ニコラ・ドートリクール
Nicolas DAUTRICOURT


ヴァイオリン奏者 
 

 2000年カンヌで行われたMIDEM(音楽に関する製作・販売の国際見本市)において「ADAMI(芸術家と音楽家の権利管理機関から)クラッシック音楽界の新星と評され、またナテクシス財団賞を受賞。1998年、アンリ・ソーゲ国際コンクールにて第1位グランプリを獲得し、その他にも、ロンドンで行われた「パークハウス・アウォード」、ロドルファ・リピツァー国際コンクール、ジアン・バテイスタ・ヴィオッティ国際コンクールなどでも相次いで入賞。2001年にはポズナニで行われたヘンリック・ヴィエニャフスキー国際コンクール、ベルグラード国際コンクールにおいてファイナリストとなる。

 1993年、16歳の若さでパリ国立音楽院入学。ジャン・ジャック・カントロフに師事し、審査員特別賞付のプルミエ・プリ(一等賞)得て卒業、同様にジャン・ムイエールに室内楽を師事しキンスキー弦楽四重奏のメンバーとして審査員満場一致のプルミエ・プリを得て卒業した。その後、パリ音楽院大学院に首席で入学し、同時にイッシー・レ・ムリノー音楽院のイザベル・デュアのもとで音楽理論も学びプルミエ・プリを得て卒業する。
 その後も、彼は、フィリップ・ヒルシュホルン、ティボール・ヴァルガ、ミリアム・フリード、ジェラール・プーレ、ヘルマン・クレバース等の素晴らしい演奏家の元で研鑽を積み、ボロディン弦楽四重奏団、ハーゲン弦楽四重奏団のマスタークラスにも参加。

 サル・プレイエル、シャンゼリゼ劇場、シテ・ド・ラ・ミュジック、ライン・オペラ劇場、ボルドー大劇場など、フランス国内の主要な舞台ではもちろんのこと、ロンドンのウィグモア・ホール、モスクワのチャイコフスキー・ホール、コペンハーゲン現代芸術美術館、イスラエル、ブラジル、アメリカ合衆国、日本など、国際的な舞台でも活躍している。又、
ナントに於けるフォルジュルネ、ロックダンテロン、ミュージック・ア・レンペリ等の数々の催しにも招待されている。

  ラヴィニア(アメリカ合衆国)、シントラ(ポルトガル)、テルク(チェコ)等、多くの国際音楽祭に招待されており、ソリストとしても、フランス国立管弦楽団、ベルグラード・フィルハーモニ管弦楽団、キエフ・フィルハーモニ管弦楽団、ニースフィルハーモニ管弦楽団、サラエボやロストフ、イルクーツクの交響楽団、サヴォア管弦楽団、オーヴェルニュ管弦楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢等のオーケストラと共演を重ねている。
 室内楽奏者としての評価も高く、ユーリ・バシュメット、レオン・フライシャー、オーギュスタン・デュメイ、ジャン=クロード・ペヌティエ、ミッシェル・ダルベルト、ニコラ・アンゲリッチ、プソフォス弦楽四重奏団、ヴァンドゥラー三重奏団等と共演している。

 ピアニスト、ローラン・ワグシャルと一緒に録音したシマノフスキ全集、ショーソンとメンデルスゾーンの二重協奏曲のCDはフランスの音楽雑誌等において高い評価を受けている。

2007年に、ジェルブロワに於ける「Moments Musicaux 」の芸術監督に就任。2008年には、SACEMより「ジョルジュ・エネスコ賞」を受けた。

楽器は、Le Fond Instrumental Francaisから貸与された David Tecchler (Roma 1721) を使用。
     
                                        (2009年7月25日)