純然たる 11月 上旬 編



11月2日(火) 古典って古文じゃないのよ

        今日から2週間は超ハード。というのも、うちの学校に今年転勤してきた、同じ国語科の
        O先生が(紛らわしいか?)体調を崩され、病気療養ということで年度一杯休まれることに
        なった。やはり大変な学校なので疲れてしまったのか?最近教師も体調を崩して休む人が
        多かったり、中には心の病で長期療養をする人も多い。教師も大変です。で、その代わりとして
        講師の先生が来ることになったのだが、その人が着任するのが2週間後なのだ。その間の授業を
        同じ国語科で肩代わりしなければならなくなったのだ。私も週14時間やっているが、+3時間
        持つことになった。大変だけど仕方ない、お互い様。でもひとつだけ問題が...それは科目が
        古典なのだ!実は私、ここ3年ぐらい、たまたまなんだけどずーっと現代文のみ教えていたのだ。
        専門は近・現代小説なので、なんとなく現代文で続いていた。そんな中、久しぶりの古典の
        授業を教えることになったのだ。

        やはり遠ざかっていると忘れるもので、古典の教科書を確認してみるが、何となくは覚えているが
        忘れていることもけっこうあるのだ。それもいきなり今日授業があるということで、速攻で
        指導書首っ引きで教材研究してしまいましたよ。久々の緊張(笑)とりあえず2週間だけの
        ピンチヒッターということなので、それだけでできる分量で区切りの良いものを考えていたのですが
        最終的には好みで「源氏物語」にしてしまいました(笑)それも冒頭の部分だけで、主人公の
        光源氏が生まれるところまで行かない予定(笑)そういうわけで何とか授業に間に合うように
        教材研究してばっちり授業に臨みました。

         「あれー、何でO−TEACHERなの?今の時間、古典だよ。」
         「えーっと、わけあって古典のO先生がしばらくの間お休みすることになったので、
          しばらくの間、私がピンチヒッターとして、古典の授業を受け持つことになったので
          よろしく。」
         「へーっ、そうなんだ。じゃあ、古典の続きの、漢文の『鴻門の会』をやるんだ。」
         「えっ?何それ?」
         「まだ漢文のところ、中間テストまで終わってなくて、続きやるって言ってたよ、O先生。」
         「えっ?マジ?」

        (注)「古典」という科目は古文と漢文、両方含まれる。


11月4日(木) マニュアル作りの難しさ

        意欲的な先生である私としては(笑)実は今回、3年生の情報コースのクラスで、実験的な
        授業を計画している。なんて書くと大仰だが、たいしたことはない、ホームページ作りをさせ
        ようかと考えている。私が教えているのは現代文で、決して国語表現ではないのだが、まぁ、
        そこは応用というか指導要領の拡大解釈というか、総合的な学習の時間の先取りと言うことで(笑)
        このクラスは情報コースというだけあって、ワープロぐらいは打てるので何とかなるだろうと
        ちょっとたかをくくっているのだ。しかし初めての試みなので、自分が作るようなてきとーな
        やり方ではやはりまずいだろうとうことで、色々と調べてみた。その結果、やはり自分でタグを
        打つのは大変だし、既存のホームページ作成ソフトに頼ることにした。それならばFrontPageExpress
        とかフリーなものもあるし、やりやすいだろうと...。

        しかしいざ準備の段になってくるとやはり勝手が違ってくる。自分ではわかっているつもりでも
        やっぱりソフトの微妙な操作性というのが理解しきれない。これをやるにはどうしたらいいんだ?と
        ヘルプを見たりして色々とやってみるのだが、これをいざ生徒にやらせるとなると、とても
        難しいことに気づいてきた。おまけに時間は限られているし、なんかとっても無理なことに
        手を出していることに気づいた。そしてソフトの使い方より何より、コンテンツの構想の方が
        時間がかかりそうで...これを生徒にわかりやすく教えるためには...そう!やはりマニュアル
        なのだ!市販のものは難しすぎてちょっと..それに生徒分買うこともできないし...となると
        自作マニュアル!というわけで、この生徒にわかりやすい自作マニュアル作りで手間取っているのだ。

        でもこれやればやるほど難しさがわかってきた。自分では当然のこととしてわかっていること(例えば
        日本語入力できるようにするためにはAlt+半角で出す、とか)生徒たちはワープロ立ち上げれば
        自然にFEPが立ち上がると思っているから...こういうことをいちいち書いていくのが大変なのだ。
        普段マニュアルのわかりづらさに文句ばっかり言っているけど、ちょっと反省。これ、万人にわかり
        やすいマニュアルなんて無理。すべて盛り込めば超ぶ厚くなるし、かといって省略しすぎると全く
        わかりにくいし、もう本当に四苦八苦。そんなわけでなかなか授業に入れません。とほほ。


11月5日(金) 延びれば延びるほど

        10月中を目標にしていたのに結局11月へずれ込んだ。えっ?何がって?学校のホームページ作り
        ですよ。先月突貫工事で95%まで完成してあと一歩と言うところだったのですが、ラストの細かい
        コンテンツが完成できない。それは校長に頼んでいた、校長のご挨拶のページ(笑)この原稿が
        なかなかあがってこなくて、今日急襲してやっと強奪に成功。ついでにデジカメでお澄まし顔も
        撮ってきました。やれやれこれでやっと積年の懸念だったホームページも完成かとホッとして、
        最後の点検をしてみると...あるんですよ、いろいろと問題が。

        簡単なところでは相対パスの間違いでうまくつながらないこと。各ページに、BACKとかNEXTとか
        INDEXへ飛ぶように貼り込んであるアイコンをクリックしても、思うようなところへ飛ばない。
        これは単純な相対パスの書きミス。ついついブラウザの戻るボタンを使っているから、こういう
        ミスに気付きづらいんですよね(そういえばこのホームページにも結構あるかも(^^;))

        そして当然の事ながら文章の誤字脱字...。これもついつい見逃してしまう。自分の
        ホームページなら全然気にならないけど(笑)やっぱり公式なものだとね。

        そして極めつけは古くなってしまったコンテンツ。これには参った。かなり前から作り込んでいたので
        情報が古くなってしまったものが結構あるのだ。例えば、学校の様子を知らせるために、簡単な
        月別の行事予定表なんかを載せたのだが、これが9月の行事予定表でもうすでに終わっている(笑)
        作った時はまだ9月だったのだ。これは差し替えて作らなきゃ。3年生の進路状況のデータも、
        9月時点では未定として工事中としていたのだけれども、この時期になってくると段々決まって
        きたので、やはり工事中というわけにはいかず、結局作らねばならなくなった。アップしてから
        少しずつやろうと思っていたが、アップが延びれば延びるほど手直しがどんどん増えてくる...
        本当に出来上がるのか?


11月6日(土) Y2K

        土曜日だというのに放課後にコンピューター委員会があった。何の件だろうといぶかっていると
        何と2000年問題の件!へっ?ていうよりなに話し合うの?って感じでした。召集したのは
        委員長のA先生。いったいうちの学校に2000年問題って...するとよく聞いてみると、単に
        業者に踊らされているらしいと判明。要するに業者の方からコンピューターの2000年問題に
        関する注意文書が回ってきてあわてた様子。A先生もそんなに詳しくないもんだから、その文書に
        脅かすようなことばかり書いてあるので至急対策を練らねばと思ったらしい。そりゃあ、業者だって
        いざデータやら故障が出たら補償問題にもなるから、あらかじめ先手を打って「うちはちゃんと
        警告したもんね!何かあっても責任はとらないよ。」って行って来ただけのこと。それをよく
        わかってない人が読むとびびるでしょう(笑)おまけにそのためのメンテナンスするサービスを
        100万で承りますと書いてある。なんだ、体のいい煽り商法じゃねぇか。まったく、そんな
        業者に踊らされて、土曜日まで会議やらすなよ(怒)

        とは言ってもコンピューター委員会といっても各教科の代表が出ているわけで、素人も多く、
        「そう言えばよくニュースで聞くけど2000年問題って大変なんでしょ?」とか「大混乱が
        起こるって本当?」など色々質問されて、結局その解説やら説明でまた長引いてしまった。
        マスコミに踊らされているなぁ...で、結論。別に大したデータもないし、1800年で
        認識されてもほとんど支障なし。壊れて困ったら修理に出す。以上(笑)参るねぇ...。


11月8日(月) ハコだけでは

        先日、図書に頼んでいた本が届いた。どうしても見たかったので、図書室の本として買って
        もらったのだ。何の本かというと「Web用配色見本辞典」というもの。建前は学校の
        ホームページ作りにあれば役に立つということだけど、本音は自分の参考にと(笑)もうこの
        ホームページも一年も更新していると、なんか見栄えが変わらず飽きてくる。他の人の
        ホームページなどを見ていると、そのデザインや配色に感心させられることも多く、デザイン関係で
        参考になる本を物色していたのだ。しかしたいていデザイン関係や色見本みたいな本は値段が高い。
        確かにWeb上にも色々あるのだが、じっくり手に取って見てみたかったのだ。で、購入してもらい
        きれいな配色を堪能した。(実はこのページの配色も参考にしました!)

        しかしこれ、図書のI先生と仲良しだから無理言って買ってもらったが、事務の方へこういう関係の
        予算申請をしてもまず通らない。というかこういう関係の予算ってほとんどないに等しいのだ。
        前にも書いたが、県の方からコンピューター関係の予算というのが出ている。しかしこれは色々と
        条件が厳しくて、コンピューター関係のものを何でも買えるというわけではないのだ。以前に出た
        コンピューターソフトの予算でも、コンピューターが更新されて次の年から3年間100万ずつ
        ソフト購入費として計上されている。しかしこれもソフト限定で、周辺機器やマニュアル代には
        使えない。だって考えても見て下さいよ、3年前に買ったコンピューターのスペックって、まだ
        PU133Hzの時代。ハードディスクだってまだまだ2Gがやっとの時代。それが3年もの間で
        OSはWindows98にはなっちゃうは、ソフトもOffice2000とかなっちゃうわ、何よりソフトの
        容量がばかでかくなってきて、せっかく買ってもハードディスクの空き容量がなくて入れられ
        ない始末。まっ、そこまでは100歩譲って許そう。でもそれだけじゃコンピューターって
        使いこなせませんよね?お客さん!(笑)誰だって始めっから使えるわけではないから、当然本屋へ
        行ってマニュアルを買ってくるわけです。「サルでも使える〜」とか「超図解××」なんて本を。
        それは予算外ってわけ!

        でも教員って真面目な人が多いから、せっかく買ってもらったソフトを有効に使えないんじゃ、
        もったいないって思って、自腹でマニュアルを何冊も買ってくるのです。これが経費じゃないんで
        けっこうな額になるでしょう。事実、私も仕事で使うソフトのために、今までマニュアルを
        どう少なく見積もっても30冊以上は買ってますよ。こういうところまで目が行き届かず、末端で
        苦労しているコンピューター担当の教員のなんと多いことよ。行政よ!ハコだけでは駄目なの
        ですよ。

         「O−TEACHER、ところでもう一冊頼まれていた本だけど、この
          『マニアック・ホームページ全集』って本当に必要なの?」
         「はははは...それは...(笑)」


11月9日(火) 第1次面接

        昨日の放課後、教頭に声をかけられた。「O−TEACHER、明日の1時間目空いている?」
        何かと思えば、先日出した人事異動希望についてらしい。いちおう異動希望を出した人全員と
        管理職が面接をするらしい。ようはそのお誘い(笑)はいはい、とふたつ返事で言ったはいいが..

        そんなわけで本日1時間目、校長室へ第1次面接(笑)として行きましたよ。この第1次面接を
        通らなければ先はない...なんてこともないけどとりあえずいざ出陣。まず始めに校長の方から
        今年度の人事異動の見通しについて。うちの学校の場合、年数が長い人が多いため、自分の順番が
        回ってくるのにえらく大変なのである。10年以上選手ゴロゴロ。かといってせいぜい教員50人
        しかいない学校で、まとめて10人も15人も転勤できるとは到底思えない。今年も年数条項と
        いって、必ず強制異動しなければならない人だけで6人は固い。つまり転勤の椅子はもう既に
        決まったも同然。ゆえにこの面接も出来レースというか、建前というか、形だけのものに近い。
        それでも人事は県主導でやるものだから、予定者以外に毎年一人二人+αされるのだ。で、みんな
        それを狙っているというわけ。

        ところがこの新人の校長、のっけから「私もよく分からなくて...」とか「人事は県の内示で..」
        とか、言い訳ばかりが先に立ち、まったくもって情けない。はじめっから全く無力感を感じて
        しまった。それでもいちおうどこの学校へ転勤したいか聞かれたので、希望校を何校か挙げた。でも
        ちゃんとメモを取っているかどうか...いちおう県の方へはよく説明しておきますと言っていたが
        どうですかね。私の方も自分の無能ぶりを必死に説いて(笑)この学校には不必要な人材であると
        熱弁しました(笑)というわけで無益な第1次面接がありました。さてあと何年この学校に
        いるのやら...

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