激動の 3月 下旬 編



3月20日(土) 大掃除&引継

          だいたい掃除が好きではない。そうは言っても仕事だから生徒を使って大掃除をしなければ
          ならない。これがけっこう苦痛だったりする。おまけに弱い人間ですから(笑)『まだ
          ちょっと汚れているけどこれぐらい大丈夫か?ここはそんなに使わないし...』と心の中で
          言い訳したりする。そんな弱さをすぐ生徒は看破する。「O−TEACHER、だいたい
          きれいになったよね?もう十分ですよね?」とか言ってくる。そこはいちおう「まだまだ。
          もっときれいになるまで...」と口では言うけど「でも先生、他と比べてもきれいじゃ
          ないですか!」「ううーん、そうだなぁ。」と言われ続けるとついつい悪魔の心が勝って
          しまう。そんな大掃除でした(^^;)

          そしてその後一子相伝の秘技の伝授、免許皆伝の儀式が行われました(笑)今回、教務部から
          総務部に異動するにあたり、今までの仕事の引継、特に今回時間割作成の資料とそのやり方を
          引き継ぎました。ちゃんとマニュアルを作り、データもフロッピィに残したんだけど、なかなか
          それだけじゃうまくいかない。時間割作りは4月の頭までかかるけど新部署の配置転換は4/1日付
          だから、いろいろ大変なのです。そこで今回は特別に4月の頭までレンタル契約ということで
          新しい担当の人と一緒に作ることになったのです。ただこの時間割作成、以前にも書いたけど
          かなり経験と勘が必要なので、その極意を言葉で伝えるのは難しい。いろいろ説明していくと
          新担当の先生方から「そんなに難しいのか!」「とてもできない」「よくO−TEACHER
          一人でやっていたね」など驚き・困惑・賞賛の声が聞かれた。だからみんな文句言わないでよって
          気持ちわかっていただけました?これからはむやみに注文付けないように(笑)さて何とか
          本年度中に完成させるか。もう一踏ん張り。


3月23日(火) 高いか安いか、時代遅れか先進的か

          すいません、今日は成績会議(進級させるかどうかの会議)だったんですが、予想外に(笑)
          波乱がなかったので割愛。そこで今日は、昨日の私のプライベートなネタを一つ。

          実は3週間ぐらい前からテレビの調子がおかしい。赤色が出なくなってきたのだ。何となく変だなと
          思いつつも人間は慣れてしまうもので、というよりあまりテレビを見ないもので不都合を感じて
          いなかった。ところがここ最近本当にダメになってきたらしく、ほとんどグリーン一色。でてくる人
          出てくる人、みーんな顔色が悪い(笑)みんなグリーンマンなのだ。グルメ番組を見ていて
          『おいしそうなグリーンサラダだ。』と思ってよく見てみるとトマトサラダだった(^^;)さすがの
          私もこれは限界だと思い買い換えの決心をした。テレビの寿命ってどれくらいかしらないが、
          11年もの間、時には笑わせ時には泣かせ、昔はテレビっ子だった私を支えてきてくれた。だから
          愛着はあるのだが、映像のきれいさで売っているFF8までこの色じゃあしょうがないだろう(と
          言ってももう終わっちゃったけど)そこでここ2日ほど電器屋巡りをしたのだ。

          よくテレビCMしている量販店に行ったのだが、あるわあるわテレビの山。すりすり店員が寄って
          きて「どういうタイプをお求めで?」と言われた。そこではじめてテレビの変遷に遭遇した。
          今まで私が使っていた普通のテレビ(どうやら4:3というらしい)はすでに時代遅れになりつつあり
          今の流行はワイドテレビ(横長のヤツ)らしい。でも見ているうちにどうもワイドテレビは
          なじめないものを感じた。なんか横長で太って見える。好きじゃない。で、普通の従来のテレビを
          物色したのだが、これが品数がだいぶ少ないのだ。ワイドテレビ:今までのテレビ=5:1ぐらい
          の比率なのだ。世の趨勢はワイドテレビに変わりつつあるのだ。うーん、私は遅れているのか..
          今29型のテレビを使っているが今度はもっと大きなのが欲しい。その方がゲームに迫力が
          出るし..(^^;)ということで34型を狙ったのだ(どこに置く?)ところがただでさえ
          ワイドテレビの方向に移行しているのにそんな大きなサイズのがあるのか?と店員に聞くとやはり
          「どのメーカーもデジタル放送を考えてワイドテレビにシフトしていますね。従来のテレビは29型が
          ほとんどです。」とのこと。じゃあ、時代遅れを好む私はどうすれば...と見渡すと唯一(?)
          SONY製のがあった。34型でワイドじゃなくて、映像がきれい!よしこれだ!と思ったのだが..
          お値段が...もともと予算は15万ぐらいか?と考えていたのだが、29万の定価が21万に...
          ううっ、予算オーバー!それに比べワイドテレビは最新型でも15万ちょっと..うーん、悩む。

          でもそこは凡人の私。『まてよ、20万たって10年使えば1年2万。1ヶ月8千円程度..』
          こう考える人は物事の価値を計り間違えていると言われたものだが、強引に自分を納得させて
          いる。『何も時代の最先端を行くことがいいわけではない。こだわりをもって自分の本当に気に
          入ったものの方が飽きがこない。以前のテレビだって買った当時、最新のS−VHSの端子が
          ついているというふれこみで買ったが、結局全然使わなかったし...どうせデジタル放送
          なんてまだまだだろうし..』と自分に言い聞かせた。というわけで頑張って値引いてもらい、
          テレビ台をつけるからと言ってさらに勉強させ、お買い上げー!でも本当にこの選択間違って
          いなかったかなぁ?


3月24日(水) 終わりは始まり

          何とか終業式までたどり着いた。やっと本年度は終わりだ...と思っているのは生徒と管理職
          ぐらい(笑)ここからが忙しいのはどこの会社とかでも同じですよね?いわゆる決算期・
          引継交錯状態突入というわけです。まずクラスの担任の先生たちは通知票を渡した後に、来年度
          当初の日程を連絡し、次年度の教科書を買わせ、留年者の指示。そして各分掌の次年度の
          準備へと入る。

           教務部・・・時間割・クラス分け・教科書販売・名簿(名票)・各帳票発注(例えば通知票とか
                 出席簿とか)・成績及び出欠データの整理・蔵書整理(図書視聴覚関係は
                 教務部内にあるもので)・コンピューター、機材点検等々

           総務部・・・PTAへの連絡・来年度理事の依頼・入学式の準備等々

           管理厚生部・・・下駄箱・机の移動(クラスが変わるから人数も変わるし)・準備室や職員の
                   下駄箱とかネームプレート(もちろん教室のプレートも(^^;))・清掃用具や
                   消化器、緊急用具の確認・掃除用具の配備・購買部の備品調達、
                   販売の準備等々

           生徒指導部・・・春休み中の補導・校則見直し・制服販売・生徒会行事(部活動紹介等)の
                   準備等々

           進路指導部・・・会社の人事担当回り・進路資料の作成・適性検査の準備・進路模試の
                   用意等々

          とまぁ、様々な部署で来年度の準備で大わらわ。おまけに担当部署の大異動人事があったので、
          その引継が交錯してもう大変。まだ今の部署での仕事が終わってないのに、次の部署の準備が
          あったり新しい担当の人に色々申し送りしたりと、まさに終業式は始業の日でもあるのです。


3月25日(木) 別れの季節

          今日から春休み。でも仕事はある。それでもこちらのペースでてきるので9時に登校。
          生徒もいなく職員も少なく閑散とした様子だった。だいたいの先生が部活動か来年度の引継の
          仕事で来ている。それでもいつもに比べてとても少ない。先生は研修と称してこの時期に
          わずかに休めるのだ。私は時間割作りのために登校したのだが、玄関の靴箱を見ると、今まで
          貼ってあったネームプレートがいくつかなくなっている。会議室の机の上にも
          ネームプレートが張ってあるのだが、それも新しいものと貼り替わっている。何かとても
          寂しい気持ちがした。今回の異動で仲の良い先生が何人か転勤する。確かに春は別れの
          季節だから仕方がないのだが、友達の少ない私としてはちょっと感傷的になってしまった。
          こういうことを書くと語弊があるかもしれないが、生徒が卒業するのはある意味「旅立ち」と
          いう感じなので、悲しいけど喜びでもある。でも同僚の転勤は違った意味で寂しい感じがする。
          人気のない学校に来ていて、身の回りの荷物を段ボール箱に詰めている姿を見ると、ついつい
          冗談を言って片付けの邪魔をして、少しでも別れの時を遅らそうとするのは子供みたい?


3月26日(金) 一杯のカツ丼

          今朝の新聞の県民版に教員の人事異動が載っていた。朝から食い入るように見て、知り合いは
          しっかりマーカーでチェックしてしまった(笑)案の定、うちの校長はご栄転でその後任の
          校長も決まっていた。また自分の知り合いの転勤先を確認し『良かったなぁ、いいところで』と
          友達の異動を喜んだ。さてさて順番が回ってくるのはいつの日か...

          そんなこととは関わりなく時間割作成は続いた。とある時間講師のわがままのため、かなり
          煮詰まった状態でいたのだ。ある特定の曜日や時間を指定されたため、他の人の持ち時間が
          アンバランスになり、とても苦慮していたのである。担当の係3人で頭を抱えて、うんうん
          唸りながら20分ぐらい苦闘していた。するとそこへ教頭先生がやってきた。あまりの大変さに
          『こんなに苦労しているのか、時間割作成とは!』と思ったかどうかは知らないが、「ご苦労様、
          連日こんな様子なの?」「ええ、まぁ。毎年4月までかかりますが...」と私。別に
          嫌みでなく本当のことを言ったまでなのだが、何故か教頭気を使って「良かったらなんかお昼
          頼んでよ。お金は気にしなくていいからさ。」「いやいいですよ。午前中だけですから。」
          「でもこれから毎日こんなふうなんだろ?いいからさ。おごるから。」「はぁ。」というわけで
          なぜか教頭先生に昼食をおごってもらうことになってしまいました。でもどうも怪しい。

           「時間割作成の仕事が大変だから、それで気を使っているから..とは思えないね。」
           「何か裏があるんじゃない?」
           「いきなり4月に入って余計な仕事頼まれるんじゃない?運動系部活動の顧問とか..」
           「でももうだいたい打診があって決まっているだろ?」
           「わかった!事務費が余って決算期だから帳尻合わせのために!」
           「そんなお金、教頭が自由になるわけないじゃん!」
           「めちゃめちゃな人事をやった罪滅ぼしのつもり?それとも転勤異動をきちんとできなかった
            反省かな?だいぶいろいろ糾弾したからなぁ...懲りてるんじゃない?」
           「そんな職員のご機嫌伺いなんかするわけないよ。ましてや俺たちみたいな下っ端に(笑)」
           「うーむ、謎だ。」

          私が思うに、目の上のたんこぶがいなくなって、嬉しくて仕方がないからだと思うのだが...


3月29日(月) 時差通勤にて

          毎日学校で時間割表とにらめっこ。話題がない...今日も教頭から差し入れのお菓子を
          もらった話もつまらないし...というわけで今の勤務時間は9時から12時。時間割作りと
          いうのは集中力が必要で、じっと時間割表を見つめ、色々組み替えていく作業の連続。一人
          動かしては他の人のバランスが悪くなっていないかと確認し、ある条件を満たすためにどうすれば
          いいか、パズルのような感じ。でもこの仕事、きちんと出来て当たり前、不出来だと文句が出ると
          いう、ある意味で報われない仕事。かといってあるクラスの授業が抜けていたなんてミスは絶対
          許されないし、とても神経を使う。だからせいぜい集中して持続できるのが2〜3時間ぐらい。
          いったんヒートアップした頭を一晩おいて、クールダウンしてから次の日にもう一度再考してみると
          意外に妙手を思いつき、うまくできるもの。だから午前中だけ集まって続きは明日という
          繰り返しがずっと続いている。決して手抜きで午前中勤務しているわけではありませんので
          (言い訳モード)
          いつもは家を6時過ぎに出るのだが、春休みになってから7時半ぐらいに出るようになった。
          その分朝寝坊が出来る。そうするとその分夜更かしが出来る。そうすると新学期の始めが、
          リズムがつかめなくて、いつもぼーっとしてなかなか辛いものがある。生徒には規則正しい生活を
          送るようにといっておきながら、自分は出来ていない(^^;)そかな時差通勤で気づいたのだが
          私は車通勤だが、いつも同じ時間に通るといつもすれ違う人がいた。別にいつも注意している
          わけではないのだが、40代ぐらいのサラリーマンだが、とある駅の近くを通るとき、鞄を持って
          6時半頃いつもすれ違っていた。ところがこのところ私がこんなに遅い時間に通るにもかかわらず
          よく会うのだ。普通なら『フレックスタイムかな?』と思うところだが、それにしてもここ連日で
          ある。それに格好を見ているとちょっと以前とは違う。以前はいかにもサラリーマンといった感じで
          見るからにぴしっとしていた。ところがこのところ確かにスーツ姿なのだが、どことなく会社に
          行くふうではない。時々ネクタイも締めていない。そして何より駅と逆方向に歩いているのだ。
          『勤め先が変わったのかな?』と思っていたのだ。しかし時間も9時近いし...そしてたまたま
          今日すれ違ったとき、やっとその理由がわかった。その人が角を曲がって歩いていた先は
          ひとつの建物しかないのだ。そう、それは「ハローワークス」なのだ。


3月30日(火) 机がない

          感涙。やっと時間割が完成した。これで4月が迎えられる(笑)何度も点検し何度も訂正しまくった
          時間割が完成。ほっ。自分自身にお疲れさま。今回一緒に作った3人の先生方もホッとした様子。
          「こんなに難しく、よくよく考えられたものとは思わなかった。」とはA先生の弁。そうそう。
          だから簡単に文句を言ってくるやつは許さないように(笑)さてそこで私は今までいた教務室の
          荷物を片付け机を引き払わなくてはいけません。5年もの間慣れ親しんだ場所を離れるとは..と
          感慨に耽るまもなく、いらない文書をシュレッダー!学校って生徒の成績や色々な個人データに
          かかわる文書が多く(例えば卒業生の以前作った住所録とか)ただ単に捨てるというわけにも
          行かず延々と30分もシュレッダーしちゃいました。さて個人的な荷物をまとめて次の場所へ..と
          考えたら、私、次の行き場がないことにはたと気づいた。今までは教務部で教務室というところに
          机があったが、今度は総務部というところに移ったのだが、そこには私の机がない!どこへ行けば
          いいのか...まるで窓際族のように行き場をなくした私でした。誰か私をもらって(笑)

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