もしかしたら、自分は捨て子かも知れない―私も、子どもの頃、母にひどく叱られた時、一度は思ったことがある様な気がします。この児童書はそんなよくある子どもの空想をヒントにして創作されています。主人公はポリッセーナという女の子で、彼女の空想が衝撃的な事実だとわかり、旅芸人一座に仲間入りして真実の親を探し求めにいくという冒険物語です。舞台は、イタリアで裕福な商人の娘として何不自由なく育てられたちょっと勝気で、あまり可愛くないどちらかと言えばわがままな女の子です。これが男の子だったら『家なき子』のようなお話としてあるいは、女の子でも『小公女』のように可憐で悲劇のヒロインのような物語だとしたら途中で、(読むのを)放り投げていたでしょう。 (え)
※おまけ (え)
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『光をはこぶ娘』はO・R・メリングの『妖精王の月』から五冊目に当るケルトファンタジーです。 (え)
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