■天蓬の謎

●ビジュアルの謎

変わり者と名高いきれいな顔の兄ちゃん天蓬元帥。彼の有り様は天界においても際立っています。一般常識も生活能力もまるでないかわり、専門分野においては右に出るモノがない人間書庫。現代日本で言うところの「博士号を取得しているにも関わらず学会をさぼりまくり大学幹部には煙たがられているが、出欠をとらず休講も多く試験も適当なため生徒には人気の名門大学史学部偏屈教授。テレビ出演は一切お断りで出勤は自転車か準備室にお泊まり。女性よりはにわが好きでオナニーはダッチワイフ派」といったところでしょうか。彼には八戒同様謎がてんこもり次から次へのわんこそばといった案配ですが、軽くそのビジュアルから検討していきましょう。ふけが目立たないよう文系にも関わらず白衣を着用していますが、白衣というものは結構厚い生地でできており、一度染みこんだ汚れが取れにくいものです。清潔第一の病院や化学技術関連施設で着用が義務づけられているのは、汚れやすい白い上着を着用することで清潔であることへの注意を喚起すること、またそういった職業についていることを周囲にアピールする制服の意味合いもあります。実際は裾や袖が泳いで動き辛かったり、膝にまとわりついて走れなかったり、白いので太って見えたりとあまりいいことはありません。天蓬元帥であるという印以上の意味合いは何もなさそうです。次に(え、終わり?)ずぼらなくせに一番寝癖のつきやすい「肩にかかるくらい」の長髪がこれまた謎です。毎日ブラッシングしないとこの長さの髪は決まりません。加えて「目立つのが嫌いなんですよ」と言いつつの便所下駄。こんなもの履いてたら半鐘ならして全館に居場所を知らせながら闊歩してるようなものです。おまけにあの便所下駄、近年お目にかかりません。天界は和式便所なんですか?タイル貼りなんですか?ずぼら具合では元帥に負けない私でもトイレは洋式でないと中で本読めないんで困っちゃいます。総合するとこうです!天蓬元帥は腹黒です。あ、待ってください、戻るボタンは待ってください。精神の黒さを白衣でカバーしているのです。きれいな髪質なのに手入れもせず寝癖つき放題でフラフラしている美形の上司がいたら貴方はどうしますか。「ちょっと元帥!座ってください!」と呼び止め髪を梳いて差し上げますね。「だめですよ、仮にも元帥が…」」「ああ、すいませんね。つい面倒で」(にっこり)「い、いえ…」「ところでお願いがあるんですが」「何なりと」洗脳完了。ああ罪な元帥!便所下駄は…抗菌されてて水虫予防にいいのかもしれませんね。謎はすべて解けた!


…こんなこと言いたくありませんがね…