12月9日 きのこ日記トップ 2月21日

1月11日(金)いよいよ次なる手術かっ

ひらい先生に紹介状を書いてもらったのが5/10。
お願いをした時には、すぐにでも手術をするつもりだったのに、あっという間に8ヶ月が過ぎてしまった。体調がそこそこで、仕事で忙しくしていると、日々が過ぎるのが早いこと!
お願いして紹介状を書いてもらっているし、第一、自分が望んでいるのだから、いよいよ腹を決めて手術をすることにした。


入院・手術の予定を組むために、手術をしてくれるおおしま先生の診察を受けようと意気込んで出かけた。

その日の夕方はお客さん先にいて、診察時間を気にしながら応対をしていたが、一向にキリがつくタイミングがない。
半分キレ気味に、お客さんに「今日は終わりにします!」と言い残して病院に向かった。
何か、後味が悪かった。
しかし、今日は気合を入れる所、病院に駆け込み、受付で用件を伝えると、おおしま先生は、明日の診察です、だって。
がっくり…

1月12日(日)入院の相談

満を持しておおしま先生を受診。
手短に話ができるように、メモを書いて、レコーダを用意して、いざ診察室。
事情説明をしてまず、触診をすることになってハタと気づくと、せっかくレコーダを持って来たのに録音ボタンを押すのを忘れているのに気がついた。


触診をするわけなので、パンツ半脱ぎになって、脱腸部分をウリウリと触る。
脱腸を引っ込めるために自分で触るのは日常茶飯事で、コツもわかってるのだが、先生は勝手をつかむまで、いろいろ押すので、微妙に痛かった。

それに、男同士でまじめにウリウリをするのだ。
まぁ、がんの手術の時の経験があるので、恥ずかしいとかの感覚はクリアしているつもりでも、二年以上経つ今になると、恥ずかしいだか、気持ち悪いだか、平気だか、知らぬ振りだか。何だか、わけのわからない気分だ。

脱出具合を確認すべく、先生は引っ込めた脱腸を、もう一回出してくれ。と言う。
意識して出したことはなかったので、どうしたもんかと考えながら、うんこをする時の要領で下腹に力を入れてみた。
『ポコン』と頭の中で音がしたような気がした。そして、にゅるんとした感覚が下腹にして、出た。

どうもこの瞬間、先生は鼠径脱腸を確信したような気がする。
同時に浜ちゃんは、「おっ、これで自由に脱腸をコントロールできる」と確信した。
(よく考えると、引っ込めることはできないので、自由に、ではない)

結局、入院は2月21日(木)で、22日(金)が手術日と決定。
がんセンターの次の検査と仕事の都合を予想して、2月の2週目か、3週目を想定していた。そういうつもりで、早めに入院予定を取りに行ったのに、手術室の割り当てや先生のスケジュール、病室などの都合で3週目の最後になったみたい。

ネットで調べると、鼠径脱腸は、日帰り手術もよくされているみたいだ。
手術自体は日帰りでも、しばらくはおとなしくしてないといけないみたいだけど。

意外にも、先生は左右一緒に手術するのでなく、片方をやって様子を見てはどうかと提案してきた。
確かにそれも選択肢だなぁと思う部分もあるけど、浜ちゃんの場合、うんこでりきんだために脱腸したことから考えれば、もう一方の方に力が集中してして、やっぱりやりましょうかということになってしまうだろう。

今でこそ脱腸状態も慣れたけど、そこはかとない「どよん」とする痛みもイヤだし。
もし、一方を手術しなくてよかったとしても、良くなることはないのだから、やるなら一緒にやってしまいたい。

ということで、きっぱりと、両方一緒にやってください、と高らかに宣言したのでした。

メッシュプラグ
メッシュプラグ
さてそれで。
手術の方法は最近主流になっている、メッシュプラグというのをやるもんだと思っていたら、先生が言うには、「浜ちゃんは若いから筋肉を融ける糸で縫う」とおっしゃる。

考えてなかっただけに、それを受け入れるべきか、質問・議論すべきか判断できず、「とりあえず、ご意見伺いました」の状態で診察を終わってしまった。

××法という術式(?)の名前くらい聞いておけばよかったのに、それもならないままだった。

従来法(バッシーニ法)
  メリット人工補強材を使用しない
デメリット5〜7日間の入院が必要
デメリット加齢による再発が2〜10%
デメリット痛みやつっぱり感が生じることも
   人工補強材を使用しない約150年前から行われている方法です。患部の筋肉や筋膜を糸で縫い合わせることで補強するので、筋肉や筋膜の部分に術後の痛みやつっぱり感が生じることがあります。また、加齢による筋膜の弱まりで約2〜10%程度の割合で再発することがあります。術後は2〜3日の安静と5〜7日程度の入院が必要になります。

つまり、150年の実績のある方法でやるつもりらしく、術後に痛みがあるという。
人工物を使わないという点のメリットは確かにあると思うけど、近年主流の術式でなくなっているというのなら人工物も心配はないと思う。
筋肉縫合を選ぶ先生の意図を確認しなきゃ。

次に先生に会う予定は入院の日なのだけど、大丈夫だろうか。

メッシュ・プラグ法
  デメリット人工補強材を使用
メリット短期入院、日帰りが可能
メリット低い再発率
メリット現在最も多い手術法
   術後のつっぱりをなくすために1990年代になり開発された人工補強材(ポリプロピレン製メッシュ)を使用する方法です。鼠径管の口や筋膜の弱い部分に入れて補強します。現在日本で最も多く用いられている方法で、全身麻酔の必要はなく、手術も短時間で済むのが大きな利点です。再発率は1〜5%程度と低く術後の歩行にも支障がないので、短期入院や日帰り手術が可能です。メッシュの形状や挿入経路の違いから、他にリヒテンシュタイン、プローリン・ヘルニア・システム、クーゲルパッチなどがあります。

クーゲル法
  デメリット人工補強材を使用
メリット短期入院、日帰りが可能
メリット低い再発率
メリット新しく改良された手術法
   メッシュプラグと同じポリプロピレンの人工補強材料です。周囲を形状記憶のフレームに縁取られた、直径11cm程度の円形をしたメッシュです。手術方法はメッシュプラグ法とほぼ同様ですが、腹膜のすぐ外側を広く覆い、鼠径部の弱い部分全体を一度にカバーできます。

クーゲル法もメッシュプラグ法と似たような方法だが、クーゲル法のが確実な方法だと思う。比較ではどっちも優劣がないように見えるから、浜ちゃんとしてはクーゲル法でやって欲しいと思う。今度、先生にお願いしてみよう。


クーゲルパッチ

メッシュプラグ法はこっちに出てこないように「あて布」を貼り付ける感じで、グーゲル法は、はみ出ていかないようにフタをする感じだろうか。クーゲルパッチは形状記憶合金が入っているということで、こっちだと浜ちゃんは直腸吻合部分のホッチキスにつづく2つめの金属埋め込みになる。
飛行機に乗ると金属探知機に反応しちゃうかなぁ。

1月31日(木)献血

献血手帳
献血手帳はいつも持ってます
仕事の通りがかりで大須の献血ルームに入った。
入るなり、「がん患者なので」と事情を説明してそのまま医者?の元へ。
この医者(or医者のタマゴ、医者のアルバイト?)が気に入らなかった。

大学卒業直後かインターンみたいな雰囲気の医者で、散らかった机の上には医学書か論文らしき資料、ペーパーがあって、英文を一生懸命読んでいたらしい。
時間を活用して勉強することは非常によろしい。

がんの手術をして、もうすぐ3年になるが、献血ができるならしてもよいがどうか?
…と事情を説明をするまでもなく、「怪しい血液を献血はできない」という主旨のことを、回りくどく話しはじめた。

そんなことはわかっていてからこそ、いの一番にがんのことを話しているのに、くどくど言われるのは不快だ。また、この言いようが何かさげすむ様な目で話したのがとにかく不愉快だった。
あっさりと、「せっかくですがご遠慮ください。」とそれだけでよいものを。

医者としての心が育っていないんだね。
がんばってくれよ。日本の医療を良くするも悪くするも、キミにかかっている。

献血手帳
献血手帳はもう要らなくなるのか?
がん患者が献血なんかしちゃいけない。
百も承知だ。
では、なぜ献血センターに寄ったのか?

退院してしばらくした頃に、二度献血車に入ったことがあって、そこでも同じように先生にがんのことを話して、献血は辞退した。
それぞれ、血液中にがん細胞があるかもしれないから、完治してからまた来て見て下さいと言われた。
あぁ、がんの疑いがなくなれば、また来てねという意味なんだな、と何か心が軽くなった気がしたのを覚えている。

確かその時は、完治して2年くらいしたら、と言われた記憶がある。
しかし、何をもって完治とするかという問題があって、5年生存率をもってするならまだまだだし。5年生存率はがん治療の経過観察上のことであって、5年生存してりゃ完治ということとは意味が違うのではないかとも考えられる。

日本赤十字で決まった指標がなくて、結局、その場の医者の判断にしているということなんだろうか?

別にムキになって献血がしたいわけではないので、「浜ちゃんさんには、残念ですが献血は辞退願います」と言って、献血手帳を回収するなら、それはそれで、いいのにな。

入院今昔

今度の手術のことを考えながら、がんセンターでのことを振り返った。
がんセンターに入院するときは、仕事に復帰するときのイメージはすごく希薄だった。
いつ退院し、いつ出社し、どのくらい仕事ができるのか…。退院したあとの「その後」を考えることはなかった。人に聴かれた記憶もあまりない。
それだけ、初めての経験であり、また、先行きがわからなかったということか。

今回の入院・手術は病状といい、手術の内容といい、大体のことがわかっているから、退院後はしばらくしたら普通に仕事に戻るということで、なんと言うか、旅行にでも行くように先のことがすっきりわかっている感じだ。
そういう意味で、余裕、だ。

2月9日(土)体調整えて

浜ちゃん家地方も初雪にしてどか雪。
朝から夕方までずっと雪が降りまくった。とにかく外に出ていないのでわからないけど、積雪は10cmくらいあるんじゃないか。

風邪をひいてはいけないので、今日は家から一歩も出ないことにして一日中家にいた。
入院までの間は体調最優先で、人ごみには行かないように、電車に乗る時には予防のためにマスクをして出るようにしている。
帰ったら手洗いとうがいも。

小学校のときに教えられて、ずっとやってこなかったけど、確かに効果があると思う。

12月9日 きのこ日記トップ 2月21日