69B122　　森本　豊

　昨年のOB会旅行の際に、今年の目的地選定者のご指名を受け、あまり深く考えず
に「ざっくりと山形県の何処か」と決めさせて頂きました。深く考えなかったとは
言っても、それなりに理由はあって、真室川温泉にある真室川森林鉄道の動態保存
車輌を見たかったのと、1周1kmの線路で保存運行している列車に乗ってみたいとい
う気持ちもあってのことでした。
　しかし、鉄研OB会旅行の目的地選定の原則は「名古屋駅を12:00に出発して17:00
迄に到着出来ること」となっているため、真室川駅はその原則から外れるので、真
室川はOB会旅行の前日に個人的に1泊することとし、目的地としては「山形県の何
処か」とした訳です。
　結局、幹事の小柳さんの計らいで、目的地は赤湯温泉と決まったので、私は前日
に真室川温泉に泊まって、森林鉄道の列車を体験し、ノンビリと赤湯へ向かえば良
いと決めて計画を立てました。

　ところが、いざ旅館と切符の手配をしようかという時になって、真室川温泉の旅
館に問い合わせると「既に満室で空きはありません」との回答。一気に計画が崩壊
し、新たな計画を立てる破目になりました。
　新たな計画は、東京から常磐線、磐越東線、山形新幹線と乗り継いで赤湯へ向か
い、帰路は山形鉄道と米坂線の一部に乗車したら、後は新幹線乗り継ぎで帰名する
という、あまり面白味の無いものとなりましたが、真室川へ行けなくなって少々気
が抜けたこともあるかも知れません。
　また、私の計画では往路の赤湯到着が17:22となり、集合時間の17:00には間に合
わないのですが、これは特例でご容赦頂くこととなりました。

　さて出発当日は、品川駅で7分の接続で「ひたち9号」に乗車の予定で指定券を買っ
てあったのですが、「品川駅で昼食の弁当を買おう」と思い立ち、当初の予定より
も15分早い「のぞみ」の自由席に乗車しました。何と無く指定席を捨てるのは勿体
無いような気もしますが、私はEX予約で買っていますので指定席と自由席の料金は
同じですし、座れるのなら指定席も自由席も差はありません。
　品川駅の構内で「なだ万」の弁当とお茶を買い「ひたち」に乗車、車内で少しリッ
チな昼食を摂っていわき駅に到着。12分の接続で磐越東線に乗車しましたが、4人
掛けと2人掛けのボックスシートは、何れも1人で席を占領して足を投げ出したり、
前や横の席に荷物を置いて「他の奴等には絶対に座らせないぞ！」とのオーラを撒
き散らしている人が多かったので、仕方無く郡山までロングシートで2時間10分の
乗車となり、道中の半分以上は車窓の景色を眺めることも無く、睡眠時間に充てる
こととなりました。

　郡山からは、通しで2,540円で指定席特急券が買えた「やまびこ」「つばさ」を
乗り継ぎましたが、福島から乗った「つばさ143号」の席に座っていると、若い男
性が来て「ここは12号車4番A席ですよね」と言いながら自分の指定券を見せ、「ダ
ブってますか？」と言うので、私の指定券も見せながら比べると、その男性の指定
券は「つばさ145号」のものだったので、「この列車は『つばさ143号』ですよ。あ
なたの指定券は『つばさ145号』ですから、1本後の列車ですよ」と言うと、「失礼
しました」と言って去って行きましたが、暑いし、早く冷房の効いた列車に乗りた
かったのでしょうか？　などと思っている内に予定通りに赤湯に到着しました。
　既に予定の集合時間よりも遅れているので、駅から旅館までは1人で行くつもり
でしたが、ご親切に小柳さんがで待っていてくれて、感謝しながらタクシーで旅館
に到着しました。

　今回は私の目的地選定が悪かったのか、コロナが5類に移行した後にも拘らず参
加者が少なく、昨年よりも1名少ない8名でのOB会旅行となりましたが、5月に亡く
なった前田さんへ全員で黙祷を捧げた後は、穏やかながらも楽しい宴会となりまし
た。

　翌日は出羽三山へ行くグループ、宇都宮ライトレールへ行くグループと別れ、私
と小柳さんは山形鉄道に乗車。私は今泉駅で小柳さんと別れて米坂線、奥羽本線で
一旦赤湯へ戻り、土産などを買ってから「つばさ138号」に乗車、指定席に座り、
確認のために指定券と席番号、そして号車番号を確かめると、そこは「12号車」、
指定券は「13号車」なので急いで隣の車輌へ移動しましたが、これではとても他人
のことを笑うことは出来ません。
　東京からは「のぞみ387号」に乗車。前の席に来た人が「座席を倒してもいいで
すか？」と聞いて来たので「どうぞどうぞ」と応じたところ、一旦背もたれを倒し
た数十秒後に背もたれを戻し、席を立って何処かへ行ってしまいました。多分、私
と同様に号車番号を間違えたか、列車を間違えたかに気付いたのだろうと思います
が、自分をも含めて、1回の旅行で3回も間違いがあるのも珍しいことです。やはり、
暑さのせいでしょうか？
　そんなこともありましたが、今回も予定通り無事に帰名することが出来ました。

　今回は私の不徳の致すところで参加者が少なく、宴会では以前のような賑やかさ
はありませんでしたが、何れにしても往復の経路は各自それぞれというのがNRIC O
B会旅行の特徴でもあり、寂しさを感じることが少なかったのが、せめてもの慰め
になりました。
　とは言っても、多くのメンバーに参加して頂くに越したことはありませんので、
10月の50周年（実際は53周年）記念総会、そして来年以降の新年会やOB会旅行には、
是非々々多くの皆さんのご出席をお願いいたします。

　最後になりましたが、色々とお世話を頂きました小柳さん、そして参加してくだ
さった皆さんに心よりお礼を申し上げます。誠に有難うございました。m(_ _)m

行程（時刻は、この通りではない場合があります）
2023/08/26(土)
鶴舞 08:32−(5706M)→08:41 名古屋 08:51−(のぞみ302)→10:20 品川
品川 10:45−(ひたち9)→13:15 いわき 13:27−(737D)→15:37 郡山
郡山 15:51−(やまびこ211)→16:04 福島 16:35−(つばさ143)→17:22 赤湯
2023/08/27(日)
赤湯 08:59−(山形鉄道205D)→09:21 今泉 09:25−(7148D)→09:56 米沢
米沢 10:41−(435M)→10:56 赤湯 11:20−(つばさ138)→13:48 東京
東京 14:09−(のぞみ387)→15:45 名古屋 15:52−(3155M)→15:56 金山