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「台風の接近数」異聞
(2016.07.20 掲載)

 今年(2016年)は台風がなかなか発生せず,第1号が発生したのは7月3日で,今年(2016年)は,1951年以降2番目に台風発生の遅い年,ということになりました。
 台風については,台風の発生数,台風の接近数,台風の上陸数,などの統計が行われています。
 このうち,「台風の接近数」について,記しておきたいと思います。
 気象庁は10年に1度,平年値を計算し直しています。2016年現在用いられている平年値は1981−2010年の30年平均をもとにしたものです。
 「台風の接近数」についても同様に,2016年現在は,1981−2010年の30年平均による平年値が使われています。
 「台風の接近数」を気象庁が用いるようになったのは,25年前の1961−1990年の平年値を作成する時からです。
 それまでは,「影響する台風」が用いられていました。「影響する台風」の定義は,全国同じではなく,地方により異なっていました。東京(気象庁)では,990hPa(当時は気圧の単位としてmb(ミリバール)が用いられていました)の等値線が海岸線に接した場合を「影響する台風」としていました。
 1961−1990年平年値の作成にあたり,全国同じ定義で統計を行うことを目指し,調整がすすめられました。
 当初は,「影響する台風」という言葉は変えずに,定義(基準)を検討しましたが,たとえば,台風が日本列島のはるか彼方にあっても,日本列島の沿岸までうねりが伝わることがありますし,船舶の航行,操業を考慮しなくてもよいのか等々,「影響」をどのように捉えるか,でなかなか議論は収斂しませんでした。
 行き詰った担当者は,「(だれもが納得するような)影響を定義することは困難」と,「影響する台風」を放棄し,新たに「接近」,単純に台風の中心までの距離で定義することを提案しました。
 当時は,台風の中心が概ね300qになると,台風の観測・予報のために気象台では職員を配置し態勢を強化していましたので,「台風の中心が,その地点を中心とする半径300km以内に入ること」を接近とすることで関係者の理解・了解がえられ,台風の接近,接近数の統計も行われることが決まりました。1991年(平成3年)3月のことです。
 直ちに,1951年に遡り,接近数の統計が整備されました。






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