分かれた2018年の花粉飛散量予想



※※※※※ ご 注 意 ※※※※※

このページは Google Chrome で動作を確認しております。
(Internet explorer ご使用の方は文字サイズを中にしてご利用ください)


 このページは利用者の責任において利用してください。障害・損害に関していっさい責任は負いません。
 また,無断引用,転載かたくお断りします。


 一番下の Nabex のロゴをクリックすると元のページに戻ります。






分かれた2018年の花粉飛散量予想


 2017年10月3日,日本気象協会(JWA),ウェザーニューズ(WNI)が2018年のスギ・ヒノキ花粉飛散量の予想を発表しました。
 東京について見てみると,JWAは「非常に多い」,となっていますが,WNIは平年≠フ50%と,異なる結果となっています。
 JWAは2017年夏の天候を,「気温:高い,降水量:少ない,日照時間:平年並」(関東甲信地方)と捉え,一方,WNIは,「8月は曇りや雨の日が続き,記録的な日照不足」ことに着目しています。
 JWAは6〜8月の3か月全体を,WNIは8月について述べており,いずれも気象庁発表の資料との食い違いはなく,誤っているわけではありません。
 実際の天候をどのように評価するのか,により,2018年の予想が異なったということと思います。

 かつて,このページでは,3か月平均の1日当たりの全天日射量を用いて翌年の花粉飛散量を予測してきました。この点に鑑み,2017年夏(6〜8月)の全天日射量の特徴を整理し,同様の特徴をもつ年を選び,翌年の花粉飛散量はどうであったのか,見てみることにします。
 なお,用いたデータは,東京の全天日射量,東京・千代田のスギ・ヒノキ花粉飛散総量で,それぞれ気象庁の Web site ,東京都の Web site より取得しました。花粉飛散量の古いデータについてはかつて提供を受けたものです。

 2017年の全天日射量は,第1表のようになっています。
 6,7月が平年より多く,8月は少ない,6〜8月の3か月は多い,ということが2017年の特徴でしょう。


第1表 6〜8月,6月,7月,8月の全天日射量(MJ/u・day)
6〜8月 6月 7月 8月
2017年 15.8 17.4 18.0 12.0
平年値 14.6 14.0 14.6 15.2


 このような傾向の年を選び,全天日射量と翌年のスギ・ヒノキ花粉の飛散総量をまとめると,第2表のようになります。
 4年のなかで,8月の全天日射量が最も少ない年は2001年で,2017年8月よりも少なくなっています。しかし,2002年の花粉飛散量は6460.0個/平方センチメートルと1993〜2017年の平均を上回り,この4年のなかで最も多くなっています。
 逆に,4年のなかで最も多い年は1997年ですが,翌1998年の花粉飛散量は4年のなかでは最も少なくなっています。


第2表 6〜8月,6月,7月,8月の全天日射量(MJ/u・day)と
  翌年のスギ・ヒノキ花粉の飛散総量(個/平方センチメートル)
6〜8月 6月 7月 8月 翌年の
花粉飛散量
1996 15.2 14.3 16.7 14.6 2809.0
1997 15.9 16.1 16.9 14.7 2110.0
2001 15.7 14.0 21.5 11.6 6460.0
2015 15.4 16.0 16.2 14.0 4221.0
平年値 14.6 14.0 14.6 15.2 2693.0*
単位 全天日射量 MJ/u・day
   スギ・ヒノキ花粉の飛散総量 個/平方センチメートル
* 1993〜2017年の平均。各年の値を対数変換して平均を求めそれを指数変換した値。


 夏の全天日射量と翌年のスギ・ヒノキ花粉の飛散総量には,正の相関があります。
 月ごとに見てみると,8月の相関が最も小さく,6〜8月の3か月平均との相関が最も大きくなっています。
 2017年の夏の天候は,前半は少雨・多照,後半は寡照と傾向が異なっただけに,花粉飛散量を予想する上で,3か月平均の天候データを用いるのがよいのか,8月を重視するのがよいのか,来年(2018年)のスギ・ヒノキ花粉の飛散量がどのようになるのか注目です。


第3表 全天日射量と翌年のスギ・ヒノキ花粉飛散総量との相関
期 間 6〜8月 6月 7月 8月
相関係数 0.83 0.56 0.74 0.52





end-title