悄然たる 12月 下旬 編



12月10日(金) そのまま書けない忘年会(笑)

        とうとう書いてしまう禁断の内容!そう、修羅場と化した忘年会の様子を!(笑)だいたい宴会を
        やっていて、たちが悪い集団がいたら、それはだいたい公務員というのが相場(本当か?)
        日頃の鬱憤を晴らすべく荒れるのです。まぁ、私の場合飲めないので、ほとんど豹変する教員たちの
        人間ウォッチングしているのが常ですが。うちの学校の場合、幹事が教科の持ち回りで、今回は
        若手の多い社会科が幹事。オープニングから金管三人とキーボードによるクリスマス・ソングで
        始まるという、前例のない、高尚でホーリーな雰囲気で始まり、なかなか素晴らしかった。そして
        歓談のあと、恒例の大ゲーム大会。景品の目玉がとーっても大きなぬいぐるみ!数人ずつ
        グループになり、様々なゲームをして景品が当たるというもの。私は10個の球を持って、小さな
        穴めがけて投げ、いくつ入ったか競うという、テレビでやっていたゲームに参加。その景品として、
        一番もらっても困る、とっくりごとお燗できる保温機をもらってしまった。飲まないのでこれは
        売り飛ばしましょう(笑)

        しかしながらこの忘年会というのも、やはり無礼講のせいか色々と、日頃思っている発言や
        失言(笑)が連発して面白い。この日記を読んでいる同僚もいるので、うかつなことは書けないが
        管理職に向かって暴言を吐いていたり、酔った勢いで口説いていたり(笑)、いない先生のことを
        中傷していたりと、まぁ、オフレコな会話をあちこちで耳にする。みんな色々溜まっているんだなぁと
        ひとり素面で聞き入ってしまった。ちなみに酔っぱらって私のところへビールならぬジュースを
        注ぎに来る人たちは一様に「O−TEACHER、今度コンピューター教えてね。」と言う。
        日頃そういう目で見られているのだと改めて実感しました。


12月13日(月) どこまでも付いていくよ

        本日も期末テスト。そんなわけでぼーっとしながらテスト監督をやっていたら、いきなりトントンと
        ノック。あれ?巡回の先生はもう来たのに何?と思ってドアの方を見ると、隣のクラスで試験監督を
        していたA先生。「すいません、一人トイレに行きたいという子が出たので、ちょっとの間、隣も
        見ていてくれませんか。」とのこと。たまーにこういうこともある。1クラスの試験監督は一人。
        でもこういう不測の事態の場合は、隣の監督者に応援を頼むことになっている。ようするに、トイレに
        行って、カンニングの気配がないかどうか同行するのだ。学校によっては途中退室ありだったり、
        トイレに行く場合はその場で解答用紙を回収したりと、色々マニュアルがあったりする。うちの場合は
        それほど明確な手順はないし、わざわざカンニングするほどのテストでもないし(笑)あまりそういう
        ケースは想定していないのだ。せいぜい今回のようにトイレに監督者が付いていき、隣のクラスの
        監督者がその間だけ2クラスを監督する、ということになっている。でもこれって、あくまで
        おざなりの対応でしかない。だって今日やってみたけど、2クラス同時に監督するなんて事実上無理。
        1クラスの後ろのドアを開け、もう1クラスは前のドアを開け、廊下から同時に見張る。そんなこと
        言ったって、死角が多すぎて全然意味がない。でもほんの1分ぐらいだからどうってこともないけど。

        でも昔こんなことがあった。やはりテスト監督をしていると、ある女の子が真っ赤な顔をして小さく
        呼んでいる。何かと思い近づくと小さな声で「トイレに行きたいんですけど。」と言う。よっぽど
        我慢できなかったのだろう。衆人環視の中で、それも沈黙のテスト中に、しかも女子がトイレに
        行きたいと申し出るからには。まっ、漏らすよりはいいけど(笑)そこで「いいよ。でも一応きまり
        だから付いていくよ。」と言う。「えっ?どこまで?」「どこまでも。うそ。トイレの入り口まで。」
        するとその女の子はバックも持っていこうとする。「あっ、いちおうカンニングだと疑われては困る
        から、何も持たずに行きなさ...。」と言ったところで、ふと気が付いた。やべっ、女の子だから..
        というわけで色々気を使ってしまうのだ。そしてそっと教室を出て、隣のクラスの先生にちょっと頼み、
        トイレまで付いていく。いったい何で俺はこんなことしているんだろう。まるで変質者かストーカーだな、
        と、何か悲しい気持ちになった。そんなことを考えながら、ぼーっと付いて行って、危うく女子トイレに
        一緒に入りそうになってしまうし...。こんなことぐらいじゃ、本当にカンニングして、
        カンニングペーパーでもトイレに流そうとしたって分かりゃしないわな、とも思った。だって一緒に中まで
        入れるわけじゃなし...。まっ、先生が付いていくよ、だから何かしようとしてもダメだよ、っていう
        全体への防止効果のためらしいけど...。それにしても俺は、女子トイレの前で何やってんだか(悲)
        親が見たら泣くな(笑)それでも、もしこれが便秘の子だったら、けっこう長くここで待ってなきゃ
        いけないよなぁ...そんなに長く、一人で2クラスを見ていられないよなぁ...あっ、便秘なら
        そもそもトイレに行きたいなんて言わないか、ハハハ。(←バカ)なんて馬鹿なこと考えていました。

        というようなことが昔あったなぁと思いだしているうちに、自分が催してきました。昨日冷えたからなぁ。
        先生が試験中トイレに行きたい場合はどうすればいいんだろう、なんてこらえながら考えてしまい
        ました(笑)(いちおう大丈夫でした(笑)すいません、最近こんな話題ばかりで(^^;))


12月15日(水) 別に送り狼ではない(笑)

        本日は答案返却だけ。特にネタなし。なわけで先日あった話を。先週の金曜日の忘年会の日の
        出来事。私は飲めないし自宅も遠いので、他の先生方のように一度自宅へ車を置きに帰る必要が
        ない。だから忘年会の時間まで、学校で仕事をして時間をつぶしていました。他の先生方は続々
        帰る中、私は仕方なくずーっと学校に残っていました。それでも用務員さんも5時半には学校を
        閉めるということで、そろそろ出なければと思っていました。そうこうしていると、家庭科の講師の
        H先生がコンピューターを使いに情報処理室にやってきた。「あれ?O−TEACHERまだ残って
        いるんですか?」「うん、飲まないから車で行こうと思って。だからぎりぎりまで学校にいようと
        思ってるんだけど。」「えーっ、じゃあ、車なら乗せていってくれませんか?」「うん、別にいいけど。」
        「ありがとうございまーす。じゃあ、荷物用意してきます。」というわけで乗せていくことになった。
        そんな会話をしてしばらく待っていると、再びそのH先生から情報処理室へ電話が入った。「あっ、
        H先生?もうそろそろ出られる?」「あのー、悪いですけどO−TEACHER、ちょっと銀行にも
        寄っていきたいんで、やっぱりいいです。すいません。」「あっ、そう...。はい。わかりました。」
        見事振られてしまったのでした(笑)

        そこでふと思い出したのだ。過去似たようなことがあったのだ。前任校でのこと。部活も終わり、
        さて車で帰ろうとした時のこと。ちょうどその当時、本校に転勤してきたばかりの、新人の女の
        先生(同じ国語科で顔見知り)が帰るところに出くわした。彼女は確か電車通勤。学校から駅まで
        歩いて25分。通り道でもあるし、もちろん下心なく(神に誓って(笑))声をかけた。

         「あっ、I先生!今、お帰りですか?駅までですよね?良かったら駅まで乗せていきますよ。」
         「O−TEACHER...いえ、けっこうです、急いでますから。
         「えっ...?」

        今思い出しても笑える。あの後、新人のI先生と仲良くなって、この時の裏話を聞いた。この時は
        まだ新人で、右も左もわからない時だったそうです。その時たまたま他の女の先生が冗談で
        「O−TEACHERは手が早いわよ。」と言ったのを、真に受けたそうだ。もちろん言って
        おきますが、私は手は早くありません。むしろ奥手です(笑)その女の先生も単なる冗談として
        言ったのをI先生は真実だと思って、こう受け答えしたそうです。とまぁ、こんな感じで、
        私は色々な女の先生によくからかわれています(^^;)


12月16日(木) 手計算でやったら?

        答案返却第2日目。普段私がいる部屋は情報処理室と言うところで、コンピューターが3台置かれた
        特に何もない部屋である。私がひとりぼっちで常駐して色々コンピューターがらみの仕事をやって
        いるだけである。時々コンピューターを使いたい人が来るがあまり人の出入りは多くない。まっ、
        いわばプライベートルーム化しているわけですけど(笑)

情報処理室

        しかしこの部屋もこの時期になると、途端に千客万来、人の出入りが多くなる。皆各教科の成績を
        コンピューターで処理しようとして大挙するわけなのです。まぁそのための部屋なのですから、どんどん
        使ってもらったほうがいいのですが、これがまたいろいろあるわけです。自分でふだんから扱える人は
        自分で勝手にてきぱきと使いこなすから、こちらとしてもプリンターの簡単な使い方とかぐらいの
        アドバイスで済むわけですが、初心者が結構この時期参集するのです。一人二人なら、自分の仕事も
        忙しいけど、いちおう情報処理室常駐者ですから、色々教えて挙げられます。しかし4人も5人も来て
        それもEXCELの起動の仕方もわからない人まで来るので、本当に困ってしまう。またそういう人は
        当然何もわかっていないから、いちいち聞いてくる。確かにコンピューター委員としては、その
        啓蒙活動に一役買わねばならないのはわかっているが、ろくにできないのに一から聞いてくる、この
        忙しい時に(笑)

         「ねぇ、O−TEACHER。表が出てこないんだけど。」
         「ファイルを読み込むドライヴをフロッピィに変更して下さい。」
         「フロッピィなんてないわよ。3.5FDっていうのはあるけど。」
         「・・・それです。」

         「あれ?この式をコピーしたいのにうまくいかないわ。」
         「ですからコピーしただけではだめですよ。それを貼り付けないと。」
         「あら、気が利かないわね。」
         「・・・。」

         「あらら、合計のところにまでコピーしちゃったわ。どうしたら直せる?」
         「『元に戻す』ボタンを押して下さい。」
         「なんかいちいち聞くのは悪いわ。これならO−TEACHERがやった方が
          早いわね。ハハハハッ。」

        とまぁ、自分の仕事まで人に押しつけようということにまでなるのです。少しは自分でマニュアル
        ぐらい読んでよ、って感じです。でもこれも私の仕事の一部なのかしら。教育現場へのコンピューター
        普及の道のりは遠し。


12月17日(金) 新しい道

        私が副担任をやっているクラスの子で、ひとり今、進路変更しようとしている子がいる。理由は
        色々あるのだが、高校を辞めて心機一転、進路変更しようということになったのだ。ちょうど
        2学期も終わるところだし、きりもいいので退学して新たな道を進むことになったのだ。ところが
        いざ辞めるとなると、色々と細かい事務手続きがあったりする。今までの授業料の件や教材関係の
        学年費、修学旅行用の積立金などのお金関係。身分証明書の失効やらと、いろいろある。しかし
        何よりも退学届けがきちんと提出されなければ、何事も前に進まないのだ。ところがこの子、
        辞めることは決まったものの、親が多忙でなかなか連絡が取れず、来校もしていただけない。
        要するに辞めることは決まっているのに、退学届けが出ていないのだ。そうこうしているうちに
        月が変わり、未だ在籍したままになっているので、12月になってほとんど登校もしていないのに
        授業料だけは払わなければならなくなってしまっている。結局業を煮やした担任が、本日退学届けを
        受取に家庭訪問することになったのだ。で、その担任のT先生は「O−TEACHER、良かったら
        一緒に行ってくれません?」と頼んできたのだ。T先生は今年初めての担任で、こういうことに
        あまり慣れていない(慣れても困るけど)そこでベテラン(笑)の私が同行することになったのだ。
        偉くもないがいないよりはまし、ましてやこんなケースは何度も、というより何十回も経験して
        いるので、ついていくことになったのだ。

        そこで車で追走していくことになったのだが、これがまた遠い。たっぷり1時間半もかかってしまった。
        多分通学は2時間以上かかったことだろう。これじゃあ通いたくなくなる気持ちも分かる。おまけに
        道に迷うし(笑)たいがい家庭訪問でまともにたどりつけたケースは少ない(笑)それでも何とか
        たどり着き、色々と今後のことをアドバイスしたり、事務的な手続きを済ませたりして一件落着。
        毎回思うのだが、進路変更しても頑張って欲しいと思う。何もうちの学校ばかりが全てではない。
        色々なやり方や様々な道があるのだ。自分にあった道で頑張ればいいのだ。何も高校だけが全て
        ではない。確かに学歴はないよりあった方がいいけど、それが人間の価値を決めるものではない。
        そう思うのです。過去の道を振り返るよりも、新しい道を探して欲しい。頑張れ。

        さて学校へ戻りますか。あれ?この道はさっき来た道じゃないなぁ...どんどん違う道に行っている
        みたい...。新しい道じゃなくてさっきの道はどこ?


12月18日(土) 確認ぐらいしろよ

        本日はLHR(ロングホームルーム)1時間のみ。わざわざ土曜日に、しかもたった1時間のLHR
        だけのために登校するなんて、生徒も偉いね。テストが終われば、あとは終業式まで休みなんて
        ところもあったりするけど、うちの県はなぜか24日の終業式まで何か細かい行事がちょこちょこある。
        例えば交通安全講話だったり防災訓練、はたまた学年集会だったり大清掃だったり。生徒の方は
        授業じゃないから意外と楽かもしれないが、先生方は成績処理でフル回転。成績を出したり、点数が
        悪い子の親を呼び出したり、通知票書いたり(車に載せてうちに帰ってやろうとして、途中
        パチンコ屋に寄ったりすると盗まれるというジンクスあり(笑))、はたまた冬休みの宿題を
        作ったり...と、目も回る忙しさ。とても生徒になんか構っていられない(笑)だから学校によっては
        映画でも見せたり、勝手に球技大会とかやらせていたりする。

        さてそんな中、うちの学校では小票という各教科の担当者から出てくる、生徒の2学期の成績や
        出欠が入った資料が提出される。どこに出されるかというと、各学年の成績処理担当へ。つまり
        2学年の場合には私へ(笑)これを成績処理ソフトに打ち込んでいって、すべて集計し一覧表にする
        のだ。そこには成績、出欠はもちろん、学年順位、クラス順位などが入っているのだ。しかし
        この入力、これが膨大なデータとなる。だって例えば2年生の場合、6クラスあって、各クラス
        40人ほど、そして教科数は約15科目、それぞれ科目の成績と科目の欠時数、そして普段の
        クラスにおける欠席・遅刻・早退・忌引きなど。だから単純に計算しても6×40×15×2×4=
        28800件!のデータを打ち込むわけ。それも端末一台で!(ソフトの都合上、分散入力は
        出来ない)それもほとんど一日で!しかも数人で!ねっ、生徒なんか構っていられないでしょ?(笑)

        まっ、こんだけのデータ入力してるんですからミスは付きもの。わかっちゃいます。だから
        たった一人の成績の入力が間違っていたら、当然平均点や学年順位も大幅に違ってくるから、
        何度もチェックしなければいけないのです。これがまた大変な作業となるのです。ところが...
        もう入力ミス以前の問題が多すぎ!各担当者から出てくる小票のミスが多すぎなのだ!大事な
        生徒の成績だろ、確認ぐらいしろよ!合計点・平均点が違うくらい当たり前。中にはすでに
        辞めたやつにまで点数が入っていたりする(おいおい)だから入力以前に、担当者へのデータの
        確認作業で今日の作業は終わってしまう。とてもじゃないが入力までたどり着かないのだ。
        さっきもその間違った小票を持って担当者まで確認に行くと「あれ?間違ってた?ごめんごめん、
        てきとーに直しといて。」の軽い一言。おいおい、仕事だろ。ちゃんとやれよ、お前の
        せい、仕事が滞っているんだぞ!みんな迷惑しているんだぞ!って怒りたくなりますよ。でも間違えた
        当人は全然、事の重大さをわかっていない。こういうミスをしてくる無神経で不注意な人は毎回、
        同じ人だったりするわけです。こういう困ったちゃんは意外と多い。教員に必要な資質の一つに、
        事務処理能力があるけど、これが全然ない人もいて、毎回苦労してます。あーあ、いつになったら
        入力まで、こぎ着けられるのだろうか。とほほ。

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