| 2020年7月の天候と大気 |
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| (2020.08.14 掲載) |
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| 2020年7月の天候と大気 |
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| (1) 日本の天候 |
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| 2020年7月は大雨が頻々と発生,曇や雨の日が多い1か月となりました。日照時間も極端に少なく,農作物の作柄,品質への影響も大きいのではないでしょうか。梅雨明けが遅れ,気温も平年を下回りました。その一方で,台風の発生がありませんでした。 |
| (2) 大気の流れ |
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| 大気の流れについて,月平均天気図等を見てみました。 |
| ◆熱帯の海面水温 |
| https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/data/elnino/clmrep/ |
| 7月の月平均海面水温の平年差は,インド洋,西部太平洋で高くなりました。一部の海域では,標準偏差の2倍以上と極端に高くなっています。 |
| ◆対流活動 |
| https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/db/diag/db_hist_mon.html |
| OLRの平年差は,アラビア海などインド洋の西部では低く,対流活動が活発であったことがわかります。一方,ベンガル湾や南シナ海では平年より高く,対流活動が平年にくらべ不活発であったことを示しています(平年でも対流活動の活発な時期ですので,対流活動がなかったわけではありません)。 |
| ◆200hPa速度ポテンシャル偏差 |
| https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/db/diag/db_hist_mon.html |
| 発散の中心はベンガル湾付近ですが,アラビア海などインド洋の西部で対流活動が活発であったので,60゚E以西で発散の偏差が大きくなっています。 |
| ◆200hPa流線関数偏差 |
| https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/db/diag/db_hist_mon.html |
| インド洋の西部では対流活動が活発であったものの,ベンガル湾や南シナ海などで平年にくらべ対流活動が不活発であったことから,30〜40゚N帯で低気圧性偏差となっており,亜熱帯ジェットは北上していない(遅い)ことを示しています。 |
| ◆850hPa流線関数偏差 |
| https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/db/diag/db_hist_mon.html |
| ベンガル湾や南シナ海などで対流活動が不活発であったことから,30゚N以南で高気圧性偏差が明瞭です。日本列島付近も高気圧性偏差ですが,中心は南海上で,日本列島の南(から東)で高気圧が強かったことを示しています。 |
| インド洋から西部太平洋にかけての広範囲で海面水温が高かったことと,対流活動はインド洋西部で活発で,インド洋の東部,西部太平洋では活発でなかったこと,が特徴的です。 |
| MJO(Madden Julian Oscillation 赤道域季節内振動)についてみてみると(https://ds.data.jma.go.jp/tcc/tcc/products/clisys/ASIA_TCC/mjo_cross.html),7月の初めに上層の発散領域やOLRの負偏差域が東進,半月程度で赤道を一周しているように見えます。その後,ゆっくりと東進し,7月の終わりから8月の初めに西部太平洋域で上層の発散が大きくなっています。 |
| まとめると, |
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| インド洋で対流活動が活発 |
| 7月の MJO の東進が遅い |
| インド洋東部や西部太平洋で対流活動が活発となったのは7月の終わり |
| 亜熱帯ジェットの北上が遅い,あまり北上していない (梅雨明けの遅れ) |
| 西部太平洋の熱帯域は対流活動が不活発で,熱帯低気圧,台風が発生しにくく,下層では高気圧性偏差 |
| といったことが特徴と思います。 |