光の春  二十四節気を現代の天候から観る (番外篇)
(2016.01.18 掲載)


※※※※※ ご 注 意 ※※※※※

このページは Google Chrome で動作を確認しております。
(Internet explorer ご使用の方は文字サイズを中にしてご利用ください)


 このページは利用者の責任において利用してください。障害・損害に関していっさい責任は負いません。
 また,無断引用,転載かたくお断りします。


 一番下の Nabex のロゴをクリックすると元のページに戻ります。





 「光の春」ということばをひろめたのは倉嶋厚さんですが,多くの著作があり,初出がどの本なのかわかりません(きちんと調べないといけないのですが)。ことばの意味するところは,気温はまだ低いものの,日射しは強まることを指し,もともとロシアで使われている言葉,というようなことであったと思います。
 では,この,「光の春」をデータで観てみましょう。
 日射しということで,全天日射量の平年値を用います。全天日射量は,太陽から直接地上に到達する直達日射と,大気中で散乱・反射して空の全方向から届く散乱日射双方を含みます。直達日射量を見てみたかったのですが,気象庁のホームページに平年値が見当たりませんでした(観測点もごく限られます)。
 東京の全天日射量,日照時間をグラフにしてみました(1図)。全天日射量は,12月はじめから半ばに最も小さく,その後上昇しています。日照時間も,12月1日の平年値が5.2時間であるのに対し,12月31日は6.1時間となっています。冬至のころがもっとも小さく手もおかしくないのですが,12月は日を追うにしたがい,冬型の気圧配置が現れやすくなることから,太平洋側の地方では晴れの日が多くなり,日照時間も少し多くなります。


hikarinoharu

1図 12月1日から4月1日までの全天日射量,日照時間の経過(平年値)

 12月の半ば以降上昇する全天日射量は,1月のはじめから半ばにかけほとんど同じ値となった後,その後再び上昇します。1月の下旬から2月の初めにかけ,上昇の度合いがとくに目立ちます。
 大寒から立春のころと重なります。最も気温の低い時期を脱したとはいえ,まだまだ気温の低い時期ながら,日射しと気温がどんどん強く,高くなっていくわけです。

 「光の春」を東京の天候にあてはめるなら,気温より一足先に光で春を感ずる,といったところでしょうか。

 その後も,日照時間が減っていくにもかかわらず,全天日射量は大きくなっていきます。冬型の気圧配置から,日本列島近くを低気圧が通るようになり,曇りや雨,雪の日が増えてきます。このため日照時間は減るのですが,日照時間が減るより日射しの強まりは大きいということがわかります。日々の天気も季節が進んでいるのです。






end-title