ときど記
編みながら、あれこれ思ったこと。 季節感と生活感。 2007年8月

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30日(木)
 先月、ひたすら毎日、この”ときど記”を更新していた時期がありました。
 モヤモヤとした悩みがあって、でも口に出すことが出来なくて、”言葉のお便秘”って感じだったんですよね・・・・下品な比喩ですいません・・・・とにかくこのページに、取り留めなく文章をつづることで、ガス抜きしていた日々です。

 その悩みというのは、「小4の長男が少年野球をやめるか続けるか」というものでした。
 ふぅ・・・・・お陰様で今はこうして、文字にすることも、口に出すことも出来るようになりました。




 「男の子が、野球やっている=心身共に健全でイイ!」という考えが、私に強くあったので、しばらく前から、見たところ野球から気持ちの離れている長男のことを、認めることが出来ませんでした。

 躾の上でも、「始めたことは、最後までやり抜く」ことを教えたいと思いますし、せっかく良いチームに属することができたのだから、せめて小学校の間は、やめさせないぞ!と思ってもいました。



 ただ本人は、小1の終わりに練習を体験させてもらい、キャッチボールで身体を動かすことが楽しくて「入る!今すぐ!」と言っただけで、そもそも野球に関心があった訳でなかったんですね・・・・。

 それから2年。日々の練習や試合を一通り(二通り、かな)経験して・・・・本当にシンプルな言葉で言わせてもらいますが、”飽きた”のでしょう、残念ながら。

 あと少し続ければ、興味が湧いてやる気が出るのでは?と期待し、褒めたり叱ったり、あの手この手で続けさせてきましたが、介入しすぎたかもしれません。いつの間にか私も、疲れちゃってきました。



 長男も日々精神的に成長しているわけで、自分自身も悩んでいたようです。ママの言うこともわかるけど、自分の気持ちもどうしようもない・・・・と。お腹や頭が痛くなったり、足にひどく成長痛を訴えたりして、表情も暗くなりがちに。

 親子で悶々とした日々でした。練習を休む理由も尽きて・・・・。
 たまに彼が何か前向きなことを言ったりやったりしても、私も笑えないし喜べなくて。学校のことも、ゲームやマンガのことも、みんな野球と比較してしまって。
 TVで野球が報じられていても、シラ〜〜とした空気が流れたものです。

 「いっそ、やめさせようか」「いやイカン、駄目人間になるぞ」と、私も揺れに揺れました。
 悩みの最中というのは、もう、全く打つ手がないような気持ちになりますよね。




 状況を打開できたのは、周囲の人のお陰でした。

 「悩んでいるでしょ?私は何とも言いがたいけど、あの人に相談してみたら?」とアドバイスしてくれた人がいました。
 よそのお母さん達との、ふとした雑談からヒントを貰えたこともありました。
 「急いで結論出さなくてイイよ!」・・・監督やコーチも優しかった。チームメートも無邪気に心配してくれて、ますますチームのことが好きになりましたよ・・・・。


 そして、私は腹を決めました。この度の件については、本人が口に出した言葉を、そろそろそのまま受け止めようと。


 長男は、ある日こう言いました。「野球、やめる」
 その言葉を聞いた瞬間、私のゴワゴワした気持ちが、シュワ〜〜と溶けてほぐれていくのを感じました。
 自分でも予想しなかったその気持ちよさに、思わず久しぶりの優しい言葉が口をついて出ました・・「この2年間、良く頑張って野球やったね。偉かったね」
 そうしたら、長男、みるみるうちに目に涙を溜めて、抱きついてきました。親子でしばし号泣しました。

 これから先、こどもが何かを取捨選択する機会は、無数に訪れることでしょう。
 親として、それらにどんな風に関わっていくのか・・・・今回、とても勉強になったなと思います。
 関わりすぎても、放って置いてもダメ。最初に口やら手やら出し過ぎてもダメ。でも易きに流れるようなら、釘も刺さなきゃダメ・・・・・。
 正解は無いけど、やり方は沢山あると感じました。希望が見いだせました。

 野球関係者の皆さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。






24日(金)
 甲子園も終わり(終わり方は、私は満足です。夏も一緒に、切なく終わった感じで・・・)、札幌はグンと涼しい日もあって、季節の流れに気持ちよく流されている日々です。

 夏の間に、ピンポン定番のくつしたも編んでいますが、合間にチョコチョコとかぎ針ものなど作っています。
  携帯ケースを、編みました。

  亭主が新しい携帯を持ったので、そのサイズに合わせました。

  オマケのミニバッグも、ちゃんと中身を入れられるし、ボタンも使えます。

 初めて亭主が「これはいいね。1000円は無理かもしれないが、800円くらいで売れるんじゃない?」と評価してくれましたよ・・・・評価の中身は嬉しいけど、売る気はないのでちょっとピンぼけですな(汗) 

 ついでに、長女の分と、私のものも、編み直しました。気が向いたらアップしますね!





21日(火)
 今年は、早々に駒大苫小牧が負けまして、ゆったりとした夏を過ごさせて貰っています。


 毎年、この日記に書き続けていますが、地元校の活躍は、嬉しいけれどキツイ!

 一般の高校野球ファンオバチャンとしては、精神的に大変なんです・・・・試合内容に一喜一憂、ドキドキしっぱなしで疲れます。

 他所の学校はみんな敵な訳で、せっかくの素晴らしいチームや選手を見ても、やっかんだり、揚げ足とったり・・・・。
 去年のハンカチ王子も、優勝したから王子ですけど、大会中はずっと「何あれ、気取るんじゃないよ」と文句言い続けていましたっけ。自分が醜くなる気がします。


 最初に広島の広陵に負け、それからずっと広陵を注目してきています。コントロールの良いピッチャー野村と、ハデさはないけど確実な打・守のチーム。熱中症で倒れる中井監督・・・・。

 今日の準決勝、必ず勝ってくれると思ってはいましたが、9回2アウトから追い上げられ、何度も鳥肌立ったり、叫んだりしました・・・・常葉菊川も素晴らしいチームでした。野球のルールが12回まで、とかだったら、野村君は完全に捉えられていたことでしょう。


 明日の決勝、佐賀北が勢いで野村を攻略できるか。
 はたまた広陵が、一晩で、疲れをリセットして、これまでどおりのクールで強い野球をするのか。

 楽しみです。そして、大会が終わってしまうことが、今からもう、淋しいです。




19日(日)
 七夕でしたね!(先月のときど記参照)

 亭主と長男が、長年の約束だった釣りへ出かけました。
 単身赴任する前は、1シーズンに1回くらいですが、ちょこちょこと釣りをしていた亭主。当時は長男がチョロチョロするので、連れて行くのも一苦労だったようですが、今回はさすがに成長したのか、楽しく連れたようです。

 早朝に一度行き、チカを8匹・・・・フライにしたら美味しかったです(苦笑)。
 翌日の夕方に再チャレンジ。小振りなイワシを20匹!小樽の港の埠頭にて。入れ食いで楽しい釣りだったそうです。

 

 ちょうど同じ頃に、やはり小樽近辺で釣りをしていた友人は、ハゼを60匹釣ったそうです!


 長男の夏休みも終わります。
 宿題がたくさんあったのですが、本人は悠々としたもので、私はヤキモキしました。
 昨年は、ヤキモキ大爆発で、嫌な思い出しかない夏休みでしたので、今年は「何も口出しすまい」と決心。
 それでも、休みの初めと、亭主が帰宅してくる前に、1度ずつ”説教”しましたが・・・・その後は”アドバイス”に留めようと、努めておりました(結局これも、私にはヤキモキ感なんですが)。

 あと3日!となって、釣りも行きたいし、漢字の書き取りも大量にあるし・・・という時、長男は深いため息をつき、目に軽く涙を溜め、「ママ・・」と近寄ってきました。
 ”ほら見たことか”と説教してしまいそうになる気持ちをグッと抑え、「どうしたの?大変なの?」と聞くと、コクリとうなずき、「お願い、励まして」と言うではありませんか!
 まだまだカワイイ小4、9才です。



16日(木)
 札幌は、このところ本州の梅雨時のような、じめじめと蒸し暑い日が続きました。

 7月の末、長男が林間学校へ出るまでは、ずっと涼しくて晴天だった(下の*参照)ので「雨具なんて、用意しなくて良いんじゃない?」と本気で思っていました。
 こどもらしい融通のきかなさで「しおりに書いてあるモノは必ず用意するんだ!」と言い張る彼に辟易しながら、100円ショップで合羽を購入。
 それが、1泊目から土砂降り&雷に見舞われ、合羽大活躍!というのが、エセ梅雨のスタートと記憶しています。

 横浜から、夏休みをとった亭主が帰宅してきたのが9日の夜。それまで、ずぅ〜〜〜っと、じめじめでした。洗濯物が乾かず、扇風機で風を当てたり、真冬にしか使ったことのない”浴室乾燥機”を使いました。

 夏休みに星や月の観察の宿題が出ている長男も、毎晩空を見てはため息。


 しかし、亭主に洗濯の大変さをぼやく暇もなく、翌10日からは暑く晴れた日がスタート! ちょっと極端すぎる”夏の到来”に身体も気持ちもついていくのがやっとでした。

 11日は法事。車での移動が、涼しくて快適だったので、12〜13日は函館旅行を敢行。91才の私の祖母に会ってきました。

 14日は長男をポケモン映画に連れて行き、日中はデパートで快適に過ごしました。こどもたちに安い扇風機を買い与え、なんとか夜も寝られたかな?

 15日、例年より遅くなってしまったけれど、お墓参りもできました。家では絶対に作りたくない中華料理も、外食させて貰って、スタミナ注入・・・!? さあ、夏よ、ドンと来いや〜〜〜と思ったら、今日はすっかり涼しくなっちゃいましたよ(苦笑)。


(*)   北 海 道 地 方 気 象 速 報 より引用
                              平成1 9 年7 月
                 札幌管区気象台技術部 気候・調査課
                      ( 平成1 9 年8 月1 日作成)


 概況 −2007.7−
 −『低温・少雨・多照』冷たい高気圧に覆われ低温・少雨 −
 ・この期間は、高気圧に覆われ晴れた日が多く、少雨傾向となった。
 ・また、中旬には冷たい高気圧の影響を受け低温となった。
 ・下旬は南からの暖気や上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となり、
  局地的に雷雨や短時間に強い雨の降った日があった。
 ・月平均気温は低く、中旬で顕著だった。
 ・降水量は上旬と中旬で少なく、月降水量は少なかった。
 ・日照時間は中旬に太平洋側で少なかった他は平年並か多く、
  月日照時間はかなり多かった。





6日(月)
 連日の更新になりますが、続きを書いて、バイオリン合宿の件をまとめたいと思います。


 合宿は2泊3日で、最終日に行われる”演奏会”を目指して活動します。
 その”演奏会”では、合奏やカルテットを練習してきた成果を出すものと、友達や家族と軽いアンサンブルを楽しむもの、の2本立てです。

 でも、そのカテゴリーには収まらない、しかしピアノと伴奏者があるなら、ちょっと弾いて聴かせたい・・・・ってな、”おたのしみコンサート”が2日目の夜に設定されていて、比較的大きい子達(中高生・大学院生も!?)が演奏しました。

 そこで、私の、一生の思い出が出来たのです。
 長女との共演です!長女のバイオリンに、私がピアノ伴奏を付けたのです!
 曲は私の大好きな「カヴァレリア・ルスティカーナより 間奏曲」・・・もぉっ、最高ッス!!

 「お母さんがピアノ弾けるなら、親子で演奏できて、素敵ですわね、オホホ」と、よく言われますが、なかなかそうは行かないものです。
   おとなしめの長女に対して、目立ちたがりの母。
   堅実な演奏の長女に対して、大雑把な演奏の母。
   思春期の長女に対して、不惑間近のオバチャンパワー炸裂の母。
 ・・・・繊細な、音楽というフィールドで、あまりにも釣り合わない二人なのです。トホホ。
 これまで、発表会など、数回のチャンスはあったのですが、ことごとく長女に「嫌」と言われ続けてきました。

 でも今回は、私、プライドを捨てて言いました。 「お願い!この曲をママと演って!!一度でイイから!!」 
 ピンポン、一世一代の勝負(!?)・・・・長女の返事は「楽譜、写すから見せて」・・・・やったぁ〜(嬉)


 本当に、夢のような経験が出来ました。
 普段、音楽についての話を、彼女と出来るだけでも幸せなんですが・・・・
 一番お気に入りの甘く切ないメロディーを、一緒に弾けたこと。今思い出しても、ウットリ、胸がいっぱいになります。
 男親が、息子とキャッチボールしたり、赤提灯で一杯やったりする夢、みたいなものでしょうか・・・・?

 とにかく、一生モノの思い出を得られて、大満足の合宿でした。
 数年前まで、苦悩と、焦燥と、ため息の合宿だったことが、信じられません!!

 お世話になった皆様、ありがとうございました。



5日(日)
 先日の、バイオリン合宿の続きです。

 去年の合宿から、私も、ピアノ演奏でちょっぴり参加しているんです。イイ思い出になったので、書きます。



 私が習っているピアノの先生は、このバイオリン教室で、長年ピアノ伴奏をなさっている方なのです。
 以前は年に一度、発表会の時にお会いしていただけでしたが、数年前、この合宿の”父母の集い”に先生が参加されたことがありまして。
 先生はその時、「このバイオリン教室のこどもたちは、本当によくお稽古していますよ!お母さん方、そんなに悩まなくても大丈夫!!」って明るくアドバイスくださったのです。
 当時、長女のバイオリンのことで、ものすごく悩んでいた私の心にズッキュ〜ンと命中。
 素晴らしく良い印象で、先生は私の心の中に残ったのです。


 それから1年ほど経って、私はピアノを再開しましたが、誰か先生についてレッスン受けるかどうか迷いました。
 電子ピアノを買っただけで充分じゃん?楽譜は読めるんだし、自分でチンタラ弾けばいいのよ・・・と思ったりして。
 ですが、習うとしたら先生がいらっしゃる!と気付いた時、すっかり迷いが消えて、気持ちが固まりました。


 そして、実際にレッスンをお願いしてみて、相性の良さにビックリしています・・・・先生が、プロとして合わせてくださってるとは思うのですが、私にとってとても分かり易く、気分良く、納得のいくレッスンをしてくださるのです。
 ピアノのことだけでなく、子育てのこと、教育のこと、いろんな面でお話ししていても勉強になりますし、とにかくノリが合うのです。



 話は戻りますが、そういうわけで、先生の弟子として、合宿でも伴奏の譜めくりや、ちょっとした連弾など、出番をいただいたのです。
 合宿の会場には、バブルを感じさせる白いフルコン(とっても大きいモノ)のグランドピアノがあるのです。
 目立ちたがり屋の私。人前で、そんな生ピアノを弾けるだけで、天にも昇る気分!!
 よく練習したつもりでしたが、結局は連弾で、最後の音を外しちゃいました(汗)。長女にシッカリ指摘されました(大汗)。とにもかくにも、イイ思い出です・・・。


 イイ思い出、については、まだ一ネタあるので、また次回書きますね(引っ張るなぁ〜)。





1日(水)
 毎年恒例の、長女のバイオリン合宿へ行ってきました。

 素敵なバイオリン演奏を聴きながらの、避暑みたいなモノ。ここ2〜3年は、とても楽しみな行事です。


 でも、思い出すのは、それ以前の苦労の日々。

 まず、バイオリンそのものを、どうやってお稽古させるか、に悩む母親として苦悩。
 お泊まり行事なので、寝せる・起こす、食べさせる、お風呂に着替え。挙げ句の果ては、引っ込み思案の我が子をどうやって他のお友達と遊ばせるか、まで、気持ちを張り詰めっぱなし・・・・。

 さらには、毎年恒例、先生のありがたいお話を聞く”夜の父母の集い”。お稽古のさせ方から、子育て論、先生の生い立ちや、教室運営のこれまでの苦労・・・・和室に集まって車座になり、色々なお話を伺ううち、空が白々と明けてきたこともありました。眠い・・・・・zzz

 昼間は、やっと素敵なバイオリンが聴ける・・・と期待していても、まだママとは離れられなかった長男を連れて行った時期もあり、ジッとしていない彼のお相手で、全く曲を聴けないまま、暑い中ひたすらお外で遊んだり・・・・。泣いたり怒ったりばかり、我慢の3日間。


 そんな頃、大きなお子さんと、それについてきたお母さん達は、優雅で立派で、本当に眩しかったです。

 そして、そういうお母さん方に、「今は大変でしょ?でも、きっといつか、子育てもバイオリンも全部楽しめる時が来るから、安心なさいな!」と声をかけていただいた思い出が・・・・。

 その当時は、「そんな時が、本当に来るのか・・・?信じられない・・・・あの人達は立派だけど、私と我が子は、ダメ駄目だからな・・・(泣)」と、半信半疑でした。正直、「うぜぇ、ほっといてくれ(怒)」とさえ思ったこともあった筈。

 でも今、あの言葉は本当だった!と実感していますし、今度は自分が、言葉をかける方の立場にならなくちゃ!と思います。少しでも恩返ししたいですからね。すぐに伝わらなくても結構!「うぜぇ」と思われても構わない!

 というわけで、なるべく、今が大変そうな新しいお母さん達に、「大丈夫だよ!負けるなよ!いつか本当に、全部が楽になるから!!」というメッセージを発信してきたつもりです・・・・。


 なぁ〜んて、格好いいこと言っていますが、現実には、マダムにはほど遠い、ドタバタ騒がしいおばちゃんだったと思います。ピアノ弾いてみたり、運動会タイムで はしゃいだり・・・うるさかったかも!?
 今となっては、「あんな風にはなりたくない」と思われちゃって逆効果になっていないことを、祈るばかりです。







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