| 寒候期予報資料(2019年)を読む |
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| (2018.09.14 掲載) |
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| 寒候期予報資料(2019年)を読む |
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| うっかりしていたら,2018−19年の寒候期予報資料が公開されていました。 |
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私なりの資料の解釈,注目点を整理してみました。 |
| 予想図は気象庁の Tokyo Climate Center の Web-site から取得しました。 |
| http://ds.data.jma.go.jp/tcc/tcc/products/model/index.html |
| 1.エルニーニョ(熱帯域の海面水温) |
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| 9月10日に発表されたエルニーニョ監視速報では,秋にエルニーニョが発生する可能性は60%となっています。 |
| 8月の月平均海面水温平年差では,東部赤道太平洋域では負偏差で,寒候期予報資料の予想図では,150゚W〜100゚W付近で1℃程度の正偏差となっています。西部太平洋熱帯域も正偏差と,広い範囲で正偏差で,エルニーニョ時の典型的な偏差パターンではないように思います。今後の変動に注目です。 |
| 2.熱帯域の降水量 |
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| 赤道域では,120゚E〜180゚ で降水量が多く,180゚〜90゚W では少なくなっています。エルニーニョ時のパターンにはなっていません。 |
| むしろ,西部太平洋熱帯域で多くなっています。また,少し北の10゚N帯で広く正偏差となっています。 |
| 3.200hPa速度ポテンシャル,850hPa,200hPa流線関数 |
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| 赤道域の 120゚E〜180゚ で降水量が多いことから,200hPa速度ポテンシャルでも,発散の中心はニューギニア島付近で,偏差も大きくなっています。エルニーニョ時ほど東へ偏ってはいません。 |
| 850hPa流線関数の偏差も,ニューギニア島の北,フィリピンの東で低気圧性偏差が明瞭となっています。 |
| また,30〜50゚N帯では,中国大陸,アラスカ付近で高気圧性偏差,ベーリング海,北米大陸東岸で低気圧性偏差と波列パターンが見られます。200hPaでも,低気圧性偏差ながら,中国大陸,アラスカ付近は偏差が小さく,同様な流れとなっています。 |
| 4.北半球500hPa高度 |
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| 北極付近で正偏差,日付変更線付近,北米大陸東部から大西洋で負偏差となっています。極付近から中緯度に寒気が南下しやすいパターンとなっています。 |
| 日本列島付近は正偏差で(ただしメンバー間の差異は大きい),寒気は入りにくいパターンです。 |
| 5.海面気圧,850hPa温度 |
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| バイカル湖付近で正偏差,ベーリング海で負偏差と,一見すると日本列島には寒気の入りやすいパターンですが,日本列島付近も正偏差であること,850hPa温度は正偏差であること,500hPa高度も正偏差であることなど,寒い冬を示唆していません。 |
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図 2018年12月〜2019年2月の3か月平均地上予想図 TCC/JMA の Web site から取得,日本列島を赤く加工 |
| 6.まとめ |
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| 北半球の予想図からは,寒気はあまり流入しそうにないことを示しています。 |
| 一方,850hPa流線関数では,フィリピンの東に低気圧性偏差が予想されており,東日本,西日本,南西諸島に寒気の入る可能性を示しています。 |
| エルニーニョがはっきりしません。海面水温の変動により,850hPa流線関数のフィリピン東の低気圧性偏差も変わってきます。 |
| いつにも増して 悩ましい です。 |
| ◆季節予報や予報資料を理解する上での参考資料 |
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(1)季節予報作業指針 気象業務支援センターから 平成24年度季節予報研修テキスト として発売 季節予報や対象とする現象,注目する現象について丁寧に解説されている。 |
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(2)季節予報の基礎 講義ノート(2007年版) かつて気象庁内の研修で配布された講義ノート。 2.何が予報できるのか? は,季節予報にはごく当たり前のことながら,余り記述されることのない基本的なことが書かれている。 ●利用上の注意 5.気象庁の行っている長期予報・季節予報 は現在では改められているので省いてある。予報資料についても同様。 平年値が1971-2000年と現行の1981-2010年と異なる(傾向的には変わらないが,数値は異なる)。 |