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台風第16号が通過した与那国島
(2016.11.05 掲載)

 2016年の台風第16号は,与那国島を通過したように思えましたので,観測値からその様子を探ってみました。
 用いた観測データ等,とくに記述のないものは,気象庁ホームページから取得しました。
◆気圧,風速,降水量
 1図は,2016年9月16日21時(日本時間)から17日21時までの,与那国島特別地域観測所の気圧(海面更正値),10分間平均風速と,10分間降水量から求めた前30分降水量です。
 台風が近づくにつれ,気圧は下がっていきます。06時00分には995.5hPaですが,07時00分には992.3hPa,08時00分には985.4hPa,09時00分には973.0hPaと3時間で22.5hPaも下がっています。逆に風は,06時00分には18.7m/s,07時00分には21.2m/s,08時00分には28.0m/s,09時00分には35.6m/sと強くなっています(*1)。
 気圧はその後も下がり続け,10分ごとの値では11時00分に936.9hPaとなり,その後,上昇に転じます。風は,10時10分に45.9m/sとなり(*2),その後弱まり,11時00分には13.2m/sとなっています。そして,再び強まり,11時20分には31.0m/sと再び「猛烈な風」となっています。
 降水量も,10時20分の,前30分間で44.0o,前1時間で60.5oと最も大きくなり,その後,11時00分から12時00分にかけては前30分間で0.5〜1.0oと小さくなっています。
 風,雨の弱まりから,台風の中心が近くを通過したことが伺えます。


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1図 2016年9月16日21時から17日21時までの与那国島特別地域観測所の海面気圧,10分間平均風速,前30分降水量


◆風向の変化と台風の進路
 次に風向に注目してみます。
 2図は気圧の最も低かった前後の,10時00分から11時20分までの風向を描いたものです(11時20分以降12時00分まで変わりません)。
 青い線で示したように,与那国島特別気象観測所では,時計廻りに風向が変わっていったことがわかります。台風の中心近くでは,概ね,観測地点と台風の中心を結んだ直線に直交し,中心を左手に見る方向の風が吹きます。台風の中心が観測地点の南にあるときには東風,西にあるときには南風,北にあるときには西風,東にあるときには北風が吹きます。台風第16号の接近,通過にともない,与那国島特別気象観測所の風向は,東風→南東風→南風→南西風と変わりました。このことから,台風の中心は,観測地点の南→南西→西→北西と移動したことになります。
 台風の位置表に示されている,9月17日09時と12時の位置を地図(*3)に書き入れ,直線で結んでみました(3図)。与那国島を,南から西の端付近を通り,北北西へと抜けたように考えられ,当然のことながら与那国島特別気象観測所の風と整合します。なお,与那国島特別気象観測所は島の中央から少し東の所にあります。


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2図 2016年9月17日10時00分から11時20分までの与那国島特別地域観測所の風向



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3図 2016年9月17日09時,12時の台風第16号の位置と与那国島


*1 気象庁では,15m/s以上の風をt「強い風」,20m/s以上の風を「非常に強い風」,30m/s以上の風を「猛烈な風」と表現しています。報道等でもこれに準じて用いられているはずです。

*2 台風第16号による最低気圧(海面更生値)は936.5hPa(10時47分),最大風速(10分間平均)は46.6m/s(10時08分,風向は東)。
 9月17日09時,12時の中心付近の気圧は930hPa。
 与那国島のこれまでの記録は,最低気圧は,929.2hPa(2007年10月6日),最大風速は,54.6m/s(2015年9月28日)。観測の開始は1956年11月。

*3 地理院地図(http://maps.gsi.go.jp/)を用いました。





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