〜君はサイパンダを見たか〜
前日まで目一杯部活してきたもので、当日は疲れが残る朝でした。家を7時頃出て成田へ。11時頃の飛行機でした。 今回はお盆から一週ずれているとはいえ、まだまだ夏休み真っ盛り。カウンターは混んでいました。でも出国審査は全然 混んでいなくて割とあっさり出国。スーツケースを預けたりチケットを手に入れたり、こういうことをすると俄然 気持ちが盛り上がってきますね。
飛行機はほぼ定刻フライト。サイパンまでひとっ飛び。サイパンまではわずか3時間半。もう寝る暇もありません。 ジュース飲んでお昼食べたらあっという間でした。映画なんて見ている暇なし。サイパンは、正確には北マリアナに 属する自治領。すぐ近くにあるグァムとは微妙に違うのですね。時差も1時間と楽勝オンタイム。そんなミニ知識も ネットで十分下調べしたので余裕です(笑)
さて到着すると、すぐ「××ホテルの方、こちらでーす。」とすぐバス乗り場へ。さすがに観光の島だけあって こういうことにもそつがなく、日本語が普通に飛び交っているし、そもそも日本人スタッフが沢山いました。 もちろん観光客も6割くらいが日本人。あとは韓国とか台湾の人のようでした。もう空は晴天で素晴らしい色。 きれいだなぁと思いつつホテルへ送迎するバスの前でたたずんでいました。すると急に強い風が吹いてきました。 するとバスのところにいた係員が「乗れ。」のジェスチャー。まだ時間があるのに...と思いつつも渋々乗り込むと 急に嵐のようなスコール。たった30秒前まで晴れていたのに、なんだこの雨は!!もう土砂降りというくらいの 豪雨。スタッフは普通に雨宿り。びっくりしているとものの5分でやみ、またまたいきなりのピーかん!なんだこりゃあ? これが噂に聞くスコールというやつか!?確かに今は雨季らしいが、一日に何度かこういうスコールが来るらしいのだが、 待っていればすぐやむので、現地の人は傘を持つ習慣がないそうなのだ。この島で傘を持っていたら確実に日本人らしい。
そうこうしているうちにバス出発。ものの20分でホテル到着。今回のホテルはハイアットリージェンシーホテル。 なかなかきれいで良かったです。もうすでに4時を過ぎていたので、この日はとりあえずビーチのみ確認。泳ぐのは 明日に取っておきました。
見てください。このビーチ。こういう風景を見ると来て良かったと実感します。でもちょっと珊瑚が多く、浅瀬がずーっと 続いてはいますが、足許は気を付けないと切りそうで怖かったです。水の透明度もまずまず。そりゃあタヒチや ニューカレドニアと比べると少し劣りますが、日本に比べれば数倍はきれいです。
とりあえずビーチを確認したあとは繁華街へGO!ホテルがあるところはサイパン一の繁華街のガラパン地区。さぞや...と 思いきや、もう日本の田舎の駅前以下です。確かにお店はそれなりにあるのですが、あまりぱっとしません。 中でも目に付いたのは「マッサージ・指圧」通るたびに中国系か韓国系の人が流暢な日本語で「30分ですよ。安いですよ。 気持ちいいですよ。」と早口で声を掛けてくる。こんなお店が何軒もある。もちろん土産物屋も多いし飲食店も多いのだが、 焼き肉のお店も多い。うーん、韓国のパワー恐るべし。今回は食事を付けていなかったので、色々リサーチしていたお店へ。 「カントリーハウス」というステーキのお店へ。ここは口コミでも評判が高く掲示板でも絶賛されていた。確かに行ってみると 特大のステーキが格安で食べられた。ハワイで食べた固くてかみ切れない肉とは違い、もう柔らかくて美味。おいしかったです。 この店での出来事。結構混んでいたのですが、日本からメールでリザーブしていたのですぐ座れたのですが、入り口近くに 多くの日本人が順番待ちをしていました。その中の若いカップルがそれぞれを写真で撮っていました。『ああ、新婚かなぁ。 お互い撮り合っていて仲が良いこと。』と食べながら思っていました。ところがそのカップル、一枚、二枚...五枚...十枚... って何枚撮り合うんだよ!っていうくらい撮っていました。デジカメですからいいんでしょうけれど、たかがステーキハウスの 入り口のところで、私が数えたところまでで20枚近くは撮っていました。なんだ、このバカカップルは?だから日本人の 形態模写でカメラを撮る仕草が出てくるんだよ!呆れてしまいました。
その後、地元のお店を冷やかす。この後連日寄ることになった地元のスーパーへ行ってみました。色々不思議なものが置いてあり 飽きません。食料品コーナーで目に付くのは、韓国製、台湾製のもの。もちろん日本のものも何でもあり、中にはわさびやそうめんまで ありました。その中でも気になったのはお茶の外国パージョン。そして誰が飲むのかというくらい大きなガロンで売ってるジュース。 やきりここは異国だなぁと感じつつ初日は終わりました。
さてこの日の午前中はオプションで申し込んだ島内観光。3時間ほどで回れてお手軽なので、せっかくここまで来たからにはと思い 参加しました。その行き先というのは、まず「バンザイ・クリフ(バンザイ岬)」というところ。ここの悲しい歴史については言うべき 言葉もありません(知りたい人は自分で検索してください)あまりきれいな海の色が余計に悲しみを募らせました(合掌)
そして次は「コマンダー・ポスト」という、旧日本軍司令部があったところ。アメリカ軍の爆撃の痕や砲撃の痕、そして火炎放射器で 焼かれた岩など。ガイドさんの話によると未だに不発弾が百個単位で見つかり、回収に追われているようです。そこに残っていた 日本軍戦車の残骸。第2次世界大戦だというのにこの戦車は日露戦争時の旧型だそうです。それじゃあねぇ。
その後「バードアイランド」という風光明媚な岸壁に連れて行かれ、そのままDFSに連行され観光終了。戦争の傷跡が残るところを 見学して、本当に平和についてしばし考えてしまいました。同じツアーで回った日本人みんなも何か感じることがあったようです。 しかしその後の解散場所がブランドものばかりが並ぶ免税店。そこでまた嬉々として買い漁っている日本人観光客...。このギャップに ちょっと複雑な心境。
と言いつつも、午後からは本格的にビーチ三昧。ちょっと珊瑚で足許が痛いけれど、そんなことはお構いなしに遊びまくり。これじゃあ 先ほどのエコノミックアニマルと変わりありませんね。でもこんなきれいな海を見ては、海男夏男の血が騒ぐ!もうただひたすら 遊んでおりました。ちなみにもう一枚の写真は誰かが作った砂の城。良い出来映えなのでとりあえず撮っておきました。日没まで ひたすら海水浴の私でした。
そして夕食は屋台へ。木曜日だけホテル近くの駐車場に屋台が出るということで行ってみました。こういう東南アジア系での醍醐味は やっぱり屋台!安くておいしいものが食べられるということで、すぐ出発。するとやっているのは地元民というよりは中国系なのか 華僑の人たちのようでした。そのため中華料理系屋台が多かったです。さまざまなおかずが並べられ、5品選んで飲み物デザートがついて 5$という格安の値段。だいたいこんな感じでボリュームたっぷりで500円ちょっとですから安いですな。もちろん味も言うことなし。
ただ私的に一番気に入ったというか気になったのはこれ。
子供用のおもちゃなのですが、いかにも偽物という雰囲気が素晴らしく思わず欲しくなりました(爆)うーん、この悪そうなドナルドに 胸キュン(笑)
3日目は、サイパン島のすぐ脇にあるマニャガハ島へ。ここは船で15分くらいの無人島。きれいな海で有名らしいです。本当は「船に乗る」 ということでかなり腰が引けていたのですが、そこは強引に拉致られました。まぁそんなに大きな船ではなかったですが、15分位なので 特に酔うこともなく無事到着。...って、なんでこんなに人がいるんだ、無人島って聞いてきたのに! 江ノ島までとはいわないまでも九十九里海岸くらいはいました。それも日本人ばかり。でも確かに海はサイパン島より、よりきれいで透明度 30%UP(当社比)うーん、贅沢な海ですな。それにすぐ海岸縁まで熱帯魚が近寄ってくるすごさ。それを見越してソーセージを持ってきた 私はちぎって撒いてみました。すると、おおーっ!大量の魚に襲われるー!あっという間に黄色や青のカラフルなトロピカル魚の大群に 取り囲まれ、マジで私が喰われるかと思いました。それくらいのすごさ。魚に取り囲まれるなんて初めての経験でした。そんなわけで ここでたっぷり遊びまくりでした。ちなみに帰りの船はちと揺れましたが、なんとかリバース危険ゾーンまで達せず無事帰還。夜は 近くのホテルへお食事へ。そんな一日。
最終日は普通に海遊びし、名残を惜しみつつ帰り支度。昼食は近くの地場レストランのランチメニューへ。6$也。今回食事はほとんど 地元の現地人が行くお店ばかりを利用しましたが、けっこう安くておいしいところが多かったのが意外。アメリカなのでファーストフードの 店もあったのですが、ひとつも寄りませんでした。そういえば私のアホ話もひとつ。ブラブラしていると「サブウェイ」という、日本にも チェーン店があるサンドイッチ屋があった。何気なく看板を見て、つい「なんだ、このバコーンって?」 「それはBACORN(ベーコン)!」と、無能振りをさらけ出すシーンもありました(笑)
とりあえず午後すぐにチェックアウトして空港へ。テロの影響かセキュリティチェックの厳しいこと厳しいこと。全員スーツケースを開けられ、 ちょっと通るごとに4回ほどパスポートを確認され、なかなか厳重な警戒振りでした。そして夕方の飛行機に乗り、日本へは7時過ぎに 到着。短いバカンスは終わりました。
そうそう、サブタイトルにも書いておいたのですが、サイパンは少し前から「サイパンダ」というキャラクターを押し出しております。 サイとパンダで、サイパンダという、子供でも思いつく駄洒落ですが、そのキャラクターグッズがあちこちのおみやげ物屋で見かけました。 当然空港やホテルなどにも、そのかぶり物をした人がお出迎え、なんてことがあちこちで行われていました。あるホテルの前を通りかかった時、 暑いものですから、このサイパンダのかぶり物をはずして、ロビーでくつろいでいる現地のあんちゃんがいました。多分宿泊客が 来たらかぶってお出迎えするつもりだったのでしょう、サイパンダの頭を膝の上に載せて他の従業員とだべってました。するとそこへ どこかで買い物を済ませた家族連れが戻ってきました。その家族の5歳くらいの子供が突然叫びました。「パパー!サイパンダの頭が 取れちゃっている!!」それを聞いた従業員が慌ててかぶり直すという、面白シーンを見てしまいました。子供よ。サイパンダも蒸れるのだよ(笑) ねぇ。