2018年寒候期予報雑感
(2017.10.11 掲載)


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2018年寒候期予報雑感


 2017年9月25日に寒候期予報(2017年12月〜2018年2月)が気象庁から発表されました。
 発表からだいぶ時間が経ってしまいましたが,予報資料,予報について,思いつくままに記します。

◇海面水温
 寒候期予報や暖候期予報では海面水温が頼りです(*)。
 気がつけば、新しいエルニーニョ監視速報が2017年10月11日に発表になっていました。
 9月11日発表のエルニーニョ監視速報では,「平常の状態が続いている」でしたが,10月11日発表のエルニーニョ監視速報では「ラニーニャ現象時の特徴が明瞭になりつつある」と変わりました。
 エルニーニョ監視速報の 図5 2017年9月のインド洋から太平洋の赤道に沿った水温(上)及び平年偏差(下)の断面図 を見ると,日付変更線から東の水深200mまでの負偏差が大きく,広くなっています。
 表面の水温だけでなく,水深200m付近まで例年より低くなっており,これがすぐに解消するようなことはありません。

* 「暖候期予報資料(2017年)を読む(2017.03.15)」の末尾「◆季節予報や予報資料を理解する上での参考資料」を参照。

◇熱帯の対流活動の予想図の印象
 海面水温の予想図では,赤道域150゚E東で負偏差で,120゚W付近で最も負偏差が大きくなっています。120〜150゚Eは正偏差で,ラ・ニーニャ時のパターンの様相となっています。
 降水量(熱帯の対流活動に対応)の予想図では,ニューギニア島付近で負偏差(降水量が平年より少ない)が顕著で,フィリピン付近は東西に正偏差(降水量が平年より多い)となっています。モデルの降水量は海面水温に敏感なので,海面水温(偏差)の違いが明瞭にあらわれます。
 200hPa流線関数偏差予想図では,20゚N以北でほぼ高気圧性偏差。高気圧性偏差は華南や日付変更線以東で大きく,日本列島付近は(高気圧性偏差ですが)相対的に弱くなっています。ジェットの蛇行,程度,その影響について,評価が難しいです。
 850hPa流線関数偏差予想図では,大陸では弱いながら高気圧性偏差,フィリピン付近では低気圧性偏差であることから,大陸から南方向への大気の流れが見込まれます。

◇北半球予想天気図の印象
 500hPa高度予想図では,ベーリング海の正偏差が大きく,地上予想図でもベーリング海は正偏差で,低気圧の発達が例年より弱いことを示唆しています。
 また,地上予想図では,サハリン付近に負偏差域が見られ,低気圧が北海道の北で発達,あるいは例年より発達した低気圧が通りやすい(その後あまり発達しない)ことを示唆しています。


Ps

図 2017年12月〜2018年2月の3か月平均地上予想図
TCC/JMA の Web site から取得,日本列島を赤く加工


◇まとめ
・ジェットの蛇行の可能性を考慮。
・ベーリング海で正偏差,サハリン付近に負偏差域ということで,北日本には寒気は入りにくい。
・大陸から南への流れで,東日本以西に寒気のおそれ。
というような予報となっています。






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