あなたのマンションの設計図書は大丈夫?

 


 以前の姉歯建築士による建築構造計算書偽造、空調取り付けでの鉄筋切断ミス(大阪府営住宅)、アスベスト問題等これらのニュースで自分のマンションは大丈夫かと心配されている方は多いでしょう。設計状態を調べるには、まず設計図書が必要ですが、それらがきちんと保管されていなければ話になりません。平成13年8月1日施行の「マンション管理適正化法」では、「建築主(売主)は、管理組合に1年以内に設計図書を引き渡さなければならない」と定められています。これ以前の分譲マンションではその義務はありませんが、もし組合になければ引渡を請求すべきでしょう。設計図書には構造計算書や使用材料等を表す仕様書が含まれます。
 
 また、設計は適法であっても施工に手抜きが無いかとなると専門家による建物診断しかないでしょう。以前、コンクリートの中に木屑や空き缶が発見されたという有り得ないことがニュースになっていました。
 
「マンション管理適正化法」及び「省令」で定める設計図書の交付義務
 
これらに規定されている設計図書は以下のものです。建物/附属施設について必要です。

付近見取図 建物付近の地図
配置図 道路・敷地に対する建物の位置
仕様書(仕上表) 工法、資材品質、メーカー・品番など記載
各階平面図 柱・壁、バルコニー等の位置寸法
立面図 建物の外観
断面図/矩形図 各階の高さを定める
基礎伏図 基礎の平面,杭などの位置
各階床伏図 各階の床の平面骨組み図
小屋伏図 屋根を支える骨組図
構造詳細図 各部位の寸法,勾配、仕上等
構造計算書 建物の骨組みを決める基本となるもの

●その他必要な書類
 以下の書類・図面も必要です。

その他の設計関係書類 数量調書、竣工地地籍測量図等
特定行政庁関係書類 建築確認通知書,日影協定書等
消防関係書類 設備配置、通報装置の仕様等
機械関係設備施設の関係書類 機械式駐車場、エレベーター等の構造、取扱書等
売買契約書関係書類 施工の保証書、担保責任等記載

●設計図書の扱いの規約・細則をきめよう
 設計図書の保管は管理規約等と共に管理組合の業務の1つです。建物修繕や各専用部分のリフォームに際して必ず必要になるからです。これら図書の閲覧権ですが、管理規約と違って設計図書は法律で閲覧させることを規定していませんので、管理規約で規定し、閲覧の方法は細則などで規定しておく必要があります。また専用部分の工事に際してアスベストの危険がある場合、リフォーム細則できちんと施工方法も決めておかなければなりません。
 なお、(財)マンション管理センターでは「マンションみらいネット」として、これら図書の電子化サービスを始めました。保管や閲覧に便利で安心できるサービスです。

あなたのマンションの安全性を確認したい場合、とりあえず、こちらのメール無料相談をご利用ください。
ソニー損保

   

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