ユーロ4達成ディーゼル乗用車実車テスト
新長期規制達成への道(その6):
新長期規制達成!
前回行った手順と全く同じの為、試験自体に特別なことは起こりません。 11モードは、それこそ全く同じ、強いて言えば、エンジンの低速域が僅か扱いやすくなっている為、(取り付けた装置により燃料がより燃え易くなった事が主な原因、本来は10・15モードの方が効果があるはずです。) 排出ガス全般の項目で下がっているはずですが、11モードの結果は、前回の時もかなり良い結果だったので、大きく下がる事は期待していません。 肝心なテストは10・15モードです。 さて、11モードが終了、前回と同じように、完全暖機運転中に、307には、燃料消費計が付いているので当初から、時時刻刻と変わる燃費が見えるようにしてあります。 良く観察すると暖気のときから僅かながら燃費が良い事に気が付きました。 しかも、暖機運転の時の速度は若干前回を上回っています。 つまり総合的に見てエンジンの効率はアップしているのは確実のようです。
暖機完了後すぐに10・15モード試験が開始しました。 なんとなく昨日より運転し辛いような雰囲気です。 思ったほどの効果が出ていないのだろうか?そんな不安のさなか、一瞬加速がやや遅れ気味を示しています。加速しづらいのか、アクセルワークがちょっとギコチナイと思っていると、ガガと言う音と共にエンスト! えっ!トルクが出ていないのか?予想とは全く異なる状況に見えます。 直ぐさまエンジンスタートし、何とか試験完了。 エンストたら試験は中断しないなんて!これでアウトになったら当然エンストが原因のハズ。 そう思っていると、試験を行っている主査の方が来られて、試験は有効にならないので、もう一回試験しますとの事。 「そうだろうそうだろう」と内心ホッとした反面、低速トルクが無くなったのではないかと気になった。 本来試験者に色々話し掛けるわけには行かないが、特別の事と思い、聞いてみました。 すると、「エンジンの調子は良いですよ。でもギアシフトがちょっと引っかかる感じで2速が4速に入ってしまったんです。」と言われ、確かに6速MTなんか一般的でないし、リンクがワイアを使っているため、シフトレバーをフリーにするとかなり強制的に3・4速の位置に来るようになっているから、シフトミスがあっても不思議ではありません。 30年以上もMT車だけを所有・ダブルクラッチもごく当たり前に使う自分とは、試験員の方とは世代が違うし、運転席の直ぐ近くで運転を覗かれては緊張もするだろうと考え、用意されていた椅子に腰掛けて再試験を見守りました。
途中そっと試験場の外に出てみると、おや、307のライバル車が試験にきていました。 でもガソリン車です。 グレードもXSiクラスです。 正にライバルですが、排出ガスレベルでは、HDi136の方が優れていると思います。 相手はLEVではありませんので。
暖機運転中のドライブコンピューター 試験後に、ライバル車と並んだHDi136
試験が終わると、同じように待たされるのですが、今回は何やらちょっと雰囲気が違います。 もう初夏の真っ只中、快晴のせいではなく、なんとなく主査の方の雰囲気が。 思い切って伺って見ました。 「どうでしょう、やっぱり駄目でしょうか?」 するとなんとなんと、「まだ計算値が出ていませんが、多分大丈夫だと思いますよ。 でも良く下がりましたね。 ディーゼル車の試験ではNOxはそう簡単に下がらないんですよ。」 理論的にはNOxもPMも下げられるはずと考え、きっちりできる事を行ったとは言え、二割近く下げられるとは! 思った以上に効果があったようです。 最終結果を待っていると、試験場の主任さんが来られて、「国土交通省と話し合いがあり、今回新長期規制試験に合格できなくても現行をパスしていれば、再試験を行わなくても現行の新短期規制の試験結果は発行することになりました。」と報告してくれました。 やはり正論で話せばお役所も動く事を実感しました。 これで、本当に環境を考えてディーゼル車を輸入する会社(或いは個人)は、新長期規制にチャレンジする事を考えてくれるかも知れません。 ただし、単にEuro4をパスした車両では、新長期規制は、パスできませんが。 何はともあれ、タービュランスが動いたからこそ実現した試験環境です。 国土交通省・環境課及び試験機関の関係者の方々に感謝いたします。
とは言うものの、「今回パスしそうですから、その必要はなくなりました。」と答えてしまった自分が年甲斐も無く喜んでいる事に気が付きました。 その後。正式に結果が出て、ここで始めて、新長期規制ディ−ゼル乗用車達成代1号になった事が判りました。
この日の午後、ある会社が主催する技術交流会に出席、主なOEMや石油会社の方々に合い、情報交換を行いました。 そのついでに、今回の結果を紹介すると、やはり、ちっぽけな会社が新長期規制のディーゼル乗用車部門で先陣を切ったことにはちょっと驚かれていました。 中には、「金属系添加剤で逃げたんじゃないか?」っという事を言われた方も居られましたが、「金属系は本来使うべき添加剤ではありません。 それに、何処かの会社は絶対に容認しない事を私は良く知っていますから、そんな事はしてませんよ。 それにNOxを簡単に下げられる添加剤なんかありませんから。」 と回答、でも納得されていない様子でした。 まさに燃料に目を向ける点からして、反対に、OEMさんの形式認定試験には、厳選した燃料が使われている可能性を予感してしまいました。
ただし、今後タービュランスは、排出ガス試験を行う場合には、近く販売を予定している、異次元ガソリン・軽油を使用する予定です。 より排気が綺麗になり、燃費パワー共に従来の燃料より改善できる製品を開発できたからです。 販売は地域限定でスタートし、希望されるサービスステーンに取り扱いをお願いする予定で計画中です。 すでに、HDi136は、タービュランス・XXX軽油ステージ2で快調に走行しています。
今回新長期規制をパスさせた技術は、タービュランスのGA-01や、DA-07全ての製品に生かされています。 進歩するエンジン機構やエンジンマネージメントを真に理解した上で添加剤は開発されなければなりません。 事実これらを満足させながら開発された添加剤は、タービュランスの製品以外には無いと自負しています。
GA-01は直噴ガソリンだけでなく、全てのエンジンに効果を上げ、今ではオイル交換と同じようにメンテの中心的存在になってきています。 一度是非試してみてください。 また、ディーゼル車で黒鉛の排出量が増えてきたり、燃費が悪化してきたディーゼル車(トラック・乗用車等の全てのディーゼルエンジン)には、DA-07を一度使用してみてください。 トルクもパワーもアップしエンジンが快調になってきます。 定期的に使用すれば、トラックの燃料を約3%程度節約できます。 これは数値は少なくてもトラックを使用される企業にとっては、非常におおきな額になるはずです。 当然業務用もあります。 ご問い合わせは:
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なお、今回で一旦新長期規制達成への道は、終了しますが、今後も排気ガス浄化や燃費改善の為、HDi136は走り続けます。 日本国内に入ってからまだ1ヶ月しか経っていませんが、走行距離は既に3000Kmを軽く越え、エンジン調整・車検場での検査など、車両を動かさずにエンジンをフル回転させられたものも含んでも、15.1Km/Lを記録しています。 同じ条件で比較すれば、国産2リッターガソリンターボ車なら、せいぜい7Km/L程度でればよい方です。 パワーも立ち上がりは若干劣っていますが、中間加速域、60Km/h〜120Km/hは、HDi136に軍配が上がりそうなくらいで、今後の試験が楽しみになってきました。
タービュランスでは、8月中旬よりご希望の方に、同型車両の販売を行います。 現地にしかないオプションから色やグレードなど好きなチョイスで日本にたった1台のHDi136をご提供します。
新長期規制達成車のご購入を希望される方は: