| 寒候期予報資料(2020年)を読む |
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| (2019.09.14 掲載) |
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| 寒候期予報資料(2020年)を読む |
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| うっかりしていたら,2019−20年の寒候期予報資料が公開されていました。 |
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私なりにの資料の特徴,注目点を整理してみました。 |
| 予想図は気象庁の Tokyo Climate Center の Web-site から取得しました。 |
| https://ds.data.jma.go.jp/tcc/tcc/products/model/index.html |
| 1.エルニーニョ(熱帯域の海面水温) |
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| 9月10日に発表されたエルニーニョ監視速報では, |
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・エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない ・インド洋熱帯域は海面水温の高い状態が解消しつつある ・エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない可能性が高い |
| と述べられており,熱帯の海面水温からの有用な情報が期待できません。 |
| 寒候期予報資料の予想図では,西部太平洋で正偏差,日付変更線以東では負偏差となっています。また,インド洋の西部で正偏差となっています。 |
| 2.熱帯域の降水量(対流活動) |
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| 太平洋の赤道域では平年より少なく,その北で平年を上回っています。 |
| また,インド洋では西部を中心に多くなっているのが目立ちます。 |
| 3.200hPa速度ポテンシャル |
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| 降水量(の偏差)に対応するように,熱帯域ではインド洋に発散偏差の中心があり,西部太平洋では,北半球側では発散偏差で,南半球側では非発散偏差となっています。中部太平洋,東部太平洋では非発散偏差となっています。 |
| 4.200hPa流線関数 |
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| 太平洋の15゚N帯で低気圧性偏差,15゚N帯を中心に中緯度で高気圧性偏差となっています。また,中緯度帯は北半球前提で高気圧性偏差ですが,90゚E付近や120゚W付近で相対的に偏差が弱くなっています。 |
| 5.850hPa流線関数 |
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| 太平洋では高気圧性偏差で,とくに日付変更線以東の中緯度帯で高気圧性偏差が強くなっています。中国大陸も高気圧性偏差ながら,日本列島付近やさらに東のほうが偏差が大きくなっています。 |
| カムチャツカ半島からベーリング海にかけ低気圧性偏差が見られます。 |
| 6.北半球500hPa高度 |
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| 北半球全体でほぼ正偏差となっています。この春までのエルニーニョであったことから,高度の少し高い状況でしたが,エルニーニョが終息してもすぐには下がりません。 |
| 中緯度帯の正偏差大きいですが,日本列島付近から東にかけてとくに偏差が大きくなっています。寒気の入りにくいパターンです。 |
| とはいっても,高緯度の流れは日本の北で南側に蛇行しています。北日本へは少し寒気が入る時期があるかもしれない,といったところでしょうか。 |
| 7.北半球850hPa温度 |
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| 500hPa高度同様,北半球全体で正偏差となっています。オホーツク海付近で(周辺より)偏差が小さくなっています。 |
| 8.北半球海面気圧(地上天気図) |
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| カムチャツカ半島からベーリング海で低圧部・負偏差となっています。 |
| また,中国大陸は正偏差となっています。 |
| しかしながら,低圧部・負偏差の中心は日付変更線付近と日本列島から遠いこと,中国大陸より日本列島付近の正偏差のほうが大きいこと,から,日本付近の冬型の気圧配置は少し弱くなっています。 |
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図 2019年12月〜2020年2月の3か月平均地上予想図 TCC/JMA の Web site から取得,日本列島を赤く加工 |
| 9.まとめ(注目点) |
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| 北半球の500hPa高度予想図からは,日本付近は東西に正偏差で,寒気の南下し難いパターンです。 |
| オホーツク海付近が谷になっており,海面気圧や850hPa流線関数では負偏差・低気圧性偏差となっています。 |
| 60゚N帯ですので,予測の成績も(熱帯にに比べると)よくありませんので,このことをどのように評価するか,が日本列島への寒気の評価になります。 |
| 850hPa流線関数では,フィリピン付近から東にかけ低気圧性偏差が予想され,降水量も平年を上回る予想となっています。 |
| 西日本,南西諸島への寒気に関わることですが,中緯度の高気圧性偏差が強く,寒気の南下はあまりイメージできません。 |
| ◆季節予報や予報資料を理解する上での参考資料 |
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(1)季節予報作業指針 気象業務支援センターから 平成24年度季節予報研修テキスト として発売 季節予報や対象とする現象,注目する現象について丁寧に解説されている。 |
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(2)季節予報の基礎 講義ノート(2007年版) かつて気象庁内の研修で配布された講義ノート。 2.何が予報できるのか? は,季節予報にはごく当たり前のことながら,余り記述されることのない基本的なことが書かれている。 ●利用上の注意 5.気象庁の行っている長期予報・季節予報 は現在では改められているので省いてある。予報資料についても同様。 平年値が1971-2000年と現行の1981-2010年と異なる(傾向的には変わらないが,数値は異なる)。 |