての感想を書くように指示をしておいた。だからいざ
       採点しようとしてみると、裏面にたくさんのコメントが書いてあってそれを読んでいて、ちっとも
       はかどらなかった(^^;)だって泣かせることが結構書いてあるもので...例えば

        「国語の授業とっても楽しかったです。いつも授業に関係ない雑談が好きでした。」オイオイ
        「いつもする他の先生の裏話はとっても笑えました。」やばいやばい。
        「昔やってたバイトの話や、ふられた彼女の話はとっても参考になりました。」何の?
        「音楽やゲームに詳しくて、私たちとこんなに話題が会う先生を知りません。」俺は高校生並み?
        「意外に教え方がうまくて、雑談が必ず教科書の内容に結びついているのでびっくりしました。」
         だからそういう意図で話してんの!
        「もう少しゆっくり喋って下さい。」すいません。
        「黒板に書き過ぎです。ノートとるのが大変でした。」これもすいません。

       とまぁ、これだけ書くと私が素晴らしい先生のようだが、辛辣な(いやいや)ちゃんとした
       厳しい批評もあった。

        「黒板に書く内容がまとまっていなので、どこが大切かテスト前困った。」はい。
        「いつもテスト前になると急にスピードが上がる。」計画性がないもんで...
        「質問しても違う答えが返ってきた。」えっ?そうだっけ?
        「一学期に比べて少し太った?」ほっとけ!

       でもこれを読んでいると自分の一年間の評価がわかるようで、しみじみしてしまった。反省と
       奮起を促される一瞬でした。そして今回一番の誉め言葉はこれでした。

        「今まで国語って嫌いだったけど、O−TEACHERにならってすごく好きになりました。
         あんまり本とか読まなかったけど、先生が楽しそうに話すので読んでみたいと思いました。
         授業も楽しかったです。多分国語のノートは一生取って置くと思います。ありがとう
         ございました。」

       かーっ、泣かせるねぇ。教師冥利に尽きるね。でもN君、きみテスト赤点だよ!


2月2日(火) 希望は希望

       今朝教頭から校内人事の希望票が配られた。一般の皆様のためにちょっと解説しておくと、学校と
       いうところの校内人事は、基本的に管理職(校長、教頭)が行う。学校によっては組合などが強いと
       教員がやるところもある。まぁだいたいのところが校長がやるのですが...これが一定のルールに
       基づいてやられればそれほど問題がないのだが、とかく人事については不平不満が多い。それは
       あまりに公平さがないからだ。高校によっては校長の偏重人事が行われているとも聞く。だいたい
       校長の任期というものは普通3年ぐらいで、3年たつと転勤になる。その在任している間に、
       適当な人事やいい加減なルールが作られると、あとに残っている教員はとっても困るのだ。だって
       こっちは10年ぐらいはいるんだから...私が個人的に感じている人事に対する不満というのは
       公平さがないと言うことだ。あまり大きな声では言えないが、うちの学校でも確かに感じられる。
       ずーっと担任をやらされ続ける人。うちの場合大変な学校なので3年間担任をやったら、1年休憩の
       意味で副担任に回る必要がある。だって現実に体調を崩す人が多いもので。それなのにずーーっと
       副担任しかやっていないひとも結構いる。昔は若い教員が多かったから、どんどん若い者に経験を
       積ますつもりで、担任をやらせたものだが、現在は若い教員はほとんどいない。少子化の折り、
       新人の教員の採用がほとんどないのが現状。だから教員も高齢化が進んでいる。昔なら40代とも
       なると、担任をはずれて主任・部長クラスの仕事をしたものだが、今では40代担任当たり前、
       50代でバリバリの運動系顧問と言うことも珍しくない。だからこそみんなで公平に仕事を分担
       しないとやりきれないのだ。ところがそうじゃないから頭に来る。万年副担任仕事も楽なものしか
       しないし、すぐ休む・・・というやつもいる。6年連続担任をやって仕事もどんどん回ってくる人。
       このへんのところ、管理職は仕事に偏重がないように、また公平に分担できるようなローテーション、
       また適材適所な人事(以前、まったくコンピューターどころか、全く数字に弱い(いつも生徒の
       点数を間違えていた)人が、会社でいう経理部長みたいなところへ年齢的なことだけで就いて驚いた)
       を望みたい。

       ぐたぐた愚痴を書いたが、実は私、教務部5年目。(教務部というのは成績、入試、生徒在籍等の
       仕事をする。まだまだいろいろあるけどね。)いちおう、うちの学校のルールとしては同一部署には
       5年までしかいられないことになっている。さて来年はどこの部署かな?ちなみに転勤はすでに
       あきらめている。だって教頭先生にコンピューター委員会の来年度の仕事の打診が来ているもので..
       どこでもいいけど公平にやってね。というわけで希望票には「第1希望 教務部」と書いた。えっ?
       だって5年間しかいられないだろうって?だからあ・く・ま・で・希望なのー!(^^;)


2月3日(水) 新しく掃除に来る人たち

       今日から2年生も修学旅行から帰ってきて、3年生もいなくなったため、新しい清掃分担になった。
       3年生の掃除監督の先生達を遊ばせておくわけにはいかないと、新たに掃除場所の変更があった。
       私は今まで昇降口前廊下というところを、自分の教えていた3年生の生徒を使って掃除をしていた。
       それが今回の再編で特別棟3F廊下と男子東トイレとなった。生徒も教員も減ってきているため
       今や掃除監督の場所も2つ3つ当たり前。これが意外と大変だった。だって端と端だから、両方
       さぼらないように監督するなんてちょっと無理がある。端から端まで2度ダッシュして見ましたよ。

       その監督しているクラスが今まで一度も接したことのない1年生と2年生だった。(私は今年
       3年生しか教えていなかったもので)だからたかが掃除監督なのだが、どうも勝手が違う。今までの
       3年生なら授業で顔見知りでもあり、性格がわかっているから指示も出しやすかった。ところが
       この1年生と2年生は初対面だから、お互いに『どんな奴だ?』という探り合いがあった(笑)。
       とりあえず指示を出して2箇所の場所を往復していたのだが、何となく雰囲気がつかめない。
       どうも3年生のノリと違うのだ。別に掃除をやらないわけではないのだが、ただ単に慣れていない
       だけかもしれないが、今ひとつしっくりこない。何か学年の壁というようなものを感じた。

       面白いもので1年生、2年生、3年生とそれぞれみんな雰囲気が違う。それぞれのカラーが
       あるのだ。別に1年生が子供っぽいとか、3年生が大人びているとかいうのではなく、独特の
       ノリがそれぞれあり、微妙に違うのだ。これがいわゆる学年カラーというやつで、学年の先生達の
       影響のせいだろう。だから不思議な掃除になってしまった。

         「じゃあ、女子はこの廊下をモップで拭いて。」
         「拭いてだって!ギャハハハハ。」(何かおかしいこと言った?)
         「....。それから男子はこのほうきを使ってゴミを集めて....どうしたの?」
         「あのー、右から掃くんですか、それとも左から掃くんですか?」
         「...そんなのどっちでもいいよ。ゴミをとれれば。」
         「でも...決めて下さい。」
         「.....」

       何かこれから疲れそう。

ちりとり


2月5日(金) 果てしなく続く

        「ねぇ、O−TEACHER、サブドメインって何のこと?」またまた質問魔のHさんだった。
        この人、悪い人じゃないんだけど、忙しいときに限って質問してくる。それも答えにくいもの
        ばかり。それでもって聞いてもよく分かってないらしく、いつも「ふーん」と言ってどこかへ
        行ってしまう。別にそれほど知りたかったわけでもないし、すぐに忘れてしまうので、たまに
        同じ事を聞かれることも多い。まっ、ある意味で困ったちゃんだけど、教員は知的探求心の割合が
        他の職種に比べて高いのかどうか知らないが、特にコンピューター関係については私のところへ
        無尽蔵に質問が来る。

         「ねぇ、O−TEACHER、LANって何?」
         「ところでSOHOってどういうの?」
         「TAとルーターってどこが違うの?」
         「ポケットボードってホームページ見れるの?」
         「最近NECって売れてんの?」
         「ホームページで危ない薬とか買えるの?」
         「メールで知らない人と出会えるって?」
         「携帯でメールの読み書きってやったことある?」
         「マイクロソフトって何作ってんの?ソフトでしょ?」
         「そもそもOSって何のことなの?」
         「WORDと一太郎ってどっちがいいの?」
         「デジカメってどこでフィルム売ってんの?」
         「iMACでピザが買えるって?」

        もう無茶苦茶である。けっこうこういう人たちが多くて、関心はあるのだけどいまいち
        コンピューターのことは理解できないので、手っ取り早く近くの私に聞いてくるのだ。本当に
        これが仕事のサポートセンターの人の苦労がよく分かる。

        さてそこで最初に戻るが、サブドメインとは何か?ということでそもそもドメインとは何かという
        ことを説明しはじめた。

         「でね、このjpっていうのが日本っていう意味で..フィリピンならphとか
          トンガならtoとか..」
         「じゃ、アメリカはusaなの?」
         「いや、アメリカはインターネットを始めた国だから、普通省略されてcomとかなんですよ。」
         「そりゃずるくねぇか?」
         「ううん、まぁ..で、その前にあるこのcoっていうのが会社とかのカンパニーの意味で
          neとかはプロバイダとかで、acなんていうのは教育関係かな..orって確かそれ以外
          じゃなかったかな...」
         「ふーん。ところでサブドメインって何よ?」
         「例えば私のホームページのアドレスはhttp://www.aay.mtci.ne.jp/~ushitaro/なんだけど
          mtciっていうプロバイダの中の区切りみたいなもんで、えてしてサーバーの区別だったり
          するんですよ。このaayのところがサブドメインっていうんじゃなかったかなぁ..
          (合ってる?)」
         「うーーーん」
         「やっぱりわかりませんか?簡単にいうと、このmtciが学校名で、aayのところがクラス名って
          感じかなぁ。」
         「なるほど、そういうことか!」
         「わかりました?」
         「よくわかった日本の、教育関係の、△△高校の、何組って感じか!」
         「まぁ、ほぼそんなもんですね(笑)」
         「ところでこの後ろの方の『~』(チルダ)って何だ?それから一番前のhttpっていうのは...」

        勘弁して下さい。


2月8日(月) 2度目の胃カメラ

        このところしばらくさぼり気味でした、すいません(^^;)。実はこの間の胃部検診でひっかかって
        しまいました。要精密検査でした。実は去年も引っかかっており、その時は精密検査を受けに
        近所の病院に行きました。問診を受けるとすぐさま「じゃ、内視鏡検査をやりましょう。」と
        あっさり言われたのでした。というか多分そうだろうと予期していたので、周囲のアドバイス通り
        前日の夜9時から飲まず食わずで、すぐ胃カメラだったのですが、その時は苦しくて苦しくて
        地獄の15分でした。あんなに苦しいのは生まれて初めてというぐらい苦痛。医者からは反射(よく
        ベロのところに金属製の匙みたいなものを入れるとオエッとなること)が強いらしく、その時は
        ずーっと「オェー、オェーッー」としていて本当に苦しかった。二度と
        胃カメラなんか飲むまいと誓ったものでした。ちなみにその時は何の異常もなし。
        ならやるなって!でもなんかあったら怖いけど...

        そしてまた今年も引っかかって2度目の胃カメラ。前の日からとっても憂鬱でした。こんなに
        ブルーな気分は本当に久しぶり。『やだなー、やだなー。どうにかしてやらなくて済む方法は
        ないかなー。そうだ!いっそ足の骨を折れば!』と全く無駄なあがきをしている前日でした。
        今回はいつも通っているもっと大きな大学付属病院に行きました。病院に行くとインフルエンザ
        らしき人がたくさんいて、あっちでゲホゲホ、こっちでゲホゲホ。1時間も待たされているうちに
        うつされるんじゃないかと心配になるくらい。でかい病院だからか予約を取ったにもかかわらず
        1時間半も町やっと順番がきた。まず血圧を測り、次に胃の泡を押さえるための液体を飲まされる。
        そしてゼリー状の液体を口に含ませられ、5分間喉の奥に溜めておくように指示される。これが
        また大変。これは喉の麻酔の液体なんだけど、飲んでしまいそうで怖い。看護婦さんに「上を向いて
        なるべく喉の奥の方に溜める。でも飲んじゃダメ。」とかなり難しい要求をされる。前回これを
        ちゃんとやらなかったために苦しい思いをしたと思っている私は、一生懸命に喉の奥の方へ
        いくように気を使った。でも本当に大変。ちょっと気を許すとスルスルっと飲んでしまいそうになる。
        その度に下を向いて『おっと!』と思いながら何度も上を向いたり下を向いたりを繰り返していた。
        そして5分ほどすると看護婦さんが「はい、じゃあ飲んじゃって下さい。」何だ!飲んでも
        大丈夫なのか!

        さていよいよ執行台(ベッド)の上に横向きに寝かされる。そして肩に胃の動きを止める筋肉注射を
        打たれる。本当はとても痛いのだが胃カメラの苦しさの恐怖で全然感じない。そして態勢の指示。
        首の角度を指示される。これを間違うと喉に引っかかってすごく苦しい思いをしたと教訓を得ている
        私は何度も看護婦さんに「これぐらいですか?それとももう少し?」と聞くと、「だいたいそんな
        もんでいいです。」と。おいおい、こっちは命懸けなんだからちゃんと指示してよ!そしていきなり
        穴の空いたマウスピースを噛ませられると、お茶の水博士みたいな医者が、「じゃ、はいりますよ。」と
        心の準備ができていない私に、まるでトイレにでも入るような簡単な口調で言った瞬間!
        「おぇーっ!」またあの苦しみ。「はい、声を出さない。」そんなこと言ったって「オエッー!」
        「はい、ここからが一番苦しいですよ。」げぇーっ!この苦しみが最高じゃないの?「オーェー!」
        「はい、力抜いて。息は鼻から吸って口から出す。」とこちらの苦しみを解さず次々指示を出す。
        「オーエー!」(ああ、今書いていても思い出すともどしそうになる)と3回目のオーエーをやると
        少し楽になった。前回はずーっと続いていたのだが、今回は一度入ってしまったら、何とか我慢できて
        もどさない。それでもするすると管が入っていくのは不快感を感じる。またその管が視界の端で、目に
        入るのだが、黒くて10センチ(?)おきぐらいに、黄色い線が入っている。それが何か巨大な
        ぎょう虫を思わせ、あんなのが胃の中を動き回っているのかと思うと、また気持ち悪くなった。
        それでも横を向いているから、視界にはいるのは機器の下の方。そしてお茶の水博士が「少し胃を
        膨らましますからげっぷしないように。」とまた無理なことを言う。そしてすぐ胃が膨れる感じがして、
        げっぷしたくなったが、こんな太い管を入れられてげっぷなんかできるわけがないと悟った。その後
        何枚も写真を撮っていた。横目でフィルムのカウンターが進むのが見えた。5枚ぐらい撮ったところで
        カウンターが止まる。『おっ!やっと終わりか!』と思ったら「フィルム替えて。」ところが
        看護婦がのろまでなかなかフィルム交換できない。早くしろー!いつまで入れさせておくんだー!
        くそー!のろい看護婦を全員首にしろって投書するぞー!そしてやっと撮影が終わった
        らしいのだが、お茶の水博士がファイバースコープを出したり入れたりする。おいおい!
        遊ぶな!手品師が剣を飲んでいるんじゃないんだから!そしてスルスル、スルスルと出して
        やっと終了。あらためて見てみると本当に長い。手品師の万国旗どころではない。しめて10分。
        でも前回の苦しさの半分もない。やるな!お茶の水!ほめてつかわす。そういえば前回の医者は
        まだ若くて手慣れてないようだったものな。そして診断は軽い胃炎とのこと。まずはホッとした。
        やれやれ。長い一日だった。

        それでも午後から学校へ行くと、3年生の学年末の成績処理、入試の願書受付、行事予定表の
        印刷、教頭から頼まれた情報研修の申し込みを、パソコン通信で送信することなど、
        山ほど仕事が待っていた。あーあ、これじゃ胃潰瘍にもなるよ。

医者


2月9日(火) 入学願書の秘密

        一般入試の願書受付が始まっている。うちの学校は推薦でどどーんととってしまったので
        なぜか一般入試の募集定員の方が少ない(笑)逆転現象と言おうか青田刈りと言おうか、
        逆に一般入試の方がある意味で本当の試験なのに(推薦入試は作文と面接だけだったけど
        一般入試はもちろん学科試験がある)楽な推薦入試で早々と生徒を大分確保してしまったのだ。
        だからと言うわけではないが、当然募集定員も少ないわけで、逆に受験生側としては「こんなに
        少ない人数しかとらないのでは落ちるのでは?」と疑心暗鬼になるわけで、じゃあ推薦入試で
        少ししかとらなかった時、一般入試で定員が埋まるかというとそういう保証もない。ここが
        少子化時代の難しいところである。県立高校としては2時募集までやりたくないのが本音。
        推薦入試と一般入試で、ちょうど定員ぐらいが集まってくれるのが理想だが、なかなかそう
        うまくはいかない。私立に行く子もいるわけだし、絶対数は決まっているから必ずどこかの
        県立高校が定員割れを起こして2時募集するわけである。自分の高校だけはそれを避けたいと
        言うことでこんな逆転現象が出てくる。そりゃ受験生は楽な推薦入試でさっさと決まった方が
        気は楽ですからね。

        そんな雰囲気の中で昨日から一般入試の願書受付が3日間やっている。普通願書というものは
        ほとんどの中学校が初日に持ってくる。だからうちの学校も、昨日提出してきそうなところは
        だいたい出願してきた。だから今日(願書受付2日目)と明日(願書受付最終日)は、ほとんど
        開店休業日なのである。でもいちおう店は開いている。出願してきても一人か二人のために
        教員2人と事務の人、計3人がぼーっと願書受付室となる応接室に詰めていなければならない。
        かなりの時間の無駄なのだ。昨日ならまだしも今日なんか本当に暇。だから昼寝をしたり、
        仕事を持ち込んだり、はたまた雑誌を読んだりと時間潰しに一苦労である。(すいません)
        いや別に暇なわけではない。本当はやらなきゃいけない仕事がたくさんあるのだが、受付という
        ことで、嫌でも詰めていなければならない。何か能率の悪いシステムだ。やっぱりお役所だね。
        そこで私も熱心に受付をやりながら(笑)雑誌を読んでいた。ところがそういうときに限って
        願書を持って中学生が来たりするのである。あわてて隠しちゃいましたよ。はは。

        ところでその願書だが、こちらで受け付けると、その受取の代わりとして受領印を押した紙を
        渡す。そこに整理番号を記入する欄がある。しかしうちの学校では必要ないということで、
        そのまま未記入で渡している。地元の中学校もそのやり方を知っているので、べつに何の
        不都合もない。ところが今日提出しに来た、とあるなじみのない中学校の先生がとても気に
        していた。「すいません...これ整理番号がないんですが...」「あっ、本校では付けま
        せんので。」「あっ、そうですか...」と困ったような顔をして帰っていった。これは
        整理番号の数字を見て、何人ぐらい出願したのかを推理して、どのぐらいの倍率だとか、どの
        くらい受かりそうなのかを見極めたがっているのだ。これがいい学校なら頑なに秘密にする
        ところだけど、うちの学校ぐらいのレベルじゃ秘密にしているわけじゃなくて、ただ単に
        無駄だからナンバーリングしてないだけだけどね...(笑)

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