酩酊の 4月 上旬 編
4月5日(月) 晴れの日の品定め&仕事の鬼(怒濤編)
4月になったからってリニューアルなんかしてやるもんか!(めんどくさい>私)
さて学校は今日から始まり。といっても先生だけ。今日は最初の顔合わせ&会議ラッシュ!
ニューフェイスの登場から始まった。新任職員が5人。雨の夜の品定めならぬ晴れの日の
品定め。自己紹介中に囁かれるひそひそ話。どこの社会でも新人はそういう運命らしい。
特に今回は新校長の品定めが喧しい。といっても見た目だけではわからないし、ましてや
初日だけでは。そういえば前任の校長もはじめは好印象だったなぁ...。今度の校長は
ヨーダに似ていると隣の席のT先生に筆談で伝えたが『ヨーダって?』と書かれ、世代の
格差を感じる(泣)その他おばちゃま方の評判が高かったのは、体育科に来た若手ピチピチ
男子二人組。「かわいいわねぇ...(じゅるる・・)」世にセクハラの芽は尽きまじ。
その後職員会議で各分掌からさまざまの連絡事項。それだけで約1時間半。まだ仕事に
リハビリできていない私はグッタリ。まだアイドリングの「ア」もいっていない。そして
休む間もなく連続して学年会議。そりゃあ明日から生徒が来るわけだし、クラス替えで
様々な注意が必要ですから。生徒はみんなドキドキしているんだろうなー。とはいっても
クラス替えのメンバー決定はすでに3月中に決まっており、今日は1年間の学年の仕事分担
(例えば修学旅行の担当とか進路関係の仕事の分担とか)とクラス替えによる様々な資料の
差し替え(生徒氏名ゴム印やら個人データ表など)...とここまでで朝9時から2時まで
休みなく仕事。はじめからトップスピード状態。
ところがここからがまた私の仕事が始まった。今年度から総務部というところに移り、
式典関係の仕事をやらなければならない。つまり明日の新任式・始業式。明後日の入学式。
金曜日の離任式。右も左もわからないのにいきなり本番。その打ち合わせも詳細を極め
礼のタイミングから来賓入場の時刻まで綿密に決定されていた。くぅー。こういう細かい
段取りってあんまり得意じゃないんですけど...臨機応変・現場対応・なるようになれ・
だいたいあってりゃいいでしょ主義の私としては疲れそうです。また偏頭痛で倒れそうです。
やれやれ。この日記のネタが増えるぐらいしか嬉しいことはないかなぁ(笑)
4月6日(火) まさか先生?
とうとう今日から生徒が来てしまいました(泣)学校が始まってしまいまたまた疲れる一年が
始まります。今日の日程はまずお掃除。春休みの汚れ落とし。ところが生徒はそんなことより
この後のクラス発表のことが気がかり。そりゃそうだ、私もそうだったし...だから掃除
そっちのけで誰と同じクラスになるかとの話で全然動かない。
「おい、そっち掃いてくれ。」(ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ)
「そんなに喋ってばかりいるとU先生(とても怖い)のクラスにするぞー!」
「きゃー!やりますやります!」
そんなこと言ったってもうクラス分けは3月中に決まっているのだ。今更それも私個人の
裁量で替えられるわけねぇーだろっちゅーの。ではクラス決めとはどのように決まるのか?
O−TEACHERのホームページ愛読者5人のためにお答えしよう(少ねぇー)これが
いたって機械的。基本的には成績順なわけです。文系理系とか進学クラスとかならある程度
絞られるけど、他は本当に成績が中心。例えば1組・2組・3組・4組とあったとすると
成績1番目から1,2,3,4と並べ、次に5番目の人は4組、6番目の人は3組...と
つまり
1組 2組 3組 4組
成績 1 2 3 4
8 7 6 5
9 10 11 12
てな感じです。その他リーダーシップをとれそうな子とか不登校の子がかたまらないように
とか、鈴木さんが4人も同じクラスにならないようにとか...そういう条件で割り振るの
です。あまり仲良しさんとかそういうことは考えないのです。でも生徒にとっては誰と同じ
クラスになるかはとっても大事。だから掃除中も「先生!○○さんと同じクラス?」とか
「××君って何組?」と質問責め。そんなのいちいち覚えていない...クラスに戻れば
発表があるって!「ほら、いい加減に掃除しろー!」「何かO−TEACHER、急に
厳しくない?」
そしてその後クラスへ戻り新クラスの発表。各クラスから歓声と悲鳴がこだましたのは
言うまでもない。そんな仲の良い子と別れたからって泣くことは...しかしこの時点では
まだ担任は発表になっていない。始業式の場で教頭先生から発表されるのだ。生徒の話題は
誰が担任かということに移った。
「ほら早く体育館に移動しろー!遅れてるぞー!新6組!」
「またO−TEACHER怒鳴っているよ。さっきの掃除の時もそうだったけど。」
「なんか私たちだけ怒っていない?」
「まさか...!」
「また喋っているのか。早く体育館に行け。始業式が始まらないじゃないか!」
「まさか先生?」
4月7日(水) 入学式奮闘記
祝入学式!なんて言ってる場合じゃないのが今日の私。式典関係担当ですから本日も礼服と
いう戦闘服に身を包み、右往左往と一日走り回りまくりました。まず受付で上納金...
じゃなくて納入金の受付のお手伝い及び誘導。その時、保護者代表挨拶をする方を校長と
引き合わせ、段取りの説明。その後体育館に行って諸注意伝達。今度は応接室にとって返して
来賓の誘導。新入生を体育館入り口にスタンバイさせて...ここまできてやっと入学式が
始まる。もうこの時点で汗だく。今度はマニュアルにのっとって入学式補佐。司会者の位置
から、校長や教頭の着席の様子などが見えないため、向かい側からそのタイミングの合図を
出す仕事。校長祝辞が終わり席に着いた頃を見計らって、司会者ににっこりほほえんで
うなづく。そうすると司会者が「続きまして来賓紹介。」とか言うわけ。祝辞と言えば
にっこり、そしてうなづき、生徒代表宣誓と言えばにっこりしてうなづく。まるで首振り
人形のように首を上下させていました(笑)するとある先生に「O−TEACHER、
今日機嫌良さそうだね。」と言われた。「えっ?何でですか?」と聞くと「だって
入学式の最中ずっとにこにこして頷いていたじゃない。」(笑)そしてその他
保護者代表挨拶の時なんかに、ステージ下にマイクを出し入れしたりもする。まさに雑用
専門。でも気を使う。あまりてきとーにやると厳粛な雰囲気を壊すし...いい加減な
性格には向かないなぁと実感。
しかしこれだけで終わらないのがPTA関係の総務部。保護者も高校ともなると、PTA
活動なんかあまりやりたがらない。ましてやPTA役員なんて...だってクラス懇談会
だって出席率20%以下ですから(泣)だからこの入学式後に保護者を集めて保護者全体会。
すかさずクラス懇談会が組まれている。担任の先生の顔見せ・・・の前にPTAクラス理事
決めという大仕事があるのだ。前任校で担任をやっていたときは担任自ら決めなくてはならず
いつもなかなか決まらず最悪自宅まで電話してお願いしていたものであった。しかしこの
学校は前任のPTA理事が来てくれて、その場で各父兄にお願いして後任を決めるという
担任いらずの画期的なシステムなのだ。しかーし!その裏方は実は用意周到な根回し工作が
あったのだ。そんなかんなで総務部は一日で入学式とPTA理事決めとすげー忙しかったのだ。
でも入学式での初々しい新入生を見ていると、いつもこころ新たにされる。こういう時期って
私にもあったのかなぁ...(遠い目..)

4月8日(木) 空転する学校(それでも学校は進む)
朝から時間割についてもめました。私が作った後だいぶ変更したようで不満続出。あーあ。
あんなに苦労して作ったのにその後色々変更しちゃったもんだから...だからやめとけって
言ったのに。まぁ生徒にも関わることなんでおざなりにはできないけどね。でも朝の打ち合わせ
から色々揉めちゃあ生徒もかわいそう。おかげでいつまでたってもクラス掲示用時間割が
書けない。
ところで本日の日程はLHR(委員長決め)と進路適性検査。そしてその後生徒会入会式。
部活動紹介・・・・と、どんどんこなしているのです(主語は何?)中でも部活動紹介は
各部が嗜好を凝らし自分の部をアピール。新入部員獲得に向けて活発なパフォーマンスが
繰り広げられた。最近の高校生は部活動加入率がとても低いので、どの部も必死。でも
現実には部員0のところもあり、運動部ではメンバーが足りなく試合に出られないところも
ある。だから代わりに顧問がPRしているところもある。悲しい。

4月9日(金) 転勤するときはいい学校
本日は離任式。転勤された先生方が集まって一人ずつ全校の前でお別れの挨拶をする。まぁ
これはもちろん生徒の前だからちゃんとした話をするのですが、その前に職員の前で簡単に
挨拶をする場面がある。これがけっこう面白い。ある先生なんかは「夜もお世話になりました。」
なんて意味深発言ありの、「××先生のあの一言、一生忘れません。」の爆弾発言ありの
かなりスリリングな挨拶があったりする場合もある。それでも離任式の全校生徒の前では
うちの学校の良いところを挙げ、去りがたい気持ちをみんな切々と話すのです。みんなあんなに
転勤したがってたくせに。うそつき(笑)でもそれぞれの先生のメッセージは本当に生徒と
学校を愛しているのだなぁと実感するものでした。その場で涙ぐむ女の先生なんかがいて
感極まりまくりの式でした。その中で一番号泣していたのがなんとトリをとった校長!ほとんど
絶句していて何も語れずじまい。相変わらず自分のテーマソングは流していましたが(笑)
生徒ももらい泣きしそうになっていましたが、教員はみんなさめていました。っていうか
冷たい視線。それでもなかなか感激的な式典でした。
ところがそこに一人だけ目障りなヤツ。せっかく学校への思い入れを語っている離任者に
近寄り、カシャッ!パシャッ!そうです、広報用の写真を撮っているのです。確かに必要なの
ですが、いきなり近づいてカシャッとシャッター切る姿は目障りでした。えっ?そいつは
誰かって?もちろん私ですよ(笑)
でこの後夜の部の宴会があるんですが、この狂乱振りはとてもレポートできません。(笑)
生徒に見せたらいっぺんで信用なくすし、全員懲戒処分ものです(ウソ)でもやはり日頃の
ストレスのせいか荒れること必須。先生って呼ばれる人たちはたちが悪いですねぇー(笑)
いつか機会があったら詳しく書きましょう。