2007 N.R.I.C. OB会旅行


写真は、こちらから“YouTube”のスライドショーでご覧ください


                            69B122  森本 豊
 今年のOB会旅行は2004年の高松以来3年ぶりの四国は松山です。松山と言えば
「伊予鉄道」、「伊予鉄道」と言えば「坊ちゃん列車」と、連想は単純な一本道し
かありません。
 と、言うことで今回は伊予鉄道の乗車と撮影にポイントを置いたプラン、と言え
ば聞こえが良いのですが、要は「新幹線+しおかぜ」の軟弱プランです。(^^;) そ
れでも、往復同経路はどうしても避けたかったので、復路は広島へ船で渡ることと
しました。まあ、広島からは所詮新幹線になる訳なんですが・・・。
 今回は8月13日に夏休みを取って鶴舞のJTBで指定券を購入しました。時期的
に暇なのかどうか、店には他の客は誰も居らず、ゆっくりと指定を取ってもらうこ
とが出来ました。しかし帰りに寄った千種のイオンのJTBは結構混んでましたので、
鶴舞のJTBは穴場かも知れません。

 当日は、いつものように地下鉄鶴舞線で鶴舞へ出て、JR鶴舞からスタートです。
名古屋からは700系に乗車。700系のスタイリングにも慣れては来ましたが、N700系
にしても、空力的には優れたデザインなんでしょうが、ビジュアル的には、もう少
しなんとかならないモンかと思うのは私だけでしょうか?
 岡山では、予定を立てた時のちょっとした勘違いで接続時間が44分もあったの
で、駅前で岡山電軌を撮影、タイミング良く“MOMO”を撮ることも出来ました。
 そして岡山乗換えの時の定番となった「祭ずし」も買って「しおかぜ」に乗り込
みました。
 8000系の制御振子は昔の381系のような不快な揺れもなく、車中で「祭ずし」も
堪能して快適の内に松山に到着しました。

 松山では、先ず保存されている「坊ちゃん列車」のオリジナルのクラウスを見よ
うと「梅津寺パーク」へ向かおうとして市内線の電車に乗ったのですが、これが逆
方向。「西堀端」で下車して反対方向の電車に乗り換え「古町」へ向かいました。
 「古町」では車輌基地の留置車輌を撮影して「高浜」行きの元・京王の車輌で
「梅津寺」へ。
 「梅津寺パーク」で入場料200円也を支払って園内へ入れば、入り口のすぐ右に
目的の鉄道記念物がありました。クラウスは客車1輌を従えた姿で一面のみ開放さ
れた立派な屋根付の檻(?)に入れられておりました。スチームドームもロッド類も
ピカピカに磨き上げられて・・・と、良く見ると、どうやらメッキされているよう
です。油の染み込んだロッド類をメッキするのは大変だったとは思いますが、でも
貴重なオリジナルの車輌をメッキするってのは・・・、どうなんでしょうか?
 因みに、このクラウスはオリジナルの他に、1977年「米山工業」製造の蒸気で動
く原寸大レプリカ(松山市内「宮田ビル」)、非可動の展示用原寸大レプリカが2
輌(伊予鉄道本社、愛媛県総合科学博物館)、そして松山市内を走るディーゼル動
力の原寸大レプリカが2輌と、レプリカだけで5輌もありますが、可動レプリカは
何れもゲージが1067mmで、オリジナルの762mmとは異なっています。
 撮影後、「遊園地はどんなところだろう?」と覗いて見ると、ざっと見たところ
客は2組、数名が見えるだけで乗り物類は一切動いておらず、完全に従業員の方が
多い状態で、コイン遊具から流れるメロディーのみが虚しく流れておりました。土
曜日の午後にこんなことで大丈夫か?「梅津寺パーク」。

 そして再び伊予鉄道で「松山市」駅まで戻って時計を見ると集合時間までかなり
あります。そこで取り敢えず終点の「横河原」まで行くことにしました。途中には
「愛大医学部南口」という駅があります。「愛媛大」だから「えだい」か?と思っ
たら略称は「あいだい」なんですね。
 「横河原」から5分の折り返しで「松山市」まで戻ると、まだ時間があります。
それならばと伊予鉄・鉄道線の全線完乗を目指して「郡中港」まで乗ることにしま
した。
 車内で時刻表を見て、「郡中港」からJRの「伊予市」へ歩いてJRで戻ること
も考えたのですが、「郡中港」から「伊予市」までの所要時間が不明でしたので、
「道後温泉」での待ち合わせ時間に間に合わせることを優先して伊予鉄で折り返し
ました。後で聞くと「伊予市」駅は「郡中港」駅のすぐ向かいで、しかもJRの方
が運賃が200円安いとのことでしたが・・・。
 「松山市」へ戻って市内線で「道後温泉」へ向かいます。乗ったのは2002年から
導入の超低床車輌2100形です。この車輌は加速も素晴らしくて、自動車並みの加速
をします。またこの車輌の運転席は客席よりも床面が数十センチ高くなっており、
その直後のシートも高い床面にあって展望席のような感じです。早速そのシートに
座ったのですが、シート前の運転席仕切りに液晶モニターがあり、前の方の乗客は
モニターを見ているので、何か晒し者になってしまったような気もします。
 「道後温泉」で小笠原君たちと合流して今夜の宿へ。宿には既に玉置君が到着し
ており、彼は風呂にも入って準備万端のようでした。
 そして今年は久し振りに野田君も出席してくれて楽しい大宴会となり、折角道後
温泉に来たというのに、結局本館へは行かずじまいとなってしまいました。

 翌日は何か中途半端な二日酔いの気分のまま「道後温泉」へ向かうと、かの「坊
ちゃん列車」が留置してあります。早速写真を撮っているとTVクルーらしい連中
も撮影しています。後で聞くと台湾のTVクルーのようでした。
 このディーゼル駆動のレプリカクラウスはオリジナルの雰囲気を良く捉えてはい
ますが、ボイラー部分にエンジンがあるために煙室以外はボイラー下部が丸くなく、
また通風のためのルーバーもあったりするのが少し残念です。ドラフト音はFMの
ホワイトノイズの断続で似た音を出していますが、これは模型のサウンド機構と同
じで、もう少しリアルにして欲しかったところです。
 客車はオリジナルのシンプルな足回りとは異なり、エアブレーキ関係の装備や太
いブレーキロッド、一段リンク式の軸バネ、不釣合いなほど巨大な軸箱などで、少
なくとも足回りに関してはオリジナルの雰囲気はありませんが、これは実際に乗客
を乗せて営業路線を走らせるためにはやむを得ないことでしょう。
 駅へ行くと「坊ちゃん列車」の乗車整理券を売っており、小笠原君たちも購入し
ています。私も急遽乗ってみようと思い、売り場へ行くと、運良く最後の整理券が
買えました。
 客車の車内はとても狭く、漱石がマッチ箱に例えたのも頷けます。木製のベンチ
シート、硬い板バネで乗り心地は最悪ですが、充分に往時の乗り心地を偲ぶことが
出来ました。
 「松山市」駅では機関車の回転と客車の入換を見物。機関車は渡り線の途中にあ
る金属製の敷石の上で油圧ジャッキを下から出して車体を持ち上げ、乗務員2名で
回転させます。思ったよりも軽く回るみたいでした。
 機回し線が無かったので客車の入換をどうするのかと思ったら、乗務員2名で押
して動かしてました。これも意外に軽そうでしたので驚きましたが、一人が客室外
下端で何か操作してましたので、バッテリー駆動の補助動力があるのでしょう。客
車を渡り線の奥へ入れて、機関車がバックして連結するのかと思ったら、客車を動
かして渡り線を渡って機関車まで持って行きました。

 「坊ちゃん列車」と別れ、「高浜」へ向かいます。ここで昨日乗り残した「梅津
寺」〜「高浜」間も乗車して伊予鉄・鉄道線の全線完乗です。
 「高浜」で駅舎を撮影してから「松山観光港」行きの連絡バスに乗ったら「早く
乗車してください。」と運転手さんにオコられました。
 「松山観光港」のフェリー乗り場は新しくて立派な建物で、フェリー乗客の需要
が多いことを伺わせます。
 ここで野田君と落ち合ってフェリーの最前列のシートに陣取り広島へ。フェリー
の中ではゆくりと積もる話が出来ました。
 途中寄港地の「呉」は「大和ミュージアム」の真ん前で、一瞬、途中下船しよう
かと思いましたが、時間の関係で断念。
 広島「宇品港」からは広電で市内へ。野田君と名物の「広島焼」の店へ昼食に入
りましたが、出て来た「広島焼」がボリュームたっぷりで、食べている内に指定券
を買ってあった新幹線の発車時刻が迫り、あわてて詰め込んで広島駅行きの電車に
飛び乗りました。
 乗った電車はグリーンムーバーのシーメンス製のオリジナルだったのですが、広
島駅へ到着後、即ダッシュの状況だったので、車輌の内部や外観を眺めたり撮影し
たりする余裕が無かったのが返す返すも残念です。
 それでもダッシュの甲斐あって、5分前にはホームに到着し、汗だくの身体を気
にしつつも、名古屋までの間にしっかりと休息を取ることが出来ました。

 今年も幹事の小笠原君、そして出席してくれたOBの皆さん、どうもありがとう
ございました。

行程
9/8(土)
鶴舞 07:40−(3606M)→07:47 名古屋 07:59−(3A)→09:38 岡山
岡山 10:22−(7M)→13:07 松山・松山市−(伊予鉄市内線)→ 西堀端
西堀端−(伊予鉄市内線)→ 古町 −(伊予鉄高浜線)→ 梅津寺
梅津寺 −(伊予鉄高浜線)→ 松山市 −(伊予鉄横河原線)→ 横河原
横河原 −(伊予鉄横河原線)→ 松山市 −(伊予鉄郡中線)→ 郡中港
郡中港 −(伊予鉄郡中線)→ 松山市−(伊予鉄市内線)→ 道後温泉
9/9(日)
道後温泉 −(坊ちゃん列車)→ 松山市 −(伊予鉄市内線)→ 古町
古町 −(伊予鉄高浜線)→ 高浜 −(バス)→ 松山観光港
松山観光港 10:55−(石崎汽船)→13:35 宇品港 −(広電)→ 広島
広島 15:30−(34A)→17:45 名古屋 17:54−(647M)→18:01 鶴舞


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