平成16年 N村キャプテンの代
平成17年6月3日 更新 ここをクリックすると最新のところへジャンプ!
6/15
先日総体が終了し、3年生が完璧に引退したので、新チーム一色となった。N村キャプテンの代が始まったということで、ページを 変えてみました。
さて新チームになって初めての対外試合。T葛大会が行われました。これは以前にも書きましたが、この地域の3つのブロックが 集まって行われている交流試合で、年に3回ほどあります。今回のシングルス、秋口に団体戦、そして冬に1年生大会と。 今回は新2年生の初デビュー(と言っても何人かは団体メンバーだし、ブロック大会へはみんな出ていますが)なので気合いが 入りまくっていました。それは何故かというと前回のランキング戦によります。今回のT葛大会は会場・日程の都合上、 各校12名前後という人数制限があり、そのため本校みたいに2年生が20名もいる学校は当然出場選手を絞ることとなります。 そのため前回フリーのランキング戦をやり順位を決めたのですが、その中で今までけっこう上位にいたものが敗れて下位となり、 今回選に漏れたものもいるのです。逆に今まで下位に低迷していたものが、見事に大会出場の枠に入る子も出たのです。そのため 出られるものは奮起していて、また出られないものは再起を期していたのです。
その試合でしたが、当初は13日(日)にベスト16までを各会場に分かれて行う予定でした。しかしこの日、朝雨が降り、 結局市営コートのみの開催となりました。そこにはうちの3番手のK謝と4番手のA美他が出ました。順当ならこの二人は シードと当たるところくらいまで勝ち進んで欲しい選手だったのです。しかし...K謝は途中伏兵のC学院の選手に敗退。 そして期待のA美は、なんと自分の後輩であるA高校1年のF田に、まさかの逆転負け!?大波乱を起こされてしまいました。 これには私もショック...。しかし私よりも本人の無念さを思うと掛ける言葉もありませんでした。しかしテニスは実力の世界。 たとえ後輩だろうとなんだろうと強いものが勝つ。つまりうちの選手が弱かったということ。その他S田もガチガチに緊張して 腕が縮こまったままミスして、なんということもない相手に負け...この日は唯一M戸が第2シードと当たるまで勝ったことが 唯一の救いか。
そして順延で15日(火)へ。3会場に分かれたため結果しかわからないが、やはり期待していたK井が3回戦で5-6負け(6ゲーム先取のため) O原は第4シードにラブで負け、T内も3回戦で2-6負け。どの子も楽に勝てる相手にプレッシャーに押しつぶされ、 実力の半分も出せずに負け続けてしまいました。もうこれでもかという総崩れの様相。本当に顧問を辞めるしかないと思うほど。
そんな中唯一の希望は1番手のI桁。彼女も初対戦からミスが続き、途中は3-4でリードされる試合もありましたが、得意の粘りで なんとかベスト16に勝ち残る...。もう本当に彼女が負けていたら首になるところでした。ベスト16以上は27日(日)に やることとなりました。
本当にこのメンタルの弱さはなんなんでしょうか。ちょっと気負いすぎなのかも。勝たなければいけない、先輩達に続かなければいけないと いうプレッシャーなのか。もうブロックの強豪校ではないということを思い知った大会でした。けっして奢っていたわけではないが、 ここまで弱いとは思わなかった。一から出直しではなくゼロからのスタートです。県大会でベスト8、もうそれは過去の栄光でしかない。 ブロック大会で勝つことから始めねばならなくなった、そう痛感した試合でした。
6/22
先週の日曜日(6/20)にNC高校で女子の審判講習会がありました。これを書くとどこの県かわかってしまいますが、実は 来年本県でインターハイが行われます。それもテニスの会場が、うちの高校がある市なのです。そのため近隣の学校のテニス部員達は、 すべて総動員されてインターハイ用の審判要員となるのです。そのため2年以上前から頻繁に審判技術向上のための講習会が、年に 15回近く行われているのです。当然各校に沢山割り当てられて、毎回生徒を2名以上参加させなければならないことになっています。 昨年までは現2年生が中心でしたが、実際には現2年生は来年の夏には引退してしまうので、今の1年が主力になるわけです。 なので今回から新1年生が行くことになりました。私もその引率というか、実際にやり方を教える役員として参加してまいりました。
暑い中、各校の1年生が総勢80名ほど集められ、90分×3ローテーションで、主審・副審・線審と分かれ、やり方を教えました。 結局のところ大きな声を出すことが一番肝心なのですが、高校生の年頃なんて一番大声を出すのを嫌う年頃です。それを出させるのですから とても大変です。とりあえず何でも良いから大声を出す(出させる)ことにエネルギーを費やしました。つまりは私が自分で 出してみせるわけです。この日の終わりには声がガラガラになるほどでした。しかしそれよりも何よりも、一番困ったのは意外と 初心者が多かったことです。まぁ4月に高校へ入ってテニス部入部して、まだ実質2ヶ月ほど。だから初心者なんて試合のやり方すら よくわかっていない子もいるのです。その子たちにいきなり主審をさせるなんて、ある意味無謀です。ルールのわからないやつが 審判の練習なんて...。それでも養成していかねば間に合わないので、とりあえず「線から外へ出たら『アウト!』って大きな声で叫んで、 こういうジェスチャーをして。」という無理矢理な教え方でした。私は線審担当でしたからまだこんな感じで済んだけれど、主審担当の 先生は頭を抱えていました。
そんなわけで一日講習をやりました。でも今回集まった1年生達はある意味えさに釣られてきたのです。それは...講習に参加したら、 その後打たせてもらえるというエサに。どこの1年生もテニス部へ入ったからには早く打ちたくて仕方がないのですが、学校によっては コートの数が少なかったり先輩が多くて、未だにコートに入れてもらえずまともに打たせてもらえないのが現状。だから今回この講習会へ 参加したら、その後打たせてもらえる教えてもらえるという特典があったから、大変だけれども参加している子が多いのです。なので 3時過ぎに講習が終わった後、各校の顧問の先生達は、率先して頑張った1年生達に球出しなどをしてあげました。もちろん1年生達は 嬉しくて目をキラキラさせてボールを追いかけていました。
この時思いました。こういうやる気のある子たちにもっともっと打たせてあげたいと。どこの学校でも空前のテニスブームで、部員過剰気味なのが 現状。なかなか物理的に1年生までお鉢が回ってきていないようで、顧問達も頭を悩ませているところなのです。ですからこういう機会こそ 少しでも活かして打たせてあげたい、そういう雰囲気となりました。そしてそれに応えようと率先して球出しに興じる顧問達。それを 見ていて『ああ、こういうやる気のある顧問達がテニスの草の根を支えているのだな。』と実感しました。本日も皆手弁当で集まる 顧問達...頭が下がる思いです。もちろん生徒達も偉いけれど、こういう熱意のある先生達がいる学校は幸せだなと思わずにはいられませんでした。 私なんかまだまだです。そんなことを感じた審判講習会でした。
6/28
T葛飾大会のベスト16以上が行われました。残っているのは各校の強豪ばかり。その中でうちの№1のI桁が唯一のベスト16勝ち残り。 朝から寝坊してあわたふためいて来たのが、そもそも嫌な予感を醸し出していましたが。そしていよいよ試合でしたが、相手はMK高校の №1のN村。ハードヒットとうまさを併せ持つ試合巧者。でもこのベスト16の中では比較的戦いやすい相手で実力的にもさほど差がないと 思われた。しかし...試合は無惨にも1-⑥の完敗。また悪い時の癖のすくい上げてこする癖が出てしまった。せっかくのチャンスボールを 打ち込みもせず、前からドライブをかけてアウトばかり。相手の緩いセカンドサーブにも足が動かずミス連発。散々な内容でした。彼女は ここという時にああいう意味もない試合をしてしまい、いつもがっかりさせられる。でもこれが実力なのかもしれません。他校を 見てみるとみんなうまく、実はうちだけ激弱だということがよくわかる。特にR高校やA高校とは完璧に水を空けられた感じ。それどころか C高校なども実力を付けてきて、今度の秋の新人戦、団体で県へ出られるかどうかも危うい状況。本当に顧問としての瀬戸際かもしれません。
さて6/27(土)にシングルスのランキング戦、28(日)にダブルスのランキング戦をやりました。特に土曜日はいよいよ正式な 入れ替え戦を含むものになり、熾烈な内部戦が行われました。みんな目の色が変わっていましたが、その中で特筆すべきは、1年のA加が 2年生に勝ち1つ上がってきたこと、Oさん、Mさんの成長がめざましかったこと。逆に気負いすぎたのか副キャプテンのUさんは 気合いが空回りして負けてしまったことなど。またダブルスはT葛大会後、学校へ戻りすぐ開催。こちらは新チームになって初めて だったので、リーグ総当たり形式。波乱としては今までダブルス1番手のI桁・N村ペアが思わぬ敗戦で2位グループへ回り、結局 1番手へ勝ち抜いたのはK井・A美ペア。最後の1位決定戦はK謝・T内とタイブレークの7-5という大接戦。終わるとK謝達は涙 ぐみ、それを見て楽しくダブルスの試合をしていた1年生の笑い声が凍り付く。いかに先輩達はこの試合に賭けていたかを思い知らされ、 自分たちの甘さを恥じていた様子。こういうことも大事なことなのですね。
さてここからが本当のスタート。0からのスタートになりますが、ますばブロック1勝のために頑張るしかありません。
7/21
7/18(日)にテニス部顧問向けの審判講習会がありました。わざわざ休日に近隣のブロックのテニス部顧問総勢60名近く集めて、 C級審判取得のための講習会だったのです。これもすべて来年行われるインターハイに向けて、生徒に指導できるようにするため、 顧問もC級くらいのライセンスを持っていなければまずいということで、強制参加で行われました。でもよく考えてみれば休日に 借り出され、受講料も一部負担されたとはいえ1500円支払わされ、ある意味いい迷惑です。もちろん交通費やお昼は用意されていましたが、 県の施設でやっているのに駐車場代700円もかかったし...(泣)
さて内容の方は、テニス協会の方から講師の先生が見えられて講義されました。テニス指導者必携の「コートの友」というルールブック本が ありますが、実はこの執筆者直々に来て、講師をなさっていました。だいたいこういうものを書く人は口下手な人が多いと思いきや、 大阪弁でテンポよく話し、ギャグも満載でとても話し上手でした。かなり講師慣れしているなぁと思っていたら、こんな感じで日本全国 あちこちC級審判員講習会へ出かけている方らしい。どうりで。うーん、これくらい弁が立って話がうまいと聞いていて飽きません。
ルールの解説が多かったのですが、私も不勉強だったため知らないことも多かったです。コールとアナウンスの違い、パーマネント・フィクチャアの 定義、こういうケースはどう判定するかというケーススタディなど盛り沢山で、久々に生徒気分でした。そして最後に小テストがあり 7割以上が合格でC級審判員の資格が取れると言うことでしたが、けっこう私も頭を悩ませ自信がなかったのですが、なんとか合格したようです。 うーん、これでもう色々な大会の審判が出来るらしいのですが、それよりも一日頭を使い続けて疲労感が増しただけの一日でした。
7/30
というわけで今年も白子合宿行って参りました。はい、もちろん疲れ切りましたよ。26日から29日まで3泊4日で、白子の昨年泊まった 同じところで行いました。だって値段の安さもさることながら、オムニコート使い放題(今回は8面)だったり、宿で行き帰りの バスを出してくれたり、色々な要望にすぐ応えてくれたり(氷、食事時間変更等々)融通が利くところが良かったので。
まず初日ですが、朝9時集合。バスもほどなく迎えに来てくれて、9時30分予定通り出発。今回は私も車で行くことにし、H部先生と 2台で向かいました。その方が荷物を色々持っていけるので。だいたい2時間半で到着。お昼を食べて即コートへ。とりあえず5面借りて 練習開始。合宿は普段の何倍も打てるため、上達が早い早い。特に1年生なんて朝と夕方では別人のように上手くなります。そりゃ普段 先輩が多いため30分程度しか打てないのに、ここへ来ると1コート5人程度で朝から晩まで打つのですから、1週間分の練習量。そりゃ うまくなりますよ。とりあえず初日は一通り基本メニューをこなし終了。さてここからが地獄のランニング開始。昨年一本道を2往復するコースというのが 不評で(同じところを何度も走るようで辛いとのこと)今回は同じ距離の約6.2㎞を計り、往復しなくて済むような大回りのコースを設定。 4時頃一足先に回ってみてコースを確認し、いよいよスタート。私は車でところどころに先回りしてタイムを読み上げる算段。 ところが...ここで誤算が生じました。先ほど車で確認したコースが一部5時頃から通行止めの看板が出て、先頭グループを走っていた 7名ほどがコースアウトするというアクシデント発生!急いで車で追いかけ、戻るように指示を出すも、かなり先の方まで走ってしまい、 結局かなり無駄な距離を走らせ、大幅なタイムロスをするということになりました。生徒は不満ブーブーでしたが、許してくれ。 だって4時に確認した時には走れたのに5時には通行止めなんて、予想できなかったから。とりあえずこれで終了。
夕食後ミーティング。今回も全員に1分間スピーチを義務づけました。2年生は「私の目標・私のライバル」1年生は「テニスと私」 特に2年はランキング戦を意識してか、ライバルで友達を名指しする人が多かったです。1年生は部活へ入った動機や、頑張って 上手くなりたいという意欲が出ていて、なかなか良かったです。その後私の方からチームとしての意識付けや合宿の意義、そして 技術的なことの話を1時間ほどして終わる。まだ初日のせいか生徒も元気。
そして2日目。今日から朝ランニング。寝起きでいきなり6.2㎞。今朝は予定通り走れました。速い子で31分、遅い子で45分くらい。 今回はリタイアする子が一人もおらずなかなか優秀。でもさすがにその後すぐの朝食は、走り疲れでみんな食が進まない。当たり前か。 そして午前の練習。ここで3年生のI井とそのお父さんが駆けつけてくれた。I井は受験勉強の息抜きに打ちに来てくれたのだ。 そこでちょうどいいので練習の手伝いをしてもらう。またお父さんも実はテニスコーチなので一緒に教えていただく。これには大助かり。 さすがに26人もいると全員に手が回らないので、一番下のグループの1年生初心者組と2年の上位の子たちを午前午後に分かれて 見てもらう。特に1年生は総体でのI井の活躍を目の当たりにして、憧れの先輩なだけに感激も一入らしかった。午後は個人メニューを 色々こなす。
3日目。そろそろ身体がきつくなってきたせいか、体調不良気味のものも出てくる。熱中症でグロッキーなもの3名ほど。休みつつやる。 コート上は40度以上だからへばるのも当然。水分を摂らせながら頑張らせる。ちなみに実はこの日、私も熱中症気味でダウン寸前でした。 偏頭痛で吐き気もあったのですが、薬を飲んで冷えピタ貼って奮闘。午後からダブルスのランキング戦。今回はチャレンジ・アップ方式と いうことで、負け続けるまでどんどん上の者に当たれ、勝てば勝つほどランキングが上がり、一度に上の方までいけるという形にした。 だから実力のある子は一気に上位へ登っていく下剋上状態となったのだ。ダブルスに関しては1年生ペアが2年の下位ペアを食い続け、 ランクを3つほど上げた。これには2年生も脅威に感じただろう。
この日早めにミーティングを切り上げて恒例の花火大会。私とH部先生からの奢りである。しかし台風が接近しているため、海岸へ行くと 強風のため火も付けられない。そこで仕方なく宿へ戻り空き地でやる。みんな楽しそう。まぁ合宿は苦しいだけでなく楽しいこともないとね。
4日目。昨日の天気予報では台風接近で大雨の感じで、最終日は室内で過ごすだけかと思われた。しかし朝、奇跡的に雨が上がっていた。 しかし曇天で時々ポツポツ降ってくる。いつザーッと来てもおかしくない感じ。うーん、これでランニングの最中土砂降りなったら 大変だなあと思い、急遽ショートコースにする。生徒は大喜び。まっ、生徒の安全には代えられません。しかしその後休息に天候が回復し 生徒の思惑通りになったのはちと癪だが(笑)午前中はシングルスのランキング戦。こちらも下剋上連発。特にU山、I田、M戸、1年の A加が急上昇。上位食いを続ける。結局すべては終わらなかったが、ここで練習終了。
昼食後、お約束の自由時間で海へ。しかし生徒が水遊びしようとすると、台風の余波で高波がすごい。結局監視員に制止され砂遊びのみ。 まぁ事故でもあると大変なので仕方ないところ。そして2時にバスで出発して4時には学校着。とりあえず今回は大きな怪我・事故もなく 練習できたので良い合宿でした。ただ個人的には体調が思わしくなく、十分生徒と打てなくて心残り。まぁ夏はまだ長いのでこの借りは 学校のコートで返しましょう。とりあえずホッとしました。
8/7
また今年も初心者組の登竜門、あすなろ大会が8/1~4まで各会場で行われました。みんなかなり燃えていました。それもそのはず 普段はレギュラー組以外なかなか試合に出してもらえないし、ましてや1年生などデビュー戦。なんとしてでもベスト4に入って 上のランクに上がりたいという熱意があちこちで沸騰していました。中でも2年生のK井とA美は特にそう。元々中学からの経験者なので、 うちでもレギュラークラス。ところが不運というか実力というか、今までのあすなろ大会ではことごとく負け(確かに強い相手と 途中で当たるという不運もあったが)いまだに初心者クラスのC。他のレギュラー組だけでなく初心者だった者もBへ上がっているので、 かなり焦っていた様子。プレッシャーすら感じていました。
さて8/1は我が学校も会場でした。ここの試合進行は私が担当し、朝からコートレフリーなどしました。ランクはBのため、みんな そこそこうまい。本校の選手ではO原とK謝があっさり初対戦負け。でもT内が強敵に対して、とても良い集中力を発揮して見事大金星。 ただ次はつなぐ相手に軽くひねられるが(^^;)そしてうちのエースのI桁が準優勝してAへ。本人も目標が達成できてホッとしている様子。
そして2日から4日までは、各学校の会場を渡り歩きました。行った高校延べ7校!途中行き来もしてますから、走行距離はすごいことかも。 まぁ当然勝ち負けがあって、悔しがる者喜ぶ者、様々でした。でも今回は2年生の中堅どころが頑張りました。M戸、S田、W槻らが ベスト4に残り見事Bへランクアップ!そしてもちろんK井とA美もプレッシャーに負けず勝ち上がりました。特にA美はH陵会場で 優勝しました。そしてもう一人1年生のA加もBへ。これは1年生全体にも刺激になったでしょう。ただダブルスは不調でA・B共に ほとんど勝てず、唯一Cで、U山・A田組が頑張りベスト4に残ってBへ昇格しました。
でもいつも思うのですが、この大会はその名の通り初心者達の、頑張れば勝てる、「あすなろ」になれる、という一番の目標になる 素晴らしい大会だと思います。うちの子たちは「次はBに上がるぞ!」とか「今度こそ勝ちたい。先生、次はいつあるんですか?」と 言ってくる。確かにクラブテニス全盛だけれども、こういう草の根の初心者達に希望を与えると言うだけでも、そのすそ野の広がりで テニスの隆盛を支えている大事な大会だとつくづく思った。本当にありがたい。
8/8
毎年あすなろ大会が終わるとすぐに公立校大会がある。もう休む間もない(^^;)こちらは公立校だけが参加できる団体戦トーナメント。 本県は私学優勢のため、公立校は県大会でもなかなか上位に食い込めず苦戦中。そんな状況の中で、なんと本校は第4シード! これはちょっとやりすぎでしょう...。確かに前回の総体ではベスト8に入る実績を残しましたが、それは3年生の力があってこそ。 新チームになってメンバーが入れ替わり、これはちょっと評価されすぎ。個人的に見ると第5~8シードに入るくらいが順当な線なのだが...。
とは言っても試合ですから勝たねばなりません。まず8/6に2回戦からスタート。しかし...この日は実はうちの大エースのT田が 不在なのです。一般の大会へ出ているため、T田抜きで戦うことになりました。しかし...T田がいなくても勝たねばなりません。 選手も言っていましたが「T田を頼りにしちゃいけない。自分たちだけで勝たなきゃ。」と。その通り。普段はT田抜きで頑張っているのです。 そのメンバーで初日勝ち抜けなくてなんの団体メンバーか!?
まずは初対戦。2回戦からですが、相手はF橋S山高校。ダブルスはボレーの得意なN村キャプテンを起用してA美と組ます。しかしこれが なかなかうまく機能しない。足が動かずミス連発で冷や冷やもの。とりあえず⑥-4で勝ってくれる。シングルス1のI桁もちょっと 不安定で⑥-3勝ち。初対戦だけは2-0で決まっても3つ目もやるのでS2へ。S2はランク戦の実績を買ってK謝。 エースも取るがミスも多く、途中負けていたが終盤挽回して⑥-4で勝利。うーん、一発目はこんなものか。メンバーも思っていたように出来ず 緊張していた様子。そして次は3回戦Kヶ谷西高校。こちらは先ほどの教訓が生きて、足が動き、ダブルス、シングルス1であっさり勝つ。 実は試合進行が遅れていて、この時点で4時前。ここであっさり勝つと連続で次の試合に入ることになる。しかし時間がかかれば明後日に 持ち越し。ここは時間を稼ぎつつゆっくり試合をやるほうが有利。そういう計算も勝ち抜くためには大事。生徒に時間を十分使って試合させ、 予定通りここまでで本日の試合が終わるように進める。ふぅっ。
そして日が変わって8日。この日は大エースT田が登場。色々な顧問の先生に「あれー、先日見てない顔の選手がいますねぇ(笑)」と 言われたり、露骨に「T田さん、出るんですか!?」と驚かれたり...。やはり彼女の存在は大きいのでしょう。もちろん公立の学校の 一部の選手を除いては、まず負けないほどのエースですから。こういう選手がいると監督としては計算しやすいです。
さて4回戦。C城台高校。当然と言えば当然だが、ここから他校は絶対S1のT田に勝てないと見て、それぞれの学校の1番手を ダブルスに使ってくるオーダー。そしてダブルスとS2で勝とうという目論見。まぁ私が相手でもそうするわなぁ。でもそうすると 当然S2がより有利になるわけで、うちとしてはS1とS2で取りに行くしかない。そんな中で始まった試合だが、3面展開で S1とS2があっさり勝ちベスト8進出。ダブルスはリードされていただけにホッとする。これで昨年の実績に並びました。
次は5回戦。準々決勝。いちおう第5シードのN田北高校。ここもダブルスを固めてくる。ところが相手のダブルスが1番手を 使ってきたが、なんとうちのダブルスが競り勝つ。思わぬ勝利。しかしそういう時こそS1のT田がもたついて、格下相手に⑥-4と 辛勝。こういうところに陥穽があったりするのです。危ない危ない。でもこれでとうとうベスト4進出!快挙です!公立校65校の中で 上位4校に残れたのですから、素晴らしい。確かに2日目は大エースのT田がいますが、団体戦ですから彼女一人では勝てません。 他のメンバーが頑張ってこそのベスト4。これは胸を張って誇って良いことです。
そして6回戦。準決勝。相手は第1シードのY千代高校。ここは全てのメンバーが実力者で、どこをとっても隙がない。結局ダブルス、 S2があっさり負け、S1のT田の試合終了を待たずに敗退。ううん、無念。そしてこの後3位決定戦でC女子高校とやる。こちらは前回の 総体で戦い、なんとか振り切って勝ちベスト8に入った時の相手。何度も対戦し勝ったり負けたり。でもどちらかというとうちは 分が悪いが。ここでも因縁の対決ですが、伝統的に相手高はダブルスが上手く、不調のN村もミス連発しあっさり負けてしまう。エースの T田はあっさり勝つ。そして1-1となりS2のI桁にポイントがかかるが、ずーっとやられっぱなしで、2-5ダウン。その後挽回するが 結局ミスが出て4-⑥で負け。4位となりました。
本人達は悔しがっていましたが、でも実力的には順当な結果。むしろ出来すぎです。途中からT田が加わったとはいえ、その他のメンバーの 頑張りで(特にA美がダブルスで良い動きをしていた)ベスト4。すごい実績を残しました。考えてみれば、最後の最後まで コートの上で戦える幸せ。監督としてベンチに入れる幸せ。生徒に感謝したいです。でも本当の戦いはこれから。もっと熱い戦いが まだまだ続きます。まだ夏は終わりません。
9/13
文化祭とダブりながら新人戦のブロック大会が行われました。この新チームの夏の成果を占う大事な大会です。まずは初日に団体戦。 今回は大エースT田もいることで万全の布陣で臨みました。今だから言いますが負けるわけがないと言う過信が私にはありました。 県大会への椅子は3つ。それを8校で争います。本校は堂々の第1シード。初対戦はH高校に2-0でストレート勝ちで上々の滑り出し。 そして準決勝はC学院との対戦。ここはシングルス1に、うちのT田と同格の大エースの1年生が入部。途端に大混戦のブロックと なりました。聞いてみるとT田とは五分の対戦と言うことで、なおさらダブルスとシングルス2が落とせなくなりました。でもその他には 有力選手がいなく、仮にT田のシングルス1で落としたとしても、他2本は固いと思われました。ところがいざ試合が始まってみると 思わぬ展開。ダブルスのA美・N村が絶不調。どうということのないペアにミスを連発し、あっという間に1-⑥でまさかの敗戦。 これには監督である私も顔面蒼白。これで完璧に相手校有利となりました。しかしここで大エースT田が奮起。実力は五分と思われた M本に気合いの入ったプレーで完勝。シングルス2のI桁も余裕を持って勝ち、なんとか2-1で辛勝。うーん、団体戦というのは 一歩間違えれば怖いものだとあらためて思いました。
そして決勝はA高校と。ここはやはりシングルス1に上手い選手がいますがT田は負けたことがない。ただシングルス2は過去の対戦成績を 見ても勝ち目はない。ということはダブルスが明暗を分ける。さてここでもダブルスは出足が悪くあっという間に1-3でリードされ、 先ほどのように負けペース。なんとか流れを変えようとベンチへ戻るたびに鼓舞する。なんとか盛り返し⑥-3で勝つ。これで勝利を 確信した瞬間、あり得ないことが起こった。なんと相手校のI十嵐がバカ当たりをし、こちらのT田が不調で、まさかの3-⑥負けを してしまったのだ。多分10対戦しても1回くらいしか負けない実力差なのだが、勝負事はやってみなければわからない。こういうことが 現実に起こりうるのだ。当然のごとくシングルス2はY田対I桁だが、こちらは過去やられたようにしこられてズルズルミスを連発して 敗戦。優勝候補といわれた本校が負けたのだ。この敗戦のショックは大きい。過去7大会連続勝ち続けていた優勝を逃してしまったため、 選手も私も茫然自失。真面目に責任を取って顧問を辞めようかと思うくらい。団体戦はチーム力の争い。総合力で劣っていたということでしょう。
そして日を改めて2位決定戦がR高校と争われました。こちらも実力拮抗。シングルス1は問題ないとしても(いや何が起こるかわからないが) ダブルスもシングルス2も紙一重。私も監督生命を賭けて望みました。案の定ダブルスは競り合いの一進一退。シングルス1はあっけなく ⑥-0で勝ってくれましたが予断を許さず。ダブルスは息詰まる熱戦でタイブレーク突入。ここでひよらず最後まで責めきって欲しいという アドバイスを、二人は実行してくれました。相手がボレーを1セットで数本しか決めないのに対して、こちらはミスってもミスっても ポーチ・スマッシュに出て、最後は責めきって7-5で勝つ!これが私の理想としていたダブルス!この時点で2-0で2位決定。 シングルス2も5-2でリードしていたので、ある意味楽勝だったのですが、試合はやってみなければわかりません。良い教訓になりました。 優勝こそ逃しましたが、とりあえず県大会へ出られることになり、いちおうの責任を果たせたか?
そして次は個人戦。雨のため変則日程で行われました。こちらはけっこう運不運あり。初対戦でU山、S田が敗れたり、K井がラブで負けたり。 期待していたK謝やA美が思わぬところで敗戦したり。やはりブロック自体のレベルが上がっていると痛感。それも各校の1年生が 強くて、来年はより苦しい戦いになると察せられ、ちょっと暗い気持ちになる。その中でも1年生は初戦を突破し、特にA加はドローにも 恵まれ第1シードのところのまで勝ち上がり堂々のベスト16。よく頑張りました。N村キャプテンはベスト4がけで第3シードの R高校のS木とあたり粉砕される。結局ベスト8で、シード選手に勝ちベスト4に勝ち残るのは至難の業。そんな中第4シードの 本校のI桁は順当に勝ち上がるも、同じくベスト4がけで、朝一の団体2決で試合をしたR高校のY田と当たる。その時は5-2打ち切りで 余裕の試合展開だったのだが、いざ個人戦で再対戦となると全然違った。一方的に押され、1-⑥で負ける。これがテニス。さっきは 楽勝で勝っていたが、今度は研究され押し切られる。県大会出場が叶わず無念のベスト8。でもやはりこれも勝負事。勝ち負けはついて 回ります。実力が及ばなかったゆえでしょう。
そして一週間遅れでダブルス。こちらも色々ありました。まずは朝の時点から。8時集合で、すぐエントリー、開会式、試合開始なのに、 その時点でいたのは5、6名。ほとんどの生徒は8時ギリギリに来ました。もうすでにエントリーは始まっているのに、着替えも済んで おらず、もちろんアップも不十分なまますぐ試合...。さすがにこれには呆れました。選手としての自覚が足りなさすぎです。 朝から怒る。
試合の方は期待していたペアが思わぬ敗戦。まずは1年生1番手ダブルスが5-2リードからまくられてタイブレーク負け。うーん、 でも仕方ないか...。これも経験としてくれれば。また2番手のA美・K謝、3番手のK井・M戸らが途中敗退。これらのペアには 県大決めの試合まで絡んで欲しいのですが、いつも不完全燃焼のまま。それでも頑張ったペアもあります。例えば1年生の一番下手くそな S也香・Y下ペアは奇跡的にも1回戦⑥-4勝ち!相手も初心者で、良い勝負だったが、良く粘って勝ちました。本人達も嬉しそう。 今までの努力が報われ、頑張ってきたことに意味があると感じていたようでした。こういう初勝利の味は格別でしょう。また1年生ペアの T野・T澤も2つも勝ち、第3シードの先輩と当たるところまで勝ち上々。T内・O原、W槻・S田ペアも3つ勝ち、ベスト8。 シードにこそ負けましたが大善戦。でもよくよく見ていると、うちのペアは負ける時はいつも同じパターン。弱気になり打たずに つなぎ始め、ボレーに出ずリターンをミスし、結局ひよって自滅する...。こういうメンタル面の強化が課題だと痛感。
さて唯一の期待だったI桁・N村ペアでしたが、準決勝で第2シードのC学院のM本・M内組と対戦。これで勝てば県大会出場だったのですが、 相手のM本は、クラブテニス経験者で抜群の球威。コンビネーションで競りながらも、結局力で押し切られ4-⑥負け。結局このペアが 優勝したのですが、あと一歩及ばず。そして続いて3位決定戦も、第1シードだったI十嵐・Y田組に1-⑥とあっさり敗退。気持ちの 切り替えが出来ていないせいもあったし、また実力的にもちょっと不調で、結局4位で県大会出場を逃す。これで個人戦はひとつも 出られないことが確定し、ショック...。これも私の指導力不足のせいと反省しきり。
しかしこの試合の時に、あり得ないことが。大事な県大会決めのかかる3位決定戦なのに。はじめ誰も応援に来ない。サービス練習も終わり、 審判を出し合うはずなのに誰も来ない。相手校は整然と応援準備をしているのに、うちはコートの裏でみんなで騒いでふざけている...。 さすがにこれには私もブチ切れました。飛んでいって「何しているんだー!応援しないなら帰れ!お前らなんかいらない!」と激高して 怒りました。というか選手が可哀想。いくら個人戦とはいえ、あまりの気遣いのなさというか、無関心振りに激怒してしまいました。もちろん 生徒達に悪気がなく、ただ気付かなかっただけなのはわかります。でも選手でチームの一員なら、試合の進行に常に気を配り、 チームのために、勝ち残っている友達・先輩のために、色々注意しているのが当然のこと。それを顧問に怒鳴られるまで誰一人として 気付かないとは...。もう呆れて悲しくなりました。
試合が終わってからみんなに言いました。一日に二度も怒鳴られるようなチームは情けないと。こういう甘えた雰囲気があるから勝てないのだとも。 そこそこ上手くてそこそこ勝てる、でもチームとしてのまとまりがなく、そういう意識が欠けているから、こういうことになるのだと。 でもこういうチームにしてしまったのは顧問の責任でもあるし、団体戦で勝てなかったのも、個人戦でひとつも県大会へ出場できなかったのも、 私の責任でもある。そしてこんなだらけたチームのために一生懸命やってきた自分があほらしくなるとも。なので今日限りに顧問を 辞めると。そう宣言しました。責任を取る意味と、そしてこのチームとしての甘さに我慢できないので。日頃髪の毛を赤くしたり、 ピアスをしたり、練習を一生懸命しなかったり、時間にルーズだったり....そういうひとつひとつのことが、今回の大敗戦につながったと 思っています。ようは取り組む姿勢の真剣さの欠如が原因なのです。そんな中途半端なやつのために土日返上して、賭ける価値があるのか!? そういうことを話し、顧問を辞めると言いました。選手達は泣きながらわびを入れましたが、今まで何度も注意され、でも人数が多い故の 甘えのせいか、同じ事を繰り返してきました。今回ばかりは温厚なO-TEACHERも納得できません。一部の頑張っている選手には 悪いけれど、今の状態のままでは面倒を見る気になれませんので、ここで顧問を辞めるつもりです。自責の念と怒りが交錯した一日でした。
果たしてどうなる!?
9/22
さてその後の顛末を。試合の最後に怒りまくり、怒りにまかせ「もう顧問辞めてやる!」宣言をしました。その時もみんな泣いて謝ってきましたが、 どうにも許せなくそのままにして帰ってしまいました。すると次の日の朝、国語研究室の前にテニス部総勢26名が集合していてびっくり! 「昨日は本当にすいませんでした。これがみんなの気持ちです。是非読んでください。」と26名分の手紙を渡されました。中にはまだ 泣きじゃくっている子もいて、なんだか私がいじめているような感じ...。「いちおう受け取りますが、まだ私も思うところがあるので...。」と 言い置いただけ。どうもその日テニス部の子たちは一日中泣いていたようで、色々な先生達から「テニス部なんかあったの?」とささやかれる始末。 かなりの波紋が広がったようでした。でもちょうどテスト一週間前に入ったため部活は停止期間だったので、私もほとんどテニス部の子たちとは 顔を合わせることもなかったのですが(私は3年生担当なので)元キャプテンのM澤も心配して「先生、話聞きましたけれど、どうなんですか?」と 来たりもしました。
でも本音を言うと、私はテニス部から離れるのは出来ないと思う。なぜならテニスとテニス部の子たちがみんな好きだから。でもだからこそなのです。 私が土日の休みもなく頑張って良いチームを作ろう、少しでもうまくしてあげて勝つ喜びを味合わせてあげたいと尽力しているのに、実はそれが 意外に空回りで、私が思うほど生徒達は真剣でなかったのです。いや実際はそんなものだとよくわかっています。それが現実なのです。でも 一生懸命頑張っている子たちの足を引っ張るような、無関心でいるような、そんな意識の低いチームにだけはしたくなかったのです。ところが 結果としてそういうことが、今回のケースで露呈して、自分の指導力のなさを痛感してしまったのです。生徒達に悪気はありません。でももう少し 友達やチームを思い遣る気持ち、連帯感というものを持てなかったのか?それが培われなければなんのための部活か。そういうことなのです。 テニスは個人競技だからこそ、そういうことを意識せねば、これだけの大所帯はやりきれないのです。それを浸透しきれなかったジレンマ。 だから今回の騒動も、生徒への戒め&私への自責でもあるのです。
だからテストが終わるまでの一週間は暗い気持ちで毎日過ごしていました。こんなに心が晴れないまま過ごしたことはないというくらい。それくらい いつもテニス部が気に掛かっていました。何かにつけて『自分の言動は大人気なかったかなぁ。自分の真意を理解してくれるだろうか?』と 考えていました。生徒達からの手紙は謝罪と顧問を辞めないでくださいという言葉で埋め尽くされていました。本当に読んで泣きました。 どの手紙を見ても泣けました。こんなダメ顧問でも欲してくれるということに心底ありがたいと思いました。でもだからこそお互いにもっと高い意識が 必要なのだと実感しました。なあなあでやっていてもダメなのです。ただの仲良し部活だけでは充実できないのです。お互いに高めようという 意識と、精一杯の努力、楽しいけれど苦しい、厳しいけれど達成感がある...そういうものを乗り越えて始めて味わえる法悦があるのです。 それなくして何の運動部かと。
そう思い私も返事を書きました。私の思うところを余すことなくテニス部のみんなへ。なんと便箋4枚びっしり。おそらく2000字以上(爆) 本音で思っていることを書きました。こういうことこそ嘘はいけないので、生徒に対して真摯に心情を綴りました。それを次の日キャプテンの N村に託しました。これで通じるかどうかはわかりませんが、伝えずにはいられなかったので。
そして9/22、テストが終わりました。その後ミーティングをしました。テニス部一同誰一人欠けることなく集まっていました。実はここで いうべきことを色々用意していました。でもテニス部員の一途な視線を集め、ちょっとびびってしまい、何を言うのか全部飛んでしまいました。 でもとりあえず私の言いたいことは手紙に書いたし、それをみんな読んでくれていたようなので、多くは必要ありませんでした。何度も 怒られ続けて、まだまだチーム意識も低いし身勝手なやつも多いけれども、本当にテニスが好きでうまくなりたいと思っているならば、 それを今までのように口だけではなく態度や取り組む姿勢で表して欲しいと言いました。10月の頭に県大会の団体戦があるので、 それまではとりあえず指揮を執ります。でもそこまででも、意識改革がなければその時こそ本当に顧問辞任しますと、そう伝えました。 生徒達はみんな神妙に聞いていました。私から一方的に伝えるだけではあれなので、何か言いたいことは?と問うても何も言いません。 みんなで話し合う時間が欲しいか?と尋ねると「時間を下さい。」と言うので、席を外し30分ほど話し合っていたようです。その後 ここから先は心を入れ替えて頑張ろうと話し、ミーティングは終わりました。
この先どうなるかわかりませんが、とりあえず顧問続行中です。これは単なる私感なのですが、私もテニス部顧問を務めて、もう19年にも なります。途中ブランクがあるものの、いつも生徒と一緒にコートへ立って頑張ってきました。コートに立てなければ顧問ではない!という 信念の元に。でも最近時々ギャップを感じます。別に打てば響くように師弟関係が出来るとは思っていません。それほどのカリスマ顧問では ないし(笑)でも昔はもっともっと生徒自身も、良いにつけ悪いにつけ、リアクションがありました。今の子たちはそのあたりがとても薄いというか、 手応えがないことが多いです。今回も一部の子たちはとても冷静な感じでリアクションもあまりありません。だからと言ってダメだとか やる気がないとか、そういうわけでもないのです。その時はそう思って反省したり泣いたり、感情の起伏もあるのですが、数日経つと 普通になってしまうのです。そんなに何日も思い悩む必要はないのですが、その熱の冷め具合のスピードや、沸点高さが、どうも私と ずれがあるように感じています。もちろん親子ほど年齢が違うのですから当然と言えば当然なんですが、そのあたりがどうも、 私自身つかみ切れていなくて、こんなゴタゴタが生じたように感じます。もう私のようなタイプの顧問は合わないのかなぁ...と感じる 今回の騒動でした。はぁ。
10/2
そして迎えた新人戦県大会。団体戦です。ブロック2位抜けの本校は、組み合わせ会議でシードに漏れくじ。本当なら公立校大会のベスト4が 評価され第8シードの予定だったのですが、今回はパッキン...第4シードと2回戦で当たる組み合わせ。やはりブロック1位抜けでないとこうなるのですね。
さて実は当日、というか前日に大アクシデント発生。キャプテンでチームの要であるN村が、前の日の練習で足を捻挫する。一日様子を見て手当等も したのだが、本番当日もかなり痛そう。それでも彼女のボレー力がうちのダブルスの要。ある意味私が一番望んでいるダブルスの形や技を継承してくれていて 選手です。私の作り上げた理想のダブルスプレーヤーで、彼女がいないと計算も立たない有様なのです。だから彼女の足の怪我は予想外で、これには私も 頭を悩ませました。本人に聞くと多分かなり痛いのに「大丈夫です。」と気丈に答える。ここはどうすべきか...。しかしやはり彼女がいなければダブルスは 成り立たないと思い起用を決断。
そして1回戦対Y街道戦。いつも通りエースT田を警戒して、相手校は1番手をダブルスに起用。しかし思ったより相手が弱く⑥-1で圧勝。しかし 端で見ていてもN村の動きが明らかにおかしい。足をかばうどころか、ほとんど動けていない。普段なら楽にポーチするボールを見逃して後衛に任せている。 そしてサーヴの時は踏み込めずダブルフォルト連発。これはかなりの重症と見た。シングルス1のT田もまた不調。格下の相手なのでスコアは⑥-1で 楽勝なのだが、身体の切れもなく特にサーヴが絶不調。なんと1ゲームでダブルフォルト8本!1試合で15本ほどしている。これでは...。 しかし試合は結局2-0で勝つが、これでは...と不安になる。
そしていよいよ正念場、2回戦第4シードのY千代戦。この間の公立校大会でも準決勝で負けているので、なんとかリベンジしたい相手。ただ一監督として 冷静に戦力分析すると、実力差はかなりある。通常で行くとシングルス1対決は勝ち目があるが、前回は2-4リードされて打ちきりになっている。 またダブルスは歯が立たずシングルス2も完璧に負けた。だから戦力的には2:8で厳しい。ただチャンスがあるとすれば、ダブルスが競り合いになってチームに 勢いがつけばあわよくば...。シングルス1で取り、シングルス2のI桁が粘りで取ってくれれば...そういう青写真を描いていたのだ。
しかしN村の負傷、T田の不調。これでは何をもって勝ちに行けばいいのか悩んでしまった。そしてそのN村はずっとアイシングしている。再び「次の Y千代戦、出られるか?」と尋ねる。するといつもなら間髪入れず「出られます!」とキャプテンらしい気骨のある返事が返ってくるのだが、この時ばかりは しばらく黙っている。よほど痛いのだろう。立っていることすら出来ないようだ。でもキャプテンとしての責任をとても強く感じている。しかしまともに動けない 自分が出て、チームとしての団体戦を負けるわけには行かない、でもこれまでこの日のために人一倍頑張ってきて試合に出たい気持ちが強い... そういう葛藤が歯をかみしめている表情からうかがえる。本当は誰よりも戦いたい、そしてチームに貢献したい、キャプテンとして責任を果たしたいのだろう、 その思いが思い詰めた表情から伝わってきた。しかし私も監督。チームのこと、みんなのことを考えなくては行けない立場。ここは苦渋の選択をした。 「その状態では動けそうにないな。コートに立っても満足なプレーが出来ないだろう。今回は補欠のK謝を使う。」そう告げた。N村はしばらく考え頷いた。 自分でもこれ以上チームに迷惑がかけられない、そう思って断腸の思いで諦めたのだろう。ただK謝も団体メンバーとは言え、いつもはT田がいない時の シングルス2要員として練習してきた。だからダブルスの練習はほとんどしていない。だからこの場で急遽A美と組むなんて急増ペアもいいとこ。普段 こういう大舞台では一度も使ったことのないため、この時点でかなり厳しい展開となったのだ。
さて試合であるが、案の定ダブルスは始めから押されっぱなし。ほとんどポイントが取れない。リードしていてあと1ポイントでゲームが取れるというところでも ミス連発。相手も果敢にポーチを出て、あっさり0-⑥で負ける。仕方ないとはいえ実力差が歴然。たとえN村が出ていたとしても、勝つことはかなり 苦しいだろう。そして次はシングルス1対決。本来の実力差は多分6:4でうちのT田の方が上のはず。普通であれば競るとは思うが勝てるはず... そう信じていた。ところが...やっぱり絶不調。大事なポイントのところで粘られてエースコースのボールがアウトしている。そして3-4までサーヴキープの ところで、なんとダブルフォルト3本して3-5とされてしまう。こうなると流れが一気に行って結局3-⑥で負ける。県個人でも第5シードのT田が こんな相手に負けてしまう...。これがテニスの怖さなのかも。結局シングルス2のI桁は出番がなかった。この日のために一生懸命練習してきたのに 一試合もやらずに敗退で可哀想だったかも。でもこれがシングルス2の運命。2回戦敗退...これで団体戦は終わってしまった。
この結果に複雑な思いがある。確かにブロックで負けたからこのきつい組み合わせになったのは仕方がない。ブロックで勝っていれば...N村が 怪我をしていなければ...T田が調子よければ...。でもこうやって後悔しても仕方がない。これがテニス。後の祭りではないけれど、すべては 実力と運なのだ。でもその運も頑張って頑張って努力していたものにだけ巡ってくるものなのだ。私達は慢心していたのかもしれない。今まで先輩達が 楽々と勝ってきた恩恵に蒙り、それが当たり前だと奢っていたのかもしれない。私達が甘い気持ちでいた中で、他のチームはみんな私達以上の 努力をしていたのだろう。テニスの神様は我々に「まだまだだ。」と言っているような気がする。本来はチームとしてのまとまりを見届けるつもりでいた。 前回の失態を取り戻すべく、少しずつ練習中の様子や態度に変化の兆しが見えてきた。声を出したり自らミスしたらトレーニングをしたり、 今回の県大会でも2年生がレギュラー達のためによく動いていた。それは十分認められた。でもまだ動いているのは全員ではなく、意識の低いものも 見受けられる。私はまだまだ満足できなかった。こういうところにも敗因があると思っている。しかしこれもまた私の甘えのせいだと自覚している。 顧問として監督として、まだまだ指導し切れていないせいだと自戒している。まだやり残したことがある限り、チームを投げ出すのは無責任だと 痛感した。もう少しこのチームに賭けていきたい、というよりこのチームを勝たせてあげたい、不完全燃焼で負けたままこの子たちを見捨てられない、 そう強く思った。まだ走り続けなければ...。
10/25
11/24(日)に強化練習試合が行われた。これは来年行われるインターハイの強化練習を兼ねて県内の有力校と県外から強豪校を招聘して 練習試合が行うというものなのだ。実際のインターハイ会場になる県テニスコートを一日借り切り男子8校女子8校で、4校ずつ団体リーグ戦を行った。
実はこの会場があるのが我がブロックなのだが、県の上の方から「せっかくだからブロック選抜チームを作って参加してよ。」と声がかけられ、急遽ブロックの中でも 有望選手をかき集めての参加となり、我が校も2名参加したのだ。本当であればうちのT田とかC学院のM本とかが、 強くて相手になるのだが、この日は両名とも不参加。そこでA高校からI十嵐とY田、R高校からS木、Y浅、そしてうちからI桁・N村の計6人でチーム編成して 参加することになり、私も引率で行ってきました。
いちおう監督は前回の新人戦で優勝したA高校のK岡先生がやり、私はほぼ見ていただけでした。結果の方は、そりゃ 県内の優勝校と県外ベスト4以上のチームばかりですからどうあがいても1勝も出来ませんが、それでも強い選手と 試合が出来て勉強にはなったはず。速いスピードボールに始終押されまくりでしたが、そういうものに対して目を慣らし タイミングを合わせること、それが一番の課題だと思い知らされました。
I桁は1ゲームしか取れませんでしたが、N村は5-2のマッチポイントまで行きましたが、あと1ポイントが取れず逆転負け。 でもそれぞれもっと速いボールのラリーの必要性を感じ、得るところが多かったようです。ダブルスに至ってはラヴ・ゲームですから課題山積。
でも本人達は目を輝かせ、とても刺激を受けたようです。帰り道も「ああいう球を打ちたい。」とか「あのコースは…」「こんな 練習が必要!」と熱く語っていました。こういう感化が本当に大事です。わざわざ引率してきてきた甲斐がありました。こうやって 選手達が憧れを持って、より高い目標にチャレンジしてくれれば、とても意義があります。もちろん私もコーチングや技術的なことが 啓発され、同じように刺激を受けた次第。また頑張らねば。
11/3
11/3にPPR大会がありました。これは公立私立大会というやつです。夏にあった公立校大会のベスト4と、私立大会のベスト4の学校、計8校が 集まってやる団体戦のトーナメントです。まぁどちらかというと親睦練習試合のような感じではあります。うちも新人戦では不甲斐ない負け方をしましたが、 いちおう公立校大会ではベスト4に残ったので、資格があったのです。
試合の方はたった8校ですから、すでに組み合わせが決まっていて、第1シードのGU高校と。うちはT田は別の大会でいませんが、まぁベストメンバー。 ダブルスとシングルスが同時に入りましたが、シングルス1のI桁はE戸選手に瞬殺。わずか20分くらいで1-⑥負け。まぁ相手は新人戦優勝校ですから 当然と言えば当然。しかしながらダブルスは頑張りました。もちろん相手のミスも多かったのですが、4-⑥と奮闘。特にA美がよくストローク戦も頑張っていました。 シングルス2のK謝も手も足も出ず1-⑥。見事1回戦負け。
ただこの試合は敗者戦もあり、次にN山中央とやりました。この学校は公立校の中でも県下1、2位を争う実力校。軽く粉砕されるだろうと思っていたら、 なんとオーダー交換をしてみると、全員1年生!レギュラーを全てはずしてきました。というのも実は理由があるのです。今週の土曜日に関東予選大会があります。 これは新人戦でベスト4に残った学校が、関東大会行きの2枚のチケットを巡って、ガチンコの勝負がすぐ控えているのです。ですから本日来ている学校は ほぼ土曜日に対戦するのです。だからみんなあまり手の内を空かしたくないのが本音。そのためこの手の交流試合では準レギュラーが出ているのです。 この中で関係ないのはうちくらいなので、うちはほぼベストメンバーですけれど。そんなわけでN中央戦は、逆に負けられなくなりました。相手が1年生ですからね。
ところが相手校のダブルスの一人が1年生ながらレギュラー。これがとてもうまくて1-⑥であっさり負ける。うーん、先ほどの試合と比べると雲泥のプレー。 どうも安定性が欠けます。シングルス1のI桁は調子が悪いながらも相手のミスに助けられ⑥-0勝ち。シングルス2には経験を積ませるためにT内を起用。 苦しみながらも⑥-4で勝つ。なんとか2-1で勝ち。
次に敗者戦決勝がY千代高校。こちらも全員ノンレギュラーでしたが、それでも激強。ダブルス、シングルス1と共にあっさり1-⑥負け。結局6位でした。 でも大事なのはこういう上手い学校の選手と試合をすることです。ひとつひとつが経験となり、速いスピードやその雰囲気に慣れていくのですから。 今はそういうことが大事だと思います。秋の一日、またテニスだけで終わりました(^^;)
11/21
この前にあすなろ大会第2回目があったのですが、これはW槻・S田組が唯一Cで優勝しただけで、他はほとんど全滅のため特になし。
それよりもT葛大会団体戦です。例年やっていたのですが、今年は会場日程の都合から、A、Bに分かれての開催は出来ず、なんと7人制で一発トーナメント だけとなりました。総合力なら、うちも良い勝負が出来るはずと意気込んで臨みました。14日は本校が会場でまずは2回戦から。相手はRK高校。ここは あまり実力校でないため、あえて12人登録枠を使い、ダブルス2本は下位のものを使いました。それでも4-1と楽勝。唯一の敗戦で誤算だったのが、 S1のI桁。タイブレークで負ける。うーん、絶不調。そして次は第2シードのSC高校。ここはシングルスに2人強い子がいるので、ちょっと分が悪いと思っていました。 ただダブルスはこちらが有利なのでS3が勝負だと思っていました。案の定S1のI桁はS村に2-⑥これは仕方のないところ。D1は取らなければいけないところ でしたが、なんとT内・O原が3-0リードから逆転負けの3-⑥!相手も上手くこちらは調子が悪くまさかの敗戦。ここで追いつめられました。次はS2の キャプテンN村ですが、相手の№2が怪我のため3番手。それでも上手く接戦となるもなんとか⑥-3で勝ち!これで弾みがつきました。D2の愛・愛コンビは ⑥-0で楽勝。やっぱりS3対決になりました。相手はこご勝てると思っていたらしいのですが、こちらは信頼のK謝。完璧に打ち込み⑥-1で勝つ。 トータル3-2でなんとか勝ちベスト4に残りました。
そして1週置き準決勝。相手は宿敵A孫子高校。でも相手は強い1年生が豊富で、やはり分が悪いです。案の定試合の方は完敗。S1は3-⑥、ダブルスは両ペアともヘボヘボで4-⑥、N村もしこられて4-⑥。4-0で完敗でした。ブロック大会の雪辱どころかより力の差を付けられて 負けてしまいました。そして続けて3位決定戦。相手はR高校。こちらも競るかなと思われましたが、絶不調のI桁が5-2から逆転され5-⑦負け。 でもD1はなんとか振り切って⑥-4。S2はN村というより相手がもっと調子が悪くて⑥-1勝ち。こうなるとあとは負けません。D2⑥-2、S3⑥-1で 4-1で勝ち、見事3位。うーん、嬉しいような残念なような。でもベスト4に残った3校は我がブロック。3ブロック合同でやっている大会なのですが、 ブロック大会みたい。うーん、実力拮抗の激戦区だと改めて実感しました。
12/27
第3回のあすなろ大会があった。2年生にとってはラストチャンスだったが悲喜交々だった。結果的に言うとシングルスではT内が3位でA、N村が優勝でA、 S水が3位でB。ダブルスではS木・K謝組が3位でA、1年生で唯一K井・T野組が3位でBへ入りました。あとは惨敗。まぁこれも実力でしょう。
25日に1年生だけの合同練習試合がありました。うちとA孫子、M国際、S松の4校で練習試合。それも各校の番手を揃えてのリーグ戦。一度雨で 中止になっていますから、1年生は大喜び。しかし結果は7勝17敗。まぁそんなところでしょう。特にA孫子の1年生は粒ぞろいでどの子も上手かったです。 うちの選手はやる気がありますがまだまだ。でも特筆すべきはK井、T澤、E老原がなかなかの成長ぶりを見せ、期待を抱かせました。今後の精進に 期待したいと思います。
そして27日は大納会ということでランク戦の後、大掃除をしました。2年生の部室がいつまでも片付かず大変。本当に汚くて困りもの。そしてその後 恒例の焼き肉パーティー。みんなでワーワー言いながらパーティー。今年も頑張った選手に顧問からの心からの慰労です。きついだけではなく楽しいことも なくてはね。そんな感じで一年無事終了。
1/24
1/23(日)にTブロック1年生大会がありました。これは近隣の3つのブロックが 合同でやる1年生の大会で、全部で148名の参加となりました。この日は ベスト16まで出し、次週に決勝トーナメントをやるという流れになっています。 2年前はI井が優勝したし、昨年もベスト8にI桁、ベスト16にN村とT内が 残り、まずまずの結果を残してきた大会でした。まぁある意味1年生の登竜門という ところでしょうか。しかし近年だんだんレベルが上がってきて、特に今年は 各校の1年生が粒揃いで、決勝トーナメントに勝ち残るのはかなり厳しいものと 思っていました。
さて当日。2会場に分かれて開催。まずはS会場へ行く。ここには本校1年生9人中4人が 参加。結果は...全員2回戦で姿を消す。まぁ仕方がないかなぁ。でも残念だったのは 期待していたE老原が4-2リードから逆転負けしたこと。かなり上手くなってきたところなのだが、 いかんせん経験不足で敗退。それでも一番下手なY下が、いつもなら1ゲーム取るのが 精一杯なのですが、今回はかなり粘って3ゲーム取れた。どのゲームもデュースが 続きかなりの進歩。これは評価したい。
そしてもうひとつの会場の県立Kコートへ。こちらはなんとみんな初戦勝っていてびっくり! 中でも初心者のT澤も良いプレーしていたり、ずっと負け続けていたK林がしこって勝っていたり。 なかなか奮闘していた。しかしほとんどが2回戦負け。唯一1年生№1のA加が勝ち抜いてくれた。 しかしこれも1回戦から薄氷の勝利ばかり。2回戦の対A高校の時はライバル意識剥き出しで良かったが、 最後の3回戦目は6ゲーム先取の6-5でなんとか負けずに済んだという状況。うーん、厳しい 展開でした。でもみんなそれなりに得るところが沢山あり、成長の跡が伺えました。 やる気だけは一人前の1年生ですから、これからも精進して欲しいと思った次第。
3/10
3年生が卒業しました。M澤キャプテンの代も卒業となりました。私がこの学校に転勤してきたのがちょうど2年前。 まだその当時の3年生はいましたが、事実上このチームから顧問としてかかわりました。とても良いチームでした。 何よりもチームワークが素晴らしいチームでした。人数は7名と少ないけれど、本当に仲の良いメンバーだったと思います。
約10年ぶりにテニス部顧問となり、久方ぶりにコートへ足を踏み入れました。と言ってもそのときはスーツ姿。その時は 前年に大病を患ったせいで、もう現場は無理で裏方に徹するつもりでした。しかしその時彼女たちは笑顔で「是非コートへ 来てくださいね。」と言いました。そして練習を眺めていると、そのひたむきさに何だかムズムズしてきたことを思い出します。 多分彼女たちとしては社交辞令だったろうし、内心では『変なやつが来たな。』と思っていたことでしょう。でも図に乗って ついつい練習に参加したのが運の尽き。もう膝はガクガク、腕はパンパンなのですが、なんとテニスの楽しかったこと。 当初は勘が戻らずアウトばかり繰り返していましたが、彼女たちとテニスするのがどれほど楽しかったことか。もう言葉には 出来ないくらい楽しかったのです。
そんな中でも、彼女たちの才能の芽に気づき、これは本気で顧問業も取り組まないともったいないと次第に思うようになりました。 その頃からのめりこみ始め今に至る訳なのです。確かに合宿等では過酷な練習を課し、だいぶ恨まれていたと思う。でもそれに 応えて頑張る彼女たちの姿を見ていて、本当にこちらが励まされていたのだ。途中で一人辞めるというアクシデントはあったものの、 結果的には素晴らしい実績を残した。公立校の中でベスト4、ベスト8の実績を残したが、私立優勢でクラブ選手隆盛の中、 この雑草集団では申し分ない結果だと思う。だからその子たちとわずか1年でお別れしてしまったのはとても淋しい。もっともっと 一緒にテニスをしたかった。
是非またコートへ遊びに来てほしい。そしてまた一緒にテニスをやのたい。あなたたちが私のテニスへの情熱に再び火をつけたのだから。
4/1
3/30~4/1の2泊3日、団体メンバーによる強化合宿を行いました。昨年度は行っていないのですが、一昨年はやっていたようです。 というのも、前回の新人戦でA高校に決勝で負け、屈辱のブロック2位という結果になったため、打倒A高校に燃えているうちとしては、 是が非でも春の大会で負けられないのです。しかしいつも書いているとおり、このN村キャプテンの代は人数が多く、なんと2年生だけで 17人もいます。それに1年生の9人を加えると、とてもじゃないが通常のコート1面では練習もままなりません。みんなに公平に 均等に時間を割くと、当然打つ時間も少なくなり技術の向上は望めないのです。そこで春休み中の練習計画はH先生と色々考え、 なるべく2部構成にしました。今回の団体レギュラーメンバー+アルファは、強化合宿へ。Bチームは小規模な大会への参加。1年生は 審判講習会を兼ねた試合へと、それぞれ経験が積めるように割り振ったのです。
そして私はこの団体メンバーの強化合宿を引率してきました。場所は隣接市にあるテニスクラブの宿泊施設。ここは以前にも大会等で お世話になっている馴染みのあるテニスクラブ。ここは簡易の宿泊施設があり、小規模の合宿なら十分なのです。そこで今回団体メンバーの 4人+補欠2名+1年生の2名、計8名を厳選しました。前回の県大会途中でレギュラーが怪我をし急遽補欠を入れたことがありました。 しかしあまりそこまで想定していなかったので、補欠の子はほとんど練習していなかったので、全然試合で使えなかった苦い経験が ありました。そこでやはりもしものために補欠2名、そして来年度の新チームのために、その中心となる1年生を2名連れて行きました。
初日9時に現地集合。OGのI井も来てくれて、合計10名で始まりました。最初は基本的な球出しによるドリル練習。元々打つ球数が 少ないため、その不足を補うためひたすら球出しをしました。もうずーっとひたすら球出しの連続。午前中3時間途切れることなく 続けていたため、お昼には握力がなくなってしまいました。そして合宿恒例の振り回し(笑)きついメニューですが、これをやると メンタル面でも明らかに違いが出てきて、不可欠なメニューです。午後からもひたすらストロークもサーヴもボレーも満遍なく やり続け、夕方5時に終了。その後3キロの軽いランニング。これで一日が終わりました。夜のミーティング時には、まずそれぞれの 決意表明をさせました。次のブロック大会をどう迎えたいか、何をすべきか、どういう試合をしたいか等。今の子たちはなかなか 人前できちんと自分の思っていることをわかりやすく話すことに慣れていません。思っていても伝わらない、言葉にすることによって、 自分の気持ちが見えてくることもある。みんなの前で言うことにより実行しなければならないという気持ちにもなる、そういうことを ねらって話させました。みんな他人の話をシーンとして聞き入り、それぞれの思いを知ることとなりました。私も話しました。 それは顧問として選手を信頼しているということを。こういうことはなかなか全体では話せないのですが、こういう合宿のミーティングという 特別な場になると、私も素直に言えるようです(笑)たとえあなたたちがどんなプレーをしようとも、それは指導した私の責任であると。 負けたときは監督のせいであり、勝ったときは選手の努力の成果だと。最後の最後まであなたたちの試合を見届ける、最後の1ポイントまで 君たちが勝つことを疑わないということを話しました。偽らざる気持ちです。一番身近にいて一番あなたたちのプレーを知るものとして、 その責任は重く、また誇りも信頼もあると。私は私の育てた選手たちの精一杯のプレーを信じると。生徒たちにこの想いが伝わったでしょうか。
2日目。朝から6キロランニング!厳しいとは思いますが、これがないと(爆)他の人たちも参加したかった合宿ですから、 その分の苦しさも味わわねば。この苦しさが最後の試合の頑張りの拠り所にもなりますので、心を鬼にして走らせました。 この日は前日のドリル練習に加え、確実性と精度を上げる練習を組み入れました。今回の合宿のテーマの一つに「確実性と精度」を 揚げました。もう大会前1週間で技術がどうのこうの、調子が良い悪いなんて言っていられません。でも10本中8本入れば、 そして少しでも狙ったコースに打てれば、確実に勝つチャンスが広がるのです。ですからその的に当たるまで、10本中8本入るまで その練習を止めないという形を取りました。生徒たちも意味を理解し意欲的に取り組んでくれました。ちなみにお昼には頑張った ご褒美にアイスも奢ってあげました(^^;)夜のミーティングでは各選手の良いところ悪いところなどを話し、その後Iさんと 部活の雰囲気や今後のことなども、ちよっと話して一日終了。この日も目一杯動いたため身体が悲鳴を上げていました。
3日目最終日。もちろん朝ランニング6キロ(爆)そして軽い基本練習の後、2面を使ってダブルスのリーグ戦を行う。全4ペアで 対戦し、3セット、フルに戦う練習も兼ねる。実際勝ち進めば連続して試合することになりますので。午後は私も2試合ほど 試合しました。他のものたちも足りない練習をしたりシングルスの試合形式などをやり3時半に全日程終了。最後にみんなで 写真を撮って終わりました。でも考えてみると2泊3日くらいでも、かなり密度の濃い練習が出来ました。やはり少ない人数で しっかり付いてやると、見違えるほど上手くなり、その効果のほどが実感できました。選手たちもかなり頑張り、本当によく やってくれました。もうこれで教えるべきことは何もなく、あとは各自が頑張ってくれるのみ。とても良い合宿でした。
4/11
4/7(金)~10(日)までブロック大会が行われました。3年生の最後の大会ということで気合いが入っていましたが、 結果はなかなか厳しいものでした。まずは初日に団体戦が行われ、もちろんブロック優勝、1位抜けで県大会出場を目指しました。 1回戦は対F高校に完勝。ここまでは問題ありませんでした。しかし準決勝でR高校との対決。なんとダブルスを落として しまったのです。相手のストローク力が安定していたのと、こちらの積極性が足りず結局簡単に負けてしまい全然でした。 シングルス1のT田は危なげなく勝ち№2勝負となりました。しかし...I桁の調子が最悪でした。フォアの打てない病が 再発。すべてバックに回り込んで打つという有様。もうほとんど試合にならず完敗。なんとこんなところで夢がたたれるとは...。 私自身もショックで言葉もありませんでした。もちろんI桁も大泣き。他の者たちも同じでした。3位決定戦ではC学院に 2-0で圧勝し3位だけは取りましたが、それでも無念さは残りました。
明けて土曜日はシングルス。こちらは2会場に分かれていて、まずはF高校会場へ。T内が頑張っていましたが、他はあまり振るわず。 その後R高校会場へ行きましたが、こちらもほとんどが初対戦負けで、かなり厳しかったです。途中第8シードに入っていた N村が5-1リードから逆転負けするという波乱のメールが来て愕然としました。しかし気を取り直しこちらの選手を応援。 相変わらずI桁は絶不調でしたが、なんとかバックのみで逃げ切りベスト8に勝ち残る。しかしそんな中で唯一輝いていたのがA美。 なんと第7シードの選手に当たるところまで勝ち上がる。そしてナイターの中でのベスト8がけの試合となりました。 もう他の試合が終わり唯一残った試合。一進一退が続く緊張した試合展開。リードしつつも突き放せずタイブレークにまでもつれ込む。 そしてここでも両者譲らず5-5までくる。途中ミスジャッジに近い判定もあったが冷静だった。そして最後の1ポイントまで打ち切り、 7-5で勝利!歓喜の一瞬でした。応援団達も号泣。それくらいのタフマッチでした。でも本人は至って冷静で、何も考えずひたすら 打つことのみを考えていたようです。うーん、このメンタル面の強さが彼女の持ち味かも。結局次週のベスト8以降の試合に二人だけ勝ち残る。
そして日曜日はダブルス。こちらも善戦するペアあり、むなしく負けるペアありと、それぞれでした。でも3年生はこれで最後の 試合なのでみんな泣いていました。やり切ってシードと当たるところまで勝ち上がれて満足なペア。思わぬところで敗退し泣きくれるペア。 様々でした。第4シードのI桁・N村ペアもベスト4がけでタイブレークで負けてしまい、これも痛恨の極み。悔しい負けでした。
結局結果としては団体3位、ダブルス県大会出場なし、シングルスはI桁とA美が次週のベスト8以降の試合で5本の椅子を巡って出るという 感じ。しかし全体を振り返れば無惨な結果でした。しかしすべては私の責任。彼女たちを勝たせてやれなかった私の責任です。 本当に辛い3日間でした。
4/16
ブロック大会の最後の日程。個人戦シングルスベスト8以降の試合が行われた。本校ではI桁とA美が勝ち残っていた。I桁は第6シード だったが、今大会前に絶不調になりいつ負けてもおかしくない状態だった。何とか接戦を粘りきりここまで綱渡りで勝ち残った。そして 逆にA美は破竹の快進撃。こちらは逆にシード選手を打ち破っての堂々のベスト8。今まで1、2回戦負けだったことを考えれば快挙としか 言いようがない。
そして本日。まずはI桁が準々決勝で第3シードのR高校のS木と対戦。しかしこれは完璧にダメだった。相手はもちろん実力者。とても 良いテニスをやられ切った。逆にI桁は前回のダメなときの兆候が出て、本当にミスがでまくり0-⑥の完敗。一番問題だったのは 足が動いていないことだった。そのためボールに追いつくのが遅く、きちんと打つことも出来ず当てて返したり、ガチッというフレーム ショットもあり、散々な試合振りだった。唯一あまり落ち込みすぎていないのが救い。自分でも精神的にこらえているのだろう。ここで 前回と同じように泣き崩れてはダメだと。
A美は第2シードのM本。この子はクラブ選手で優勝候補の一人。もう明らかにレベルが違う。しかし...A美はよくやった。ストローク戦に なるとけっこう頑張って途中までは競り合っていたのだ。ただいかんせん今日はサーヴが悪すぎた。ほとんど入らず普段では考えられない くらいダブルフォルトが多かった。これではせっかく競っても最後にやられる。でもラヴ(0)で負けるかと思っていたが3-⑥まで 競れたのは立派。ナイスゲームだった。
ここで二人とも敗退したが、ここで終わりではない。実は県大会へは5人まで出場できる。つまりベスト4まで勝ち残った4人ともう一人。 そう5つめの席があるのだ。それはベスト8で敗退した4人で、再びトーナメントをして最後の一人を決めるのだ。そしてその敗者復活戦の 第1試合で、I桁とA美があたった。ここまで来ると同校対決は致し方ない。ここまでの調子を考えると6:4でA美が有利と思われた。 しかし校内のランキングはI桁の方が上。それがどう出るか。他の子たちも応援しづらい。とりあえず良いショットが出たときだけ拍手するように 指示。そして結果は、A美のサーヴがさらに調子が悪くなり、I桁が少し安定してきた影響で⑥-3でI桁の勝ち。私も無言で見つめていました。
そしていよいよ正念場、5位最終決定戦。相手はR高校のY浅。この子は丁寧につないであわせるタイプ。不調のI桁にはもっとも やりにくい相手かもしれない。しかしここで勝てば5位抜けで県大会へ。負ければここですべて終わる。もう最後の大一番である。 相手も緊張のためかミスも早く途中までは先にリードする。1-0、1-1、2-1、3-1。ここで一気に取ってしまえばかなり 楽なのだが、ここからがきつかった。リードしていながら弱気の虫が出て、3-2、3-3と追いつかれる。途中打ち込んで決める ショットもあるのだが、だんだんミスが多くなってきた。
しかしそれは相手も同じだった。長いラリーでつなぎあい、最終的に相手がミスすることが多くなってきた。I桁も精神的に追いつめられ、 どんどん回転をかけアウトしないようにするあまり、ボールが短くなりサービスライン前に弾むようになってきた。しかし 相手は打ち込む球がないため、なんとか助かり、つなぎあいで競り合う。4-3、5-3、5-4と一進一退。しかし最後まで粘りきり、 なんとか6-4で振り切り、見事勝利。なんとか県大行きの最後の切符を手に入れる。私も思わずガッツポーズ、そして涙目になりました。 彼女がここまでどれほど陰で頑張っていたかをしっているだけに。どれほど彼女が打ち込んできたかも知ってるだけに、 この一勝は何物にも代え難い一勝となりました。
それにしても顧問とはなんと心労の伴う仕事だろう。喜びも悔しさも生徒と一緒に味わう。でもこうしてコートサイドに立てる 日々もそう長くないかもしれないと思った一日でした。
5/3
I桁が第1シードのパッキンでスタート。相手はN田北高校の選手。始め1ゲーム取って行けるかと思ったが、相手はけっこう強打の 持ち主。緊張のためかフォアのミスが続きあっという間に逆転。ダブルフォルトも続き、一方的に打たれる。最後の方はフォアでも 打てていたが、相手の方が球威とスピードに勝った。2-⑥負け。でも清々しく散れた試合だった。
T田は推薦で第7シード。2回戦から。初戦はK西高校の選手だが、まったく危なげなく⑥-0で勝つ。しかし本人は「緊張した。」とのこと。 続く3回戦はC女子高校の選手。左利きから変則的なクイックサーヴを打つ選手。短いサーヴで前へ出し、強く深い球を打つという 戦法。始めこそリターンミスを繰り返したが、途中からは前へ付いてボレーで決め、結局⑥-2で勝つ。
そして運命の4回戦。ここで勝てばベスト8で、インターハイに手が届いてくる。6人行けるので、まず8に残らねばならない。 相手はGU高校の選手。かなりの実力者で実力は五分。前回のジュニアの大会では⑥-4で辛くも勝っているが、やってみなければ わからない相手。いきなりリターンミス連発でファーストゲームを落とす。リターンゲームで試合の流れを作っていく選手だけに 不安が増す。その後サーヴが不調になり、悪いときのようにダブルフォルト連発。2-3とリードされる。ここからがタフゲームとなり 一進一退のデュースを繰り返すが、徐々に押され2-4、2-5と追いつめられる。最後も粘るが結局2-⑥で完敗。 インターハイの夢が絶たれる。
しかしながらよくやってくれたと思う。彼女がいてくれてチームとしてどれほど助けられたか。本来ならば彼女のようなジュニアの 選手は強豪私立へ行くのが当たり前。しかしあえて公立のうちを選んだ。それはテニスだけがすべてではなく、勉強も友達も、 高校生活そのものをきちんと送りたいという本人の意志からだったのだ。だから私立へ行けばもっと強くなれたかもしれない。 しかしここでしか得られない沢山のものを彼女は得たと思う。最後声をからして応援し続けるチームメイトを見て、そう思った。 顧問としてもどれほど助けられたか。絶対的シングルス1がいるというのは、団体戦をやる上でこの上ない安心となった。 そして彼女のテニスへ対する取り組む姿勢がどれほど後輩達へ好影響を及ぼしたことか。そんなことを考えながら、 試合を見守っていた。試合で負けたことは残念だったが、これもテニス。勝つときもあれば負けるときもある。また次へと 何かが続いていくのだ。
とうとう3年生の最後の試合が来た。と言っても残っているのは団体メンバーのみ。他はブロック大会でもう引退している。 団体戦はブロック3位のため、苦しい山に入っている。でもやるしかない。うち的にはテスト明けで、おまけに昨日も雨で 室内コートで軽く打ったくらい。とてもじゃないが調整も出来ていない。この日も朝から小雨だが、会場近くの室内コートで 軽くウォームアップしたのみ。
うちは2回戦から。いきなり第21シードのI川東と対戦。うちは不動のオーダー。ダブルスはI美とN村。このところこの ペアはほとんど勝っていないので不安がよぎる。しかしここは信じるしかない。始めは一進一退の攻防でキープが続く。 1年から3年生まで合わせた総勢40名の大応援団は、応援ソングと共に会場に響き渡っていた。そのせいか途中からリズムが 良くなり、サーヴ・ポーチとも決まりだして⑥-3で競り勝つ。そしてシングルス1のT田はあっさりと圧勝⑥-0のわずか20分。 2-0で勝つ。
そして3回戦。相手はまたまたシードのY台高校。勝敗の鍵はダブルス。しかし相手も上手い。巧みなポーチとストローク力で 押され気味になり、競り合いが続く。ポーチはするも切り返される場面も多く、ボレー合戦でポイントを取るも、ミスが先に出始める。 3-3からリズムが変わり、結局3-⑥で押し切られる。そしてシングルス1のT田は最初から安定していた。相手の№1もかなり 上手いのだが、④-0まで一気に押し切る。しかしここで気が緩んだのか、相手が合ってきたのか、相手に流れが行き、④-3まで 追いつかれる。前と同じような負けパターンかと気を揉んだが、そこからが成長の証、集中し直して⑥-3で勝つ。これで1-1。 勝負はシングルス2に預けられた。
しかしI桁の相手も強い。これは競ることが出来て相手が焦れば勝機もあると見ていたが…しかしそこまでいかなかった。I桁が またプレッシャーに押し潰された。緊張から足が動かなくなり、またファオをすくい上げて、途轍もないバックアウトをし出す。 こうなると止まらない。プレッシャーで足が動かなくなり、短いボールに追いつけなくなり、しまいにはフレームに当たるという 素人以下に成り下がってしまう。コートチェンジのたびに落ち着くように励ますが、こうなると全くダメ。相手は何もせずに1-⑥で 終わってしまう。結局1-2で負け、ベスト32で終わる。I桁は大泣きし涙が止まらなかった。最後の引退を賭けた試合が 最も最悪な試合だったのだから。
これで3年生はすべてが終わった。私も放心状態となった。この代と共に、この学校で再びテニスを始めた。いわば同期の選手達。 人数も多く統率が取れなく、何よりも手を焼いたチームだった。でも仲だけは良く、テニスが好きなやつばかりだった。だからこそ 憎みながらも愛した生徒達だった。人一倍の思い入れがあり、最後まで一心同体で終わったと思う。確かに最後は良い終わり方が 出来なかったけれども、それもテニス。彼女たちより私は何度も辛い思いを味わってきている。でもだからこそ勝たせてあげたかった、 もっとうまくしてあげたかったと後悔している。でもこういう選手達とテニスが出来たことだけには感謝している。 私の大切な大切な可愛い生徒達…。彼女たちとコートに立ち続けてきたことに誇りを感じている。私の生きた証だと思っている。 今日ここで全員が引退するが、彼女たちの勇姿は一生忘れない。ありがとう。そしてまたテニスをいつか一緒にしましょう。
そしてまた続くのです。